不器用で真っ直ぐな男の子の、恋物語。(『それでも船は行く』柚希Ver.)
2005年3月27日 宝塚『それでも船は行く』柚希Ver.の前楽と楽行ってまいりました。
楽らしいアドリブは少しだけ。
ラスト近く、スーザンにしつこく絡んでジョニーにつっ転ばされるヘンリー睦氏。いつもは普通につまずく場面。
しかし今日は、華麗に側転一回転! 『絢爛』ワタさんを髣髴とさせる、見事な側転に拍手喝采。
そしてスーザンにビンタされてよよと泣き崩れるヘンリー。しかし、
「ヘンリ〜、こんなところにいたのぉ〜」
現れたのはお色気美女軍団(笑)、看護婦、洗濯係、マニキュアガール。取り囲まれてヘンリー「覚えてろよスーザン!」と格好付け「さあ競争だー!」と女の子たちと戯れながら袖へ消えてゆく。
この間、スーザンが何故か地団駄踏んでるのが可笑しかったんですけど。プライド高いお嬢様は捨てた男でもいい気になられると悔しいのか(笑)。
そして最後、本当のラスト。いつも乾杯して終わり、が、ジョニーがスーザンにひょいと顔を近づけて、突然、一瞬のキス。涼ジョニーがやってたような感じなんですが、キスされた瞬間目をまん丸にして驚くスーザン夕妃ちゃんの表情が可愛かった。
最後のご挨拶は、長として大河睦氏。すげーしっかりしててびっくり。立派なご挨拶でした。音海ゆうまくんは胸に白い花をつけて。きれいだし、モブの中ではしっかりしてて目立ってたんで、惜しいなあと。短く、でも心のこもったいいご挨拶でした。
前半日程メンバーはカーテンコールにも現れず。前楽をすずみんとせあらちゃんがご観劇でした。サービスよくにこやかに席に着く涼氏、さすがでしたわ(笑)。
実は柚希Ver.、21日に既に見ておりました。
見た後の感想は、正直「……つらい」の一言。
新人公演と言うにもレベルが足りてない感じ。いやこのキャスト組んだ時点で当然の結果なんだけど。みんな頑張ってるし仕方ないんだけど。
感想書くのはもう1回見てからにしよう。成長を期待してまた見に来よう。
正解でした。期待してよかった。
どこがどう、って言うより、全体的にこなれてイキイキしてきた感じ。やっていて楽しそうだし見ていて気持ち良い。
前回より席がよかったので前方席マジックかもしれないと思いましたが、後方センターで見たもずえさんも良くなってたって言ってくれたし。(前列大好きなもずえさんなのに、後方席引取ってくれてありがとうございます。このお礼はたこ焼き1個じゃ足りなかったかも)
まずは主演コンビの話から。
この二人は、初日から全然OKでした。
礼音くんのジョニー。
すずみんが「上手さと余裕」で難物の脚本と言うハードルをひらりひらりと華麗に飛び越えていたのに対し、礼音くんは「勢いと華」でぶっちぎるんじゃないかと、見る前は予想していました。
が、実際に見て感じたのは「若さと甘さ」。
いや、勢いも華も勿論ありましたよ。
踊れば迫力かつ輝かしい目の覚めるようなダンス(大人数口の子達も礼音くんの後ろで少人数で踊る、なんて場面なかなか出られないから、いい経験になったのではないかと)。
歌も伸びやかで素晴らしく。一幕ラストの「人生は虚しく老いること? いや僕は若い!」と言った後のソロなんて、「愛こそ生きること」と歌いだした瞬間、舞台が一瞬にして色を変え、光度が変わりましたよ。
が、芝居全体を通じての印象は、終始きらきらと言うわけでもなかったなあと。
ダンスや歌でセンターに立つ引出しはあるけど、それに比べて大芝居でない芝居はあまり経験値がないのかも。(そう言えばここ数回の星組って、酒井、谷、木村、そしてDCが中村暁か)
芝居ではセンターオーラがやや薄い分、オーラの下にある彼の個性「甘やかな少年性」が見えたなあと。あくまでも私の感想ですが。
少年の雰囲気を残す若さ、恋する男の子の甘さ。
おかげで、この物語がすっかり「不器用な男の子の真っ直ぐなラブストーリー」に見えました。
作品の意図するところを実現しているのは涼ジョニーなんでしょう。(意図するところを実現しつつ軽やかにこなしてしまった涼氏に拍手)
もしかしたら、礼音ジョニーはこの作品特有の冗長な諧謔台詞を自分のものにしきっていないのかもしれない。結果として会話はアピールポイントではなくなり印象は薄くなり、恋する表情(ちょっとさみしそうな雰囲気が絶品)や歌やダンスの若々しい輝きの方が記憶に残る。そういう主人公、そういうお話に見える。
……その意味では、礼音Ver.の方が好きかも(ぼそっ)。
対するヒロイン、スーザンは蒼乃夕妃ちゃん。
研一さんで正直心配でしたが、やるじゃないですか!
歌もダンスも芝居もふつーに上手い。華と美貌は正直せあらちゃんには及ばないけど、他は全く遜色なし。つーか、一週間後に見たらヒロインオーラが増して前より可愛くなってた!
割と背が高くて、ダンスが得意そう。並ぶとお似合いの大型カップルで、デュエットダンスの見栄えがすることったら。礼音くんのためのヒロインなんだろうな。
この二人、前期日程より年齢が近いカップルに見えました。おかげでジョニーがいじめっ子な台詞をぶつけても、スーザンが痛々しくないと言うかかわいそうにならないんですね。何と言うか、対等に張り合っているように見える。
ダイナミックなダンスも相俟って、真っ直ぐでさわやかで体育会系な印象のカップルだなあと。
ジョニーがひどいことを言っている間そっぽを向いてふくれているスーザン。でもジョニーが沈黙の後に優しく語り掛けたり歌いだしたりすると、その瞬間表情がぱっと明るくなる。そこが可愛かった。
そしてその時のジョニーの表情もストレートに優しくて。
えーと、結論として、涼ジョニーは「もし自分が若くて美人でセレブな女の子だったら彼氏にしたい」と思いましたが、礼音ジョニーは、若くて今みたいにひねくれていない女の子だったらお付き合いしたい男の子でした。
どっちがいいとかじゃなくて、どっちも魅力的なんだけど、そんな感じ。
この二人は初見から問題なし判定を出していた訳ですが。
他のメンバーについては、最終日に再度見て本当に良かったと思いました。
文字数がオーバーしたので、項を分けます。
楽らしいアドリブは少しだけ。
ラスト近く、スーザンにしつこく絡んでジョニーにつっ転ばされるヘンリー睦氏。いつもは普通につまずく場面。
しかし今日は、華麗に側転一回転! 『絢爛』ワタさんを髣髴とさせる、見事な側転に拍手喝采。
そしてスーザンにビンタされてよよと泣き崩れるヘンリー。しかし、
「ヘンリ〜、こんなところにいたのぉ〜」
現れたのはお色気美女軍団(笑)、看護婦、洗濯係、マニキュアガール。取り囲まれてヘンリー「覚えてろよスーザン!」と格好付け「さあ競争だー!」と女の子たちと戯れながら袖へ消えてゆく。
この間、スーザンが何故か地団駄踏んでるのが可笑しかったんですけど。プライド高いお嬢様は捨てた男でもいい気になられると悔しいのか(笑)。
そして最後、本当のラスト。いつも乾杯して終わり、が、ジョニーがスーザンにひょいと顔を近づけて、突然、一瞬のキス。涼ジョニーがやってたような感じなんですが、キスされた瞬間目をまん丸にして驚くスーザン夕妃ちゃんの表情が可愛かった。
最後のご挨拶は、長として大河睦氏。すげーしっかりしててびっくり。立派なご挨拶でした。音海ゆうまくんは胸に白い花をつけて。きれいだし、モブの中ではしっかりしてて目立ってたんで、惜しいなあと。短く、でも心のこもったいいご挨拶でした。
前半日程メンバーはカーテンコールにも現れず。前楽をすずみんとせあらちゃんがご観劇でした。サービスよくにこやかに席に着く涼氏、さすがでしたわ(笑)。
実は柚希Ver.、21日に既に見ておりました。
見た後の感想は、正直「……つらい」の一言。
新人公演と言うにもレベルが足りてない感じ。いやこのキャスト組んだ時点で当然の結果なんだけど。みんな頑張ってるし仕方ないんだけど。
感想書くのはもう1回見てからにしよう。成長を期待してまた見に来よう。
正解でした。期待してよかった。
どこがどう、って言うより、全体的にこなれてイキイキしてきた感じ。やっていて楽しそうだし見ていて気持ち良い。
前回より席がよかったので前方席マジックかもしれないと思いましたが、後方センターで見たもずえさんも良くなってたって言ってくれたし。(前列大好きなもずえさんなのに、後方席引取ってくれてありがとうございます。このお礼はたこ焼き1個じゃ足りなかったかも)
まずは主演コンビの話から。
この二人は、初日から全然OKでした。
礼音くんのジョニー。
すずみんが「上手さと余裕」で難物の脚本と言うハードルをひらりひらりと華麗に飛び越えていたのに対し、礼音くんは「勢いと華」でぶっちぎるんじゃないかと、見る前は予想していました。
が、実際に見て感じたのは「若さと甘さ」。
いや、勢いも華も勿論ありましたよ。
踊れば迫力かつ輝かしい目の覚めるようなダンス(大人数口の子達も礼音くんの後ろで少人数で踊る、なんて場面なかなか出られないから、いい経験になったのではないかと)。
歌も伸びやかで素晴らしく。一幕ラストの「人生は虚しく老いること? いや僕は若い!」と言った後のソロなんて、「愛こそ生きること」と歌いだした瞬間、舞台が一瞬にして色を変え、光度が変わりましたよ。
が、芝居全体を通じての印象は、終始きらきらと言うわけでもなかったなあと。
ダンスや歌でセンターに立つ引出しはあるけど、それに比べて大芝居でない芝居はあまり経験値がないのかも。(そう言えばここ数回の星組って、酒井、谷、木村、そしてDCが中村暁か)
芝居ではセンターオーラがやや薄い分、オーラの下にある彼の個性「甘やかな少年性」が見えたなあと。あくまでも私の感想ですが。
少年の雰囲気を残す若さ、恋する男の子の甘さ。
おかげで、この物語がすっかり「不器用な男の子の真っ直ぐなラブストーリー」に見えました。
作品の意図するところを実現しているのは涼ジョニーなんでしょう。(意図するところを実現しつつ軽やかにこなしてしまった涼氏に拍手)
もしかしたら、礼音ジョニーはこの作品特有の冗長な諧謔台詞を自分のものにしきっていないのかもしれない。結果として会話はアピールポイントではなくなり印象は薄くなり、恋する表情(ちょっとさみしそうな雰囲気が絶品)や歌やダンスの若々しい輝きの方が記憶に残る。そういう主人公、そういうお話に見える。
……その意味では、礼音Ver.の方が好きかも(ぼそっ)。
対するヒロイン、スーザンは蒼乃夕妃ちゃん。
研一さんで正直心配でしたが、やるじゃないですか!
歌もダンスも芝居もふつーに上手い。華と美貌は正直せあらちゃんには及ばないけど、他は全く遜色なし。つーか、一週間後に見たらヒロインオーラが増して前より可愛くなってた!
割と背が高くて、ダンスが得意そう。並ぶとお似合いの大型カップルで、デュエットダンスの見栄えがすることったら。礼音くんのためのヒロインなんだろうな。
この二人、前期日程より年齢が近いカップルに見えました。おかげでジョニーがいじめっ子な台詞をぶつけても、スーザンが痛々しくないと言うかかわいそうにならないんですね。何と言うか、対等に張り合っているように見える。
ダイナミックなダンスも相俟って、真っ直ぐでさわやかで体育会系な印象のカップルだなあと。
ジョニーがひどいことを言っている間そっぽを向いてふくれているスーザン。でもジョニーが沈黙の後に優しく語り掛けたり歌いだしたりすると、その瞬間表情がぱっと明るくなる。そこが可愛かった。
そしてその時のジョニーの表情もストレートに優しくて。
えーと、結論として、涼ジョニーは「もし自分が若くて美人でセレブな女の子だったら彼氏にしたい」と思いましたが、礼音ジョニーは、若くて今みたいにひねくれていない女の子だったらお付き合いしたい男の子でした。
どっちがいいとかじゃなくて、どっちも魅力的なんだけど、そんな感じ。
この二人は初見から問題なし判定を出していた訳ですが。
他のメンバーについては、最終日に再度見て本当に良かったと思いました。
文字数がオーバーしたので、項を分けます。
月は睡る。(雪組ドラマシティ公演『睡れる月』)
2005年3月26日 宝塚人は転生を祈って、月の夜弓を引く。
もう一度会いたい人との再会を願って、月に弓を引く。
月は応えない。
叶わぬ思いを抱えて睡れないのは、ただ、人のみ。
月は応えない。
月は、睡ったまま。
一幕終わりに中納言が、二幕終わりに式部卿宮が、愛しい人の転生を祈って弓を引く場面かあります。
これがもう、美しくて。
いやコム氏とかしげ氏だから美しいのは当然だけど。でもそれだけでなく、物語の末にたどり着く場面だから、美しくて切なくて。
転生の物語かと思ったら、そうではないんですね。転生を祈って叶わない人々の物語。
奇跡でも伝奇でもなく、ただ、人の物語。愚かで、傷を負って、それでも愛しい人を思う、ひたすらに切ない物語。
自己流あらすじ。
浜松中納言(コム氏)と、式部卿宮(かしげ氏)は義兄弟。式部卿宮には大君(まーちゃん)、中君(しなちゃん)という妹がいて、中納言と大君はひそかに惹かれあっている。
しかし、時の将軍・足利義教に対して式部卿宮らが起こした反乱の中、混乱に巻き込まれた大君は亡くなってしまい。中納言は中君を助けてくれた南朝の皇子・二宮(まーちゃん2役)一行とともに吉野に逃げる。
数年後、中納言は未だ大君を思い、彼女との約束の地吉野にいる。反乱後の都は新将軍の縁戚である日野氏の天下。権力から遠ざけられたままの式部卿宮は、吉野で南朝方が守っている神器を奪い、将軍家と取引しようと考える。
式部卿の同盟者達に攻められる吉野。二宮を守って戦う中、中納言は二宮が実は女性であり、自分に思いを寄せていたことを知る。しかし刃が二宮を、そして中納言を襲い。
見ている最中の感想は「何て馬鹿なんだ式部卿宮!」でした(笑)。
だって、やることなすこと裏目に出すぎ。一幕はまだしも、二幕の陰謀は……吉野から神器を盗むって、それまずいだろ。大切な弟は吉野が好きで居着いて用心棒(違)やってるんだよ? 「失敗するかもしれない、でも止められない」って本人も言ってたけど、そういう、計略が成らないという意味の失敗じゃなくて、中納言が傷つくとか、無事でも心が離れてしまうとか、そういう失敗に思い至らないんだろうか。
寂しいなら自分も一緒に吉野に隠遁すれば良かったんだよ。そうすれば、義弟と妹と一緒に穏やかに暮らせたのに。本当にほしいものが手に入ったのに。
ほんっとーに、馬鹿だなこの男。
いや、わからなくもないんだけと。
式部卿宮は「将軍家のおもちゃ」であったんだそうで。男も女も美しいものには目がない権力者・義教の寵愛を受けることで、子供の頃から宮家を守っていた、らしい。義教からの、そしてそれを知る周囲の人間の蔑みからの屈辱に耐えて、能面を装って、心を閉じて。(しかしいいのかこの設定)
だから、将軍を弑逆するという日野の誘いに乗った。
宮家を守るために払ってきた犠牲をあがなうために。それまでに失ったものを取り戻すために。つけられた傷に報復するために。追い詰められて妄執に取り付かれて、他の道が見えなくなっている。
馬鹿だけど、でも、何とかしてやりたい。
……と、途中までは思っていたんですが。
瀕死の中納言の前に「何故こんなことに!」と言って現れたときには「お前がそれ言うかー!」とやっぱり盛大に突っ込んじゃいました。
上げたり落としたりすみません。多分それは式部卿に「追い詰められた者の狂気」が見えなかったからではないかと。そこまで追い詰められた感じがなくて、正常な判断が出来そうな人に見えるのにやることが間違ってるから「馬鹿」判定になってしまうのではないかと。
宮様は最後、都に留まって吉野を守るためにできるだけの事をする、と言ってましたが、失礼ながら、この人に何ができるんかいな?と。それもやっぱり「弟の死によって妄執から目覚めた人」に見えなかったからなんだろうな。そこまで取り憑かれて無さそうな。
いやこの物語における宮様の設定は多分そうなんじゃないかという推測で語ってる訳ですが。妄執から目覚めたけれどそれは遅すぎて。現し世に取り残された彼は残されたものの責任を引き受けて一人生きていく。そんな人間。
と言う訳で、感情移入し切れなかった面はあるのですが、やっぱりこの愚かしさは切ない。
愚かしさと言う意味では、日野重子(花帆杏奈)も。
日野家の娘。恐らくはかつて式部卿とは恋仲だったろうに、政略結婚で将軍に嫁がされ、しかし将軍の寵愛は別の女に奪われ、再起を狙う日野家の道具として、式部卿を仲間に引き入れようと誘惑し、見破られ。
でも、姉の宗子たちが用済みになった式部卿を始末しようと言うのを、泣いてすがって止めて。そのことを式部卿の前で嘲られて、身も世もない風情で俯いて。
愚かで、切ない。
式部卿宮の話から始めてしまいましたが、中納言の物語もまた切ない。
中納言と大君は惹かれあっているけれど、思いを口に出さない、出せない。
大君は、宮家の存続のためいつか将軍家に嫁がねばならない身だから。
中君も女房もそんな二人を思いやって少しでも一緒にいられるように気を使うけれど、藤の花を一緒に見る約束を数年越しに叶え、次はいつか菊の花を、と約束するのがせいいっぱい。
中納言は、ほんっとーにかっこよかったです。
さわやかな好青年。武勇に優れ人に優しく。
しかし、則を越えず、自分の立場を弁えて。大君にも決して必要以上に親しくしようとはしない。
ここで別れたら二度と会えないから一緒にいたい、と言う大君に「私が約束を破ったことがありましたか?」と、必ず後から行くからと言う、心遣いと大君への思いと。
(2作しか見てませんが『花のいそぎ』の篁さまといい、こういうのが大野ヒーローなのかなあ、と思ったり)
義兄の式部卿に対しても慕って心配して。1幕はそれがわかりやすく出てるんですが、式部卿と離れている2幕、自分は吉野に残るけれど中君には帰るように勧めて「あの人は寂しがりだから」と言うのに、何だよわかってんじゃんよー、と思いました。
でもきっと式部卿は中納言がそう思っていることをわかってなかったと思うけれど。それが切ないんだけど。
大君は、中納言同様自分の立場を弁えてしまっている女の子。わがままは言わない。ただ、一緒にいられるほんの少しの時間を大切にして。
その大君がたった一度見せた激しさが「二度と会えないかもしれないから」一緒にいたいと中納言に訴える場面。
でも、中納言は優しく退けるのだけれど。これが二人の今生の別れとなって、中納言は激しく嘆き、悔いるのだけれど。
もう一人のヒロインは、二宮。兄である一宮から敵の目をそらすため、影武者として生きる女の子。自分も辛いだろうに、自分を守るために傷つく吉野の里人に心を痛めて。
その彼女は、中納言に恋をする。もちろん、そんなことおくびにも出さない。
ただ一度、一度だけ紅の着物の女姿で中納言の前に現れるだけ。何も告げられなかったことを悔いて大君を思い続ける中納言に、その幻を見せるように。
美しい連れ舞のあと、ひとり肩を落として秘めた思いを歌う二宮が切ない。(ここ、心配そうに見守る小姓がいい子だなあと)
後は、いまわの際にそれを中納言に告げるだけ。微笑んで。
大君も二宮も、辛い状況を受け入れて明るく微笑む女の子。
こういうすがすがしく健気な女の子を演じたら、まーちゃんの右に出る者なしだなあ。
主役三人を語ったところで字数が尽きた。ので次項に。
もう一度会いたい人との再会を願って、月に弓を引く。
月は応えない。
叶わぬ思いを抱えて睡れないのは、ただ、人のみ。
月は応えない。
月は、睡ったまま。
一幕終わりに中納言が、二幕終わりに式部卿宮が、愛しい人の転生を祈って弓を引く場面かあります。
これがもう、美しくて。
いやコム氏とかしげ氏だから美しいのは当然だけど。でもそれだけでなく、物語の末にたどり着く場面だから、美しくて切なくて。
転生の物語かと思ったら、そうではないんですね。転生を祈って叶わない人々の物語。
奇跡でも伝奇でもなく、ただ、人の物語。愚かで、傷を負って、それでも愛しい人を思う、ひたすらに切ない物語。
自己流あらすじ。
浜松中納言(コム氏)と、式部卿宮(かしげ氏)は義兄弟。式部卿宮には大君(まーちゃん)、中君(しなちゃん)という妹がいて、中納言と大君はひそかに惹かれあっている。
しかし、時の将軍・足利義教に対して式部卿宮らが起こした反乱の中、混乱に巻き込まれた大君は亡くなってしまい。中納言は中君を助けてくれた南朝の皇子・二宮(まーちゃん2役)一行とともに吉野に逃げる。
数年後、中納言は未だ大君を思い、彼女との約束の地吉野にいる。反乱後の都は新将軍の縁戚である日野氏の天下。権力から遠ざけられたままの式部卿宮は、吉野で南朝方が守っている神器を奪い、将軍家と取引しようと考える。
式部卿の同盟者達に攻められる吉野。二宮を守って戦う中、中納言は二宮が実は女性であり、自分に思いを寄せていたことを知る。しかし刃が二宮を、そして中納言を襲い。
見ている最中の感想は「何て馬鹿なんだ式部卿宮!」でした(笑)。
だって、やることなすこと裏目に出すぎ。一幕はまだしも、二幕の陰謀は……吉野から神器を盗むって、それまずいだろ。大切な弟は吉野が好きで居着いて用心棒(違)やってるんだよ? 「失敗するかもしれない、でも止められない」って本人も言ってたけど、そういう、計略が成らないという意味の失敗じゃなくて、中納言が傷つくとか、無事でも心が離れてしまうとか、そういう失敗に思い至らないんだろうか。
寂しいなら自分も一緒に吉野に隠遁すれば良かったんだよ。そうすれば、義弟と妹と一緒に穏やかに暮らせたのに。本当にほしいものが手に入ったのに。
ほんっとーに、馬鹿だなこの男。
いや、わからなくもないんだけと。
式部卿宮は「将軍家のおもちゃ」であったんだそうで。男も女も美しいものには目がない権力者・義教の寵愛を受けることで、子供の頃から宮家を守っていた、らしい。義教からの、そしてそれを知る周囲の人間の蔑みからの屈辱に耐えて、能面を装って、心を閉じて。(しかしいいのかこの設定)
だから、将軍を弑逆するという日野の誘いに乗った。
宮家を守るために払ってきた犠牲をあがなうために。それまでに失ったものを取り戻すために。つけられた傷に報復するために。追い詰められて妄執に取り付かれて、他の道が見えなくなっている。
馬鹿だけど、でも、何とかしてやりたい。
……と、途中までは思っていたんですが。
瀕死の中納言の前に「何故こんなことに!」と言って現れたときには「お前がそれ言うかー!」とやっぱり盛大に突っ込んじゃいました。
上げたり落としたりすみません。多分それは式部卿に「追い詰められた者の狂気」が見えなかったからではないかと。そこまで追い詰められた感じがなくて、正常な判断が出来そうな人に見えるのにやることが間違ってるから「馬鹿」判定になってしまうのではないかと。
宮様は最後、都に留まって吉野を守るためにできるだけの事をする、と言ってましたが、失礼ながら、この人に何ができるんかいな?と。それもやっぱり「弟の死によって妄執から目覚めた人」に見えなかったからなんだろうな。そこまで取り憑かれて無さそうな。
いやこの物語における宮様の設定は多分そうなんじゃないかという推測で語ってる訳ですが。妄執から目覚めたけれどそれは遅すぎて。現し世に取り残された彼は残されたものの責任を引き受けて一人生きていく。そんな人間。
と言う訳で、感情移入し切れなかった面はあるのですが、やっぱりこの愚かしさは切ない。
愚かしさと言う意味では、日野重子(花帆杏奈)も。
日野家の娘。恐らくはかつて式部卿とは恋仲だったろうに、政略結婚で将軍に嫁がされ、しかし将軍の寵愛は別の女に奪われ、再起を狙う日野家の道具として、式部卿を仲間に引き入れようと誘惑し、見破られ。
でも、姉の宗子たちが用済みになった式部卿を始末しようと言うのを、泣いてすがって止めて。そのことを式部卿の前で嘲られて、身も世もない風情で俯いて。
愚かで、切ない。
式部卿宮の話から始めてしまいましたが、中納言の物語もまた切ない。
中納言と大君は惹かれあっているけれど、思いを口に出さない、出せない。
大君は、宮家の存続のためいつか将軍家に嫁がねばならない身だから。
中君も女房もそんな二人を思いやって少しでも一緒にいられるように気を使うけれど、藤の花を一緒に見る約束を数年越しに叶え、次はいつか菊の花を、と約束するのがせいいっぱい。
中納言は、ほんっとーにかっこよかったです。
さわやかな好青年。武勇に優れ人に優しく。
しかし、則を越えず、自分の立場を弁えて。大君にも決して必要以上に親しくしようとはしない。
ここで別れたら二度と会えないから一緒にいたい、と言う大君に「私が約束を破ったことがありましたか?」と、必ず後から行くからと言う、心遣いと大君への思いと。
(2作しか見てませんが『花のいそぎ』の篁さまといい、こういうのが大野ヒーローなのかなあ、と思ったり)
義兄の式部卿に対しても慕って心配して。1幕はそれがわかりやすく出てるんですが、式部卿と離れている2幕、自分は吉野に残るけれど中君には帰るように勧めて「あの人は寂しがりだから」と言うのに、何だよわかってんじゃんよー、と思いました。
でもきっと式部卿は中納言がそう思っていることをわかってなかったと思うけれど。それが切ないんだけど。
大君は、中納言同様自分の立場を弁えてしまっている女の子。わがままは言わない。ただ、一緒にいられるほんの少しの時間を大切にして。
その大君がたった一度見せた激しさが「二度と会えないかもしれないから」一緒にいたいと中納言に訴える場面。
でも、中納言は優しく退けるのだけれど。これが二人の今生の別れとなって、中納言は激しく嘆き、悔いるのだけれど。
もう一人のヒロインは、二宮。兄である一宮から敵の目をそらすため、影武者として生きる女の子。自分も辛いだろうに、自分を守るために傷つく吉野の里人に心を痛めて。
その彼女は、中納言に恋をする。もちろん、そんなことおくびにも出さない。
ただ一度、一度だけ紅の着物の女姿で中納言の前に現れるだけ。何も告げられなかったことを悔いて大君を思い続ける中納言に、その幻を見せるように。
美しい連れ舞のあと、ひとり肩を落として秘めた思いを歌う二宮が切ない。(ここ、心配そうに見守る小姓がいい子だなあと)
後は、いまわの際にそれを中納言に告げるだけ。微笑んで。
大君も二宮も、辛い状況を受け入れて明るく微笑む女の子。
こういうすがすがしく健気な女の子を演じたら、まーちゃんの右に出る者なしだなあ。
主役三人を語ったところで字数が尽きた。ので次項に。
これだけは余談(檀れいミュージックサロン『DAN-ke Schon!』)
2005年3月25日 宝塚『DAN-ke Schon!』余談。
宝塚ホテルでのイベントはジェンヌさんばっかりー、と前にも書きましたが、実際客席は豪華絢爛だったんですが。
一人ずつ自己紹介のとき、その度に客席から「まあたーん」「えっちゃーん」「ゆかりー」「ころちゃーん」と黄色い声が。
挙句、「一年生のぉー、檀れいでぇーす! 愛称はぁー」「あなたはべつにいいでしょ」「だってあたしも「檀ちゃーん」ってよばれたぁい」とももかさんと漫才を始めた檀ちゃんにも「檀ちゃーん!」
誰だ一体。
……仙堂さんでした。
さすが仙堂さん。大好きだ(笑)。
いやこれだけは書き残しておきたくてなー、自分のために(笑)。
多分仙堂さんは百花さんの後を継いでくれそうな気がしました。
そして仙堂さんの後はゆりちゃんが継いでくれるのではないかと。
(どういう意味だそれ・笑)
宝塚ホテルでのイベントはジェンヌさんばっかりー、と前にも書きましたが、実際客席は豪華絢爛だったんですが。
一人ずつ自己紹介のとき、その度に客席から「まあたーん」「えっちゃーん」「ゆかりー」「ころちゃーん」と黄色い声が。
挙句、「一年生のぉー、檀れいでぇーす! 愛称はぁー」「あなたはべつにいいでしょ」「だってあたしも「檀ちゃーん」ってよばれたぁい」とももかさんと漫才を始めた檀ちゃんにも「檀ちゃーん!」
誰だ一体。
……仙堂さんでした。
さすが仙堂さん。大好きだ(笑)。
いやこれだけは書き残しておきたくてなー、自分のために(笑)。
多分仙堂さんは百花さんの後を継いでくれそうな気がしました。
そして仙堂さんの後はゆりちゃんが継いでくれるのではないかと。
(どういう意味だそれ・笑)
サロンにお招ばれ。(檀れいミュージックサロン『DAN-ke Schon!』)
2005年3月25日 宝塚美しくもオトコマエな檀れい様やりたい放題のバラエティショー(笑)。サヨナラ的な感傷はラスト以外なく、予想以上に楽しいイベントでした。
宝塚ホテルの琥珀の間。ディナーショーでよく使われる部屋の半分くらいの大きさで、かなりアットホームな雰囲気。そして席の約半分はジェンヌさんや関係者。
そっか、ディナーショーじゃなくてミュージックサロンというのはこういうことなのか。本当に、檀ちゃんのサロンにお招きいただきました、と言う感じ。
距離はほんとに近いぞ。何度もあった客席降りでは檀ちゃんとぶつかるほどに近くで、どきどきでした。
オープニングは和装で驚き。檀ちゃん、黒髪を結い上げしっとりと艶やかに、白いうなじも色っぽく、温泉旅館の美人女将風? いや湯の町宝塚だし。
でも歌うはノリノリで『買い物ブギ』。これが不思議とカッコいい。
出演者は他に、百花沙里、嶺恵斗、綺華れい、音花ゆり。
ももか姐さんは相変わらず迫力。ゆりちゃんは可愛く元気元気。
ゆかりちゃんは意外と男らしく押してきて、ほう、という感じ。いやいつもなんだけど。恵斗くんはややはんなりと、和服だと手の長さが際立つなあ。
私的には大好きな面子ばかりの超豪華メンバー(笑)。どこ見たら良いんだか目が泳ぎまくり。
しかしその中でも一番見つめていたのは、恵斗くんだったかもしれません。
いちいちひそかにウケた【本日の嶺恵斗くん】。
自己紹介。学年と愛称を「まあたんです」の百花さんに続き。
「えっちゃんです」
そ、そうか、えっちゃんなのか。いや仲間内では、おかっちとたぐPどっちが一般的?というのが議題だったもんで、ちょっと意表。
トーク。テーマは男役女役どっちが得?損?
稽古場から髪飾りとかに凝るから普段のお出かけにも役立つ、というゆりちゃん(かわいー)、女なのにバレンタインデーにチョコレートがもらえる、というゆかりちゃん(あたしももらったよ?と張り合う檀れい様)に続き、
「うちは、」
一人称「うち」か!
「将来お嫁さんになったら、旦那様のネクタイを結んであげられます」
そ、そうくるか! つーか君そーゆーキャラか!
ちなみに「あたしも結べるよ?」と再び張り合う檀れい様。首しめちゃうかもしれないけど、とも言ってましたが(笑)。
しかし圧巻はプログラム終盤の『うたかたの恋』。
ポップ調アレンジをコーラスメンバーで歌い継いだとき、彼だけソロが無かったので「あれ?」と思いましたが。
檀れい様登場、コーラスメンバーがはけていく中、残る恵斗くん。
舞台の上には二人きり。そして流れるイントロ。当然アレンジ無しの正統派。
うっわー!!
『うたかたの恋』デュエットが始まっちゃいましたよ! 檀ちゃんと恵斗くんで!
そっかー、檀ちゃんが恵斗くんの青い花か……。
勿論、恵斗くんは破綻なくきちんと歌ってましたよ。あのスタイル、外見だってばっちりですとも。今回のメンバーではこの配役は当然。
でもやっぱり、格がなー(笑)。
いや当然なんですが、例えば、これが生意気盛りの新進男役だったらむしろ檀ちゃんに挑んでいく感じになったかもしれないけど、彼の場合は「予想外の大役に困惑しつつも頑張って務めます(汗)」な感じで。
手に汗握り応援しつつ微笑ましくて、こみあげる笑いをこらえていたんですが。気がつくと、両隣の緑野さんとサトリちゃんも肩を震わせてました。緑野さんは笑いすぎて後ろから「み」さんにどつかれてました(笑)。
愛されてるなあ、恵斗くん(笑)。
檀ちゃんはそんな状況すら楽しんでいる風で、余裕たっぷりかつ可憐な青い花っぷり。割と離れて歌ってたんですが、最後寄り添うところで微笑みつつも固まってる恵斗くんとの対照がツボで。こんな光景二度と見られないぞ目に焼き付けとけ!と思う私でした。
終ったあとも「ありがとうございます、ルドルフ殿下」と呼びかける檀ちゃんに「ありがとうございます」と畏まって(というか素で?)答える様に再び内心のたうちました。ああ楽しかった。
今回の出演者、男役は恵斗くんとゆかりちゃんの二人だった訳で。
ノリノリの曲を歌い踊るときに感じるこの微妙さは何だろう(笑)。
二人とも、そういうタイプじゃないですよねー。ゆかりちゃんはキャラ立ての方向性は男らしく骨太で気合入れてるけど、美貌がそれを裏切ってるし。恵斗くんも陰陽で言えば陰、若干控えめな立ち位置だし。
その二人がはじけてる姿を見ると妙ないたたまれなさが(笑)。それがまた微笑ましいっつーか愛しいんですけど。
が、檀ちゃんに二人が両側から寄り添う場面を見て「もしかしてこの人選は檀ちゃんが侍らせたい男の子ってこと?」と思ってしまった私でした(笑)。
プログラム最初から振り返りまして。
最初は和服でJポップス、と言ってたけど、懐メロ。『恋の季節』とか『真っ赤な太陽』とか。美しくもノリノリの檀ちゃん。大真面目に「ドゥワ〜」とか合いの手入れてるコーラスメンバー。
檀ちゃん一人残って、客席でかしげちゃんが見守る中『浅茅が宿』。
アメリカンポップス。これも懐メロだよな。VACATIONとかロコモーションとか。男役はポップな色のスーツ(恵斗くん水色ゆかりちゃん黄緑)、娘役は’50風ファッション(百花さんオレンジゆりちゃん黄色)、そして檀ちゃんはピンクで可愛くも迫力。この辺で男役二人のノリに微苦笑、ははは。
続いて檀ちゃん客席から登場『蘇州夜曲』。チャイナドレスで客席歩き回りですよお客さん! 男性客から花束をもらってました。曰く「何故かどの先生もチャイナドレスははずせないと仰って」。その後、虞美人から『赤いけしの花』中国語で『夜来香』。
そして『Night and Day』。『うたかた』は檀ちゃんルドルフでもよかったんじゃ?(マリーは可憐にゆりちゃんで)と思いましたが、ここでちゃんと檀ちゃん男装。黒スーツにソフト帽のコーラスメンバー。そこへ現れる黒いコートにソフト帽の檀れい様。男役声で熱唱! ひゃー!
終って帽子を取ると、アップにしていた長い髪がさらさらと翻り。
その後、女の子グッズが!と言ってももかさんに手伝ってもらいながらわたわたとイヤリングをつけてました(ももかさんは終始檀ちゃんの相方・笑)。
知らない曲(すみません)が何曲か入って、たっぷりアレンジを効かせた『サマータイム』を色っぽく。客席後方のお立ち台で黒スーツの上着を脱いでビスチェ姿に(きゃー!)。
『うたかたの恋』の後「あと二曲となりました」。思い切りはじけて『ダウンタウン』。檀ちゃん後ろのお立ち台、コーラスメンバーも客席降り。狭い会場なので次々目の前に現れてきゃーきゃー、落ち付け私。
そして最後は舞台に檀ちゃん一人。「ただの女の子だった私を少し成長させくれ、タカラジェンヌとして輝かせてくれた全ての人たちに感謝を込めて」『愛の宝石』。こういう文脈で聞くと、沁みました。
アンコールは真っ白な、ウェディングドレスのような衣装で。
曲は『あなたに会いたい』河村隆一氏がこの日のために作た新曲。「これ以上一緒に歩いてはゆけないみたい」「いままでありがとう」「またいつかあなたに会いたい」と言う歌。
……ワタさんのいる会場で聞きたかったなあ。
……この歌を聞いているワタさんの顔が見たいなあ。
と、思いました。
花大劇初日も見たんですが、その話はまた今度。
芝居、正直失敗作だろこれ(笑)。私は大好きだし、また見ますけどね。
宝塚ホテルの琥珀の間。ディナーショーでよく使われる部屋の半分くらいの大きさで、かなりアットホームな雰囲気。そして席の約半分はジェンヌさんや関係者。
そっか、ディナーショーじゃなくてミュージックサロンというのはこういうことなのか。本当に、檀ちゃんのサロンにお招きいただきました、と言う感じ。
距離はほんとに近いぞ。何度もあった客席降りでは檀ちゃんとぶつかるほどに近くで、どきどきでした。
オープニングは和装で驚き。檀ちゃん、黒髪を結い上げしっとりと艶やかに、白いうなじも色っぽく、温泉旅館の美人女将風? いや湯の町宝塚だし。
でも歌うはノリノリで『買い物ブギ』。これが不思議とカッコいい。
出演者は他に、百花沙里、嶺恵斗、綺華れい、音花ゆり。
ももか姐さんは相変わらず迫力。ゆりちゃんは可愛く元気元気。
ゆかりちゃんは意外と男らしく押してきて、ほう、という感じ。いやいつもなんだけど。恵斗くんはややはんなりと、和服だと手の長さが際立つなあ。
私的には大好きな面子ばかりの超豪華メンバー(笑)。どこ見たら良いんだか目が泳ぎまくり。
しかしその中でも一番見つめていたのは、恵斗くんだったかもしれません。
いちいちひそかにウケた【本日の嶺恵斗くん】。
自己紹介。学年と愛称を「まあたんです」の百花さんに続き。
「えっちゃんです」
そ、そうか、えっちゃんなのか。いや仲間内では、おかっちとたぐPどっちが一般的?というのが議題だったもんで、ちょっと意表。
トーク。テーマは男役女役どっちが得?損?
稽古場から髪飾りとかに凝るから普段のお出かけにも役立つ、というゆりちゃん(かわいー)、女なのにバレンタインデーにチョコレートがもらえる、というゆかりちゃん(あたしももらったよ?と張り合う檀れい様)に続き、
「うちは、」
一人称「うち」か!
「将来お嫁さんになったら、旦那様のネクタイを結んであげられます」
そ、そうくるか! つーか君そーゆーキャラか!
ちなみに「あたしも結べるよ?」と再び張り合う檀れい様。首しめちゃうかもしれないけど、とも言ってましたが(笑)。
しかし圧巻はプログラム終盤の『うたかたの恋』。
ポップ調アレンジをコーラスメンバーで歌い継いだとき、彼だけソロが無かったので「あれ?」と思いましたが。
檀れい様登場、コーラスメンバーがはけていく中、残る恵斗くん。
舞台の上には二人きり。そして流れるイントロ。当然アレンジ無しの正統派。
うっわー!!
『うたかたの恋』デュエットが始まっちゃいましたよ! 檀ちゃんと恵斗くんで!
そっかー、檀ちゃんが恵斗くんの青い花か……。
勿論、恵斗くんは破綻なくきちんと歌ってましたよ。あのスタイル、外見だってばっちりですとも。今回のメンバーではこの配役は当然。
でもやっぱり、格がなー(笑)。
いや当然なんですが、例えば、これが生意気盛りの新進男役だったらむしろ檀ちゃんに挑んでいく感じになったかもしれないけど、彼の場合は「予想外の大役に困惑しつつも頑張って務めます(汗)」な感じで。
手に汗握り応援しつつ微笑ましくて、こみあげる笑いをこらえていたんですが。気がつくと、両隣の緑野さんとサトリちゃんも肩を震わせてました。緑野さんは笑いすぎて後ろから「み」さんにどつかれてました(笑)。
愛されてるなあ、恵斗くん(笑)。
檀ちゃんはそんな状況すら楽しんでいる風で、余裕たっぷりかつ可憐な青い花っぷり。割と離れて歌ってたんですが、最後寄り添うところで微笑みつつも固まってる恵斗くんとの対照がツボで。こんな光景二度と見られないぞ目に焼き付けとけ!と思う私でした。
終ったあとも「ありがとうございます、ルドルフ殿下」と呼びかける檀ちゃんに「ありがとうございます」と畏まって(というか素で?)答える様に再び内心のたうちました。ああ楽しかった。
今回の出演者、男役は恵斗くんとゆかりちゃんの二人だった訳で。
ノリノリの曲を歌い踊るときに感じるこの微妙さは何だろう(笑)。
二人とも、そういうタイプじゃないですよねー。ゆかりちゃんはキャラ立ての方向性は男らしく骨太で気合入れてるけど、美貌がそれを裏切ってるし。恵斗くんも陰陽で言えば陰、若干控えめな立ち位置だし。
その二人がはじけてる姿を見ると妙ないたたまれなさが(笑)。それがまた微笑ましいっつーか愛しいんですけど。
が、檀ちゃんに二人が両側から寄り添う場面を見て「もしかしてこの人選は檀ちゃんが侍らせたい男の子ってこと?」と思ってしまった私でした(笑)。
プログラム最初から振り返りまして。
最初は和服でJポップス、と言ってたけど、懐メロ。『恋の季節』とか『真っ赤な太陽』とか。美しくもノリノリの檀ちゃん。大真面目に「ドゥワ〜」とか合いの手入れてるコーラスメンバー。
檀ちゃん一人残って、客席でかしげちゃんが見守る中『浅茅が宿』。
アメリカンポップス。これも懐メロだよな。VACATIONとかロコモーションとか。男役はポップな色のスーツ(恵斗くん水色ゆかりちゃん黄緑)、娘役は’50風ファッション(百花さんオレンジゆりちゃん黄色)、そして檀ちゃんはピンクで可愛くも迫力。この辺で男役二人のノリに微苦笑、ははは。
続いて檀ちゃん客席から登場『蘇州夜曲』。チャイナドレスで客席歩き回りですよお客さん! 男性客から花束をもらってました。曰く「何故かどの先生もチャイナドレスははずせないと仰って」。その後、虞美人から『赤いけしの花』中国語で『夜来香』。
そして『Night and Day』。『うたかた』は檀ちゃんルドルフでもよかったんじゃ?(マリーは可憐にゆりちゃんで)と思いましたが、ここでちゃんと檀ちゃん男装。黒スーツにソフト帽のコーラスメンバー。そこへ現れる黒いコートにソフト帽の檀れい様。男役声で熱唱! ひゃー!
終って帽子を取ると、アップにしていた長い髪がさらさらと翻り。
その後、女の子グッズが!と言ってももかさんに手伝ってもらいながらわたわたとイヤリングをつけてました(ももかさんは終始檀ちゃんの相方・笑)。
知らない曲(すみません)が何曲か入って、たっぷりアレンジを効かせた『サマータイム』を色っぽく。客席後方のお立ち台で黒スーツの上着を脱いでビスチェ姿に(きゃー!)。
『うたかたの恋』の後「あと二曲となりました」。思い切りはじけて『ダウンタウン』。檀ちゃん後ろのお立ち台、コーラスメンバーも客席降り。狭い会場なので次々目の前に現れてきゃーきゃー、落ち付け私。
そして最後は舞台に檀ちゃん一人。「ただの女の子だった私を少し成長させくれ、タカラジェンヌとして輝かせてくれた全ての人たちに感謝を込めて」『愛の宝石』。こういう文脈で聞くと、沁みました。
アンコールは真っ白な、ウェディングドレスのような衣装で。
曲は『あなたに会いたい』河村隆一氏がこの日のために作た新曲。「これ以上一緒に歩いてはゆけないみたい」「いままでありがとう」「またいつかあなたに会いたい」と言う歌。
……ワタさんのいる会場で聞きたかったなあ。
……この歌を聞いているワタさんの顔が見たいなあ。
と、思いました。
花大劇初日も見たんですが、その話はまた今度。
芝居、正直失敗作だろこれ(笑)。私は大好きだし、また見ますけどね。
外部に出す人材ってどうやって決めるんだろう。いや出演だけじゃなくて。
2005年3月22日 宝塚余談ばかりで『コジ』の感想を書けてないんですが。
その日、新国立劇場でもらった「Stage Note」に書かれていた今月の公演予定。
新国立劇場バレエ団『カルメン』
振付・演出 : 石井潤
音楽 : ジョルジュ・ビゼー
台本 : 児玉明子
……こだまっち?
なななんでこんなとこに。
ちゃんと「宝塚歌劇団所属の児玉明子」って書いてあるぞ。
「カルメンとドン・ホセの愛を闘牛のイメージと重ね合わせながら緻密なドラマを造形」。
緻密なドラマ……(遠い目)。
サイトの紹介文は「ドラマ創りに長けた日本の一流スタッフが結集」。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/s255/s255.html
ドラマ創りに長けた……(遠い目)。
ちなみに、さいとーくんも同時期こんなことやってるらしいです。
http://www.kokoplaza.net/event/0407/325.html
ダンスオペラガールズファンタジーと銘打って、良くわからないけどダンス、歌、芝居の新感覚ショーステージ、とか。
これも「宝塚歌劇団の若手演出家が書き下ろした緻密なストーリー」って書いてあります。
緻密……(しつこく遠い目)。
二人とも作家として長所はあるけれど、それは「緻密」という言葉で表現されるものではないと思うんですが。
外に出す人材って、どうやって決めてるんだろう(素)。
いや、バレエの台本がどういう位置づけのものかよく知らないけれど、とにかく美しい場面を作るので一度ショーを作ってみて欲しい人であるこだまっちが、新作バレエに携わると言うのは、意外と合ってるかもしれない。
さいとーくんが、荒廃した近未来を舞台にした女の子ばかりのダンスショーを手がけると言うのも、それもまた合っていて面白いかもしれない。
と言う訳で、興味はあるんです。ええ(笑)。
でもどっちも今週末だけだからなあ、ちょっと無理。残念だ。
その日、新国立劇場でもらった「Stage Note」に書かれていた今月の公演予定。
新国立劇場バレエ団『カルメン』
振付・演出 : 石井潤
音楽 : ジョルジュ・ビゼー
台本 : 児玉明子
……こだまっち?
なななんでこんなとこに。
ちゃんと「宝塚歌劇団所属の児玉明子」って書いてあるぞ。
「カルメンとドン・ホセの愛を闘牛のイメージと重ね合わせながら緻密なドラマを造形」。
緻密なドラマ……(遠い目)。
サイトの紹介文は「ドラマ創りに長けた日本の一流スタッフが結集」。
http://www.nntt.jac.go.jp/season/s255/s255.html
ドラマ創りに長けた……(遠い目)。
ちなみに、さいとーくんも同時期こんなことやってるらしいです。
http://www.kokoplaza.net/event/0407/325.html
ダンスオペラガールズファンタジーと銘打って、良くわからないけどダンス、歌、芝居の新感覚ショーステージ、とか。
これも「宝塚歌劇団の若手演出家が書き下ろした緻密なストーリー」って書いてあります。
緻密……(しつこく遠い目)。
二人とも作家として長所はあるけれど、それは「緻密」という言葉で表現されるものではないと思うんですが。
外に出す人材って、どうやって決めてるんだろう(素)。
いや、バレエの台本がどういう位置づけのものかよく知らないけれど、とにかく美しい場面を作るので一度ショーを作ってみて欲しい人であるこだまっちが、新作バレエに携わると言うのは、意外と合ってるかもしれない。
さいとーくんが、荒廃した近未来を舞台にした女の子ばかりのダンスショーを手がけると言うのも、それもまた合っていて面白いかもしれない。
と言う訳で、興味はあるんです。ええ(笑)。
でもどっちも今週末だけだからなあ、ちょっと無理。残念だ。
3/21初日行って参りました。
私にとっては演出が気になるオペラ。
演出と言うより、解釈だな。さて今回は。
フィオルディリージ : ヴェロニク・ジャンス
ドラベッラ : ナンシー・ファビオラ・エッレラ
デスピーナ : 中嶋 彰子
フェルランド : グレゴリー・トゥレイ
グリエルモ : ルドルフ・ローゼン
ドン・アルフォンソ : ベルント・ヴァイクル
指揮 : ダン・エッティンガー
演出 : コルネリア・レプシュレーガー
美術・衣裳 : ダヴィデ・ピッツィゴーニ
コジ・ファン・トゥッテ。日本語訳は「女はみんなこうしたもの」。
ストーリーは単純。
青年二人(フェルランドとグリエルモ)は恋人(フィオルディリージとドラベッラ姉妹)の素晴らしさを褒め称えその愛の貞節を信じているが、老哲学者アルフォンソは批判的。では賭けようということになり、青年達は出征すると偽って別れを告げ、奇妙な外国人に変装して戻ってくる。
アルファンソは姉妹の小間使いデスピーナを買収して「お嬢様たちに一目ぼれした外国人」との仲を取り持つ片棒を持ちかけ、デスピーナはそれに乗る。
姉妹は最初「外国人」の誘惑を頑固に拒絶するが、そのうちにふらふらと。それぞれ本来の恋人と違う相手とカップルになってしまってさあ大変。
ここで、青年達は混乱と怒りをこめて、アルフォンソはそれ見たことかと声を合わせて歌うフレーズが「Cosi fan tutte 女はみんなこうしたもの」と言う訳です。
姉妹が自分の変装を見抜けなかったり、医者や公証人に変装したデスピーナに気づかないというのはまあご愛嬌と言うか突っ込まないこと。少なくとも私は考えないことにしてます。
さて、『コジ』を見るのは2回目。前に見たのはメトロポリタン・オペラの来日公演で、割に正統派の綺麗で可愛い舞台でした。
今回はやや時代と場所の設定は曖昧。でも大きくずれてはいないかな。
序曲の間に黒い服の男女が大勢出てきて、カップルになったりまた相手を取り替えたり。音だけでなく視覚的にもこれから始まる物語を暗示。
序曲が終わると明るい舞台に4本の白い柱。なかなかいい感じ。柱と言っても下部が人が通れるような、並べ方によっては回廊になるようなやつ。上部にアルコーブがあって。その上の文字は「VOLTAIRE」「CASANOVA」「MOZART」あとひとつ読めなかったけどこの並びならDA PONTEとか? CASANOVAだけ胸像が入ってました。
セットはその柱を出したり引っ込めたり裏返して壁にしたり。その他に大きな、やはり白い半円柱の壁が出てきて、それが開くとフランス風庭園が現れたりとか。シンプルながら工夫されてました。楽しかった。
2幕の最初では、その半円柱の壁一面にデスピーナが女性の裸体画を飾っていて、お嬢様たちをその気にさせようってことか(笑)ルーベンス風の絵なんだけど、まあそういうことですよね。お嬢様たちは慌てて目を白黒させてました。
話は飛んで、ラストシーン。全てが明らかになった後、さてどうなる?
えーと。
フェルランドとフィオルディリージだけがくっつくのか!
この二人は、カップルになってハッピーエンド。グリエルモは憮然とアルフォンソの横。ドラベッラも憤然とデスピーナの隣。
真面目で真剣な二人だけが、真の愛を見つけ出すと言う趣向か。
そういえば、途中も演出家はこの二人に思い入れがありそうな感じだったもんなあ。謎の外国人に化けて近づいたとき、毅然と拒絶するフィオルディリージから目を離せないフェルランドを見て、もしかしてこの瞬間恋に落ちたのか?と思いました。
うん、なかなか悪くないです。この結末は好きかも。
二組のカップルは元の鞘に戻る、と言うのが『コジ』の基本形。メトの来日公演でも、胸中複雑ながら元の恋人と手を取り合う、と言う感じでしたよね。
多分、そのほろ苦さこそが本来の『コジ』なんだと思います。
でも、一日で意気投合して盛り上がった相手が、本当に好きな相手なんだと言うオチも、正直な感じで好きです。
それに、その方がお似合いに見えるんだよね。第一ソプラノとテノール、第二ソプラノとバリトン、という組み合わせの方が(作中デュエットをする機会があるからこういう組み合わせになってるんだろうけど)。
ので、このラストはこれはこれで納得。ついでに享楽的と言うかリアリストなグリエルモとドラベッラも、くっついちゃっても構わないと思うけど。
世の中には、くだらないゲームを仕掛けた男どもをうっちゃって、女の子たちは手に手を取ってリゾートに出かけていく、と言うラストもあるらしく、見てみたいですな。
歌は、文句なしです。モーツアルトって好きで詳しい人が多いんで遠慮がちに言わせていただきますが、最初ちょっと声量がないかなと思ったけど、初日だからでしょう。だんだん伸びてきましたし。
2幕、ちょっと遊んでみましょうかと相談するフィオルディリージとドラベッラのデュエットは、甘くて綺麗で溶けました。
儲け役はデスピーナ。医者に化けたり公証人に化けたりもノリ良くばっちり。もちろん歌もばっちり。唯一の日本人キャストであることもあり、カーテンコールでは一番拍手もらってたかも。
***
ところで『コジ』のヅカキャスティング、実は私としてはみらゆか推奨なんですが(笑)。フェルランドはともかく、グリエルモみたいなキャラを二枚目にやって似合う人って、あんまりいないと思うんだよねー。と言う訳でみらんくんに是非。
私にとっては演出が気になるオペラ。
演出と言うより、解釈だな。さて今回は。
フィオルディリージ : ヴェロニク・ジャンス
ドラベッラ : ナンシー・ファビオラ・エッレラ
デスピーナ : 中嶋 彰子
フェルランド : グレゴリー・トゥレイ
グリエルモ : ルドルフ・ローゼン
ドン・アルフォンソ : ベルント・ヴァイクル
指揮 : ダン・エッティンガー
演出 : コルネリア・レプシュレーガー
美術・衣裳 : ダヴィデ・ピッツィゴーニ
コジ・ファン・トゥッテ。日本語訳は「女はみんなこうしたもの」。
ストーリーは単純。
青年二人(フェルランドとグリエルモ)は恋人(フィオルディリージとドラベッラ姉妹)の素晴らしさを褒め称えその愛の貞節を信じているが、老哲学者アルフォンソは批判的。では賭けようということになり、青年達は出征すると偽って別れを告げ、奇妙な外国人に変装して戻ってくる。
アルファンソは姉妹の小間使いデスピーナを買収して「お嬢様たちに一目ぼれした外国人」との仲を取り持つ片棒を持ちかけ、デスピーナはそれに乗る。
姉妹は最初「外国人」の誘惑を頑固に拒絶するが、そのうちにふらふらと。それぞれ本来の恋人と違う相手とカップルになってしまってさあ大変。
ここで、青年達は混乱と怒りをこめて、アルフォンソはそれ見たことかと声を合わせて歌うフレーズが「Cosi fan tutte 女はみんなこうしたもの」と言う訳です。
姉妹が自分の変装を見抜けなかったり、医者や公証人に変装したデスピーナに気づかないというのはまあご愛嬌と言うか突っ込まないこと。少なくとも私は考えないことにしてます。
さて、『コジ』を見るのは2回目。前に見たのはメトロポリタン・オペラの来日公演で、割に正統派の綺麗で可愛い舞台でした。
今回はやや時代と場所の設定は曖昧。でも大きくずれてはいないかな。
序曲の間に黒い服の男女が大勢出てきて、カップルになったりまた相手を取り替えたり。音だけでなく視覚的にもこれから始まる物語を暗示。
序曲が終わると明るい舞台に4本の白い柱。なかなかいい感じ。柱と言っても下部が人が通れるような、並べ方によっては回廊になるようなやつ。上部にアルコーブがあって。その上の文字は「VOLTAIRE」「CASANOVA」「MOZART」あとひとつ読めなかったけどこの並びならDA PONTEとか? CASANOVAだけ胸像が入ってました。
セットはその柱を出したり引っ込めたり裏返して壁にしたり。その他に大きな、やはり白い半円柱の壁が出てきて、それが開くとフランス風庭園が現れたりとか。シンプルながら工夫されてました。楽しかった。
2幕の最初では、その半円柱の壁一面にデスピーナが女性の裸体画を飾っていて、お嬢様たちをその気にさせようってことか(笑)ルーベンス風の絵なんだけど、まあそういうことですよね。お嬢様たちは慌てて目を白黒させてました。
話は飛んで、ラストシーン。全てが明らかになった後、さてどうなる?
えーと。
フェルランドとフィオルディリージだけがくっつくのか!
この二人は、カップルになってハッピーエンド。グリエルモは憮然とアルフォンソの横。ドラベッラも憤然とデスピーナの隣。
真面目で真剣な二人だけが、真の愛を見つけ出すと言う趣向か。
そういえば、途中も演出家はこの二人に思い入れがありそうな感じだったもんなあ。謎の外国人に化けて近づいたとき、毅然と拒絶するフィオルディリージから目を離せないフェルランドを見て、もしかしてこの瞬間恋に落ちたのか?と思いました。
うん、なかなか悪くないです。この結末は好きかも。
二組のカップルは元の鞘に戻る、と言うのが『コジ』の基本形。メトの来日公演でも、胸中複雑ながら元の恋人と手を取り合う、と言う感じでしたよね。
多分、そのほろ苦さこそが本来の『コジ』なんだと思います。
でも、一日で意気投合して盛り上がった相手が、本当に好きな相手なんだと言うオチも、正直な感じで好きです。
それに、その方がお似合いに見えるんだよね。第一ソプラノとテノール、第二ソプラノとバリトン、という組み合わせの方が(作中デュエットをする機会があるからこういう組み合わせになってるんだろうけど)。
ので、このラストはこれはこれで納得。ついでに享楽的と言うかリアリストなグリエルモとドラベッラも、くっついちゃっても構わないと思うけど。
世の中には、くだらないゲームを仕掛けた男どもをうっちゃって、女の子たちは手に手を取ってリゾートに出かけていく、と言うラストもあるらしく、見てみたいですな。
歌は、文句なしです。モーツアルトって好きで詳しい人が多いんで遠慮がちに言わせていただきますが、最初ちょっと声量がないかなと思ったけど、初日だからでしょう。だんだん伸びてきましたし。
2幕、ちょっと遊んでみましょうかと相談するフィオルディリージとドラベッラのデュエットは、甘くて綺麗で溶けました。
儲け役はデスピーナ。医者に化けたり公証人に化けたりもノリ良くばっちり。もちろん歌もばっちり。唯一の日本人キャストであることもあり、カーテンコールでは一番拍手もらってたかも。
***
ところで『コジ』のヅカキャスティング、実は私としてはみらゆか推奨なんですが(笑)。フェルランドはともかく、グリエルモみたいなキャラを二枚目にやって似合う人って、あんまりいないと思うんだよねー。と言う訳でみらんくんに是非。
東京に来た途端花粉症が発症しました。東京恐るべし。
月エリザ楽、さえちゃんさよならなのに何故東京なんぞにいるかと言うと。
本日は、サトリちゃんドリーさんとデートでした。
楽しくランチして、サトリちゃん変身写真4連発とかケロさん写真集とか、見せてもらいました。
ケロさんは本当に美しくかっこよくステキでため息しきり。
お茶会の日の空気がよみがえる。人によって感じ方は違うけれど、私にとっては静謐で暖かく優しい空気だった。
あれからどのくらいたったんだ? 3ヶ月とちょっとか。長いような短いような。
ちなみにサトリちゃんの変身写真に対しては、ドリーさんの感想も「ふつーにジェンヌさんにいそう」でした(笑)。
ランチの後はサトリちゃんと新国立劇場『コジ・ファン・トゥッテ』。
何で二人でオペラかって言うと『タック』楽当日券並びの日が、ちょうどこれの発売日だったんですな。で、どーせ朝早く来てるんだからこっちも取るか、と博品館のぴあで2枚購入。
オペラの内容についてはまた後で書くとして、サトリちゃんオペラ初体験の感想。
「お話に突っ込んじゃいけないんですね」
そう、それがオペラだ。
特に『コジ』は、ちょっと変装しただけで自分の恋人が見分けられなくなる、と言うとんでもねー設定を受け入れないと成り立たない話ですからね。あの狂人ばかりの『鳳凰伝』も、原作どおりなんで私は何の違和感もありませんでした。
「ソロ、長いですねー、眠くなりました」
そう、それがオペラだ。
まあ、時代が下るほど展開はスピーディになるんだけどな。モーツアルトはまだゆったりした時間の流れだよな。ストーリーも大事だが歌手の歌を聞き技量を楽しむのも一興。これがもうちょい前のバロックオペラだと、本当に歌の合間にストーリーが展開してるから。
そして。
「登場人物6人で、バウでやれそうな話ですよね」
来た来た。ヅカファンらしい感想だ。で、キャスティングは?
「ケロしぃで見たいです」
そ、そう来るか! さすがサトリちゃん!
「何か悪いですか?」
いや、悪くないけど、それ……もう実現しないじゃん?
「いーじゃないですか! どうせ実現しないんだから夢くらい見たって!」
そうか。そうだよな。
夢見るのはタダだ。私も見たいよ。
と言う訳で、サトリちゃんリクエストに従いヒロイン二人はうめみなみ。
デスピーナは仙堂さん。アルフォンソ先生は立さんで。
えーと、主役二人はやっぱり、グリエルモ=ケロ、フェルランド=しぃですよね。
ヒロイン姉妹のうち妹ドラベッラを余裕で陥落させるグリエルモは、ケロさんにフェロモンたっぷりに演っていただくと。
ドラベッラに裏切られた自棄も手伝って激情的に姉フィオルディリージを口説くフェルランドは、しぃちゃん。
姉妹は、うめみなみなら。
フィオルディリージはうめちゃんの方かな。お堅いと言うより奥手なイメージで。
じゃ、ドラベッラがみなみちゃんか。
姉妹、と言うのはちょっと違う気もするが、二人の並びはいいかも。うめちゃんが姉に違和感あるなら姉妹を入れ替えたっていいんだし。あてがきあてがき。
ケロさんとのいちゃいちゃ、見たいしな(笑)。
ラストはどうしようかな。
ヅカでやるなら、私ならこうするな。
二組のカップルは元の鞘に戻らない。
シニカルな初老の哲学者、アルフォンソの策略は女性の愛の不変を否定しそれを信じる青年たちを嘲笑うものだったけれど。
けれどアルフォンソの仕掛けたゲームの中、彼らは本当に自分にふさわしい恋人、魂の片割れが誰であったか気付く。
先入観を捨てて、自分に正直になって、グリエルモとドラベッラ、フェルランドとフィオルディリージ、二組のカップルが結ばれて、ハッピーエンド。
愛を信じるナイーヴな若者を冷笑した老人は、逆に彼らの幸せに手を貸してしまったことになってうっちゃられるおはなし。
って言うんでどうでしょうサトリさん(笑)。
いや、ただ単に場面場面を脳内上演するだけで十分楽しいけどな。
冒頭のグリエルモとフェルランド(+アルフォンソ)のやりとりだけで十分かもしれん(笑)。
舞台は潮風吹くナポリ、18世紀末コスプレ。出征する(ウソだけど)場面では軍服着て腰にサーベル吊してもらうわ。
うっとりだ。(勝手にやってろと言われそうだがそうさせていただきます)
……何のことやらわからないネタを書いてるのは自覚してますが。
もし万が一元ネタが気になる人はてきとーにぐぐってみればあらすじ出てくると思います(うわー不親切)。
月エリザ楽、さえちゃんさよならなのに何故東京なんぞにいるかと言うと。
本日は、サトリちゃんドリーさんとデートでした。
楽しくランチして、サトリちゃん変身写真4連発とかケロさん写真集とか、見せてもらいました。
ケロさんは本当に美しくかっこよくステキでため息しきり。
お茶会の日の空気がよみがえる。人によって感じ方は違うけれど、私にとっては静謐で暖かく優しい空気だった。
あれからどのくらいたったんだ? 3ヶ月とちょっとか。長いような短いような。
ちなみにサトリちゃんの変身写真に対しては、ドリーさんの感想も「ふつーにジェンヌさんにいそう」でした(笑)。
ランチの後はサトリちゃんと新国立劇場『コジ・ファン・トゥッテ』。
何で二人でオペラかって言うと『タック』楽当日券並びの日が、ちょうどこれの発売日だったんですな。で、どーせ朝早く来てるんだからこっちも取るか、と博品館のぴあで2枚購入。
オペラの内容についてはまた後で書くとして、サトリちゃんオペラ初体験の感想。
「お話に突っ込んじゃいけないんですね」
そう、それがオペラだ。
特に『コジ』は、ちょっと変装しただけで自分の恋人が見分けられなくなる、と言うとんでもねー設定を受け入れないと成り立たない話ですからね。あの狂人ばかりの『鳳凰伝』も、原作どおりなんで私は何の違和感もありませんでした。
「ソロ、長いですねー、眠くなりました」
そう、それがオペラだ。
まあ、時代が下るほど展開はスピーディになるんだけどな。モーツアルトはまだゆったりした時間の流れだよな。ストーリーも大事だが歌手の歌を聞き技量を楽しむのも一興。これがもうちょい前のバロックオペラだと、本当に歌の合間にストーリーが展開してるから。
そして。
「登場人物6人で、バウでやれそうな話ですよね」
来た来た。ヅカファンらしい感想だ。で、キャスティングは?
「ケロしぃで見たいです」
そ、そう来るか! さすがサトリちゃん!
「何か悪いですか?」
いや、悪くないけど、それ……もう実現しないじゃん?
「いーじゃないですか! どうせ実現しないんだから夢くらい見たって!」
そうか。そうだよな。
夢見るのはタダだ。私も見たいよ。
と言う訳で、サトリちゃんリクエストに従いヒロイン二人はうめみなみ。
デスピーナは仙堂さん。アルフォンソ先生は立さんで。
えーと、主役二人はやっぱり、グリエルモ=ケロ、フェルランド=しぃですよね。
ヒロイン姉妹のうち妹ドラベッラを余裕で陥落させるグリエルモは、ケロさんにフェロモンたっぷりに演っていただくと。
ドラベッラに裏切られた自棄も手伝って激情的に姉フィオルディリージを口説くフェルランドは、しぃちゃん。
姉妹は、うめみなみなら。
フィオルディリージはうめちゃんの方かな。お堅いと言うより奥手なイメージで。
じゃ、ドラベッラがみなみちゃんか。
姉妹、と言うのはちょっと違う気もするが、二人の並びはいいかも。うめちゃんが姉に違和感あるなら姉妹を入れ替えたっていいんだし。あてがきあてがき。
ケロさんとのいちゃいちゃ、見たいしな(笑)。
ラストはどうしようかな。
ヅカでやるなら、私ならこうするな。
二組のカップルは元の鞘に戻らない。
シニカルな初老の哲学者、アルフォンソの策略は女性の愛の不変を否定しそれを信じる青年たちを嘲笑うものだったけれど。
けれどアルフォンソの仕掛けたゲームの中、彼らは本当に自分にふさわしい恋人、魂の片割れが誰であったか気付く。
先入観を捨てて、自分に正直になって、グリエルモとドラベッラ、フェルランドとフィオルディリージ、二組のカップルが結ばれて、ハッピーエンド。
愛を信じるナイーヴな若者を冷笑した老人は、逆に彼らの幸せに手を貸してしまったことになってうっちゃられるおはなし。
って言うんでどうでしょうサトリさん(笑)。
いや、ただ単に場面場面を脳内上演するだけで十分楽しいけどな。
冒頭のグリエルモとフェルランド(+アルフォンソ)のやりとりだけで十分かもしれん(笑)。
舞台は潮風吹くナポリ、18世紀末コスプレ。出征する(ウソだけど)場面では軍服着て腰にサーベル吊してもらうわ。
うっとりだ。(勝手にやってろと言われそうだがそうさせていただきます)
……何のことやらわからないネタを書いてるのは自覚してますが。
もし万が一元ネタが気になる人はてきとーにぐぐってみればあらすじ出てくると思います(うわー不親切)。
寂しい。(月組『エリザベート』前楽
2005年3月20日 宝塚この日は星バウとダブルヘッダーだったんですが、まずはこちらの話から。
と言う訳で、前楽にしてMY楽行って参りました。
ええと、本編は、革命家チームとマダム・ヴォルフばっかり見てました。すすすっすみません。
ハンガリー戴冠式は本日も下手小芝居に目を奪われて肝心の戴冠式を見られませんでした。今日はもずえさんお奨めのクルクルっと踊るリュウさんも捕獲。うわーかっこいー。
革命家チームは、ツェップス含めた4人のキャラ立てが本当に面白いなあ。もしもう何回か通っていて、ついでにエリザという不朽の名作でなければ(強く思い入れを持つ方が多くいそうな作品には手を出しにくい軟弱者)二次創作書いてたと思う。そのくらい好きだ。傍迷惑な愛情表現(笑)。
ついでに、真面目に書くならエルマーとシュテファン、目的を同じくするが対照的な二人の葛藤と愛憎(愛憎?)なんて面白そうだなあと。と言ってもエルマーは暴走して周りなんか見えてないから、シュテファンが一方的にあれこれ(無駄に)憂えたり思いめぐらしたりしてさ。
彼らはトートに操られている部分もあるので、自分の意志が本当に自分のものであるか不安になる焦燥感、なんてのも影を落としたりしそうだし。
マダム・ヴォルフは先週にも増して迫力。ウインク飛ばしてましたよね! 目が離せない。でもバスタブマデレーネちゃんも気になる(そしてまた目線が泳ぐ私)。
パレード銀橋、私は上手側だったので嘉月さん真っ正面で、目線をいただいたような気が……いや後方席なので気のせいだってことはわかってはいるんですが。でも正面にマダム・ヴォルフとツェップスの並びで……くらくらでした。
勿論、基本的にはさえちゃんトート様を見てましたよ。
1幕ラスト、幕が下りた後、暗転の中銀橋を袖に戻るさえちゃんの姿が完全に消えるまで、今日は拍手が鳴り止みませんでした。
こういうの、あったかいなあ、と思う。
さて前楽です。サヨナラショーがあります。
サヨナラショーを生で見るのは初めてなので、私は大変楽しみにしておりました。
準備の間はゆらさんのさえちゃんトーク。この方本当に組長が天職ではないかと(笑)。
ショーの幕開きを告げるのはひじょーに聞き慣れたイントロ。ベ、ベルばらですか。
そして上手せりから登場のさえちゃん。オスカル様です。「愛の巡礼」で銀橋を渡りきり、袖へ消えてゆきます。
緞帳が上がると無人の舞台にスクリーン。映るのはさえオスカル。かわいー、と思う間に画面はアンドレに、こ、これもさえちゃん?
……ひとりオスカルとアンドレ。
場内爆笑。私も笑いました。つーか笑うしかないだろこれ。
編集しきれないところは水くんのあごが映ってたり(爆笑)、水くんの後ろ姿からさえちゃんの声がしたり(また爆笑)。
しかも長いんだこれ。今宵一夜をほとんど全部、だよね。
それにさー、さえちゃんが「私を愛しているか!?」って聞いてさえちゃんが「愛している」って答えるって、どうなのそれ。ちゃんと誰かが「愛している」って答えてあげてよー(脱線)。
まあ、この間さえちゃんは衣装替えしてアンドレで再登場して一曲歌う訳ですが。時間稼ぎにしても延々映像流すより、誰か組子を歌って踊らせといた方がいいと思うんだが。あ、きりやんアンドレとかゆーひくんオスカルとかを相手役に出しとくっていうのはどうだろう。思いつきだけど。
さえちゃんアンドレが引っ込むと、美々さん登場。真っ赤なドレスで「愛あればこそ」を熱唱。そして同じく赤い衣装のガイチさんとデュエット。そっか、同期か。いいシーンでした。
えーと、次は「ジャワの踊り子」だったかな(順番あやふや)。
さえちゃんがセンターで、隣にゆーひくん。じゃ反対側はきりやん?と思ったら、ほっくん。そうか、全ツの並びを再現してるんだ。
次はるいちゃんが登場。真っ白なチマチョゴリ風の衣装。韓国ものかな?と思っているとさえちゃんが白と金を基調の無国籍風衣装で登場。知りませんでしたが「我が愛は山の彼方に」の歌らしい。ここでるいちゃんなのは組替えの意味もあるのかしら。かーわいー(姿も声も)。
さえちゃんはその後「飛鳥夕映え」主題歌で下手から上手へ銀橋渡り。もしかしてこれも歌うから無国籍風衣装だったのか。私の知っているさえちゃんはこの辺からなので、一気に感傷モードに入る。
お次は、♪踊りたいのに踊れないのさ〜、いやー懐かしー。
「タカラヅカ絢爛」歌うはエレグアさららん! そ、そうか、君こんなこともやってたわねー。今エルマーが最高潮に濃いんで、エレグアで飛び跳ねているさららんを見るとちょっと不思議な気分に……いやかわいいけどな。
そして、さえちゃん。「日はまた昇る」。衣装は勿論タカラヅカ絢爛の、黄色基調のおひさまな衣装。
サヨナラで……サヨナラなのに「日は昇る、朝の光」と歌うさえちゃん。うわ泣けてきた。
『絢爛』のときのとおりに、組子たちが次々に出てくる。さえちゃんの後ろはあのときと同じに男役のあさこさん(やたら色白だけど)。そして逆側、かしげちゃんのいたところにきりやん。きりやん似合うー。
実はこの辺、もうだだ泣きでした。
私ほんとーにこのショー好きだったんだなあ、と言うのもあるけど、何より「笑顔で組子に囲まれるさえちゃん」な場面であるというのが大きいんだと思う。さえちゃんもみんなも笑顔笑顔(泣)。
その後、黒燕尾のあさこさんが一人で「月の光絢爛」。月の光、絢爛と輝いていた、を強調するようにたっぷりと歌って、大階段から登場のさえちゃんに向かって手を差し伸べ、袖にはける。(引継ぎ?)
さえちゃんは『熱帯夜話』ラストのような白い衣装。また「はばたき」歌うのかなと思ったら、サヨナラがテーマの知らない曲でした。男役は黒燕尾、娘役は白ドレスで勢揃いして、幕。
カーテンコールは1回でした。
……なんかえらくあっさりしていたような。
ご挨拶の無い前楽のサヨナラショーって、こんなもんなのかな。
終演後、もずえさんと夕食を食べながら延々とサヨナラショーを語る。
と言うかサヨナラショー改善委員会(笑)。
最大の問題はあの「一人オスカルアンドレ面白映像」なのは間違いない。会場の爆笑失笑を聞いて劇団もわかってくれたんじゃないか、つーかわかってくれと思いますが。(もずえさん劇団にお手紙書くんですよね? 東宝では改善されるように)
あと小池なのに『薔薇の封印』をやらないのも解せない。(リカさん不在でもいいじゃんよー、マダム・ノアールとルイ14世とフィリップ殿下で銀橋渡ってくれたらすごく嬉しかったのにー)
が。
寂しいのはやっぱり、相手役不在だからじゃないかと。
『飛鳥夕映え』だって、トップ娘役がいれば鞍作と瑪瑙のデュエットがあったろうに。『タカラヅカ絢爛』だって、トップ娘役がいれば大階段で「マリア!」「ポノポ!」のデュエットがあったろうに。
言っても詮無いことだけどな。でも寂しいよな。
あと寂しいのは組子全員に囲まれたり絡んだりする場面が少ないような気がすることなんですが、この点は改善可能だと思うんで、東宝では変わることを祈っております(生で見られなくてもラストデイ中継は見る気満々)。面白映像短くして(無くしてもいいけど)そう言うシーン増やしてください。祈念。
……祈るだけじゃなくてお手紙書いた方がいいですかね、私も。
と言う訳で、前楽にしてMY楽行って参りました。
ええと、本編は、革命家チームとマダム・ヴォルフばっかり見てました。すすすっすみません。
ハンガリー戴冠式は本日も下手小芝居に目を奪われて肝心の戴冠式を見られませんでした。今日はもずえさんお奨めのクルクルっと踊るリュウさんも捕獲。うわーかっこいー。
革命家チームは、ツェップス含めた4人のキャラ立てが本当に面白いなあ。もしもう何回か通っていて、ついでにエリザという不朽の名作でなければ(強く思い入れを持つ方が多くいそうな作品には手を出しにくい軟弱者)二次創作書いてたと思う。そのくらい好きだ。傍迷惑な愛情表現(笑)。
ついでに、真面目に書くならエルマーとシュテファン、目的を同じくするが対照的な二人の葛藤と愛憎(愛憎?)なんて面白そうだなあと。と言ってもエルマーは暴走して周りなんか見えてないから、シュテファンが一方的にあれこれ(無駄に)憂えたり思いめぐらしたりしてさ。
彼らはトートに操られている部分もあるので、自分の意志が本当に自分のものであるか不安になる焦燥感、なんてのも影を落としたりしそうだし。
マダム・ヴォルフは先週にも増して迫力。ウインク飛ばしてましたよね! 目が離せない。でもバスタブマデレーネちゃんも気になる(そしてまた目線が泳ぐ私)。
パレード銀橋、私は上手側だったので嘉月さん真っ正面で、目線をいただいたような気が……いや後方席なので気のせいだってことはわかってはいるんですが。でも正面にマダム・ヴォルフとツェップスの並びで……くらくらでした。
勿論、基本的にはさえちゃんトート様を見てましたよ。
1幕ラスト、幕が下りた後、暗転の中銀橋を袖に戻るさえちゃんの姿が完全に消えるまで、今日は拍手が鳴り止みませんでした。
こういうの、あったかいなあ、と思う。
さて前楽です。サヨナラショーがあります。
サヨナラショーを生で見るのは初めてなので、私は大変楽しみにしておりました。
準備の間はゆらさんのさえちゃんトーク。この方本当に組長が天職ではないかと(笑)。
ショーの幕開きを告げるのはひじょーに聞き慣れたイントロ。ベ、ベルばらですか。
そして上手せりから登場のさえちゃん。オスカル様です。「愛の巡礼」で銀橋を渡りきり、袖へ消えてゆきます。
緞帳が上がると無人の舞台にスクリーン。映るのはさえオスカル。かわいー、と思う間に画面はアンドレに、こ、これもさえちゃん?
……ひとりオスカルとアンドレ。
場内爆笑。私も笑いました。つーか笑うしかないだろこれ。
編集しきれないところは水くんのあごが映ってたり(爆笑)、水くんの後ろ姿からさえちゃんの声がしたり(また爆笑)。
しかも長いんだこれ。今宵一夜をほとんど全部、だよね。
それにさー、さえちゃんが「私を愛しているか!?」って聞いてさえちゃんが「愛している」って答えるって、どうなのそれ。ちゃんと誰かが「愛している」って答えてあげてよー(脱線)。
まあ、この間さえちゃんは衣装替えしてアンドレで再登場して一曲歌う訳ですが。時間稼ぎにしても延々映像流すより、誰か組子を歌って踊らせといた方がいいと思うんだが。あ、きりやんアンドレとかゆーひくんオスカルとかを相手役に出しとくっていうのはどうだろう。思いつきだけど。
さえちゃんアンドレが引っ込むと、美々さん登場。真っ赤なドレスで「愛あればこそ」を熱唱。そして同じく赤い衣装のガイチさんとデュエット。そっか、同期か。いいシーンでした。
えーと、次は「ジャワの踊り子」だったかな(順番あやふや)。
さえちゃんがセンターで、隣にゆーひくん。じゃ反対側はきりやん?と思ったら、ほっくん。そうか、全ツの並びを再現してるんだ。
次はるいちゃんが登場。真っ白なチマチョゴリ風の衣装。韓国ものかな?と思っているとさえちゃんが白と金を基調の無国籍風衣装で登場。知りませんでしたが「我が愛は山の彼方に」の歌らしい。ここでるいちゃんなのは組替えの意味もあるのかしら。かーわいー(姿も声も)。
さえちゃんはその後「飛鳥夕映え」主題歌で下手から上手へ銀橋渡り。もしかしてこれも歌うから無国籍風衣装だったのか。私の知っているさえちゃんはこの辺からなので、一気に感傷モードに入る。
お次は、♪踊りたいのに踊れないのさ〜、いやー懐かしー。
「タカラヅカ絢爛」歌うはエレグアさららん! そ、そうか、君こんなこともやってたわねー。今エルマーが最高潮に濃いんで、エレグアで飛び跳ねているさららんを見るとちょっと不思議な気分に……いやかわいいけどな。
そして、さえちゃん。「日はまた昇る」。衣装は勿論タカラヅカ絢爛の、黄色基調のおひさまな衣装。
サヨナラで……サヨナラなのに「日は昇る、朝の光」と歌うさえちゃん。うわ泣けてきた。
『絢爛』のときのとおりに、組子たちが次々に出てくる。さえちゃんの後ろはあのときと同じに男役のあさこさん(やたら色白だけど)。そして逆側、かしげちゃんのいたところにきりやん。きりやん似合うー。
実はこの辺、もうだだ泣きでした。
私ほんとーにこのショー好きだったんだなあ、と言うのもあるけど、何より「笑顔で組子に囲まれるさえちゃん」な場面であるというのが大きいんだと思う。さえちゃんもみんなも笑顔笑顔(泣)。
その後、黒燕尾のあさこさんが一人で「月の光絢爛」。月の光、絢爛と輝いていた、を強調するようにたっぷりと歌って、大階段から登場のさえちゃんに向かって手を差し伸べ、袖にはける。(引継ぎ?)
さえちゃんは『熱帯夜話』ラストのような白い衣装。また「はばたき」歌うのかなと思ったら、サヨナラがテーマの知らない曲でした。男役は黒燕尾、娘役は白ドレスで勢揃いして、幕。
カーテンコールは1回でした。
……なんかえらくあっさりしていたような。
ご挨拶の無い前楽のサヨナラショーって、こんなもんなのかな。
終演後、もずえさんと夕食を食べながら延々とサヨナラショーを語る。
と言うかサヨナラショー改善委員会(笑)。
最大の問題はあの「一人オスカルアンドレ面白映像」なのは間違いない。会場の爆笑失笑を聞いて劇団もわかってくれたんじゃないか、つーかわかってくれと思いますが。(もずえさん劇団にお手紙書くんですよね? 東宝では改善されるように)
あと小池なのに『薔薇の封印』をやらないのも解せない。(リカさん不在でもいいじゃんよー、マダム・ノアールとルイ14世とフィリップ殿下で銀橋渡ってくれたらすごく嬉しかったのにー)
が。
寂しいのはやっぱり、相手役不在だからじゃないかと。
『飛鳥夕映え』だって、トップ娘役がいれば鞍作と瑪瑙のデュエットがあったろうに。『タカラヅカ絢爛』だって、トップ娘役がいれば大階段で「マリア!」「ポノポ!」のデュエットがあったろうに。
言っても詮無いことだけどな。でも寂しいよな。
あと寂しいのは組子全員に囲まれたり絡んだりする場面が少ないような気がすることなんですが、この点は改善可能だと思うんで、東宝では変わることを祈っております(生で見られなくてもラストデイ中継は見る気満々)。面白映像短くして(無くしてもいいけど)そう言うシーン増やしてください。祈念。
……祈るだけじゃなくてお手紙書いた方がいいですかね、私も。
持つべきは友。(『それでも船は行く』余談?)
2005年3月15日 宝塚金土日月、毎日遠征友達が我が家に宿泊しておりました。
いや、うち全然ムラに行くのに便利なとこじゃないんですけどね。すいませんねこんな田舎でって感じで。
後半日程のお客様はサトリちゃんです。2泊したのにバウ×2と変身写真館に専念しエリザを完全スルーしたつわもの。
14日、サトリちゃんは涼バウ楽観劇。私はまとぶディナーショー。
お互い見たものの報告会。ビバ星担。
涼バウ楽は色々面白いことになってたそうなんですが。
最後ジョニーのソロのとき、いつもはひっこむスーザンせあらちゃんの手を握って離さず、そのまま二人とも舞台上のままで幕が下りたらしいです。
(うっかり「俺様の歌を聞きやがれ」ってこと?と変換してしまった私。違うよ)
が、何より私が喜んだ報告は。
スーザンに往復ビンタ(楽はただの平手じゃなくてダブルだったらしいですよ)されてふられて失意のヘンリーのもとに、ナースさなえちゃんが慰めに来てくれたそうじゃないですか!!!
よかったねちーくん! いやヘンリー!
実際に見られなくて残念でしたが、それでもわたしゃ満足ですよ。ありがとうありがとう。
『それでも』に対しては、どうも未消化で。
感想、もうちょっと書く予定だったんですが、書けませんでしたわ。
楽しんだことは間違いない……と思う。じゃなきゃ3回もリピートしないよね。
礼音バージョンも行くので、そしたらまた何か見えてくるかもしれません。
あ、初日〜中盤〜終盤と成長を期待してウォッチし続けたぎんがみちゃんですが……うーん、やっぱり台詞はつらいよな。という印象は12日時点でも変わらず。
でも。
ラスト、ジュリアをエスコートして下手にはけていくとき、彼女の頭を抱き寄せるようにするんですな。
そのしぐさが乙女心直撃。私も緑野さんもサトリちゃんも大絶賛。
1幕の「本当は僕が誰か知ったら君はどう思うだろう」のソロも、2幕の「本当のことを告げたけれど」のソロも、ジュリアを思う真剣で朴訥な表情がとても良くて、しみじみと感じ入ってしまって。
これができるんだから、太田作品の難台詞が言いこなせなくたって問題ないよな、と思いました。
というのが、私のマイク君ウォッチの結論。
いや、うち全然ムラに行くのに便利なとこじゃないんですけどね。すいませんねこんな田舎でって感じで。
後半日程のお客様はサトリちゃんです。2泊したのにバウ×2と変身写真館に専念しエリザを完全スルーしたつわもの。
14日、サトリちゃんは涼バウ楽観劇。私はまとぶディナーショー。
お互い見たものの報告会。ビバ星担。
涼バウ楽は色々面白いことになってたそうなんですが。
最後ジョニーのソロのとき、いつもはひっこむスーザンせあらちゃんの手を握って離さず、そのまま二人とも舞台上のままで幕が下りたらしいです。
(うっかり「俺様の歌を聞きやがれ」ってこと?と変換してしまった私。違うよ)
が、何より私が喜んだ報告は。
スーザンに往復ビンタ(楽はただの平手じゃなくてダブルだったらしいですよ)されてふられて失意のヘンリーのもとに、ナースさなえちゃんが慰めに来てくれたそうじゃないですか!!!
よかったねちーくん! いやヘンリー!
実際に見られなくて残念でしたが、それでもわたしゃ満足ですよ。ありがとうありがとう。
『それでも』に対しては、どうも未消化で。
感想、もうちょっと書く予定だったんですが、書けませんでしたわ。
楽しんだことは間違いない……と思う。じゃなきゃ3回もリピートしないよね。
礼音バージョンも行くので、そしたらまた何か見えてくるかもしれません。
あ、初日〜中盤〜終盤と成長を期待してウォッチし続けたぎんがみちゃんですが……うーん、やっぱり台詞はつらいよな。という印象は12日時点でも変わらず。
でも。
ラスト、ジュリアをエスコートして下手にはけていくとき、彼女の頭を抱き寄せるようにするんですな。
そのしぐさが乙女心直撃。私も緑野さんもサトリちゃんも大絶賛。
1幕の「本当は僕が誰か知ったら君はどう思うだろう」のソロも、2幕の「本当のことを告げたけれど」のソロも、ジュリアを思う真剣で朴訥な表情がとても良くて、しみじみと感じ入ってしまって。
これができるんだから、太田作品の難台詞が言いこなせなくたって問題ないよな、と思いました。
というのが、私のマイク君ウォッチの結論。
正統派。(真飛聖ディナーショー『Sky Blue』宝塚ホテル)
2005年3月14日 宝塚真飛聖ディナーショー『Sky Blue』行って参りました。
出演者は他に、毬乃ゆい、琴まりえ、南海まり、羽桜しずく。
楽しかったです。
すごく正統派の、コンセプトのはっきりしたショーでした。
ルックスも実力も兼ね備えた娘役たちに囲まれて、男役・真飛聖の魅力見せます!という。
そう「囲まれて」でしたね。「侍らせて」ではなかった。
最初は「OH! Happy Day」アップテンポの明るい曲。
ステージ上はブルーのドレスの娘役ちゃん4人。うわーみんな可愛くてイキイキしてかっこいいよー! 特にコトコト、キレがいいと言うか目線に力があると言うか……オトコマエ?(笑)
そして本日の主役まとぶんは客席から登場。こちらも青い衣装でさわやかに。
数曲歌って、衣装替え。ラテンメドレー、みんな赤に黒のアクセントの衣装。この辺男らしい、と言うか野郎っぽい魅力で押してましたな。
そしてその後ジャズ? 娘役ちゃんたちが黒の細身のスーツにソフト帽で。これまたかっこいいんだわ。コトコトに惚れる。みなみちゃんもかっこいい。
そして黒のスーツでまとぶん登場。コトコトと組んで踊るのがステキで。ラテンではゆいちゃんと絡んでましたかね。そうやってとっかえひっかえ絡んでこそきれいどころ上手いどころを揃えた甲斐があるというもので。
この後、白いジャケットに着替えて……って、何故かコントが(笑)。
娘役ちゃんたちが上着を持ってくるのですけどね、それが大きかったり(常識はずれに手が長い。『ビッグ・フィッシュ』の巨人が着てそうな長さでちゃんと袖口に飾りボタンもついてる。わざわざ作ったんかい!)、小さかったり(七五三の晴れ着サイズ)。そして三度目に持ってきたのは襟元に毛皮もついてゴージャスな……って、女物のケープじゃないですか。でもって金髪のカツラまで。
そう、リナちゃんが始まっちゃいました。そのための前振りだったんかい。場内爆笑。でも可愛かった。まわりで「ゆうさんゆうさん」とオロオロする(演技をする)娘役ちゃんたちも可愛かった。
この後、MC。喋るとおねーさんになるまとぶん(笑)。
一人ずつに「自分の一番の見せ場、見てほしいところは?」って。ゆいちゃんは、ラテンでキザるところ。コトコトは黒のスーツ。それを聞いてまとぶん「二人はエチオピア兵で男役をやったせいか目覚めちゃったらしくて」負けそうかも、と言うのに内心頷いてしまった私。
失礼(笑)。でもだってほんとにかっこよかったのよ。二人も他の娘たちも。
二人が「もう終っちゃった場面なんですけど」と言うと「じゃ皆さん明日見てくださいねー」とまとぶん。この期に及んでまだ宣伝するか!(笑) お茶会でも「全会場違う曲歌いますから全部来てくださいね! あの歌はもう二度と聴けないかもしれませんよっ!」と宣伝に余念が無かったのを思い出して苦笑。いや、たくましいなぁ(笑)。
みなみちゃん「これからの場面ですけど」まとぶんと見詰め合って手を差し伸べて歌う場面があって、そこが好きとか。対するまとぶん「そんな場面あったっけ?」「もー忘れないでくださいー」可愛いけど、ボケなのかマジなのかわかりません……。
ディナーショー初参加、研2のしずくちゃん。歌や踊りはしっかりしてるし可愛いしスタイルもいい(背が高くてみなみちゃんとシンメでいい感じ)けど、トークはいっぱいいっぱい、緊張しまくりでした。あんまりいじめるなよー。やはりスーツの場面で、先生に「そこだけはマシ」と褒められた(?)んだそうです。
MCのあとは「挑戦したいこと」アカペラ。曲は「星に願いを」。まあこのメンバーなら安心だわな。そして宝塚メドレー。
娘役4人でベルばら「ご覧なさい」。かわいー。その後まとぶんが紫の衣装で「わが名はオスカル」。客席降りして『わが愛は山のかなたに』『花の業平』の曲。ここで舞台上のみなみちゃんと見つめあい、手を差し伸べあい歌ってました。
みなみちゃんさすが、情感というか表情がうまいなあと。この辺、ケロさんディナーショー、そして『ドルチェ・ヴィータ!』のデュエットダンスを思い出しました。。
そして会場中央お立ち台、ノリノリで「ヴィンターガルデン」とか。フロアにお立ち台があるのはいいなあ。客席降りても見える。
そしてお待ちかね。『花のいそぎ』メドレー。
なんか、この曲が聞こえてきただけで目頭が熱くなってしまった。『花のいそぎ』良かった、好きだった。もちろんコトコトとのデュエットあり。嬉しいんだけど切ない。切ない記憶が甦ってくる。
この後何曲かあって、最後は白い衣装。やはり、決めは白なのね。
最後は「君となら」。知らない曲だけど「泣かせたこともあったけど君を愛している。今日からは一緒に歩いていこう」みたいな、不器用なプロポーズみたいな曲。
……うわー。
前半はワルっぽくかっこつけて、最後は不器用にプロポーズか!
ぐぐったらTUBEの曲みたいですな。
「肩寄せて貧しくとも」なんて歌詞もあるし。
……わかってるなあ。
中日王家お茶会(行ったのか!)以来、まとぶんのアピール力には感心しっぱなしなのですが、今日も感心させられました。セールスポイントをわかっていて、それを的確にアピールしてくるって、すごいなあ。
いやまあ、ピュアファンで無いからこその感想かもしれませんが。
アンコールは『SKY BLUE』自作の詞に曲を高橋城先生に曲をつけてもらったらしい。微妙に字余り(禁句?)。ワタさんの『Aqua』もそんなんだったような気がする……。ここではさっきの白の衣装に青いファーを肩に添えてました。
本当に正統派の、まとぶんの魅力見せます!というコンセプトのはっきりしたショーでした。
コーラスガールズもそんな彼を支えて、盛り立ててがんばります!という感じ。
なんかね、ワルぶった不良少年(青年)が「やっぱり女は男が守るもの」といきがっているけれど、実は女の子たちはそんな彼を立てつつ、その弱いところを守って支えているんだよ、という物語が透けて見えるような、そんな感じでしたよ。(あ、また深読み癖が)
まとぶんはかっこよかったし、初日なのにしっかりしていてスターさんでした。ショーとしてもバランスの取れた構成で楽しかった。宝塚メドレーがもうちょっと長くてもいい気はしましたが。
ディナーショーはこれで3回目、あとワタさんのはビデオで見た訳ですが。
普通、こんなにコンセプトがしっかりしていて何というか「売るぞ!」という感じなもんなんでしょうか?
昨秋のケロさんは別格として、しぃちゃんの『Luce』もワタさんの『Aqua』も、もっとぬるかったりバラエティショーだったりしたような気が……。(『Aqua』のジブリメドレー太鼓叩きながら娘役引き連れて客席降り、というのは当時どういう評価だったんでしょう)
いや素で不思議なので「誰々はこうだった」とかあったら教えてください(笑)。
客席は豪華。これで既に数千円分の価値がある気が。
檀ちゃんMSメンバーが5人揃って仲良くご観劇でした。檀ももかの並びは濃いなあ……美女二人なんだけど。そうなるとももかさんの隣の恵斗くんは薄いよなあ(失礼。恵斗くん好きなので嬉しかったよー)。
あと黒髪アップにして眼鏡のうめちゃんが可愛いー。ふつーにしゅんくんとかとすれ違ったしなあ。
宝ホのディナーショーって、美味しいです(いや料理じゃなくて・笑)。
出演者は他に、毬乃ゆい、琴まりえ、南海まり、羽桜しずく。
楽しかったです。
すごく正統派の、コンセプトのはっきりしたショーでした。
ルックスも実力も兼ね備えた娘役たちに囲まれて、男役・真飛聖の魅力見せます!という。
そう「囲まれて」でしたね。「侍らせて」ではなかった。
最初は「OH! Happy Day」アップテンポの明るい曲。
ステージ上はブルーのドレスの娘役ちゃん4人。うわーみんな可愛くてイキイキしてかっこいいよー! 特にコトコト、キレがいいと言うか目線に力があると言うか……オトコマエ?(笑)
そして本日の主役まとぶんは客席から登場。こちらも青い衣装でさわやかに。
数曲歌って、衣装替え。ラテンメドレー、みんな赤に黒のアクセントの衣装。この辺男らしい、と言うか野郎っぽい魅力で押してましたな。
そしてその後ジャズ? 娘役ちゃんたちが黒の細身のスーツにソフト帽で。これまたかっこいいんだわ。コトコトに惚れる。みなみちゃんもかっこいい。
そして黒のスーツでまとぶん登場。コトコトと組んで踊るのがステキで。ラテンではゆいちゃんと絡んでましたかね。そうやってとっかえひっかえ絡んでこそきれいどころ上手いどころを揃えた甲斐があるというもので。
この後、白いジャケットに着替えて……って、何故かコントが(笑)。
娘役ちゃんたちが上着を持ってくるのですけどね、それが大きかったり(常識はずれに手が長い。『ビッグ・フィッシュ』の巨人が着てそうな長さでちゃんと袖口に飾りボタンもついてる。わざわざ作ったんかい!)、小さかったり(七五三の晴れ着サイズ)。そして三度目に持ってきたのは襟元に毛皮もついてゴージャスな……って、女物のケープじゃないですか。でもって金髪のカツラまで。
そう、リナちゃんが始まっちゃいました。そのための前振りだったんかい。場内爆笑。でも可愛かった。まわりで「ゆうさんゆうさん」とオロオロする(演技をする)娘役ちゃんたちも可愛かった。
この後、MC。喋るとおねーさんになるまとぶん(笑)。
一人ずつに「自分の一番の見せ場、見てほしいところは?」って。ゆいちゃんは、ラテンでキザるところ。コトコトは黒のスーツ。それを聞いてまとぶん「二人はエチオピア兵で男役をやったせいか目覚めちゃったらしくて」負けそうかも、と言うのに内心頷いてしまった私。
失礼(笑)。でもだってほんとにかっこよかったのよ。二人も他の娘たちも。
二人が「もう終っちゃった場面なんですけど」と言うと「じゃ皆さん明日見てくださいねー」とまとぶん。この期に及んでまだ宣伝するか!(笑) お茶会でも「全会場違う曲歌いますから全部来てくださいね! あの歌はもう二度と聴けないかもしれませんよっ!」と宣伝に余念が無かったのを思い出して苦笑。いや、たくましいなぁ(笑)。
みなみちゃん「これからの場面ですけど」まとぶんと見詰め合って手を差し伸べて歌う場面があって、そこが好きとか。対するまとぶん「そんな場面あったっけ?」「もー忘れないでくださいー」可愛いけど、ボケなのかマジなのかわかりません……。
ディナーショー初参加、研2のしずくちゃん。歌や踊りはしっかりしてるし可愛いしスタイルもいい(背が高くてみなみちゃんとシンメでいい感じ)けど、トークはいっぱいいっぱい、緊張しまくりでした。あんまりいじめるなよー。やはりスーツの場面で、先生に「そこだけはマシ」と褒められた(?)んだそうです。
MCのあとは「挑戦したいこと」アカペラ。曲は「星に願いを」。まあこのメンバーなら安心だわな。そして宝塚メドレー。
娘役4人でベルばら「ご覧なさい」。かわいー。その後まとぶんが紫の衣装で「わが名はオスカル」。客席降りして『わが愛は山のかなたに』『花の業平』の曲。ここで舞台上のみなみちゃんと見つめあい、手を差し伸べあい歌ってました。
みなみちゃんさすが、情感というか表情がうまいなあと。この辺、ケロさんディナーショー、そして『ドルチェ・ヴィータ!』のデュエットダンスを思い出しました。。
そして会場中央お立ち台、ノリノリで「ヴィンターガルデン」とか。フロアにお立ち台があるのはいいなあ。客席降りても見える。
そしてお待ちかね。『花のいそぎ』メドレー。
なんか、この曲が聞こえてきただけで目頭が熱くなってしまった。『花のいそぎ』良かった、好きだった。もちろんコトコトとのデュエットあり。嬉しいんだけど切ない。切ない記憶が甦ってくる。
この後何曲かあって、最後は白い衣装。やはり、決めは白なのね。
最後は「君となら」。知らない曲だけど「泣かせたこともあったけど君を愛している。今日からは一緒に歩いていこう」みたいな、不器用なプロポーズみたいな曲。
……うわー。
前半はワルっぽくかっこつけて、最後は不器用にプロポーズか!
ぐぐったらTUBEの曲みたいですな。
「肩寄せて貧しくとも」なんて歌詞もあるし。
……わかってるなあ。
中日王家お茶会(行ったのか!)以来、まとぶんのアピール力には感心しっぱなしなのですが、今日も感心させられました。セールスポイントをわかっていて、それを的確にアピールしてくるって、すごいなあ。
いやまあ、ピュアファンで無いからこその感想かもしれませんが。
アンコールは『SKY BLUE』自作の詞に曲を高橋城先生に曲をつけてもらったらしい。微妙に字余り(禁句?)。ワタさんの『Aqua』もそんなんだったような気がする……。ここではさっきの白の衣装に青いファーを肩に添えてました。
本当に正統派の、まとぶんの魅力見せます!というコンセプトのはっきりしたショーでした。
コーラスガールズもそんな彼を支えて、盛り立ててがんばります!という感じ。
なんかね、ワルぶった不良少年(青年)が「やっぱり女は男が守るもの」といきがっているけれど、実は女の子たちはそんな彼を立てつつ、その弱いところを守って支えているんだよ、という物語が透けて見えるような、そんな感じでしたよ。(あ、また深読み癖が)
まとぶんはかっこよかったし、初日なのにしっかりしていてスターさんでした。ショーとしてもバランスの取れた構成で楽しかった。宝塚メドレーがもうちょっと長くてもいい気はしましたが。
ディナーショーはこれで3回目、あとワタさんのはビデオで見た訳ですが。
普通、こんなにコンセプトがしっかりしていて何というか「売るぞ!」という感じなもんなんでしょうか?
昨秋のケロさんは別格として、しぃちゃんの『Luce』もワタさんの『Aqua』も、もっとぬるかったりバラエティショーだったりしたような気が……。(『Aqua』のジブリメドレー太鼓叩きながら娘役引き連れて客席降り、というのは当時どういう評価だったんでしょう)
いや素で不思議なので「誰々はこうだった」とかあったら教えてください(笑)。
客席は豪華。これで既に数千円分の価値がある気が。
檀ちゃんMSメンバーが5人揃って仲良くご観劇でした。檀ももかの並びは濃いなあ……美女二人なんだけど。そうなるとももかさんの隣の恵斗くんは薄いよなあ(失礼。恵斗くん好きなので嬉しかったよー)。
あと黒髪アップにして眼鏡のうめちゃんが可愛いー。ふつーにしゅんくんとかとすれ違ったしなあ。
宝ホのディナーショーって、美味しいです(いや料理じゃなくて・笑)。
時がつながる(月組『エリザベート』)
2005年3月13日 宝塚一度見てしまうと、目が離せなくなる。
でも、見ていられなくて、目をそらしたくなる。
その狂気を帯びた空気に、飲み込まれそうで。
目の前に来たとき、思い切って見つめてみた。
近くで、彼もこちらを向いているのに、目は合わない。
やっぱり。
こっちの世界のヒトじゃないんだ。だから目が合わないんだ。
ルキーニが、こわかったです。
こわいと言うのも変だけど、でもやっぱりこわかったんだろうな。
目が離せないのにそらしたくなる。(という感想はすずみんサテュロスのときと同じなんだが(笑)ニュアンスは全然違います)
ひとことで言うと狂気なんだろうけれど、そのひとことでは表せない
見ていて、色々な言葉が浮かんだ。
「額縁」「語り部」「狭間のひと」「演出家」「使い魔」
場面につれて色を変え役割を変え。しかし常に周囲と同化しない。
そして、最後。最終弁論の後。
ルキーニがトートからナイフを受け取った瞬間。
時がつながった、と思った。
長い回想は終わり、彼の時間が動き出す。
物語の内外を変幻自在に行き来していた人間が、物語の額縁の中に納まる瞬間。
もしかしたらこの物語は全てルキーニの回想かもしれない。妄想かもしれない。
だから、彼が物語に同化したとき、語り部を失った物語は終る。
そんな風に、色々考えてしまった存在感のあるルキーニでした。
初日に「目に入らない」なんて言ってごめん。
恐らく、細部まで緻密に役作りした結果なんだろうと思います。
(実は、ルキーニに関しては星も宙も、とにかく「かっこいーっ!!」という感想だった訳なんですが……もしかして私のルキーニ観は間違っていたのか?)
と言いつつ、これが前方席だから見えるものなのか、それとも大劇場の後方でも伝わるものなのか、そこのとのころの判別がつきかねていますが。次回わかるか?
ルキーニ同様、初日に褒めなかったフランツ。
良かったです。
特に最初に驚いた。
本当に若くて、いっそ幼いといえるほど若いフランツ。
「寛容で善意の皇帝と呼ばれたい」と本気で夢見ていそうなフランツ。
シシィとの出会いも。シシィがフランツを「わー王子様だー」と夢見がちに見ているだけでなくて、フランツ自身が夢の王子様に見えた。若くて、ハンサムで(いっそ可愛いとさえ)、マザコンではないけれどまだまだ大人でない、ゾフィーの庇護下にある青年皇帝。
シシィに皇帝の義務を説きながら、そういう自分も理解していなさそうな、少なくともシシィに理解できないことに全然気づいていなさそうな。
まさに「結婚は失敗だ」「恋は盲目」「選び違えた」。このゾフィーとマックスのデュエットに心底頷いてしまいました。
対するシシィはほんと野生児だからな(ほめてます)。この娘が宮廷に向かないことなんて誰が見ても明らかなのに、本人とフランツ、この二人だけが気づいていない。
でもそれなのにフランツは最後までシシィを愛し続けるんだよな。
最終答弁、初日は「フランツがトートをいじめてるみたい」と書きましたが、今日はそう見えませんでした。
対等な恋敵に見えました。
「私は彼女と共に生きることは出来なかった。しかし彼女はあなたのことだって選びはしない」と言っているように見えました。
そんな訳で、初日にちょっとひっかかったこの二人も大いに見直して(偉そうで失礼)、月エリザを大いに堪能しました。
が、この日は下手サブセン4列目。この席だと冷静な判断はできなくなるよな(笑)。
色々な人が近くで内心わーきゃー言っていたのですが(黒燕尾の明日海りおくんがかわいー)、釘付けで飲まれたのが、マダム・ヴォルフの場面。
マデレーネのバスタブが目の前ー!!
冷たくも妖しくも鮮やかで艶やかな笑みから目が離せません。ルキーニがバスタブのお湯をかけるふりをしてふざけたりしているところもかわいい。冷たい砂糖菓子。このマデレーネになら、堕ちるわ。
そしてマダム・ヴォルフ。女ぶりが上がってます。すげーかっこよくて婀娜っぽくて迫力。あなたこそダイナマイト。1幕の温厚そうな親戚の叔父さんと同一人物とは、とても思えないよ……。
衣装、少したくし上げて、ボリューミィなドレスから脚をちらちら見せるようになったんですね。うわーすげー。くらくらだ。
この二人が見たくて目が離せなくて、結果二人の間で目が泳ぎまくりでした。
下手サブセン前方席は「闇が広がる」のための席でもある。
堪能しました。
鋭く脆くはかない青年皇太子万歳。冷たいのに包容力があり、なのに突き放す黄泉の帝王万歳。
美しさは力だ。美は最高で最強だ。
そして、トート。
何度か銀橋を渡るトートですが、二度ほど目の前で立ち止まって歌う場面がありました。
至福。
男性的な厚みのある肉体で具現化しながら、人ならざる冷たい闇の空気を纏う死の精霊万歳。
美しさは力だ。美は最高で最強だ。
前方席はモブ見るのも楽しくて、これ贔屓組でやったら楽しくて通い詰めるよなー。逆説的に、これ通ったら月組大好きになるかもなー、等と考えておりました。
いやこんな良席座ること二度とないけど。でももう少し回数見ればよかった。(星中日と星バウとかぶったのが敗因)
フィナーレ、終始女役の瀬奈氏。いやあさこちゃん。
かーわーいー!!
いや、初日はねー、「ショーになると男役の女装っぽいな」とか思ってたんですが。だいぶかわいくなってた。
可愛いといっても、やはり生粋の娘役の可愛らしさではないけれど、生き生きしていた。
またさえちゃんが包容力あるからなー。どんな相手にもラブラブビームで熱々カップルに見えちゃう力を持ってるからなー(と、熱帯夜話で女役ほっくんと組んでいたときにも思った)。
……我々は得がたい人を失っていくのだなあ。また。
楽しかったです。
私は大好きだ。月エリザ。
……ほんとにもっと見ればよかったよ。
ところで。男役群舞で上手側がゆうひくんほっくん、下手側がきりやんさららんなのは白っぽい人と黒っぽい人で分けたんでしょうかね。
でも、見ていられなくて、目をそらしたくなる。
その狂気を帯びた空気に、飲み込まれそうで。
目の前に来たとき、思い切って見つめてみた。
近くで、彼もこちらを向いているのに、目は合わない。
やっぱり。
こっちの世界のヒトじゃないんだ。だから目が合わないんだ。
ルキーニが、こわかったです。
こわいと言うのも変だけど、でもやっぱりこわかったんだろうな。
目が離せないのにそらしたくなる。(という感想はすずみんサテュロスのときと同じなんだが(笑)ニュアンスは全然違います)
ひとことで言うと狂気なんだろうけれど、そのひとことでは表せない
見ていて、色々な言葉が浮かんだ。
「額縁」「語り部」「狭間のひと」「演出家」「使い魔」
場面につれて色を変え役割を変え。しかし常に周囲と同化しない。
そして、最後。最終弁論の後。
ルキーニがトートからナイフを受け取った瞬間。
時がつながった、と思った。
長い回想は終わり、彼の時間が動き出す。
物語の内外を変幻自在に行き来していた人間が、物語の額縁の中に納まる瞬間。
もしかしたらこの物語は全てルキーニの回想かもしれない。妄想かもしれない。
だから、彼が物語に同化したとき、語り部を失った物語は終る。
そんな風に、色々考えてしまった存在感のあるルキーニでした。
初日に「目に入らない」なんて言ってごめん。
恐らく、細部まで緻密に役作りした結果なんだろうと思います。
(実は、ルキーニに関しては星も宙も、とにかく「かっこいーっ!!」という感想だった訳なんですが……もしかして私のルキーニ観は間違っていたのか?)
と言いつつ、これが前方席だから見えるものなのか、それとも大劇場の後方でも伝わるものなのか、そこのとのころの判別がつきかねていますが。次回わかるか?
ルキーニ同様、初日に褒めなかったフランツ。
良かったです。
特に最初に驚いた。
本当に若くて、いっそ幼いといえるほど若いフランツ。
「寛容で善意の皇帝と呼ばれたい」と本気で夢見ていそうなフランツ。
シシィとの出会いも。シシィがフランツを「わー王子様だー」と夢見がちに見ているだけでなくて、フランツ自身が夢の王子様に見えた。若くて、ハンサムで(いっそ可愛いとさえ)、マザコンではないけれどまだまだ大人でない、ゾフィーの庇護下にある青年皇帝。
シシィに皇帝の義務を説きながら、そういう自分も理解していなさそうな、少なくともシシィに理解できないことに全然気づいていなさそうな。
まさに「結婚は失敗だ」「恋は盲目」「選び違えた」。このゾフィーとマックスのデュエットに心底頷いてしまいました。
対するシシィはほんと野生児だからな(ほめてます)。この娘が宮廷に向かないことなんて誰が見ても明らかなのに、本人とフランツ、この二人だけが気づいていない。
でもそれなのにフランツは最後までシシィを愛し続けるんだよな。
最終答弁、初日は「フランツがトートをいじめてるみたい」と書きましたが、今日はそう見えませんでした。
対等な恋敵に見えました。
「私は彼女と共に生きることは出来なかった。しかし彼女はあなたのことだって選びはしない」と言っているように見えました。
そんな訳で、初日にちょっとひっかかったこの二人も大いに見直して(偉そうで失礼)、月エリザを大いに堪能しました。
が、この日は下手サブセン4列目。この席だと冷静な判断はできなくなるよな(笑)。
色々な人が近くで内心わーきゃー言っていたのですが(黒燕尾の明日海りおくんがかわいー)、釘付けで飲まれたのが、マダム・ヴォルフの場面。
マデレーネのバスタブが目の前ー!!
冷たくも妖しくも鮮やかで艶やかな笑みから目が離せません。ルキーニがバスタブのお湯をかけるふりをしてふざけたりしているところもかわいい。冷たい砂糖菓子。このマデレーネになら、堕ちるわ。
そしてマダム・ヴォルフ。女ぶりが上がってます。すげーかっこよくて婀娜っぽくて迫力。あなたこそダイナマイト。1幕の温厚そうな親戚の叔父さんと同一人物とは、とても思えないよ……。
衣装、少したくし上げて、ボリューミィなドレスから脚をちらちら見せるようになったんですね。うわーすげー。くらくらだ。
この二人が見たくて目が離せなくて、結果二人の間で目が泳ぎまくりでした。
下手サブセン前方席は「闇が広がる」のための席でもある。
堪能しました。
鋭く脆くはかない青年皇太子万歳。冷たいのに包容力があり、なのに突き放す黄泉の帝王万歳。
美しさは力だ。美は最高で最強だ。
そして、トート。
何度か銀橋を渡るトートですが、二度ほど目の前で立ち止まって歌う場面がありました。
至福。
男性的な厚みのある肉体で具現化しながら、人ならざる冷たい闇の空気を纏う死の精霊万歳。
美しさは力だ。美は最高で最強だ。
前方席はモブ見るのも楽しくて、これ贔屓組でやったら楽しくて通い詰めるよなー。逆説的に、これ通ったら月組大好きになるかもなー、等と考えておりました。
いやこんな良席座ること二度とないけど。でももう少し回数見ればよかった。(星中日と星バウとかぶったのが敗因)
フィナーレ、終始女役の瀬奈氏。いやあさこちゃん。
かーわーいー!!
いや、初日はねー、「ショーになると男役の女装っぽいな」とか思ってたんですが。だいぶかわいくなってた。
可愛いといっても、やはり生粋の娘役の可愛らしさではないけれど、生き生きしていた。
またさえちゃんが包容力あるからなー。どんな相手にもラブラブビームで熱々カップルに見えちゃう力を持ってるからなー(と、熱帯夜話で女役ほっくんと組んでいたときにも思った)。
……我々は得がたい人を失っていくのだなあ。また。
楽しかったです。
私は大好きだ。月エリザ。
……ほんとにもっと見ればよかったよ。
ところで。男役群舞で上手側がゆうひくんほっくん、下手側がきりやんさららんなのは白っぽい人と黒っぽい人で分けたんでしょうかね。
熱い男。(月組『エリザベート』)
2005年3月13日 宝塚「『最後のダンス』の影ソロ、誰?」
「私も気になってた」
プログラムをめくる音。
「……月船さらら」
「どーりで!!」
「暑苦しいっつーか、気合入りまくりってゆーか」
「眉間にしわ寄せて熱唱してそう……」
と言う会話を、幕間にしました。
一体誰!?と思うような影ソロだったのよ。
初日に見てから1ヶ月以上ぶりの月エリザ。
熱い、むしろ暑苦しいと噂のさららんエルマーを、私は楽しみにしておりました。
いや、初日も熱かったですよ。私も彼のことを「プライドが高くて、脆くて、熱血」って書きましたもん。どんなになってるか楽しみだ。
が。
さららん、やーりーすーぎー!!
そんな、常に目を剥いて口元曲げて顔歪めてる必要ないから! 暑苦しいを通り越して悪い人になってるから!! それじゃ民衆を煽って国家転覆を企む悪人だから!!!
初日は熱さだけでなくて繊細さも見えたのに。私、「どこのルドルフかと」って書いたのに。
なーんかすっかり行き過ぎてますよぉー(とほほ)。
と思ってたら、プログラムで自分のこと「テロリスト」って言ってるよ。
えーと、エルマーたちはテロリストじゃないと思うんですけど。
そりゃハプスブルク皇家から見ればテロリストだけど、愛国者の青年貴族だよね。ヅカにおいては路線系若手の役どころで。
テロリストだから、黒い方向に暑苦しく燃えちゃってるんですか?
いや、それ違うから(多分)!!
どうか、誰か彼にその役作りは間違ってると教えてやってください。
あんまりの暴走ぷりにエルマーから目が離せません……。
それでも、ハンガリー三人組がみんなその方向なら「ああ、今回はそーゆー方向性なのね」と納得するんだが。
そうじゃないんですよ、不思議なことに。
三人組のNo.2、ほっくんシュテファン。
初日、緑野さんは「ほっくん美しくなってる」と褒めてました。
それに対して私はぬるい反応で賛同してくれないと思われてたみたいですが。賛同しないわけじゃないけど、なんか微妙な気分だったんですよ。
『熱帯夜話』で「この人もしかしたら暑苦しい骨太系かも。好みに育つかも」とひそかな期待を抱いたのに、あらら、何だか線が細くなって普通に美形になっちゃったわー、薄くなっちゃって残念、って。
かっこよくなったのは認めるけど、個人的にはちょっと残念だったんですね。
そのほっくんシュテファン、美形度が上がっております!!
金髪センターパーツ。線は細めに目は大きめに、って感じのメイク。
おまけに年取っても髭も薄いし美青年のまんまだぞ。いいのかそれ(笑)。
エルマーは黒髪でやや肌色も濃く、老けメイクも気合入れて髭もはっきりつけてるのに。
でも童顔だし、ルドルフを口説くときも青年の熱血なんだけどな(跪いて「殿下!」と手を差し伸べるその熱さよ)。
常に顔をゆがめ、派手に苛立ち悔しさに地面を叩き、溜めまくって熱く語るさららんエルマー。
常に端正、眉根を寄せても憂愁の美青年、語る言葉は「それでも一歩前進だ」、冷静沈着なほっくんシュテファン。
革命家チームって、こんなにキャラ立ってましたっけ?
私、生で観たエリザは宙だけで、星と花をビデオで見ただけなんですが、その乏しいエリザ体験では、エルマーをリーダーとした革命家若手三人組、それ以上の印象は無いんですけど。
さららんの暴走ぶりが目立つけど、ほっくんもそのさららんにあわせず我が道を行っているあたり、相当だと思います。
お互い、己の信ずる方向にキャラ立てして力いっぱい突っ走ってるのね。
ステキだ。楽しすぎだ革命家チーム(笑)。
つーか、絶対この二人、月エリザのエルマーとシュテファンって仲悪いと思うんだが。仲悪いというか、方向性が違いすぎて行動をともにしているのが不思議。
多分、彼らが同志でいられるのはツェップスのおかげだな。年長で理論家のツェップスにはエルマーもシュテファンも一目置いていて、彼の仲裁なら聞くんだわ。実際、ツェップスはエルマーに対してもシュテファンに対してもなだめるように落ち着かせるように相対しているシーンがあったしな。
しかしそれじゃツェップスも気苦労多そうだ。
こんな奴ら拾うんじゃなかったなー、でもなつかれちゃったもんなー、と引率の先生状態で。
今回下手前方席だったので、ハンガリー戴冠式ではずーっと花道のこの4人を見てました。みんな舞台中央を見てるのに、トートもシシィもフランツもセンターにいるのに、下手から目が離せなかったよ。(実はもずえさんも下手ウオッチ仲間だったらしい。握手!)
またこの人たち、恐らく殆どの客が見ていないだろうにもかかわらず、ずーっと熱く小芝居やってるんだよね。ツェップスとシュテファンは何やら議論しているし、エルマーは誰に話しかけられても黙ったまま、かつ今にもぶちきれそうな沸騰寸前の顔して、ついに戴冠式に乱入しようとするし。がんばれー、私が見てるぞ。
えーと、さっき「4人」って言いましたね。
そう、もう一人いるんだ。ジュラ=真野すがたくん。
いるんだが……存在感薄い。
同行の友人は「あらいたの、って感じ」と評しましたが、キャラ立ちまくりのエルマーとシュテファンの間でまさにいるだけ状態。
絶対みそっかすだろこのジュラ(笑)。二人が対立するたびにおろおろしてそう。
いや、それも含めて楽しいんだけどな、この4人組。
私に絵が描けたら、ツェップス+革命家チームで4コママンガを量産するのに、残念! そういうタイプの楽しさです(笑)。
そして暑苦しいタイプが好きな私は、特にさららんエルマーが楽しくてたまりません。「気合で生き返りそうな亡霊エルマー((C)もずえさん)」も捕獲しましたわよ。(プロローグは上手で遠かったけど最終答弁は下手だった)
と、思っていたら。
月バウの内容が発表になってました(実は今日は3/15)。
主役は孤児院出身の不良少年! そして挫折と悲哀と希望!
……空回りするチンピラなさららん!!(のたうち回っている)
み、見たい、すげー見たい。
もしかしたら、「すずみんでセレブ」並みのはまり役かもしれない……
そして、そうよね。ほっくんで続演なのよね。
同じ革命家チームなのにこれだけ対照的に作ってきた二人の競演。
なんかもう死ぬほど楽しみですよ。
うっかり初日に駆けつけちゃうかもしれません。
さららんと革命家チームの話でこれだけ書いてしまった。(だって楽しかったんだもん)
影ソロチェックして気づいたんですが、エリザって影コーラスメンバーが異常に豪華なんですね。下級生はモブで出ずっぱりで、役ついてる人の方が舞台に出ている時間が短いから。嘉月さんの名前が出てくる率の高いこと高いこと。いっそコーラス室の風景を特典映像につけてほしいくらいだ。
そしたらマイク握り締めて熱唱するさららんが見られるかもしれないし!(結局そこか!)
***
緑野さん、そのマンガ憶えてます。
うん、私も微妙な感想を持ちました。主人公不幸だよなー、これでいいのかって。
しかし、ラストの笑顔で、この悪魔くんは実はヒロインのこと気に入ってるんだろーなー(愛と呼べるかどうかは知らんが)、んじゃいつかハッピーエンドがくるかもしれんなー、と思って妙に納得した記憶が。「独特の、ほのぼのとしたゆるい世界だから」ね。
懐かしいなぁ。
「私も気になってた」
プログラムをめくる音。
「……月船さらら」
「どーりで!!」
「暑苦しいっつーか、気合入りまくりってゆーか」
「眉間にしわ寄せて熱唱してそう……」
と言う会話を、幕間にしました。
一体誰!?と思うような影ソロだったのよ。
初日に見てから1ヶ月以上ぶりの月エリザ。
熱い、むしろ暑苦しいと噂のさららんエルマーを、私は楽しみにしておりました。
いや、初日も熱かったですよ。私も彼のことを「プライドが高くて、脆くて、熱血」って書きましたもん。どんなになってるか楽しみだ。
が。
さららん、やーりーすーぎー!!
そんな、常に目を剥いて口元曲げて顔歪めてる必要ないから! 暑苦しいを通り越して悪い人になってるから!! それじゃ民衆を煽って国家転覆を企む悪人だから!!!
初日は熱さだけでなくて繊細さも見えたのに。私、「どこのルドルフかと」って書いたのに。
なーんかすっかり行き過ぎてますよぉー(とほほ)。
と思ってたら、プログラムで自分のこと「テロリスト」って言ってるよ。
えーと、エルマーたちはテロリストじゃないと思うんですけど。
そりゃハプスブルク皇家から見ればテロリストだけど、愛国者の青年貴族だよね。ヅカにおいては路線系若手の役どころで。
テロリストだから、黒い方向に暑苦しく燃えちゃってるんですか?
いや、それ違うから(多分)!!
どうか、誰か彼にその役作りは間違ってると教えてやってください。
あんまりの暴走ぷりにエルマーから目が離せません……。
それでも、ハンガリー三人組がみんなその方向なら「ああ、今回はそーゆー方向性なのね」と納得するんだが。
そうじゃないんですよ、不思議なことに。
三人組のNo.2、ほっくんシュテファン。
初日、緑野さんは「ほっくん美しくなってる」と褒めてました。
それに対して私はぬるい反応で賛同してくれないと思われてたみたいですが。賛同しないわけじゃないけど、なんか微妙な気分だったんですよ。
『熱帯夜話』で「この人もしかしたら暑苦しい骨太系かも。好みに育つかも」とひそかな期待を抱いたのに、あらら、何だか線が細くなって普通に美形になっちゃったわー、薄くなっちゃって残念、って。
かっこよくなったのは認めるけど、個人的にはちょっと残念だったんですね。
そのほっくんシュテファン、美形度が上がっております!!
金髪センターパーツ。線は細めに目は大きめに、って感じのメイク。
おまけに年取っても髭も薄いし美青年のまんまだぞ。いいのかそれ(笑)。
エルマーは黒髪でやや肌色も濃く、老けメイクも気合入れて髭もはっきりつけてるのに。
でも童顔だし、ルドルフを口説くときも青年の熱血なんだけどな(跪いて「殿下!」と手を差し伸べるその熱さよ)。
常に顔をゆがめ、派手に苛立ち悔しさに地面を叩き、溜めまくって熱く語るさららんエルマー。
常に端正、眉根を寄せても憂愁の美青年、語る言葉は「それでも一歩前進だ」、冷静沈着なほっくんシュテファン。
革命家チームって、こんなにキャラ立ってましたっけ?
私、生で観たエリザは宙だけで、星と花をビデオで見ただけなんですが、その乏しいエリザ体験では、エルマーをリーダーとした革命家若手三人組、それ以上の印象は無いんですけど。
さららんの暴走ぶりが目立つけど、ほっくんもそのさららんにあわせず我が道を行っているあたり、相当だと思います。
お互い、己の信ずる方向にキャラ立てして力いっぱい突っ走ってるのね。
ステキだ。楽しすぎだ革命家チーム(笑)。
つーか、絶対この二人、月エリザのエルマーとシュテファンって仲悪いと思うんだが。仲悪いというか、方向性が違いすぎて行動をともにしているのが不思議。
多分、彼らが同志でいられるのはツェップスのおかげだな。年長で理論家のツェップスにはエルマーもシュテファンも一目置いていて、彼の仲裁なら聞くんだわ。実際、ツェップスはエルマーに対してもシュテファンに対してもなだめるように落ち着かせるように相対しているシーンがあったしな。
しかしそれじゃツェップスも気苦労多そうだ。
こんな奴ら拾うんじゃなかったなー、でもなつかれちゃったもんなー、と引率の先生状態で。
今回下手前方席だったので、ハンガリー戴冠式ではずーっと花道のこの4人を見てました。みんな舞台中央を見てるのに、トートもシシィもフランツもセンターにいるのに、下手から目が離せなかったよ。(実はもずえさんも下手ウオッチ仲間だったらしい。握手!)
またこの人たち、恐らく殆どの客が見ていないだろうにもかかわらず、ずーっと熱く小芝居やってるんだよね。ツェップスとシュテファンは何やら議論しているし、エルマーは誰に話しかけられても黙ったまま、かつ今にもぶちきれそうな沸騰寸前の顔して、ついに戴冠式に乱入しようとするし。がんばれー、私が見てるぞ。
えーと、さっき「4人」って言いましたね。
そう、もう一人いるんだ。ジュラ=真野すがたくん。
いるんだが……存在感薄い。
同行の友人は「あらいたの、って感じ」と評しましたが、キャラ立ちまくりのエルマーとシュテファンの間でまさにいるだけ状態。
絶対みそっかすだろこのジュラ(笑)。二人が対立するたびにおろおろしてそう。
いや、それも含めて楽しいんだけどな、この4人組。
私に絵が描けたら、ツェップス+革命家チームで4コママンガを量産するのに、残念! そういうタイプの楽しさです(笑)。
そして暑苦しいタイプが好きな私は、特にさららんエルマーが楽しくてたまりません。「気合で生き返りそうな亡霊エルマー((C)もずえさん)」も捕獲しましたわよ。(プロローグは上手で遠かったけど最終答弁は下手だった)
と、思っていたら。
月バウの内容が発表になってました(実は今日は3/15)。
主役は孤児院出身の不良少年! そして挫折と悲哀と希望!
……空回りするチンピラなさららん!!(のたうち回っている)
み、見たい、すげー見たい。
もしかしたら、「すずみんでセレブ」並みのはまり役かもしれない……
そして、そうよね。ほっくんで続演なのよね。
同じ革命家チームなのにこれだけ対照的に作ってきた二人の競演。
なんかもう死ぬほど楽しみですよ。
うっかり初日に駆けつけちゃうかもしれません。
さららんと革命家チームの話でこれだけ書いてしまった。(だって楽しかったんだもん)
影ソロチェックして気づいたんですが、エリザって影コーラスメンバーが異常に豪華なんですね。下級生はモブで出ずっぱりで、役ついてる人の方が舞台に出ている時間が短いから。嘉月さんの名前が出てくる率の高いこと高いこと。いっそコーラス室の風景を特典映像につけてほしいくらいだ。
そしたらマイク握り締めて熱唱するさららんが見られるかもしれないし!(結局そこか!)
***
緑野さん、そのマンガ憶えてます。
うん、私も微妙な感想を持ちました。主人公不幸だよなー、これでいいのかって。
しかし、ラストの笑顔で、この悪魔くんは実はヒロインのこと気に入ってるんだろーなー(愛と呼べるかどうかは知らんが)、んじゃいつかハッピーエンドがくるかもしれんなー、と思って妙に納得した記憶が。「独特の、ほのぼのとしたゆるい世界だから」ね。
懐かしいなぁ。
本日のトピック(『それでも船は行く』)
2005年3月12日 宝塚「二番手はちーくんですか?」
14:30公演。開演前にそうのたもうた初見の友人と一緒に観劇でした。
いや、違うから! 銀河亜未ちゃんて……知らないか(苦笑)。
客席にはますみさんとゆーほさとる氏の姿が。
ジェンヌさんは生で見ると本当に皆様美人さんだなあ。
さて本日。
涼さんが派手にとちる姿を見る、というレア体験をいたしました。
回想シーンのヨットの上で、まず、デザートのプリンアラモードを落っことしたんですな。でもここは慌てた様子はなくさりげなく拾って置きなおし、さすがと思った訳ですが。
でも実は動揺してたのか。
その後、スーザンとのやりとりの台詞。「ヨットは転覆してもすぐ元に戻るから慌てて離れない方がいい。僕の傍を離れなければ安心だよ(大意)」を、次の番でも繰り返してしまった! 2回目は「風任せといっても風を利用して目的地に向かうんだよ(大意)」を言って、次のスーザンの台詞につなげなきゃいけないところ。内心手に汗握る私。
しかしスーザン間髪入れず「あなたと一緒じゃなければ乗らなかったわ。風に左右されるなんて許せないもの」を続けてました。うん、これなら何とかつなげて先に進める。
せあらちゃん舞台度胸もあるんだなあ。えらい。
(と言うか、稽古場では日常茶飯事で慣れたのかもしれないが。掛け合い台詞多いからね)
楽まであと2日、こんなこともあるよね。
その後、ジョニーが、郵便の整理を始めたスーザンにいらだつ場面、今日は骨つき肉を硬そうにかじってました。落としたプリンなんて食べられないとこだわったのか(笑)。
ちなみにこのシーン、前日分の日記に何で別れるほどケンカするかわからないと書きましたが。、今日、言い争いの最中スーザンに背を向けるジョニーの「何でこんなことになるんだ、そんなつもりないのに」と言う苛立ちの表情が見えて、心理的に納得できたんでいいや、と言う気分になりました。
スーザンの「ヒマだから」に対しても「ヒマぁ!?」と強調して表情も派手になって、何にそんなに怒っているのかわからせる工夫をしていたし。
全体的にテンション上がってます(大喜)。ジョニーが上手端で壁に張り付くところ、先週はこんなにごちゃごちゃ動いてなかったぞ(笑)。
「大人のシャレたラブコメディ」からは離れていってるような気はするが、楽しいからOK(笑)。いや元々大人な話でもお洒落な話でもないと私は思っているしな。
あと、ラスト。
「きっとね」と言って笑いあった後、すれ違いざまにジョニーがスーザンにキスしてましたが、あれって前からやってましたっけ? 記憶に無いんですが、あまりにさりげなさ過ぎて忘れてただけ??
とりとめないままに。また追記するかも。
14:30公演。開演前にそうのたもうた初見の友人と一緒に観劇でした。
いや、違うから! 銀河亜未ちゃんて……知らないか(苦笑)。
客席にはますみさんとゆーほさとる氏の姿が。
ジェンヌさんは生で見ると本当に皆様美人さんだなあ。
さて本日。
涼さんが派手にとちる姿を見る、というレア体験をいたしました。
回想シーンのヨットの上で、まず、デザートのプリンアラモードを落っことしたんですな。でもここは慌てた様子はなくさりげなく拾って置きなおし、さすがと思った訳ですが。
でも実は動揺してたのか。
その後、スーザンとのやりとりの台詞。「ヨットは転覆してもすぐ元に戻るから慌てて離れない方がいい。僕の傍を離れなければ安心だよ(大意)」を、次の番でも繰り返してしまった! 2回目は「風任せといっても風を利用して目的地に向かうんだよ(大意)」を言って、次のスーザンの台詞につなげなきゃいけないところ。内心手に汗握る私。
しかしスーザン間髪入れず「あなたと一緒じゃなければ乗らなかったわ。風に左右されるなんて許せないもの」を続けてました。うん、これなら何とかつなげて先に進める。
せあらちゃん舞台度胸もあるんだなあ。えらい。
(と言うか、稽古場では日常茶飯事で慣れたのかもしれないが。掛け合い台詞多いからね)
楽まであと2日、こんなこともあるよね。
その後、ジョニーが、郵便の整理を始めたスーザンにいらだつ場面、今日は骨つき肉を硬そうにかじってました。落としたプリンなんて食べられないとこだわったのか(笑)。
ちなみにこのシーン、前日分の日記に何で別れるほどケンカするかわからないと書きましたが。、今日、言い争いの最中スーザンに背を向けるジョニーの「何でこんなことになるんだ、そんなつもりないのに」と言う苛立ちの表情が見えて、心理的に納得できたんでいいや、と言う気分になりました。
スーザンの「ヒマだから」に対しても「ヒマぁ!?」と強調して表情も派手になって、何にそんなに怒っているのかわからせる工夫をしていたし。
全体的にテンション上がってます(大喜)。ジョニーが上手端で壁に張り付くところ、先週はこんなにごちゃごちゃ動いてなかったぞ(笑)。
「大人のシャレたラブコメディ」からは離れていってるような気はするが、楽しいからOK(笑)。いや元々大人な話でもお洒落な話でもないと私は思っているしな。
あと、ラスト。
「きっとね」と言って笑いあった後、すれ違いざまにジョニーがスーザンにキスしてましたが、あれって前からやってましたっけ? 記憶に無いんですが、あまりにさりげなさ過ぎて忘れてただけ??
とりとめないままに。また追記するかも。
納得力で脳内補完。(『それでも船は行く』)
2005年3月11日 宝塚しつこく『それでも船は行く』の話。
とは言え、もうこのバウの位置づけがこうだからこの作品はどう、みたいな話はもういいかなーと。つーか『やれたらやります!!』見たらそんなことどうでもいいじゃん、という気分になりまして。いいじゃん、みんな頑張ってるし、熱演だし、何より見てて楽しいんでしょ? だったらそれでいいじゃん、って。
そもそもこの公演の感想は「いやーんすずみんかっこいー(はぁと)」のひとことで9割語りつくせる気もするし(笑)(ちなみに残り4割は「仙堂さん上手いー、可愛いー」)。←計算が合ってませんがそのくらいの気分で。
ので、気になることだけ書いたら(書くのか)、あとは何も考えずにマイ楽を楽しもうと思います。
気になることっつーか、単純に「ここはこうだったらもっと私は楽しいのにな」ってところです。
えーと、私『それでも船は行く』の対比として思い浮かぶのは、何故か『1914/愛』なんですよ。誤解とすれ違いのラブコメディ、色々穴はあるけどハッピーエンドだから、ま、いいか、ってとこが。その、大好きな作品を「でもひっかかるこの部分をクリアできたらもっと楽しいのにな」って思ったハートで。
意味不明の前置きはおいといて。
その1。
初日に気になっていた、ジョニーの回想シーン。
ジョニーとスーザンが婚約解消するほどのケンカする理由がわからないなーと思いながら見てたんですが、もしかしてそれで正解なのか?と。
物語が始まった時点で、主役カップルは過去に別れてるんですな。なので、この回想シーンでは「昔はラブラブだったのにケンカ別れした」ことを示さなければならない訳で。で、2度目に見たときに、実は「昔はラブラブだった」ことにこのシーンの重点は置かれているのではないかと。
更に「何で別れたのかさっぱりわからない」という感想は実は正解なのかもしれないと。
そうよ、元々この二人は別れたことが間違ってるのよ、こんなにお似合いなんだからさ、という理解が正しいのかもしれないと。
えーと、納得力です(笑)。でもそう思うとなんだか腑に落ちたので、私的にはそれでいいことにします。
その2。
ラストのヘンリーがかわいそうなんですけど。
私の個人的な好みだとわかってはいるんですよ。でもヘンリー全然悪く無いじゃん。スーザンに振り回されただけじゃん。全くもうお坊ちゃんとお嬢ちゃんにはかなわねーよなー(何故柄が悪くなる)。
どうせ他愛ないおとぎ話なんだからさ、みんな幸せな方か後味悪くならなくて済むじゃん。
例えばオペラ『愛の妙薬』。やっぱりヒロインはラスト婚約者に対して手のひらを返し「この人が私の夫だから」とやるわけですが(ひっぱたきはしないけどあっけらかんと)。
でもふられた気障男は負けずに「女はどこにでもいるさ、あんた損したな」と開き直るわけですよ。これで結構、見てる方は気が軽くなるんですけどね。まあ、彼もプレイボーイでお互い様だし、主役二人はラブラブで幸せだし、誰も不幸になっちゃいないし、って。
だから、ヘンリーも居直ってくれるか、もしくは例の洗濯係とか美容師とか看護婦とかが出てきて「あぁんヘンリーったらぁ」とか言いながら引きずってってくれたら、後味が良くなると思うんだけど。
いや、あくまでも私の趣味なんだろうとは思うんですけどね。と言うか実は舞台裏でそういうことになってると脳内補完すればいいのか。そうかそうしよう(自己完結)。
ええ、ラストは好きですとも。
今までさんざん意地の張り合い我の張り合いで突っ張っていた二人。
だけど「きっと!」と言い張るスーザンに、それまでずっと「多分ね」と言っていたジョニーが「……きっとね」と歩み寄って、にっこり微笑みあう二人。
このラストでかなりポイント上げてます。私的には。
あとひとつ。
何でおんなじセーラー服使うんだよー、と文句つけてましたが。
実は世間的には結構評判いいようです、あれ。
いや、ネットをさまよっていると「あのロケット可愛かったわよねー、思い出すわー」と好意的な感想をよく見るので。
「なんてことしやがる!!」って呆然としたのは私(と緑野さん)だけですか?
……それなら仕方ないのか。所詮少数派。
と言いつつ憂さ晴らし(違)に書いたものを[HOME]にアップしてます。
転んでもただでは起きない、そっちがそういうつもりならこっちも便乗(いや別にあちらさんにはどういうつもりもないから! きっと!)。自分だけが楽しい話の見本みたいですが、ま、いいや(笑)。
便乗と言えば。
太田氏のプログラムの言葉「ありきたりのよくある話」に便乗して1914とか愛の妙薬とか書いてますが、実は、ラストまで見て連想したのが、ジェイン・オースティン『高慢と偏見(Pride and Prejudice.『自負と偏見』とも)』でした。1813年の作品なので時代は1世紀違いますが、上流階級、誤解とすれ違いと意地の張り合いの果ての予定調和的ラブロマンス、古き良き教養主義的娯楽小説、って感じが。昔読んだときは結構退屈した記憶があるんだけど、再読してみるかなあ。
***
次回観劇後はきっと面倒なことは言わず、誰がステキとかどこが好きとかをだらだらと書き連ねると思います。
とは言え、もうこのバウの位置づけがこうだからこの作品はどう、みたいな話はもういいかなーと。つーか『やれたらやります!!』見たらそんなことどうでもいいじゃん、という気分になりまして。いいじゃん、みんな頑張ってるし、熱演だし、何より見てて楽しいんでしょ? だったらそれでいいじゃん、って。
そもそもこの公演の感想は「いやーんすずみんかっこいー(はぁと)」のひとことで9割語りつくせる気もするし(笑)(ちなみに残り4割は「仙堂さん上手いー、可愛いー」)。←計算が合ってませんがそのくらいの気分で。
ので、気になることだけ書いたら(書くのか)、あとは何も考えずにマイ楽を楽しもうと思います。
気になることっつーか、単純に「ここはこうだったらもっと私は楽しいのにな」ってところです。
えーと、私『それでも船は行く』の対比として思い浮かぶのは、何故か『1914/愛』なんですよ。誤解とすれ違いのラブコメディ、色々穴はあるけどハッピーエンドだから、ま、いいか、ってとこが。その、大好きな作品を「でもひっかかるこの部分をクリアできたらもっと楽しいのにな」って思ったハートで。
意味不明の前置きはおいといて。
その1。
初日に気になっていた、ジョニーの回想シーン。
ジョニーとスーザンが婚約解消するほどのケンカする理由がわからないなーと思いながら見てたんですが、もしかしてそれで正解なのか?と。
物語が始まった時点で、主役カップルは過去に別れてるんですな。なので、この回想シーンでは「昔はラブラブだったのにケンカ別れした」ことを示さなければならない訳で。で、2度目に見たときに、実は「昔はラブラブだった」ことにこのシーンの重点は置かれているのではないかと。
更に「何で別れたのかさっぱりわからない」という感想は実は正解なのかもしれないと。
そうよ、元々この二人は別れたことが間違ってるのよ、こんなにお似合いなんだからさ、という理解が正しいのかもしれないと。
えーと、納得力です(笑)。でもそう思うとなんだか腑に落ちたので、私的にはそれでいいことにします。
その2。
ラストのヘンリーがかわいそうなんですけど。
私の個人的な好みだとわかってはいるんですよ。でもヘンリー全然悪く無いじゃん。スーザンに振り回されただけじゃん。全くもうお坊ちゃんとお嬢ちゃんにはかなわねーよなー(何故柄が悪くなる)。
どうせ他愛ないおとぎ話なんだからさ、みんな幸せな方か後味悪くならなくて済むじゃん。
例えばオペラ『愛の妙薬』。やっぱりヒロインはラスト婚約者に対して手のひらを返し「この人が私の夫だから」とやるわけですが(ひっぱたきはしないけどあっけらかんと)。
でもふられた気障男は負けずに「女はどこにでもいるさ、あんた損したな」と開き直るわけですよ。これで結構、見てる方は気が軽くなるんですけどね。まあ、彼もプレイボーイでお互い様だし、主役二人はラブラブで幸せだし、誰も不幸になっちゃいないし、って。
だから、ヘンリーも居直ってくれるか、もしくは例の洗濯係とか美容師とか看護婦とかが出てきて「あぁんヘンリーったらぁ」とか言いながら引きずってってくれたら、後味が良くなると思うんだけど。
いや、あくまでも私の趣味なんだろうとは思うんですけどね。と言うか実は舞台裏でそういうことになってると脳内補完すればいいのか。そうかそうしよう(自己完結)。
ええ、ラストは好きですとも。
今までさんざん意地の張り合い我の張り合いで突っ張っていた二人。
だけど「きっと!」と言い張るスーザンに、それまでずっと「多分ね」と言っていたジョニーが「……きっとね」と歩み寄って、にっこり微笑みあう二人。
このラストでかなりポイント上げてます。私的には。
あとひとつ。
何でおんなじセーラー服使うんだよー、と文句つけてましたが。
実は世間的には結構評判いいようです、あれ。
いや、ネットをさまよっていると「あのロケット可愛かったわよねー、思い出すわー」と好意的な感想をよく見るので。
「なんてことしやがる!!」って呆然としたのは私(と緑野さん)だけですか?
……それなら仕方ないのか。所詮少数派。
と言いつつ憂さ晴らし(違)に書いたものを[HOME]にアップしてます。
転んでもただでは起きない、そっちがそういうつもりならこっちも便乗(いや別にあちらさんにはどういうつもりもないから! きっと!)。自分だけが楽しい話の見本みたいですが、ま、いいや(笑)。
便乗と言えば。
太田氏のプログラムの言葉「ありきたりのよくある話」に便乗して1914とか愛の妙薬とか書いてますが、実は、ラストまで見て連想したのが、ジェイン・オースティン『高慢と偏見(Pride and Prejudice.『自負と偏見』とも)』でした。1813年の作品なので時代は1世紀違いますが、上流階級、誤解とすれ違いと意地の張り合いの果ての予定調和的ラブロマンス、古き良き教養主義的娯楽小説、って感じが。昔読んだときは結構退屈した記憶があるんだけど、再読してみるかなあ。
***
次回観劇後はきっと面倒なことは言わず、誰がステキとかどこが好きとかをだらだらと書き連ねると思います。
見上げたボーイズ旗揚げ公演『やれたらやります!!』行って参りました。
成り行きで大楽のみ観劇。場所はアトリエフォンティーヌ。150人くらいの劇場なんだけど、楽と言うことでパイプ椅子をぎゅうぎゅうに詰めて入れてて、大変そうでした……。
自分用メモとしてあらすじ。
某貧乏劇団の物語。デパート屋上でのアトラクション出演ばかりの毎日にだれ気味の団員たち(幸村吉也、福永吉洋、平野亙)。ある日座長が公演資金を持ち逃げして行方不明に! このピンチを乗り切るには何とか公演をやって成功させるしかない! しかしモノは初めてのミュージカル、座長に任せていた脚本は影も形もなし。マネージャー・藤森(川本昭彦)はみんなの希望を入れて脚本を書くが、なかなかまとまらないし、チケットは売れない。そんな中、藤森は集客力を見込んで高校演劇部時代の旧友、元人気スターの梅津(縄田晋)を連れてくるが、劇団員との間に軋轢を生みますます話はまとまらず……。
えーと、これは『タック』出演者4名を含む5人の役者さんのユニットの自主公演で、出演者みんな大好き状態だったサトリちゃんと私は、これは是非行かねばと。
と言う訳でサトリちゃんとデートでした。
いやー楽しかったです。笑った笑った。
幸村さんと福永さんのキレのいいダンスアクションは見られたし(赤レンジャースタイルの大石蔵之助VSパンタロン刑事・白いフリンジ付きウエスタン風衣装で)、どつき漫才も見られたし。皆様の歌も聞けたし。
しかし……縄田氏の白燕尾には……思い出し爆笑。
そう。白燕尾、しかもきらきら光るライン入り、胸元にはレースのスカーフ、おまけにシルクハットかぶってスポットライト浴びて階段下りてくるのよ。ヅカのビデオ参考にしたんじゃないの、って振り付けで踊るしさ。いや、身長あるからかっこよかったですよ? 少なくとも竹ノ塚よりかっこよかったと思う(いやこれヅカパロじゃないから(多分)! メイクが濃いのも大衆劇団の座長でマダムキラーなせいだけだから!)
で、私はやっぱり幸村吉也氏(小さくてキレのあるお兄ちゃん)が好きなようです。今回も一見ひねくれ者、実は熱血野郎で好みなキャラでした。
ええ、後半ずっとヒーロースーツ姿であっても。
吉良への思い(笑)を歌い上げるソロも最高でしたわ。かっこいー(笑)。
お話はまあ、半ば楽屋落ちと言うか出演者の個性をそのまま生かしたキャラ立てと言うか、でしたが、出演者にそれなりの思い入れのある私はその手作り感も含めてとても楽しみました。梅津氏(縄田さん)の独白から怒涛の一致団結はやや唐突ではありましたが、まあそういうのを突っ込むような公演じゃないんだろうなと。
何かを作るっていいなあ、それが誰かと一緒だともっと楽しいなあ、と見ていてすごく感じました。自分も何かやってみたくなるような(←本業ちゃんとやれって)。
だってさ、脚本書きが「忠臣蔵やりたいっ!」ってモチーフが決まって、「じゃ俺二枚目刑事」「俺は普通の人で風呂屋がいい」「俺はヒーローしかやんねぇぞ」って言われてそれみんな出して、じゃあなたは吉良やってくださいって頼んだら「切られ役なんかやれるか」って断られたから「じゃ吉良は良い人にしましょう!」ってことになって……って、こんなお話の作り方って、楽しいじゃん。
(考えたらテーブルトークRPGみたいだなあ。「俺エルフ」「俺ドワーフ」「じゃ俺忍者」「こいつらどうやって同じパーティにいる理由を作ればいいんだーっ!」てなもんで)
ほめてるように見えないかも(すみません)。でも本当に楽しかったんですよ。
***
余談。
ロビー(と言うか階段)のお花の中に、しぃちゃんからのがあったんですが。
楽日なので終演後にお花を全部ばらしてお客さんに配ってまして、サトリさんしっかりしぃちゃんのゲットしてました。よかったね。
成り行きで大楽のみ観劇。場所はアトリエフォンティーヌ。150人くらいの劇場なんだけど、楽と言うことでパイプ椅子をぎゅうぎゅうに詰めて入れてて、大変そうでした……。
自分用メモとしてあらすじ。
某貧乏劇団の物語。デパート屋上でのアトラクション出演ばかりの毎日にだれ気味の団員たち(幸村吉也、福永吉洋、平野亙)。ある日座長が公演資金を持ち逃げして行方不明に! このピンチを乗り切るには何とか公演をやって成功させるしかない! しかしモノは初めてのミュージカル、座長に任せていた脚本は影も形もなし。マネージャー・藤森(川本昭彦)はみんなの希望を入れて脚本を書くが、なかなかまとまらないし、チケットは売れない。そんな中、藤森は集客力を見込んで高校演劇部時代の旧友、元人気スターの梅津(縄田晋)を連れてくるが、劇団員との間に軋轢を生みますます話はまとまらず……。
えーと、これは『タック』出演者4名を含む5人の役者さんのユニットの自主公演で、出演者みんな大好き状態だったサトリちゃんと私は、これは是非行かねばと。
と言う訳でサトリちゃんとデートでした。
いやー楽しかったです。笑った笑った。
幸村さんと福永さんのキレのいいダンスアクションは見られたし(赤レンジャースタイルの大石蔵之助VSパンタロン刑事・白いフリンジ付きウエスタン風衣装で)、どつき漫才も見られたし。皆様の歌も聞けたし。
しかし……縄田氏の白燕尾には……思い出し爆笑。
そう。白燕尾、しかもきらきら光るライン入り、胸元にはレースのスカーフ、おまけにシルクハットかぶってスポットライト浴びて階段下りてくるのよ。ヅカのビデオ参考にしたんじゃないの、って振り付けで踊るしさ。いや、身長あるからかっこよかったですよ? 少なくとも竹ノ塚よりかっこよかったと思う(いやこれヅカパロじゃないから(多分)! メイクが濃いのも大衆劇団の座長でマダムキラーなせいだけだから!)
で、私はやっぱり幸村吉也氏(小さくてキレのあるお兄ちゃん)が好きなようです。今回も一見ひねくれ者、実は熱血野郎で好みなキャラでした。
ええ、後半ずっとヒーロースーツ姿であっても。
吉良への思い(笑)を歌い上げるソロも最高でしたわ。かっこいー(笑)。
お話はまあ、半ば楽屋落ちと言うか出演者の個性をそのまま生かしたキャラ立てと言うか、でしたが、出演者にそれなりの思い入れのある私はその手作り感も含めてとても楽しみました。梅津氏(縄田さん)の独白から怒涛の一致団結はやや唐突ではありましたが、まあそういうのを突っ込むような公演じゃないんだろうなと。
何かを作るっていいなあ、それが誰かと一緒だともっと楽しいなあ、と見ていてすごく感じました。自分も何かやってみたくなるような(←本業ちゃんとやれって)。
だってさ、脚本書きが「忠臣蔵やりたいっ!」ってモチーフが決まって、「じゃ俺二枚目刑事」「俺は普通の人で風呂屋がいい」「俺はヒーローしかやんねぇぞ」って言われてそれみんな出して、じゃあなたは吉良やってくださいって頼んだら「切られ役なんかやれるか」って断られたから「じゃ吉良は良い人にしましょう!」ってことになって……って、こんなお話の作り方って、楽しいじゃん。
(考えたらテーブルトークRPGみたいだなあ。「俺エルフ」「俺ドワーフ」「じゃ俺忍者」「こいつらどうやって同じパーティにいる理由を作ればいいんだーっ!」てなもんで)
ほめてるように見えないかも(すみません)。でも本当に楽しかったんですよ。
***
余談。
ロビー(と言うか階段)のお花の中に、しぃちゃんからのがあったんですが。
楽日なので終演後にお花を全部ばらしてお客さんに配ってまして、サトリさんしっかりしぃちゃんのゲットしてました。よかったね。
時代設定はいいよね(『それでも船は行く』)
2005年3月5日 宝塚まあ、こういう感想を書く自分の方こそ細かすぎだよなあ、もっと素直に見ればいいんだよなあ、と思いつつ。
字数が足りなくなったので、続きをひとつだけ。
この作品のいいところ。
衣装が素敵!!
いやほんと、その点は良かったなあと(何と比べて、とはあえて明言せず)。
特に女性陣。1920年代ファッションっていいよねー。特にジュリアの黄色のマーメイドラインのワンピースがすごく可愛かった!
伯爵夫人きんさんも終始エレガントでステキでした。特に黒のドレスがよかったなあ、肩と腕がレースで、きれいだった。
男役ではジョニー一人勝ち。主役ですからね。
一幕のブレザーの着こなしのお坊ちゃまぶりも最高でしたが、2幕、白ジャケット、黒ズボン、そしてダークグレーに銀ラメ模様のシャツと真っ赤なスカーフと来た日には! 初めて見たときは客席で震撼しました。
そしてその後の純白のスーツ。特にスーザンのショールスカーフ代わりに使う、そしてそれが似合うすずみん。もう最高。
(あ、衣装を褒めてますが、勿論水夫さんたちのセーラー服は別問題)
***
今月の歌劇を買いました。
すずみんのポートの気合の入りっぷりが!
いやーほんとかっこいいなあ、すずみん(笑)。
字数が足りなくなったので、続きをひとつだけ。
この作品のいいところ。
衣装が素敵!!
いやほんと、その点は良かったなあと(何と比べて、とはあえて明言せず)。
特に女性陣。1920年代ファッションっていいよねー。特にジュリアの黄色のマーメイドラインのワンピースがすごく可愛かった!
伯爵夫人きんさんも終始エレガントでステキでした。特に黒のドレスがよかったなあ、肩と腕がレースで、きれいだった。
男役ではジョニー一人勝ち。主役ですからね。
一幕のブレザーの着こなしのお坊ちゃまぶりも最高でしたが、2幕、白ジャケット、黒ズボン、そしてダークグレーに銀ラメ模様のシャツと真っ赤なスカーフと来た日には! 初めて見たときは客席で震撼しました。
そしてその後の純白のスーツ。特にスーザンのショールスカーフ代わりに使う、そしてそれが似合うすずみん。もう最高。
(あ、衣装を褒めてますが、勿論水夫さんたちのセーラー服は別問題)
***
今月の歌劇を買いました。
すずみんのポートの気合の入りっぷりが!
いやーほんとかっこいいなあ、すずみん(笑)。
ペダンティックなアイドル映画(という矛盾)(『それでも船は行く』)
2005年3月5日 宝塚星バウ2回目観劇。
チケットは持っていませんでしたが、大劇かバウどっちか見られればいいやとのこのこ出かけたところ、あっさりさばきでバウチケゲット。しかもそこそこ前方席のセンターブロック。
友会でも最前列が当たったし、今公演チケ運好調。これはもうすずみんに「この僕を近くで御覧なさい」と言われてるとしか(笑)。
11:00の回。ジェンヌさんは見つけられませんでしたが藤井大介氏が一番後ろでご観劇。次は星組のショーだもんね。しっかり見てやってください。
前回の、初日+最前列マジックに比べれば、大分冷静に全体を見ることが出来ました。
でも基本的な感想は変わらず。
開始数分、ジョニーと男爵と伯爵夫人が出てくるところで、あーこれはすずみんを見てればいい話なんだな、と。男爵と伯爵夫人の間で飛び交う言葉よりも、センターでそれに反応するジョニーの表情を追う方が重要とこの時点で判断。
それは、1週間たって見る位置が変わっても変わりませんでしたわ。
この『それでも船は行く』って、アイドル映画だよね。
ストーリーは、別れた恋人同士が元の鞘に戻る、という他愛もひねりもない話だもんね。主役すずみんのきらきらスターぷりと、相手役せあらちゃんの初々しい新進ヒロインぶりを見ていればいいのよね。
で、十分楽しめるから、問題ないんだよね。
と言いつつ、そう割り切れない部分もあって。
他愛ないアイドル映画的ストーリーの割に、表現が衒学的で、韜晦的で、装飾過多で回りくどくて冗長であること。
「ミスター・クリケット、キリギリス君」「貧しいスザンナにはコンテッサは羨望の的」「さっそくスカーレット気取り」「大船に乗ったつもりで……あ、もう乗ってるか」
思い出すまま列挙してみましたが。
台詞回しが衒学的で冗長であることには、別に意味は無いんだよね? 全員がそうだから特に性格付けの役に立っているわけでもないし。まあ雰囲気作りか。
まあ、私はかなり教養主義的スノッブな人間であるので(初対面のオペラ好きの人間とお互いの興味の範囲と知識を探り合う会話を展開し、同席した知人に「そういうのいやらしい」と言われた過去あり)、実はこういうのは決して嫌いじゃないですが。英米人同士なのにわざわざ伯爵夫人がコンテッサと名乗り、その後でジュリアが「貧しいスザンナは、」と言うのを聞くと、ニヤリとしますが。
でも、どうなんだろう、そういう「フィガロくらい知ってるよね」的なお遊びのための台詞を山と積むのは。個人的に嫌いじゃないからこそ、疑問に思う。
いや、面白ければいいんですけどね。
ただ、雰囲気作りのためにストーリー的にもキャラクター描写的にも意味の無い台詞を大量に言いつつ、ストーリーを進行させキャラクターの人となりをわからせるのは、なかなか難しいと思うからさ。
上手い人はいいよ。立、朝峰、美稀、涼、仙堂、までは大丈夫。でも、その下の下級生になると、きついよね。そしてこれは下級生中心のバウ、という企画の一作品で。
まあ、お勉強の場という意味もあるなら、難作品難台詞と格闘させるのも意義あることなのかもしれないけれど。
中堅・若手である主演者の勉強の場としては、ペダンティックなアイドル映画、というある意味矛盾した作品は、十分理に適っているのかもしれない。
歯切れが悪く堂々巡りの感想になっているのは、私が今年のバウ公演の趣旨をどう捉えればよいかわからず、語るための立ち位置が定まらないからです。
花の『くらわんか』は、お勉強かつエンターテイメントしていた。あれは東上してもよかったと思う。でも今回の『それでも船は行く』は、微妙。
そう、お勉強。
私がリピートをかけたのは、勿論面白かったし出演者が好きだからだけど、マイク=ぎんがみちゃんを見たいというのがあって。
初日はいっぱいいっぱいだったけど、1週間たってどうかな? どんな風に変わるかな? という興味です。
(そういう過程を楽しみに通うってのは病膏肓ですが。いや今更ですが)
結果。
……う、うーん。やっぱり大変なんだな。
いや、がんばってる。がんばっていると思う。台詞に抑揚つけたりあちこち強調してみたり、工夫していると思う。
でも、その工夫が、マイク・コナーという人物を一貫して表現するところに結実していない。
むしろ、台詞でなく歌の場面とか、黙ってジュリアを見つめている姿の方が、好感の持てるキャラになってる。
決して悪くはないですよ。私が細かいこと言ってるだけで。
事実、隣の席の見知らぬお姉さま方は「こんな子いたのね!」ってパンフをチェックしてました。顔は可愛いしスタイルは良いし、こういう風に役がつけば注目もされるんじゃないかな。
今回の作品はほんと、難しいんだと思う。
楽までにもう1回見るから、進歩を期待。
そう考えると、やっぱりすずみん上手いわ。
あてがきかと思いそうな役だけど、実はジョニーってあんまり描きこまれてないよね。何考えてるかわかりにくいし。
それをあてがきと見紛うような、自分の得意分野のキャラにして魅力全開にしているのはすずみんの力。流石だ(ほめてますよ)。
結構私はすずみんの見せる不思議な少年性に魅力を感じているのですが、今回は特に立さん演じる男爵とのシーンにそれを見てます。友人や年下の彼女の前では大人として振舞っていても、年長者の前だと自然に出てくる「若い」感じ。冒頭の男爵と伯爵夫人のやり取りに耳を傾け反応して表情をくるくると変えつつ、でも結局は自分の若さを信じて夢を見ている明るい瞳とか。いいなあと。
今回は周囲を見る余裕もありました。
男の子たち。前回書いたとおり一番かっこよさげなのは紅ゆずるくんですが、他の子たちのほうが表情豊かに熱く激しくアピールしていることに気づきました。二枚目なのに、いやだからかアピールが地味な紅氏。
特に、一人、嘉月絵理さんに似て見える子が。しかもドクトル・シュミット(薔薇の封印)バージョンの嘉月さん。パンフをよくよく見たところ、恐らく如月蓮くん。写真は似てないけど、オールバックで目を見開かず眉間にしわが寄るような表情をすると、なんとなく。
台詞はやっぱりつらいよな。一言二言でも、回りくどいわざとら台詞があると一段とまた学芸会チックに。いや、熱演はしてる、がんばってはいました。
その点、娘役ちゃんたちの方がキャラが立ってたし、はじけてましたな。男役の方が出来上がるのは遅いし、今回出演者の学年自体若干娘役の方が上なのかな。
特にお色気看護婦でとばしていたさなえちゃんと、手堅く客室係をやっていた梅園さんが印象に残ってます。梅園さんはネックレス盗難事件のときも隅で伯爵夫人を心配する小芝居が細かい。
メインどころは初日と大差ない安定ぶり。勿論、テンションは上がり気味オーバーアクション気味になってましたが。
すずみんに釘付けだった初日と比べて、今日は仙堂さんにもうっとりの日でした(いや初日も絶賛してましたが)。
ジュリアは3曲ソロがあって、どれも流石の上手さで聞かせてくれるんですが、特に3曲目の「素晴らしい夜(曲名不詳)」がとてもよかった。一気に外国のミュージカル映画みたいになる。
あときんさん。一段とかっこよく女ぶりが上がってました。啖呵切る?場面も良いですが、個人的にはヘンリーへの「もう手遅れかもしれないけど」のクールさが好きです。惚れる。
チケットは持っていませんでしたが、大劇かバウどっちか見られればいいやとのこのこ出かけたところ、あっさりさばきでバウチケゲット。しかもそこそこ前方席のセンターブロック。
友会でも最前列が当たったし、今公演チケ運好調。これはもうすずみんに「この僕を近くで御覧なさい」と言われてるとしか(笑)。
11:00の回。ジェンヌさんは見つけられませんでしたが藤井大介氏が一番後ろでご観劇。次は星組のショーだもんね。しっかり見てやってください。
前回の、初日+最前列マジックに比べれば、大分冷静に全体を見ることが出来ました。
でも基本的な感想は変わらず。
開始数分、ジョニーと男爵と伯爵夫人が出てくるところで、あーこれはすずみんを見てればいい話なんだな、と。男爵と伯爵夫人の間で飛び交う言葉よりも、センターでそれに反応するジョニーの表情を追う方が重要とこの時点で判断。
それは、1週間たって見る位置が変わっても変わりませんでしたわ。
この『それでも船は行く』って、アイドル映画だよね。
ストーリーは、別れた恋人同士が元の鞘に戻る、という他愛もひねりもない話だもんね。主役すずみんのきらきらスターぷりと、相手役せあらちゃんの初々しい新進ヒロインぶりを見ていればいいのよね。
で、十分楽しめるから、問題ないんだよね。
と言いつつ、そう割り切れない部分もあって。
他愛ないアイドル映画的ストーリーの割に、表現が衒学的で、韜晦的で、装飾過多で回りくどくて冗長であること。
「ミスター・クリケット、キリギリス君」「貧しいスザンナにはコンテッサは羨望の的」「さっそくスカーレット気取り」「大船に乗ったつもりで……あ、もう乗ってるか」
思い出すまま列挙してみましたが。
台詞回しが衒学的で冗長であることには、別に意味は無いんだよね? 全員がそうだから特に性格付けの役に立っているわけでもないし。まあ雰囲気作りか。
まあ、私はかなり教養主義的スノッブな人間であるので(初対面のオペラ好きの人間とお互いの興味の範囲と知識を探り合う会話を展開し、同席した知人に「そういうのいやらしい」と言われた過去あり)、実はこういうのは決して嫌いじゃないですが。英米人同士なのにわざわざ伯爵夫人がコンテッサと名乗り、その後でジュリアが「貧しいスザンナは、」と言うのを聞くと、ニヤリとしますが。
でも、どうなんだろう、そういう「フィガロくらい知ってるよね」的なお遊びのための台詞を山と積むのは。個人的に嫌いじゃないからこそ、疑問に思う。
いや、面白ければいいんですけどね。
ただ、雰囲気作りのためにストーリー的にもキャラクター描写的にも意味の無い台詞を大量に言いつつ、ストーリーを進行させキャラクターの人となりをわからせるのは、なかなか難しいと思うからさ。
上手い人はいいよ。立、朝峰、美稀、涼、仙堂、までは大丈夫。でも、その下の下級生になると、きついよね。そしてこれは下級生中心のバウ、という企画の一作品で。
まあ、お勉強の場という意味もあるなら、難作品難台詞と格闘させるのも意義あることなのかもしれないけれど。
中堅・若手である主演者の勉強の場としては、ペダンティックなアイドル映画、というある意味矛盾した作品は、十分理に適っているのかもしれない。
歯切れが悪く堂々巡りの感想になっているのは、私が今年のバウ公演の趣旨をどう捉えればよいかわからず、語るための立ち位置が定まらないからです。
花の『くらわんか』は、お勉強かつエンターテイメントしていた。あれは東上してもよかったと思う。でも今回の『それでも船は行く』は、微妙。
そう、お勉強。
私がリピートをかけたのは、勿論面白かったし出演者が好きだからだけど、マイク=ぎんがみちゃんを見たいというのがあって。
初日はいっぱいいっぱいだったけど、1週間たってどうかな? どんな風に変わるかな? という興味です。
(そういう過程を楽しみに通うってのは病膏肓ですが。いや今更ですが)
結果。
……う、うーん。やっぱり大変なんだな。
いや、がんばってる。がんばっていると思う。台詞に抑揚つけたりあちこち強調してみたり、工夫していると思う。
でも、その工夫が、マイク・コナーという人物を一貫して表現するところに結実していない。
むしろ、台詞でなく歌の場面とか、黙ってジュリアを見つめている姿の方が、好感の持てるキャラになってる。
決して悪くはないですよ。私が細かいこと言ってるだけで。
事実、隣の席の見知らぬお姉さま方は「こんな子いたのね!」ってパンフをチェックしてました。顔は可愛いしスタイルは良いし、こういう風に役がつけば注目もされるんじゃないかな。
今回の作品はほんと、難しいんだと思う。
楽までにもう1回見るから、進歩を期待。
そう考えると、やっぱりすずみん上手いわ。
あてがきかと思いそうな役だけど、実はジョニーってあんまり描きこまれてないよね。何考えてるかわかりにくいし。
それをあてがきと見紛うような、自分の得意分野のキャラにして魅力全開にしているのはすずみんの力。流石だ(ほめてますよ)。
結構私はすずみんの見せる不思議な少年性に魅力を感じているのですが、今回は特に立さん演じる男爵とのシーンにそれを見てます。友人や年下の彼女の前では大人として振舞っていても、年長者の前だと自然に出てくる「若い」感じ。冒頭の男爵と伯爵夫人のやり取りに耳を傾け反応して表情をくるくると変えつつ、でも結局は自分の若さを信じて夢を見ている明るい瞳とか。いいなあと。
今回は周囲を見る余裕もありました。
男の子たち。前回書いたとおり一番かっこよさげなのは紅ゆずるくんですが、他の子たちのほうが表情豊かに熱く激しくアピールしていることに気づきました。二枚目なのに、いやだからかアピールが地味な紅氏。
特に、一人、嘉月絵理さんに似て見える子が。しかもドクトル・シュミット(薔薇の封印)バージョンの嘉月さん。パンフをよくよく見たところ、恐らく如月蓮くん。写真は似てないけど、オールバックで目を見開かず眉間にしわが寄るような表情をすると、なんとなく。
台詞はやっぱりつらいよな。一言二言でも、回りくどいわざとら台詞があると一段とまた学芸会チックに。いや、熱演はしてる、がんばってはいました。
その点、娘役ちゃんたちの方がキャラが立ってたし、はじけてましたな。男役の方が出来上がるのは遅いし、今回出演者の学年自体若干娘役の方が上なのかな。
特にお色気看護婦でとばしていたさなえちゃんと、手堅く客室係をやっていた梅園さんが印象に残ってます。梅園さんはネックレス盗難事件のときも隅で伯爵夫人を心配する小芝居が細かい。
メインどころは初日と大差ない安定ぶり。勿論、テンションは上がり気味オーバーアクション気味になってましたが。
すずみんに釘付けだった初日と比べて、今日は仙堂さんにもうっとりの日でした(いや初日も絶賛してましたが)。
ジュリアは3曲ソロがあって、どれも流石の上手さで聞かせてくれるんですが、特に3曲目の「素晴らしい夜(曲名不詳)」がとてもよかった。一気に外国のミュージカル映画みたいになる。
あときんさん。一段とかっこよく女ぶりが上がってました。啖呵切る?場面も良いですが、個人的にはヘンリーへの「もう手遅れかもしれないけど」のクールさが好きです。惚れる。
それでも彼は軽やかに。(『それでも船は行く』)
2005年3月1日 宝塚作品感想は後日、と言いましたが、頭冷えてきたので(本当か?)。
最前列で楽しんで見つつ、この芝居をエンターテイメントとして成り立たせてるって、難しいんだろうなあ、と思った。
演じる人の力がとても必要な気がする。
なので、出演者みんな大好きな私は楽しいけど、そうでない人が見たらどうなんだろう、と疑問、いや不安に思いました。
なにしろ、このお芝居は台詞の洪水なので。
しかも、ストーリーと直接関係ない、自己韜晦的な台詞が多い。つーか多すぎる。まるで突っ込み過多の私の日記みたいだ(すみません言い過ぎましたごめんなさい)。
だから情報量過多でストーリーを追うのが大変だった。途中から慣れたけど、最初は目が回りました。
いや、私が馬鹿なせいかもしれないけど(半笑)。
この台詞の洪水は、よっぽど上手くて表現に緩急をつけられないと、演技として役として成立させるのが難しいと思う。
ストーリーや感情を表現するのに適切な量の台詞であれば、素直に演じればその役の人柄とか、考えていることは伝わる。
でも、これだけ大量にあると、溢れる言葉に埋没して訳がわからなくなる。
何処が大事なのか。どれが本心でどれが嘘か、どれが本気でどれが冗談か、本当に言いたいことは何なのか。客席に伝わるように言わないと、客も言葉の洪水に溺れて物語を見失う。
勿論、そういう難しい部分は主に専科の立さんと上級生のきんさんに割り振られているのだけれど。この二人の場面は冒頭からえらいこっちゃ、と思いました(苦笑)。
それに負けないほど喋らされているのが、ジョニー=すずみん。
やっぱり、主役だからね。
でも彼は、そんなことはものともせず(いや多少はしていたかもしれないが)楽しそうに主役してました。
台詞の洪水の中、軽やかに舵を切って物語を進めていく。
まさに「それでも船は行く」。
正直、ぎんがみちゃんとせあらちゃんは大変そうでした。
それでもせあらちゃんはヒロインパワーで押し切っていたけれど。ルックスも雰囲気もヒロイン向きの娘役ちゃんでした。かわいい。
ぎんがみちゃんは役割上、すずみんと掛け合いをせねばならず、仙堂さんをリードせねばならず、大変。がんばれー、と見守っちゃいましたよ。
配役発表のとき、仙堂さんヒロインじゃないの?と驚いたけど、納得しました。主要カップル二組のうち一組が下級生同士だったら、二人きりの場面が空回って手に汗握ることになったかもしれない。
しかし、それでもジョニーとスーザンが仲違いする場面は理解できなかったんだけども。一体なんでいきなりそんなケンカになるのー?って。
前後のつながりとか事前情報を手がかりに、想像力と納得力で勝手に補いましたけど。
いや、事前情報って言うのは公式HPのあらすじとか、歌劇の対談とかなんですが。大まかな遊び人と完全主義の頑固者の性格の不一致、って書いてあったよな、そう言いたいんだろうな。で、喧嘩別れしたけどやっぱり好き、って話にしたかったんだろうな。
でも、どうみてもこの二人似た者同士だから!
ジョニーは遊び人に見えないし、スーザンは完全主義に見えない。
上流階級、容姿端麗、プライド高い二人が、それゆえ意地を張って素直になれない、でもやっぱりお似合い、って話に見えました。
いや、それでいいんだけど。役者にはまってるから。
でも何故婚約解消するほどのケンカになったかは、できればもっとわかるような脚本にして欲しかったわ。
それを言うなら、マイクとジュリアもかな。お互い代役デートの惹かれあい、もうちょっと描いてくれてもいいような気はした。
ミュージカルらしいシーンはふんだんに盛り込まれていて、楽しかったです。いや、ストーリーからするとある意味無駄に多くて長い気もするんだが(笑)、楽しいから良し。
文句ばっかり言ってますが、でも、見ていて楽しかったです。
贔屓が出ていれば楽しいなら、それは一定レベルを満たしているのではないかと。去年は贔屓が出ててもつらい作品に通いましたもんね(暴言)。
と言いつつ、1幕終わった時点で「予想どおり!(色々な意味で)」と大笑いしていたのも事実ですが。予想の範疇と言うか予想よりは良かったと言うか(あ、また暴言)。
まあ欲を言えば、今回のバウは生徒育成の場らしいので、ラブシーンのお勉強もさせてもらえたら良かったのになーと(笑)。キスシーンとか、もうちょっとラブラブな場面も見たかったわ。
……って、ファンの皆様には顰蹙ですか?
***
私信と言うか。
緑野さん、さららんと恵斗くんの漫才って!!(笑)
元ネタわからないけどすげー楽しいんですけど。今二人ともマイブームですから(笑)。
とは言え、同じ舞台に立ってくれないとこれ以上何も思いつかず手も足も出ませんが。これがジェンヌ萌えじゃなくて作品萌え役萌えってことなのか(いやそれも何か違う気が)。
月エリザも見に行きたいんですけどね。初日見たさららんのエルマーはとても好みだったので、より暑苦しくなっているかと思うと楽しみで楽しみで。もずえさんのご覧になった「気合で生き返りそうなエルマー」見たいわ。
でも何気に休日ってチケット難ですよね……。
最前列で楽しんで見つつ、この芝居をエンターテイメントとして成り立たせてるって、難しいんだろうなあ、と思った。
演じる人の力がとても必要な気がする。
なので、出演者みんな大好きな私は楽しいけど、そうでない人が見たらどうなんだろう、と疑問、いや不安に思いました。
なにしろ、このお芝居は台詞の洪水なので。
しかも、ストーリーと直接関係ない、自己韜晦的な台詞が多い。つーか多すぎる。まるで突っ込み過多の私の日記みたいだ(すみません言い過ぎましたごめんなさい)。
だから情報量過多でストーリーを追うのが大変だった。途中から慣れたけど、最初は目が回りました。
いや、私が馬鹿なせいかもしれないけど(半笑)。
この台詞の洪水は、よっぽど上手くて表現に緩急をつけられないと、演技として役として成立させるのが難しいと思う。
ストーリーや感情を表現するのに適切な量の台詞であれば、素直に演じればその役の人柄とか、考えていることは伝わる。
でも、これだけ大量にあると、溢れる言葉に埋没して訳がわからなくなる。
何処が大事なのか。どれが本心でどれが嘘か、どれが本気でどれが冗談か、本当に言いたいことは何なのか。客席に伝わるように言わないと、客も言葉の洪水に溺れて物語を見失う。
勿論、そういう難しい部分は主に専科の立さんと上級生のきんさんに割り振られているのだけれど。この二人の場面は冒頭からえらいこっちゃ、と思いました(苦笑)。
それに負けないほど喋らされているのが、ジョニー=すずみん。
やっぱり、主役だからね。
でも彼は、そんなことはものともせず(いや多少はしていたかもしれないが)楽しそうに主役してました。
台詞の洪水の中、軽やかに舵を切って物語を進めていく。
まさに「それでも船は行く」。
正直、ぎんがみちゃんとせあらちゃんは大変そうでした。
それでもせあらちゃんはヒロインパワーで押し切っていたけれど。ルックスも雰囲気もヒロイン向きの娘役ちゃんでした。かわいい。
ぎんがみちゃんは役割上、すずみんと掛け合いをせねばならず、仙堂さんをリードせねばならず、大変。がんばれー、と見守っちゃいましたよ。
配役発表のとき、仙堂さんヒロインじゃないの?と驚いたけど、納得しました。主要カップル二組のうち一組が下級生同士だったら、二人きりの場面が空回って手に汗握ることになったかもしれない。
しかし、それでもジョニーとスーザンが仲違いする場面は理解できなかったんだけども。一体なんでいきなりそんなケンカになるのー?って。
前後のつながりとか事前情報を手がかりに、想像力と納得力で勝手に補いましたけど。
いや、事前情報って言うのは公式HPのあらすじとか、歌劇の対談とかなんですが。大まかな遊び人と完全主義の頑固者の性格の不一致、って書いてあったよな、そう言いたいんだろうな。で、喧嘩別れしたけどやっぱり好き、って話にしたかったんだろうな。
でも、どうみてもこの二人似た者同士だから!
ジョニーは遊び人に見えないし、スーザンは完全主義に見えない。
上流階級、容姿端麗、プライド高い二人が、それゆえ意地を張って素直になれない、でもやっぱりお似合い、って話に見えました。
いや、それでいいんだけど。役者にはまってるから。
でも何故婚約解消するほどのケンカになったかは、できればもっとわかるような脚本にして欲しかったわ。
それを言うなら、マイクとジュリアもかな。お互い代役デートの惹かれあい、もうちょっと描いてくれてもいいような気はした。
ミュージカルらしいシーンはふんだんに盛り込まれていて、楽しかったです。いや、ストーリーからするとある意味無駄に多くて長い気もするんだが(笑)、楽しいから良し。
文句ばっかり言ってますが、でも、見ていて楽しかったです。
贔屓が出ていれば楽しいなら、それは一定レベルを満たしているのではないかと。去年は贔屓が出ててもつらい作品に通いましたもんね(暴言)。
と言いつつ、1幕終わった時点で「予想どおり!(色々な意味で)」と大笑いしていたのも事実ですが。予想の範疇と言うか予想よりは良かったと言うか(あ、また暴言)。
まあ欲を言えば、今回のバウは生徒育成の場らしいので、ラブシーンのお勉強もさせてもらえたら良かったのになーと(笑)。キスシーンとか、もうちょっとラブラブな場面も見たかったわ。
……って、ファンの皆様には顰蹙ですか?
***
私信と言うか。
緑野さん、さららんと恵斗くんの漫才って!!(笑)
元ネタわからないけどすげー楽しいんですけど。今二人ともマイブームですから(笑)。
とは言え、同じ舞台に立ってくれないとこれ以上何も思いつかず手も足も出ませんが。これがジェンヌ萌えじゃなくて作品萌え役萌えってことなのか(いやそれも何か違う気が)。
月エリザも見に行きたいんですけどね。初日見たさららんのエルマーはとても好みだったので、より暑苦しくなっているかと思うと楽しみで楽しみで。もずえさんのご覧になった「気合で生き返りそうなエルマー」見たいわ。
でも何気に休日ってチケット難ですよね……。
最前列の魔力。(『それでも船は行く』)
2005年2月28日 宝塚昨日の内容の方がタイトルにふさわしいんですが。
一夜明けて昨日の日記のハイテンションに我ながら呆れる。
やはりすずみん最前列の魔力か。そーよねーあの人サテュロスだもんねー(←言いがかり)。い、いやそれだけ吸引力があるって言いたいんですよ。……作品感想は落ち着いてから書きます。ええ、次に見たときにでも。
ので、昨日書きそびれたことだけ。
終演後のご挨拶も、すずみんは落ち着いていました。
いや、確かに、初日を終えて感激した感じで、目はうるんでいたりしていたけど。そのくらい感情が見えるのも好ましかったけど。
でも挨拶はしっかりしてはきはきと、かつにこやかに。余裕余裕。
すげーや涼さん。
(むしろきんさんの方が途中で話まとまらなくなってました。意外な展開に、し、しっかり!と手に汗。最上級生という立場は初めてなのかも)
幕間も終演後も「すずみんいいよねー!」と絶賛する我々。
みんなすずみん大好き(笑)。
ついでに仙堂さんのことも「仙堂さんいいよねー!」と絶賛。みんな仙堂さん大好き(笑)。
いや、元々好きだったけど、今回のジョニー・ケイス君でますます好きになりましたわ。
もし私が若くて美人で金持ちの家の娘だったら、こんな彼氏が欲しい。
(仮定が滅茶苦茶ですが。同等の立場でないとこの男と付き合うのはしんどそうなんだもん)
***
ムラで見た檀ちゃんMSポスターがとてもとてもキレイでした。いやお美しい。あのポスターほしい。
一夜明けて昨日の日記のハイテンションに我ながら呆れる。
やはりすずみん最前列の魔力か。そーよねーあの人サテュロスだもんねー(←言いがかり)。い、いやそれだけ吸引力があるって言いたいんですよ。……作品感想は落ち着いてから書きます。ええ、次に見たときにでも。
ので、昨日書きそびれたことだけ。
終演後のご挨拶も、すずみんは落ち着いていました。
いや、確かに、初日を終えて感激した感じで、目はうるんでいたりしていたけど。そのくらい感情が見えるのも好ましかったけど。
でも挨拶はしっかりしてはきはきと、かつにこやかに。余裕余裕。
すげーや涼さん。
(むしろきんさんの方が途中で話まとまらなくなってました。意外な展開に、し、しっかり!と手に汗。最上級生という立場は初めてなのかも)
幕間も終演後も「すずみんいいよねー!」と絶賛する我々。
みんなすずみん大好き(笑)。
ついでに仙堂さんのことも「仙堂さんいいよねー!」と絶賛。みんな仙堂さん大好き(笑)。
いや、元々好きだったけど、今回のジョニー・ケイス君でますます好きになりましたわ。
もし私が若くて美人で金持ちの家の娘だったら、こんな彼氏が欲しい。
(仮定が滅茶苦茶ですが。同等の立場でないとこの男と付き合うのはしんどそうなんだもん)
***
ムラで見た檀ちゃんMSポスターがとてもとてもキレイでした。いやお美しい。あのポスターほしい。
とりあえず速報っつーか(星組バウホール公演『それでも船は行く』)
2005年2月27日 宝塚初日行ってきました。
初めての最前列で出演者が近すぎて、かえって作品全体について良くわからないことになってます(笑)。
まとまった感想はいずれ書くとして、とりあえずキャストについて思いつくままに叫んどこう。
すずみんかっこいーっ!!
(あむるさん、あなたのあの人はステキでしたよっ!)
事前に発表されたあらすじは「二組のカップル」云々あったので群像劇かと思ってましたが、予想よりずっと主役が主役らしい話でした。
『くらわんか』に続き今年のバウのコンセプトは「主役出ずっぱり」なのか、ジョニー=すずみんは殆ど舞台上にいてすごい台詞の量。
でもなんなの、この余裕綽々っぷりは。
全く不安げなし。初の単独主演とは思えない。なんつーか、主役として舞台に立ってるのがとっても楽しそうで、生き生きしてました。なおかつファンサービスも忘れず。幕間休憩のとき緑野さんもずえさん誠さんと「何回ウィンクしてた?」と確認しちゃったよ(笑)。
こういう人を見ていると楽しいなあ。
と、そんな素敵な涼さんを、遮るもののない最前列でぽーっと見上げていた訳ですが。
終演後に「主人公、性格悪すぎ」と緑野さんに言われて、びっくりした。
でも、言われてみれば確かに、嘘つきで友人には不誠実だし元彼女には意地悪ばっかりしているし、そういえばそうだなあと。
言われるまで気づかなかったよ。
と言うか「誠実さや優しさを素直に表現したくないと思っている男」に見えた。
それは、やっぱりすずみんが上手いんだろうな。
きらきらした笑顔がステキ。よく変わる表情がかわいい(子供ではなく、男のかわいらしさ)。そして時折見せる、ヒロインを思うときの真面目な表情は、繊細。でもその表情は彼女に直接は見せない、客席だけに見せる(そしてその顔に一番ときめいた私)。
言葉で冷たいことを言っていても、ふとした表情や演技で「本心はそうじゃないんだよ」と言うのが伝わってくる。
だから、冷静に行動や発言を追うと、あれ?と思うんだけど、見ている間はそんなこと気づかずとても魅力的だった。なんつーか、チャーミングな青年でした。
衣装もいちいちステキ。これから見る人のために詳しい解説はやめとこう(笑)。特に2幕は肩震わせてウケちゃいました。いやステキですってば。
とにかく、米財閥御曹司というセレブぶりがはまりすぎでステキでした。マジかっこいい。
せあらちゃんかわいーっ!
ヒロイン、スーザン。大抜擢、なのかな?
これまた出番が多くて台詞も多いけど、きっちりこなしてました。
で、これまたわがままお嬢なんですが、でもかわいかった。
いや容姿だけでなく。この娘もこの娘なりに一生懸命なんだ、って感じで、許せます。研3ですか。堂々としたヒロイン振りで、よかったなあと。
仙堂さんかわいーっ!
ジュリア。ヒロインの友人だけど、こちらは庶民。
初々しくて、健気で、かわいいって……すごいな仙堂さん(あんた一体今までどんなイメージ持ってたんですか、と言われそうですが)。いやほんと上手いんだな。かわいいし。(ヒロイン二人はほんときれいでかわいくて目の保養)
泣くような芝居じゃないんですが、唯一泣けそうになった場面は恋を予感する仙堂さんのソロでした。
ぎんがみちゃん、か、かわいい。そしてがんばれ。
マイク。ジョニーの友人だけど、こちらも庶民。
すずみんの友人で仙堂さんと恋に落ちる、にはちょっと役不足か。群舞の中にいるときか一番生き生きして見えた。いつもの立ち位置でほっとする、って感じで。
でも、2幕の恋に落ちていくあたりの真面目さはなかなか好ましかった(微笑ましかった)し、これから良くなるんじゃないかな。今後に期待。
みくちぐステキ!!(笑)
ヘンリー。成金実業家でスーザンの婚約者。
べったべたな当て馬キャラなんだが……さすがみきちぐ(笑)。キザりまくるとこも駄目駄目なとこも、もう最高!
つーか下手な人がやったら寒いだけだと思うよ、この役。
きんさんかっこいいっ!
伯爵夫人、リンダ・ボーモン。なんか、おいしい役だなあと思いながら見てましたが、2幕かっこよかったわ。初日なのでネタばれは避けますが。
以上6名と専科の立さん以外は役らしい役は無いのですが、群舞や色々な役で頑張ってました。短いけどソロや台詞もあるし。
特に娘役ちゃんたちの熱演怪演が(怪演?)。ヘンリーと絡むあたりみんな思い切り良くて楽しいぞ。
男役では紅ゆずるくんが長身とシャープな容姿で目に付きました。かっこいい。
いやー楽しかった。チケット増量を画策中(またかい!)
でも、私は出演者みんな好きだから楽しかったけど、そうでない人が見たらどうなんだろう、と疑問は残る作品でした。いや星担しか見ないからいいのか。
とりあえず、すずみんのファンは楽しいと思います。彼の魅力全開。
でも、最後に一言だけ。
直前の公演の衣装の使いまわしは反則ー!!
そのセーラー服で踊られちゃったら別のもん思い出しちゃうじゃないですか!
一瞬トリップしかけちゃいましたよ、全く(苦笑)。
(注・踊っていたのは役名の無い若手くんたちです、勿論。すずみんは着てません・笑)
***
本日は、もずえさん、そして誠さん、るるさんと初めてお会いしました。
もずえさんとるるさんはとても可愛らしく、誠さんはシャープな美女でした。
色々お喋りできてとても楽しゅうございました。特に、もずえさんとは数ヶ月前から「会いたいねー」と言っていたので、実現して感無量でしたわ。またよろしくー。
***
私信。
ドリーさん、私にとっても贔屓は降ってくるものです。
降りそうな場所をうろついていなければ降ってこないとは思いますが。で、最近の私はうろつきすぎですが。(笑……えない)
初めての最前列で出演者が近すぎて、かえって作品全体について良くわからないことになってます(笑)。
まとまった感想はいずれ書くとして、とりあえずキャストについて思いつくままに叫んどこう。
すずみんかっこいーっ!!
(あむるさん、あなたのあの人はステキでしたよっ!)
事前に発表されたあらすじは「二組のカップル」云々あったので群像劇かと思ってましたが、予想よりずっと主役が主役らしい話でした。
『くらわんか』に続き今年のバウのコンセプトは「主役出ずっぱり」なのか、ジョニー=すずみんは殆ど舞台上にいてすごい台詞の量。
でもなんなの、この余裕綽々っぷりは。
全く不安げなし。初の単独主演とは思えない。なんつーか、主役として舞台に立ってるのがとっても楽しそうで、生き生きしてました。なおかつファンサービスも忘れず。幕間休憩のとき緑野さんもずえさん誠さんと「何回ウィンクしてた?」と確認しちゃったよ(笑)。
こういう人を見ていると楽しいなあ。
と、そんな素敵な涼さんを、遮るもののない最前列でぽーっと見上げていた訳ですが。
終演後に「主人公、性格悪すぎ」と緑野さんに言われて、びっくりした。
でも、言われてみれば確かに、嘘つきで友人には不誠実だし元彼女には意地悪ばっかりしているし、そういえばそうだなあと。
言われるまで気づかなかったよ。
と言うか「誠実さや優しさを素直に表現したくないと思っている男」に見えた。
それは、やっぱりすずみんが上手いんだろうな。
きらきらした笑顔がステキ。よく変わる表情がかわいい(子供ではなく、男のかわいらしさ)。そして時折見せる、ヒロインを思うときの真面目な表情は、繊細。でもその表情は彼女に直接は見せない、客席だけに見せる(そしてその顔に一番ときめいた私)。
言葉で冷たいことを言っていても、ふとした表情や演技で「本心はそうじゃないんだよ」と言うのが伝わってくる。
だから、冷静に行動や発言を追うと、あれ?と思うんだけど、見ている間はそんなこと気づかずとても魅力的だった。なんつーか、チャーミングな青年でした。
衣装もいちいちステキ。これから見る人のために詳しい解説はやめとこう(笑)。特に2幕は肩震わせてウケちゃいました。いやステキですってば。
とにかく、米財閥御曹司というセレブぶりがはまりすぎでステキでした。マジかっこいい。
せあらちゃんかわいーっ!
ヒロイン、スーザン。大抜擢、なのかな?
これまた出番が多くて台詞も多いけど、きっちりこなしてました。
で、これまたわがままお嬢なんですが、でもかわいかった。
いや容姿だけでなく。この娘もこの娘なりに一生懸命なんだ、って感じで、許せます。研3ですか。堂々としたヒロイン振りで、よかったなあと。
仙堂さんかわいーっ!
ジュリア。ヒロインの友人だけど、こちらは庶民。
初々しくて、健気で、かわいいって……すごいな仙堂さん(あんた一体今までどんなイメージ持ってたんですか、と言われそうですが)。いやほんと上手いんだな。かわいいし。(ヒロイン二人はほんときれいでかわいくて目の保養)
泣くような芝居じゃないんですが、唯一泣けそうになった場面は恋を予感する仙堂さんのソロでした。
ぎんがみちゃん、か、かわいい。そしてがんばれ。
マイク。ジョニーの友人だけど、こちらも庶民。
すずみんの友人で仙堂さんと恋に落ちる、にはちょっと役不足か。群舞の中にいるときか一番生き生きして見えた。いつもの立ち位置でほっとする、って感じで。
でも、2幕の恋に落ちていくあたりの真面目さはなかなか好ましかった(微笑ましかった)し、これから良くなるんじゃないかな。今後に期待。
みくちぐステキ!!(笑)
ヘンリー。成金実業家でスーザンの婚約者。
べったべたな当て馬キャラなんだが……さすがみきちぐ(笑)。キザりまくるとこも駄目駄目なとこも、もう最高!
つーか下手な人がやったら寒いだけだと思うよ、この役。
きんさんかっこいいっ!
伯爵夫人、リンダ・ボーモン。なんか、おいしい役だなあと思いながら見てましたが、2幕かっこよかったわ。初日なのでネタばれは避けますが。
以上6名と専科の立さん以外は役らしい役は無いのですが、群舞や色々な役で頑張ってました。短いけどソロや台詞もあるし。
特に娘役ちゃんたちの熱演怪演が(怪演?)。ヘンリーと絡むあたりみんな思い切り良くて楽しいぞ。
男役では紅ゆずるくんが長身とシャープな容姿で目に付きました。かっこいい。
いやー楽しかった。チケット増量を画策中(またかい!)
でも、私は出演者みんな好きだから楽しかったけど、そうでない人が見たらどうなんだろう、と疑問は残る作品でした。いや星担しか見ないからいいのか。
とりあえず、すずみんのファンは楽しいと思います。彼の魅力全開。
でも、最後に一言だけ。
直前の公演の衣装の使いまわしは反則ー!!
そのセーラー服で踊られちゃったら別のもん思い出しちゃうじゃないですか!
一瞬トリップしかけちゃいましたよ、全く(苦笑)。
(注・踊っていたのは役名の無い若手くんたちです、勿論。すずみんは着てません・笑)
***
本日は、もずえさん、そして誠さん、るるさんと初めてお会いしました。
もずえさんとるるさんはとても可愛らしく、誠さんはシャープな美女でした。
色々お喋りできてとても楽しゅうございました。特に、もずえさんとは数ヶ月前から「会いたいねー」と言っていたので、実現して感無量でしたわ。またよろしくー。
***
私信。
ドリーさん、私にとっても贔屓は降ってくるものです。
降りそうな場所をうろついていなければ降ってこないとは思いますが。で、最近の私はうろつきすぎですが。(笑……えない)