秋の星DC(宝塚歌劇公式HP)
2005年4月28日 宝塚全ツはベルばら確定の星組、期待のとうこ氏主演ドラマシティ公演の概要が発表になりましたが、
こだまっちかー!!
しかも何だかややこしい……また毛糸球がこんがらがりそうなあらすじで。しかもこれではヒロインも二番手も窺い知れない……。
……おおいに恐楽しみです。
しかしどうしてこの方といい中村A氏といいDC登板率が高いのだろう……。
って言うか私、久々の日記がこれですか(よっぽど衝撃だったらしいよ)。
こだまっちかー!!
しかも何だかややこしい……また毛糸球がこんがらがりそうなあらすじで。しかもこれではヒロインも二番手も窺い知れない……。
……おおいに恐楽しみです。
しかしどうしてこの方といい中村A氏といいDC登板率が高いのだろう……。
って言うか私、久々の日記がこれですか(よっぽど衝撃だったらしいよ)。
彼女は赤き大輪の花(笑)(花組大劇場公演『エンター・ザ・レビュー』)
2005年4月23日 宝塚そろそろショーの感想も書きます。
えーと。
このショーの白眉は赤いドレスの女=春野寿美礼様ですよね?
オープニングの最後、ずんずんずんずんせりあがってくるゴージャスな赤いドレス姿。客席への流し目投げキスサービスたっぷりに銀橋を渡る大輪のラフレシア(ラフレシア?)。
この場面、見ていて毎回頬が緩んでにへらにへらしちゃうんですけど。
だって、ご本人がすっげー楽しそうなんだもん。
初日は微妙な空気が流れていたと言う説もありましたが、私は最初からアリ判定でした。いやー、こういう存在感のある女役さん(笑)を見ると、ワタさんの隣に並べてみたくなるんだよなー(結構真顔)。
おまけに見るたびにノリがエスカレートしてるしなー。
初日は腰が引け気味に見えたエスコート役ゆみこ氏も、手をとってその手にキス、銀橋での去り際に投げキス、とすっかりノリノリだし。
もー笑って見守るしか(笑)。
但し、大輪の花・女装オサ様の隣に、ふーちゃんがにこにこして立ってるのはどうなんでしょう。女装トップスター様の横にトップ娘役を置いとくって、アリなんですか?
ふーちゃんはいつもどおりにこにこしてるんだけど、何だかなあ。前回のパンドラきりやんのときのように、男役だけ侍らせておけばいいのに。
それだけが、気になっております。
オープニングの後は樹里さんの楽しげなピエロ。22日は収録が入っていて「わー、TVだー!」とカメラに駆け寄っていて可愛かったー。「樹里ぴょんと、見に来てくれたみんなでーすっ!」ってアピールして(でも映る席でなくて良かったよ…)。
で、その後のサーカスのシーンなんですが。
ここ、とても落ち着きが悪く感じるのは、私だけでしょうか。
いや、別にオサさんがふーちゃんに振られる役回りで、しかも恋敵がらんとむくん、だからと言う訳ではなくて。
コロンビーヌ、みんなのアイドル・ルイーズちゃん=ふーちゃん。箱から出てきて、ルイーズに片思いのピエロ=オサさん。ピエロはルイーズに花を捧げ、ルイーズは受け取ってキスを返し、ピエロは有頂天になって踊りだす。
けれどそこにルイーズの恋人アレキン=らんとむくんが現れ、二人はアツアツぶりを見せつけて去る。ピエロは嘆き虚しく箱に戻っていく、と言う場面な訳ですが。
不協和音。人形振りになる群集。
「今夜は君を離さないよ」と歌いキスを繰り返すアレキンのルイーズへの態度は所有権を主張するようで。ピエロとにこにこ踊っていたのにアレキンが現れると忘れたようにころっとついていくルイーズの態度は白痴美めいて。
そして銀橋でルイーズを思い嘆くピエロの慟哭は深刻で。
何だか不安感がぞくぞくと立ちのぼってきて。
そして、ピエロは箱に入って、パタンと蓋を閉じる。
おしまい。
シュ、シュールだ。シュールだよねえ?
え?そんなことないですか?
いや、わかってはいるんです。
私はこの場面に、オペラ『イ・パリアッチ』(そしてついでに『カヴァレリア・ルスティカーナ』)のイメージを見てしまっているんだ。
サーカスという舞台。花形コロンビーヌ、その夫(と言うか公認の恋人)、彼女を慕う若い男、という配役からのイメージ。
これから、彼女をめぐって流血沙汰のひとつもありそうな気分になってしまうのだわ。
でも、それ抜きでも何だかこの場面落ち着かなくなりませんか?
音楽は不安を煽るし、オサさんの歌はやたら深刻だし。
あと、ひとつには私のらんとむくんイメージが、必ずしも「明るい健康優良児」ではないせいもあるのかと。
元々、前回ショーでヘラクレスやっていたときも「花だからそういうポジションだけど、星とか宙とかに放り込んだら違うキャラ立てになるんじゃないか?」と思っていたし。芝居のギュンターの不吉さもはまってると思うし。
何だか、陰とかダーク面を感じるんだよなー。
でもたぶん少数派なんだろうなー(笑)。
その落ち着かない場面の後は、樹里さん猛獣使いと黒豹のお姉さんたち。樹里氏と黒ダルマに耳つき尻尾つきあすかちゃんとの絡みはすげー色っぽくてかっこいいんですが、色っぽすぎてさっきとは別の意味で落ち着かなくなります。宝塚初心者を引率しているときは特に(笑)。
雰囲気変わって、パリからニューヨークへ旅立つ若者3人。銀橋で慌しく着替えながらのナンバーですが、中堅・若手をこういう風に使ってくれるのは楽しいよね(何と比べてますか?)。
しかしその次のニューヨークのシーンも、ふーちゃん一人カップルにならない(なれない)役でいいんだろうか。一応ピンクの衣装で中央で楽しそうに踊ってはいるけれども。
その後の、オサさんのどか嬢中心のアフリカンな場面(何気にここのゆみこちゃんがイキイキしてて好き)、樹里あすか中心のジャズっぽい場面、そして総踊りの中詰になだれ込む、この一連の場面は好き。特に樹里さんあすかちゃん、かっこよくてたのしそーで、いいなあ。私的にはここが一番好きだなあ。
飛びますが、初舞台生ロケットは衣装も振り付けも可愛くてよいです(そりゃ去年の90円玉よりは)。ちょっとヒヨコさんみたい。
フィナーレは白。真っ白。エトワールの樹里さんが白い衣装で白い羽扇を手に初舞台生に囲まれて降りてくる。
……ファンは泣くだろうな。
階段降り、未涼、桐生、華形、望月と4人が若手グループで出てくるんですね。いいじゃん(また何と比べてますか?)。
しかし本当に真っ白だな……。
全体的な印象は「割とふつーのバラエティショー」。頭使わずぼーっと見られるから『マラケシュ』の同時上演には丁度いいかなあ、という感じ。
絵面はきれいですしね。特にプロローグ、黒い背景に光る一筋の階段、並ぶ黒燕尾の男役たち、そして曲調が華やかになると白く輝く舞台に早変わり、の一連の流れは好きです。黒い幕がぱっと取り去られるところの鮮やかさは目が覚めるようですよねー。
ええ。酒井氏はやはりショーだけ作っていただければよいのではないかと。
でもやっぱり一番の印象は赤いドレスのオサ様なんだけどな。いやドレスの迫力だけでなしに、思いっきりノリノリで楽しんでいる風情が。
えーと。
このショーの白眉は赤いドレスの女=春野寿美礼様ですよね?
オープニングの最後、ずんずんずんずんせりあがってくるゴージャスな赤いドレス姿。客席への流し目投げキスサービスたっぷりに銀橋を渡る大輪のラフレシア(ラフレシア?)。
この場面、見ていて毎回頬が緩んでにへらにへらしちゃうんですけど。
だって、ご本人がすっげー楽しそうなんだもん。
初日は微妙な空気が流れていたと言う説もありましたが、私は最初からアリ判定でした。いやー、こういう存在感のある女役さん(笑)を見ると、ワタさんの隣に並べてみたくなるんだよなー(結構真顔)。
おまけに見るたびにノリがエスカレートしてるしなー。
初日は腰が引け気味に見えたエスコート役ゆみこ氏も、手をとってその手にキス、銀橋での去り際に投げキス、とすっかりノリノリだし。
もー笑って見守るしか(笑)。
但し、大輪の花・女装オサ様の隣に、ふーちゃんがにこにこして立ってるのはどうなんでしょう。女装トップスター様の横にトップ娘役を置いとくって、アリなんですか?
ふーちゃんはいつもどおりにこにこしてるんだけど、何だかなあ。前回のパンドラきりやんのときのように、男役だけ侍らせておけばいいのに。
それだけが、気になっております。
オープニングの後は樹里さんの楽しげなピエロ。22日は収録が入っていて「わー、TVだー!」とカメラに駆け寄っていて可愛かったー。「樹里ぴょんと、見に来てくれたみんなでーすっ!」ってアピールして(でも映る席でなくて良かったよ…)。
で、その後のサーカスのシーンなんですが。
ここ、とても落ち着きが悪く感じるのは、私だけでしょうか。
いや、別にオサさんがふーちゃんに振られる役回りで、しかも恋敵がらんとむくん、だからと言う訳ではなくて。
コロンビーヌ、みんなのアイドル・ルイーズちゃん=ふーちゃん。箱から出てきて、ルイーズに片思いのピエロ=オサさん。ピエロはルイーズに花を捧げ、ルイーズは受け取ってキスを返し、ピエロは有頂天になって踊りだす。
けれどそこにルイーズの恋人アレキン=らんとむくんが現れ、二人はアツアツぶりを見せつけて去る。ピエロは嘆き虚しく箱に戻っていく、と言う場面な訳ですが。
不協和音。人形振りになる群集。
「今夜は君を離さないよ」と歌いキスを繰り返すアレキンのルイーズへの態度は所有権を主張するようで。ピエロとにこにこ踊っていたのにアレキンが現れると忘れたようにころっとついていくルイーズの態度は白痴美めいて。
そして銀橋でルイーズを思い嘆くピエロの慟哭は深刻で。
何だか不安感がぞくぞくと立ちのぼってきて。
そして、ピエロは箱に入って、パタンと蓋を閉じる。
おしまい。
シュ、シュールだ。シュールだよねえ?
え?そんなことないですか?
いや、わかってはいるんです。
私はこの場面に、オペラ『イ・パリアッチ』(そしてついでに『カヴァレリア・ルスティカーナ』)のイメージを見てしまっているんだ。
サーカスという舞台。花形コロンビーヌ、その夫(と言うか公認の恋人)、彼女を慕う若い男、という配役からのイメージ。
これから、彼女をめぐって流血沙汰のひとつもありそうな気分になってしまうのだわ。
でも、それ抜きでも何だかこの場面落ち着かなくなりませんか?
音楽は不安を煽るし、オサさんの歌はやたら深刻だし。
あと、ひとつには私のらんとむくんイメージが、必ずしも「明るい健康優良児」ではないせいもあるのかと。
元々、前回ショーでヘラクレスやっていたときも「花だからそういうポジションだけど、星とか宙とかに放り込んだら違うキャラ立てになるんじゃないか?」と思っていたし。芝居のギュンターの不吉さもはまってると思うし。
何だか、陰とかダーク面を感じるんだよなー。
でもたぶん少数派なんだろうなー(笑)。
その落ち着かない場面の後は、樹里さん猛獣使いと黒豹のお姉さんたち。樹里氏と黒ダルマに耳つき尻尾つきあすかちゃんとの絡みはすげー色っぽくてかっこいいんですが、色っぽすぎてさっきとは別の意味で落ち着かなくなります。宝塚初心者を引率しているときは特に(笑)。
雰囲気変わって、パリからニューヨークへ旅立つ若者3人。銀橋で慌しく着替えながらのナンバーですが、中堅・若手をこういう風に使ってくれるのは楽しいよね(何と比べてますか?)。
しかしその次のニューヨークのシーンも、ふーちゃん一人カップルにならない(なれない)役でいいんだろうか。一応ピンクの衣装で中央で楽しそうに踊ってはいるけれども。
その後の、オサさんのどか嬢中心のアフリカンな場面(何気にここのゆみこちゃんがイキイキしてて好き)、樹里あすか中心のジャズっぽい場面、そして総踊りの中詰になだれ込む、この一連の場面は好き。特に樹里さんあすかちゃん、かっこよくてたのしそーで、いいなあ。私的にはここが一番好きだなあ。
飛びますが、初舞台生ロケットは衣装も振り付けも可愛くてよいです(そりゃ去年の90円玉よりは)。ちょっとヒヨコさんみたい。
フィナーレは白。真っ白。エトワールの樹里さんが白い衣装で白い羽扇を手に初舞台生に囲まれて降りてくる。
……ファンは泣くだろうな。
階段降り、未涼、桐生、華形、望月と4人が若手グループで出てくるんですね。いいじゃん(また何と比べてますか?)。
しかし本当に真っ白だな……。
全体的な印象は「割とふつーのバラエティショー」。頭使わずぼーっと見られるから『マラケシュ』の同時上演には丁度いいかなあ、という感じ。
絵面はきれいですしね。特にプロローグ、黒い背景に光る一筋の階段、並ぶ黒燕尾の男役たち、そして曲調が華やかになると白く輝く舞台に早変わり、の一連の流れは好きです。黒い幕がぱっと取り去られるところの鮮やかさは目が覚めるようですよねー。
ええ。酒井氏はやはりショーだけ作っていただければよいのではないかと。
でもやっぱり一番の印象は赤いドレスのオサ様なんだけどな。いやドレスの迫力だけでなしに、思いっきりノリノリで楽しんでいる風情が。
見えたとおりに(『マラケシュ・紅の墓標』)
2005年4月22日 宝塚そしてまた、花組を観ている。
本日は1F14列。5回目にして初のS席。今回持っている中で一番いい席(でも定価払ってない・笑)。
あんまり体調がよくなくて(今更花粉症がひどくなった。ヒノキ?それとも微熱が出たし風邪?)ぼーっと見ていたら、あー、もう全てこれでいいや、と言う心境になりました。
確かに前半は冗長で後半は飛躍しすぎで、それがわからないと言われる一因なのだろうけど、まあそれもいいや(博多では変わるかも、と思うと楽しみではありますが←行くのか)。
どー見ても一瞬たりともやり直せそうに見えない、リュドヴィークも。それでいい。
「あの日あのパリから全てが狂った」ストーカー、ギュンターも。それでいい。
世界にありのままに没入するのが心地よい。
ギュンターについては、ナナチャンネル(http://7ch.jugem.cc/)nanakoさんからメールいただきました。(うれしい!)
そうか、花担の方にとってはらんとむくんは陽気なキャラで、今回の不吉なストーカーは違和感があるのですね。
私は割とその点については気にならないんだけれども(ただギュンターと言うキャラを捕まえ損ねただけで)。むしろ、ギュンターがドイツ人なのはらんとむくんあてがきじゃないかと思ったりして。ほら、花組さんの中では骨太がっちり系なので、ゲルマン系って感じが(笑)。
さららんエルマーほどのやりすぎ感は感じないのですが、まあ、私の「やりすぎ」に対する尺度って、割と甘いみたいだからなあ。
舞台が近いと違うものが見えるもので。
「蛇」=としこさんに目を奪われました。
ほら、遠いとどうしてもオペラ使うじゃないですか。オサさんや樹里さんが出てくると、そっちを見てしまう。
でも、オペラを使わないと。後ろで踊る「蛇」の動きに目を奪われる。
くねらせる腕、そらせた手、うごめく指。
跳び、走る。
やっぱり主役だなあ。
もうひとつ。今日はウラジミール=まっつ氏を見ていました。
最後、クリフォードが生還した場面。
彼はずっと、オリガとクリフォードを見ている。
真顔で、どこか不安げに。
多分、今までオリガの側で見ていて、彼は色々と考えたのだと思う。
オリガの動機が、自分が言ったように愛でも、ナターリャが言ったように打算でもないことを。オリガが姿を消した夜、誰と会おうとしていたのか。
だから彼は二人を見守り、クリフォードがオリガの肩を抱いて歩み去ったのを見て、やっと(ほっとして)笑顔で恋人の手を取る。
一方、マクファーソンはそこまで案じてはいない風。年の功による経験と鈍感さと両方で。
とか深読みし始めたら通ってる証拠(笑)。
ところで。
緑野さんが4/19日記に色々お書きになっておられますが。
私が色々書いたんで満足しちゃってるって、それは、私が緑野さんの『睡れる月』語りを読んで自分の感想を書く気が失せたのと同じ現象ですか。いや、『睡れる月』のことはさんざん語り合ったから内容はかぶるし、もういいやという気分になっているのだけれど(笑)。
でも緑野さんはちゃんと感想書いてください。ファンの皆様に恨まれると嫌ですから(笑)。
ラスト、リュドヴィークは死んだと思ったのは、その方が私の好みだからだろう。
その方が救いがあるから。
あんな、厭世的なオーラとともに生まれてきたような人間、死によってしか楽になれそうもないから。
何度か見るうちに、生きていると言う見方もありか、と思っているけれど。
でも、その場合も、彼は半分あっちの人間になったのだろう、と思う。
あっち、と言うと曖昧だけれども、要するに異界。この世ならざるものを見るベドウィンたちと同じ。
それが、彼が本来属すべき世界だから。
己が人並みの愛や帰属すべきところを持たない人間であることを、気づいて、悟って、解き放たれる。
そうやって、ただ風に吹かれている。
そういう意味では。この世に属さないと言う意味では、死んでいるという理解と大差ない訳ですが。
つまりは多分、私はそれほど「痛い」ものが好きではないのだと思う。
それこそ『睡れる月』より『花のいそぎ』の方が好きであるように(実はそうなんですよ)。
切ないものは好きだけれど、救いも見たい。
『マラケシュ』については過去日記で歌詞を引用しているのだけれど、聞き間違いに気づくとあとからこっそり修正したりしている。
が。私の記憶よりも本当の歌詞の方がいちいち痛い内容だというのに恐れ入っている。
例えば「壊れかけた家」と記憶していたところは「壊された家」。
「手首に刻まれた」は「手首に刻んだ」。
いちいち鮮明で、痛い。
だから、オギーのつくる世界は、私の感覚よりもより痛く、救いがないのが正解かもしれない、とは思うのさ。正解があればの話だけど。
少し話はずれるけれど。痛いものが好きとかそれを表現できるって、それだけ人間が好きということなんだと思う。
まあ、ある程度の幅の解釈は許容してくれている作品ではあると思っています。
なので、見えたとおりに。
本日は1F14列。5回目にして初のS席。今回持っている中で一番いい席(でも定価払ってない・笑)。
あんまり体調がよくなくて(今更花粉症がひどくなった。ヒノキ?それとも微熱が出たし風邪?)ぼーっと見ていたら、あー、もう全てこれでいいや、と言う心境になりました。
確かに前半は冗長で後半は飛躍しすぎで、それがわからないと言われる一因なのだろうけど、まあそれもいいや(博多では変わるかも、と思うと楽しみではありますが←行くのか)。
どー見ても一瞬たりともやり直せそうに見えない、リュドヴィークも。それでいい。
「あの日あのパリから全てが狂った」ストーカー、ギュンターも。それでいい。
世界にありのままに没入するのが心地よい。
ギュンターについては、ナナチャンネル(http://7ch.jugem.cc/)nanakoさんからメールいただきました。(うれしい!)
そうか、花担の方にとってはらんとむくんは陽気なキャラで、今回の不吉なストーカーは違和感があるのですね。
私は割とその点については気にならないんだけれども(ただギュンターと言うキャラを捕まえ損ねただけで)。むしろ、ギュンターがドイツ人なのはらんとむくんあてがきじゃないかと思ったりして。ほら、花組さんの中では骨太がっちり系なので、ゲルマン系って感じが(笑)。
さららんエルマーほどのやりすぎ感は感じないのですが、まあ、私の「やりすぎ」に対する尺度って、割と甘いみたいだからなあ。
舞台が近いと違うものが見えるもので。
「蛇」=としこさんに目を奪われました。
ほら、遠いとどうしてもオペラ使うじゃないですか。オサさんや樹里さんが出てくると、そっちを見てしまう。
でも、オペラを使わないと。後ろで踊る「蛇」の動きに目を奪われる。
くねらせる腕、そらせた手、うごめく指。
跳び、走る。
やっぱり主役だなあ。
もうひとつ。今日はウラジミール=まっつ氏を見ていました。
最後、クリフォードが生還した場面。
彼はずっと、オリガとクリフォードを見ている。
真顔で、どこか不安げに。
多分、今までオリガの側で見ていて、彼は色々と考えたのだと思う。
オリガの動機が、自分が言ったように愛でも、ナターリャが言ったように打算でもないことを。オリガが姿を消した夜、誰と会おうとしていたのか。
だから彼は二人を見守り、クリフォードがオリガの肩を抱いて歩み去ったのを見て、やっと(ほっとして)笑顔で恋人の手を取る。
一方、マクファーソンはそこまで案じてはいない風。年の功による経験と鈍感さと両方で。
とか深読みし始めたら通ってる証拠(笑)。
ところで。
緑野さんが4/19日記に色々お書きになっておられますが。
私が色々書いたんで満足しちゃってるって、それは、私が緑野さんの『睡れる月』語りを読んで自分の感想を書く気が失せたのと同じ現象ですか。いや、『睡れる月』のことはさんざん語り合ったから内容はかぶるし、もういいやという気分になっているのだけれど(笑)。
でも緑野さんはちゃんと感想書いてください。ファンの皆様に恨まれると嫌ですから(笑)。
ラスト、リュドヴィークは死んだと思ったのは、その方が私の好みだからだろう。
その方が救いがあるから。
あんな、厭世的なオーラとともに生まれてきたような人間、死によってしか楽になれそうもないから。
何度か見るうちに、生きていると言う見方もありか、と思っているけれど。
でも、その場合も、彼は半分あっちの人間になったのだろう、と思う。
あっち、と言うと曖昧だけれども、要するに異界。この世ならざるものを見るベドウィンたちと同じ。
それが、彼が本来属すべき世界だから。
己が人並みの愛や帰属すべきところを持たない人間であることを、気づいて、悟って、解き放たれる。
そうやって、ただ風に吹かれている。
そういう意味では。この世に属さないと言う意味では、死んでいるという理解と大差ない訳ですが。
つまりは多分、私はそれほど「痛い」ものが好きではないのだと思う。
それこそ『睡れる月』より『花のいそぎ』の方が好きであるように(実はそうなんですよ)。
切ないものは好きだけれど、救いも見たい。
『マラケシュ』については過去日記で歌詞を引用しているのだけれど、聞き間違いに気づくとあとからこっそり修正したりしている。
が。私の記憶よりも本当の歌詞の方がいちいち痛い内容だというのに恐れ入っている。
例えば「壊れかけた家」と記憶していたところは「壊された家」。
「手首に刻まれた」は「手首に刻んだ」。
いちいち鮮明で、痛い。
だから、オギーのつくる世界は、私の感覚よりもより痛く、救いがないのが正解かもしれない、とは思うのさ。正解があればの話だけど。
少し話はずれるけれど。痛いものが好きとかそれを表現できるって、それだけ人間が好きということなんだと思う。
まあ、ある程度の幅の解釈は許容してくれている作品ではあると思っています。
なので、見えたとおりに。
とか何とか言いながら(『マラケシュ・紅の墓標』)
2005年4月19日 宝塚今まで『マラケシュ・紅の墓標』についてぐたぐだ語っていた訳ですが。
実はそれらは割とどうでもよかったりします(完全にどうでもよい訳ではないが)。
だって、この舞台が好きなんだもの。
幕が開き、赤い街が現れる。
その赤い壁が消えて砂漠が広がる。
砂漠のただなかに、男が一人歌う。
歌に、心を掴まれる。
綴られる言葉に酔う。紡がれる音楽に酔う。
広がる風景に酔う。
パリの回想シーンが、ことさらに好き。
リュドヴィークとオリガがそれぞれのセリに、それぞれの思い出に沈み。
ソニア=矢代鴻の歌が過去の幕開きを告げる。
時空を越えさせる、声。
どしがたいばかものたちはみれんたちきれずにこわされたいえののぶをたたく。
トリップ。
乾いた砂漠と、雨のパリ。
回想、であるがゆえの、論理構造からの跳躍。
イメージの累積。
物語が、構造が、と言うよりも先に、感覚で惹かれているので。
陶然と、酔っぱらっている(笑)。
実はそれらは割とどうでもよかったりします(完全にどうでもよい訳ではないが)。
だって、この舞台が好きなんだもの。
幕が開き、赤い街が現れる。
その赤い壁が消えて砂漠が広がる。
砂漠のただなかに、男が一人歌う。
歌に、心を掴まれる。
綴られる言葉に酔う。紡がれる音楽に酔う。
広がる風景に酔う。
パリの回想シーンが、ことさらに好き。
リュドヴィークとオリガがそれぞれのセリに、それぞれの思い出に沈み。
ソニア=矢代鴻の歌が過去の幕開きを告げる。
時空を越えさせる、声。
どしがたいばかものたちはみれんたちきれずにこわされたいえののぶをたたく。
トリップ。
乾いた砂漠と、雨のパリ。
回想、であるがゆえの、論理構造からの跳躍。
イメージの累積。
物語が、構造が、と言うよりも先に、感覚で惹かれているので。
陶然と、酔っぱらっている(笑)。
ギュンターという男(『マラケシュ・紅の墓標』)
2005年4月18日 宝塚類友なせいか、私の周囲の人間は割とこの作品に好意的なのですが。
その人たちが揃ってツッコミを入れるのが、ギュンターのこと。
「薔薇ストーカー?」「イッちゃってる変態?」と(笑)マークつきで。
確かに何だか浮いてると言うかよくわからないと言うか、ヘンだよな。
さて『マラケシュ・紅の墓標』には、この世ならざる存在が出てくる。
その最たるものが「蛇」=鈴懸三由岐。
この作品の核であろう「蛇」についてはあまり語る気がしないのですが。
理由は手に負えないという気持ちと語る必要はないという気持ちが半分半分で。でも少しだけ書くと。
人々には見えない存在。
人々とは別次元の存在。
彼女(女性の姿をしているので便宜上「彼女」と呼ぶ)が現れるのは。
運命が動くところ、生と死の狭間。
砂漠に翻弄され砂漠にさすらう測量隊。
一世一代の賭けを決意したレオン。
薔薇を巡ってもみ合うイヴェットとギュンター、そして手首にナイフを当てるイヴェット。
争い殺し合うリュドヴィークとギュンター。
そこに彼女は現れ、寄り添い、ただ見ている。
その蛇が、一人ホテルで佇むだけのリュドヴィークの傍らにうずくまっているということは、彼の運命はむべなるかなというものですが。
この世のものであるけれどどこか異界を見ている存在が、ベドウィン。イズメル=愛音羽麗とアマン=桜一花。
リュドヴィークの詐欺の元手である石の花を提供する、と言う、現世的な存在なのだけれど。予言めいた言葉を口にし、幽明境に現れて歌い、舞う。
この物語において砂漠は異界であるようなので、砂漠に生きる彼らもまた異界を知る存在なのかもしれない。
(話はそれますが、アマン=一花ちゃんすげー可愛いです。「気にしない」とかの台詞の言い方や、そこはかとなくリュドヴィークに心惹かれている風情とか)
この世ならざるもの、異界を見るもの。
もしかしたら、ギュンターもこの系譜に連なる人物であるはずだったのではないかと、思っているのですが。
最初、彼は意味ありげに現れる。
黒い服に民族衣装を思わせるストール。暗く無表情な立ち姿。
「この街では、誰もが不幸になる」と予言めいた言葉を残す。
その後も、節目節目にすっと現れてはすっと消える。
ギュンターが何者か明かされるのは、回想のパリ。
ここで彼は美術品鑑定家として現れ、金の薔薇に魅せられる。
人類の至宝と称える。イヴェットのパトロンが彼女に送ろうと言うと「冒涜だ!」と尋常ならぬ様子で非難する。
しかし薔薇はイヴェットの手に。
イヴェットと薔薇を巡って男たちは争い、血が流され、愛する男を失って彼女は一人絶望に沈む。
床に倒れ伏すイヴェット。床に転がる薔薇。
ギュンターは薔薇に手を伸ばし、しかし止まる。イヴェットが薔薇を手に取るに任せる。
薔薇と、イヴェットを見る彼の目には狂気が宿っている。
あれ?
あれれれ?
ギュンターは、物語の中の存在?
ただの人?
マラケシュの陰の象徴でも、現世と異界を行き来する者でも、この世ならざるものが見える者でもない?
ギュンターはずっと、金の薔薇を追って、それを持つイヴェットを追っていた、らしい。
彼はイヴェットを追い詰める。
薔薇を汚した報いを受けるがいい、お前の血で償うがいい。苦しんであがいて見せろ。
私の目に見えたままを言うと。
ギュンターは金の薔薇ではなく、イヴェットに魅せられたんだと思う。
元々尋常でない様子の人物だったけれど、明らかにその表情に狂気が宿るのは、イヴェットがパトロンを殺してからだ。
リュドヴィークを助けようとパトロンを撃ち殺し、その罪を被ってリュドヴィークは去り、絶望に崩れる彼女を見てからだ。
イヴェットを見下ろすギュンターの目には狂気が宿り、哄笑をあげんばかりの顔をしている。
この瞬間、彼の執着は、薔薇そのものからイヴェットに移ったのだと思う。
薔薇から、薔薇を巡る人間の愚かしさ、悲劇と絶望、そして慟哭するイヴェットの凄絶な美しさに。
本来、彼にとって、イヴェットは価値ある存在ではなかった。
彼女に金の薔薇を送ろうとする男にそれは冒涜だと言い、もっと高貴な、物の価値のわかった人物が持つべきだと主張する(とは言え該当する誰かがいる訳ではなく、理想像を描いているだけのように見えるのですが)。
取るに足らない女。
それなのに、魅入られてしまった。
だから、その執着心は一層歪んだ形をとる。
彼は、執着する者。
だから、彼は現世の存在であり、ただ人なのだ。
イヴェットが自らの手首を切るのを見て、彼の狂気は度を増す。
薔薇を残したまま立ち去り、次にリュドヴィークの前に現れたときは完全に正気でない。
執着の対象、イヴェットを失って。
もしくは、イヴェットが目の前で自殺したことで望みが成就して。
彼は完全に壊れたのだ。
と、言うのが、私が見たギュンターなのですが。
……それでいいんだろうか。
物語のパーツとしては、おかしいような気がするぞ。
最初の出方がああなら、最後まで超越した者であるべきなんじゃないだろうか。
でも新公のギュンター=望月理世くんは最初からイッちゃったストーカー風味だったしな。やはりそれが正しいのか?
ええ。
私はこの物語には好意的だし、わからないということもないのですが、ギュンターと言うキャラクターについては位置付けがどうにも消化できないのですよ。
というか、どっか失敗してるんじゃないかなあと……いやその。
勿論、らんとむくんは熱演している。頑張っていると思う。
でも何というか。
結局どういうキャラなんですか? ギュンターって。
(いや、もしかしたら私が勝手に前半を誤読して自爆しているだけなのかもしれませんが。はははー(乾笑))
と言う訳で、今回も何故わかりにくいシリーズPart3でした(シリーズなのか・笑)。
その人たちが揃ってツッコミを入れるのが、ギュンターのこと。
「薔薇ストーカー?」「イッちゃってる変態?」と(笑)マークつきで。
確かに何だか浮いてると言うかよくわからないと言うか、ヘンだよな。
さて『マラケシュ・紅の墓標』には、この世ならざる存在が出てくる。
その最たるものが「蛇」=鈴懸三由岐。
この作品の核であろう「蛇」についてはあまり語る気がしないのですが。
理由は手に負えないという気持ちと語る必要はないという気持ちが半分半分で。でも少しだけ書くと。
人々には見えない存在。
人々とは別次元の存在。
彼女(女性の姿をしているので便宜上「彼女」と呼ぶ)が現れるのは。
運命が動くところ、生と死の狭間。
砂漠に翻弄され砂漠にさすらう測量隊。
一世一代の賭けを決意したレオン。
薔薇を巡ってもみ合うイヴェットとギュンター、そして手首にナイフを当てるイヴェット。
争い殺し合うリュドヴィークとギュンター。
そこに彼女は現れ、寄り添い、ただ見ている。
その蛇が、一人ホテルで佇むだけのリュドヴィークの傍らにうずくまっているということは、彼の運命はむべなるかなというものですが。
この世のものであるけれどどこか異界を見ている存在が、ベドウィン。イズメル=愛音羽麗とアマン=桜一花。
リュドヴィークの詐欺の元手である石の花を提供する、と言う、現世的な存在なのだけれど。予言めいた言葉を口にし、幽明境に現れて歌い、舞う。
この物語において砂漠は異界であるようなので、砂漠に生きる彼らもまた異界を知る存在なのかもしれない。
(話はそれますが、アマン=一花ちゃんすげー可愛いです。「気にしない」とかの台詞の言い方や、そこはかとなくリュドヴィークに心惹かれている風情とか)
この世ならざるもの、異界を見るもの。
もしかしたら、ギュンターもこの系譜に連なる人物であるはずだったのではないかと、思っているのですが。
最初、彼は意味ありげに現れる。
黒い服に民族衣装を思わせるストール。暗く無表情な立ち姿。
「この街では、誰もが不幸になる」と予言めいた言葉を残す。
その後も、節目節目にすっと現れてはすっと消える。
ギュンターが何者か明かされるのは、回想のパリ。
ここで彼は美術品鑑定家として現れ、金の薔薇に魅せられる。
人類の至宝と称える。イヴェットのパトロンが彼女に送ろうと言うと「冒涜だ!」と尋常ならぬ様子で非難する。
しかし薔薇はイヴェットの手に。
イヴェットと薔薇を巡って男たちは争い、血が流され、愛する男を失って彼女は一人絶望に沈む。
床に倒れ伏すイヴェット。床に転がる薔薇。
ギュンターは薔薇に手を伸ばし、しかし止まる。イヴェットが薔薇を手に取るに任せる。
薔薇と、イヴェットを見る彼の目には狂気が宿っている。
あれ?
あれれれ?
ギュンターは、物語の中の存在?
ただの人?
マラケシュの陰の象徴でも、現世と異界を行き来する者でも、この世ならざるものが見える者でもない?
ギュンターはずっと、金の薔薇を追って、それを持つイヴェットを追っていた、らしい。
彼はイヴェットを追い詰める。
薔薇を汚した報いを受けるがいい、お前の血で償うがいい。苦しんであがいて見せろ。
私の目に見えたままを言うと。
ギュンターは金の薔薇ではなく、イヴェットに魅せられたんだと思う。
元々尋常でない様子の人物だったけれど、明らかにその表情に狂気が宿るのは、イヴェットがパトロンを殺してからだ。
リュドヴィークを助けようとパトロンを撃ち殺し、その罪を被ってリュドヴィークは去り、絶望に崩れる彼女を見てからだ。
イヴェットを見下ろすギュンターの目には狂気が宿り、哄笑をあげんばかりの顔をしている。
この瞬間、彼の執着は、薔薇そのものからイヴェットに移ったのだと思う。
薔薇から、薔薇を巡る人間の愚かしさ、悲劇と絶望、そして慟哭するイヴェットの凄絶な美しさに。
本来、彼にとって、イヴェットは価値ある存在ではなかった。
彼女に金の薔薇を送ろうとする男にそれは冒涜だと言い、もっと高貴な、物の価値のわかった人物が持つべきだと主張する(とは言え該当する誰かがいる訳ではなく、理想像を描いているだけのように見えるのですが)。
取るに足らない女。
それなのに、魅入られてしまった。
だから、その執着心は一層歪んだ形をとる。
彼は、執着する者。
だから、彼は現世の存在であり、ただ人なのだ。
イヴェットが自らの手首を切るのを見て、彼の狂気は度を増す。
薔薇を残したまま立ち去り、次にリュドヴィークの前に現れたときは完全に正気でない。
執着の対象、イヴェットを失って。
もしくは、イヴェットが目の前で自殺したことで望みが成就して。
彼は完全に壊れたのだ。
と、言うのが、私が見たギュンターなのですが。
……それでいいんだろうか。
物語のパーツとしては、おかしいような気がするぞ。
最初の出方がああなら、最後まで超越した者であるべきなんじゃないだろうか。
でも新公のギュンター=望月理世くんは最初からイッちゃったストーカー風味だったしな。やはりそれが正しいのか?
ええ。
私はこの物語には好意的だし、わからないということもないのですが、ギュンターと言うキャラクターについては位置付けがどうにも消化できないのですよ。
というか、どっか失敗してるんじゃないかなあと……いやその。
勿論、らんとむくんは熱演している。頑張っていると思う。
でも何というか。
結局どういうキャラなんですか? ギュンターって。
(いや、もしかしたら私が勝手に前半を誤読して自爆しているだけなのかもしれませんが。はははー(乾笑))
と言う訳で、今回も何故わかりにくいシリーズPart3でした(シリーズなのか・笑)。
何故わかりにくいか再びちょっと考えてみた。(『マラケシュ・紅の墓標』)
2005年4月17日 宝塚午前のOMC貸切。
これで4回目。新人公演を入れると5回目。
星組以外にしては結構見てるな。(いや星組がお休み中だからじゃないの)。
それでもA席か立見でしか見ていないあたりに微妙な思い入れのなさが(笑)。本日は下手端とは言え1F21列で機嫌よく観劇。
これだけ見ているのは、この作品が好きだから、なのですが。
新人公演の後で見るのは初めてで。
パリの回想シーン、リュドヴィークとイヴェットのデュエット。
リュドヴィークの歌い出し「これが」の一言に、驚いた。
温度が、明らかに上がっている。
いや、元々最高潮に盛り上がるシーンだったけど。更に。
新公の爆発的な(暴発的な?)熱ではないけれど。
影響、と言うか、同じことを他人がやっているのを見て変わることって、あるのかもしれない。
でも。
この話がわかりにくいのは、ここが最高潮であるから、かもしれない、と思ってしまった。
「パリの回想シーンのリュドヴィークとイヴェット」は狂おしいまでの熱さも深い痛みと絶望も素晴らしいけれど、それが物語のピークになってしまってはいけないんじゃなかろうか。
だって。
そのあと、回想シーンの後に、お互い同じ傷を抱えていることを認め合い求め合うリュドヴィークとオリガのシーンが控えているのだもの。
ここは変わらない、と言うかその前の場面が熱くなった分、むしろ盛り下がっているかもしれない。
話の流れ的には、ここはパリの回想シーン以上か少なくとも同等の盛り上がりがないといけないんじゃないだろうか。
彼らが何者でどのような存在であるかがやっと明らかになり、話が動き出すのは、ここからなのだから。
リュドヴィークとオリガの間にあるものは、愛でないと思う。
でも、愛でなく過去の幻を求めているからこそ、狂おしく貪るような感じが出てもいいんじゃないだろうか。
正直、今の二人ではオリガが一方的にすがっているだけなので、何故リュドヴィークが彼女とパリに行く気になったのか、よくわからなくなってます。
いや、頭ではわかるんだけど、感情が納得できない。
で、ここがわからないと、話についていけなくなるんだよね(苦笑)。
リュドヴィークはそういうキャラクターだから仕方ないのかなー、と思っていたけれど。でも、新人公演ではパリでの熱がそのまま痛みの深さに転化し、オリガと求め合うことにつながっていたから、そういう行き方もありうるんだと思うんだけれど。
何が駄目なんだろうな。オリガからのベクトルは見えるから、やはりリュドヴィークが自己に閉じているのが問題なのかな。
閉じていてはいけないとは言わないけど、オリガとパリに行くのを納得させる程度には……うーむ。
ただでさえ、主役とヒロインが恋愛していないという時点でわかりにくい話なのに、余計わかりにくくしているんじゃないかしら、と言うのが本日の感想。
勿論、新公の方が良かったと言っている訳ではないですよ。「リュドヴィークは不思議なヨーロッパ人」と言う台詞を体現できるオーラは本役さんならではのもので。でも、そんなリュドヴィークが「やり直そう」と思うのは何ゆえか、その動機を見せて欲しいというだけで。
パリの熱、以外に今回気づいたこと。
元々そうだったのを私が見ていなかったのかもしれないけど。
ラスト、クリフォードの腕の中のオリガは、笑顔に見えました。
うん。なんかやり直せそうだな。
……それはそれで変わり身が早く見えてしまうのは私のわがままなんでしょうか。わがままなんでしょうね。
これで4回目。新人公演を入れると5回目。
星組以外にしては結構見てるな。(いや星組がお休み中だからじゃないの)。
それでもA席か立見でしか見ていないあたりに微妙な思い入れのなさが(笑)。本日は下手端とは言え1F21列で機嫌よく観劇。
これだけ見ているのは、この作品が好きだから、なのですが。
新人公演の後で見るのは初めてで。
パリの回想シーン、リュドヴィークとイヴェットのデュエット。
リュドヴィークの歌い出し「これが」の一言に、驚いた。
温度が、明らかに上がっている。
いや、元々最高潮に盛り上がるシーンだったけど。更に。
新公の爆発的な(暴発的な?)熱ではないけれど。
影響、と言うか、同じことを他人がやっているのを見て変わることって、あるのかもしれない。
でも。
この話がわかりにくいのは、ここが最高潮であるから、かもしれない、と思ってしまった。
「パリの回想シーンのリュドヴィークとイヴェット」は狂おしいまでの熱さも深い痛みと絶望も素晴らしいけれど、それが物語のピークになってしまってはいけないんじゃなかろうか。
だって。
そのあと、回想シーンの後に、お互い同じ傷を抱えていることを認め合い求め合うリュドヴィークとオリガのシーンが控えているのだもの。
ここは変わらない、と言うかその前の場面が熱くなった分、むしろ盛り下がっているかもしれない。
話の流れ的には、ここはパリの回想シーン以上か少なくとも同等の盛り上がりがないといけないんじゃないだろうか。
彼らが何者でどのような存在であるかがやっと明らかになり、話が動き出すのは、ここからなのだから。
リュドヴィークとオリガの間にあるものは、愛でないと思う。
でも、愛でなく過去の幻を求めているからこそ、狂おしく貪るような感じが出てもいいんじゃないだろうか。
正直、今の二人ではオリガが一方的にすがっているだけなので、何故リュドヴィークが彼女とパリに行く気になったのか、よくわからなくなってます。
いや、頭ではわかるんだけど、感情が納得できない。
で、ここがわからないと、話についていけなくなるんだよね(苦笑)。
リュドヴィークはそういうキャラクターだから仕方ないのかなー、と思っていたけれど。でも、新人公演ではパリでの熱がそのまま痛みの深さに転化し、オリガと求め合うことにつながっていたから、そういう行き方もありうるんだと思うんだけれど。
何が駄目なんだろうな。オリガからのベクトルは見えるから、やはりリュドヴィークが自己に閉じているのが問題なのかな。
閉じていてはいけないとは言わないけど、オリガとパリに行くのを納得させる程度には……うーむ。
ただでさえ、主役とヒロインが恋愛していないという時点でわかりにくい話なのに、余計わかりにくくしているんじゃないかしら、と言うのが本日の感想。
勿論、新公の方が良かったと言っている訳ではないですよ。「リュドヴィークは不思議なヨーロッパ人」と言う台詞を体現できるオーラは本役さんならではのもので。でも、そんなリュドヴィークが「やり直そう」と思うのは何ゆえか、その動機を見せて欲しいというだけで。
パリの熱、以外に今回気づいたこと。
元々そうだったのを私が見ていなかったのかもしれないけど。
ラスト、クリフォードの腕の中のオリガは、笑顔に見えました。
うん。なんかやり直せそうだな。
……それはそれで変わり身が早く見えてしまうのは私のわがままなんでしょうか。わがままなんでしょうね。
若さと生命力(『マラケシュ・紅の墓標』新人公演)
2005年4月12日 宝塚貧ちゃんが主役!?という驚きが、今回の新公を見ようと思った動機のひとつでした。
今回の主役は朝夏まなとくん。『くらわんか』の貧ちゃん役で初めて認識。
それが主役? この子ってそういうポジションだったの?という驚き。貧ちゃんは二番手格の役だけれど、5パターン役替わりだったし、それまで全然知らなかったし、何たって研4の若手さんだ。
さて、そのまなとくん演じるリュドヴィーク。
台詞回しは本役さんのコピー。ほぼ完璧で驚いた。
歌は破綻なく端正。ちょっと声量が足りない気もするけど、そのくらいは普通でしょう。
スタイル良し。スーツ姿もちゃんと「男役」。
だけど。
オペラグラスで覗くと、童顔で。
すげーギャップがありました(笑)。若いんだなあ。
演出は本公演と同じオギー。基本的にみな本公演と同じ。気づいたのは、クロック長官=紫峰七海くんが笑いを取っていたことくらいかな。
本公演と同じことをやっているのに、違う。
リュドヴィークにべったりと張り付いている厭世感が、ない。
あれはやっぱり本役さんの個性だったんだなと。
と言う訳で、厭世的なオーラを身にまとっていないリュドヴィークの物語は淡々と進み。
パリの回想シーンに入っても、本公演より田舎出の若者らしくてモップが似合うなあ、とか微笑ましく見てたんですが。
が。
イヴェットとのデュエット。金の薔薇を手に「これがおくりもの」と手を取り合い向かい合って歌う二人。
性急に求め合うような歌唱に、急激に上がる温度。
何だこれは。
熱が見えた。白熱する炎が見えた。
まなとくんのリュドヴィークは若くて、本当に若くて。
だから、イヴェットとの恋と別れは、素直に青春の挫折に映る。
そして、同じように挫折して過去に囚われてうずくまったままのオリガと惹かれあうのも、わかる。
二人でパリからやり直せるかもしれない、と切ない希望を持つのもわかる。
オリガは桜乃彩音ちゃん。
彼女も若くて、本当に若くて。まだほんの少女で。
だから、初めての恋の挫折、初めて自分の意思で行動したことが過ちだったことで、深く傷ついたのも当然で。
(もっともそう見えるのはアレクサンドル=悠南はやきくんが本役さんほどうさんくさくないおかげもあるかもしれませんが)
オリガと旅立とうとしていたリュドヴィークは、イヴェットもまた傷つき苛まれていたことを知る。
自分ひとりが罪を背負えばいいと思っていたのに、悲劇に酔っていただけで実は誰も救えなかったことに気づく。
ここの歌詞も、若さゆえの過ち、という感じで、初めて心に響いた。
だから彼はオリガとは行けない。
でも、もしギュンターとの争いで死ななかったならば。
彼はいつか戻ってきて、やり直すことは出来たかもしれないのに。
未来は断ち切られてしまった。
そんな風に思わせられる、リュドヴィークでした。
新人公演についてだけ言えば、リュドヴィークは死んだと確信しています。
だって、このリュドヴィークなら、生きていれば戻るでしょう。
オリガとやり直せる、かどうかはわからないけれど、それでもマラケシュに、現世に戻ってくるでしょう。
やっていることは本役さんのコピーなのにね。
やはり役者の違いだなあ。そして何より、若いんだなあ。
レオンは、華形ひかるくん。
噂は聞いてたけど、ちゃんと見たのは初めて。
歌下手だって聞いてたけどそんなでもないじゃん、と言ったら「大分上達した」と返事が返ってきました。びっくりしたと。
華があるしかわいいとこもあって、陽気だけれど渇望や哀しみを張り付かせているレオン、はまってました。やっぱり若いんでよりチンピラっぽく見えるんだけど、そのせいでより切なかったな。
イヴェット=華城季帆ちゃんは安定して上手かった。本役の迫力には足りなかったけど。つーか今から足りてたら恐ろしい。でも博多座ではそのままこの役が出来そうなくらいだった。
あと気になったのはコルベットやった嶺輝あやとくん。大きい人なのね、と言うのはおいといて、組長さんがやってるこの役を、ちゃんと「大人の男」として格好よくやってました。
終演後のご挨拶。
新人公演の長は桜一花ちゃんでした。蛇役なんだよね。蛇のメイクに衣装で一生懸命ご挨拶。か、かわいい。
いや、もっとしっかりした子イメージがあったんだけど、もちろんちゃんと喋ってるんだけど、でも「えっとえっと」って感じで、いっぱいいっぱいで、途中泣きそうになっちゃって、かわいかった。
主演のまなとくんも、いっぱいいっぱいで感極まっていて、途中何度か詰まってました。配役が発表されたときびっくりしたそうで、そりゃそうだよなあ。
そして今回の新人公演は、初舞台生も舞台に乗っていたんですね。
おかげて本公演とほぼ同じ人数。群集シーンも寂しくない。
と言うか、モブがやたらと熱いよ! 警察に追われる民衆のパニック振りが迫真の演技だよ!
本公演でお芝居に出ていない分、すごく楽しんで工夫してイキイキやっているのが見える。熱演。時々台詞がマイクに拾われちゃってるのもご愛嬌(笑)。
と言う訳で、とても楽しい新人公演でした。
堪能いたしました。
今回の主役は朝夏まなとくん。『くらわんか』の貧ちゃん役で初めて認識。
それが主役? この子ってそういうポジションだったの?という驚き。貧ちゃんは二番手格の役だけれど、5パターン役替わりだったし、それまで全然知らなかったし、何たって研4の若手さんだ。
さて、そのまなとくん演じるリュドヴィーク。
台詞回しは本役さんのコピー。ほぼ完璧で驚いた。
歌は破綻なく端正。ちょっと声量が足りない気もするけど、そのくらいは普通でしょう。
スタイル良し。スーツ姿もちゃんと「男役」。
だけど。
オペラグラスで覗くと、童顔で。
すげーギャップがありました(笑)。若いんだなあ。
演出は本公演と同じオギー。基本的にみな本公演と同じ。気づいたのは、クロック長官=紫峰七海くんが笑いを取っていたことくらいかな。
本公演と同じことをやっているのに、違う。
リュドヴィークにべったりと張り付いている厭世感が、ない。
あれはやっぱり本役さんの個性だったんだなと。
と言う訳で、厭世的なオーラを身にまとっていないリュドヴィークの物語は淡々と進み。
パリの回想シーンに入っても、本公演より田舎出の若者らしくてモップが似合うなあ、とか微笑ましく見てたんですが。
が。
イヴェットとのデュエット。金の薔薇を手に「これがおくりもの」と手を取り合い向かい合って歌う二人。
性急に求め合うような歌唱に、急激に上がる温度。
何だこれは。
熱が見えた。白熱する炎が見えた。
まなとくんのリュドヴィークは若くて、本当に若くて。
だから、イヴェットとの恋と別れは、素直に青春の挫折に映る。
そして、同じように挫折して過去に囚われてうずくまったままのオリガと惹かれあうのも、わかる。
二人でパリからやり直せるかもしれない、と切ない希望を持つのもわかる。
オリガは桜乃彩音ちゃん。
彼女も若くて、本当に若くて。まだほんの少女で。
だから、初めての恋の挫折、初めて自分の意思で行動したことが過ちだったことで、深く傷ついたのも当然で。
(もっともそう見えるのはアレクサンドル=悠南はやきくんが本役さんほどうさんくさくないおかげもあるかもしれませんが)
オリガと旅立とうとしていたリュドヴィークは、イヴェットもまた傷つき苛まれていたことを知る。
自分ひとりが罪を背負えばいいと思っていたのに、悲劇に酔っていただけで実は誰も救えなかったことに気づく。
ここの歌詞も、若さゆえの過ち、という感じで、初めて心に響いた。
だから彼はオリガとは行けない。
でも、もしギュンターとの争いで死ななかったならば。
彼はいつか戻ってきて、やり直すことは出来たかもしれないのに。
未来は断ち切られてしまった。
そんな風に思わせられる、リュドヴィークでした。
新人公演についてだけ言えば、リュドヴィークは死んだと確信しています。
だって、このリュドヴィークなら、生きていれば戻るでしょう。
オリガとやり直せる、かどうかはわからないけれど、それでもマラケシュに、現世に戻ってくるでしょう。
やっていることは本役さんのコピーなのにね。
やはり役者の違いだなあ。そして何より、若いんだなあ。
レオンは、華形ひかるくん。
噂は聞いてたけど、ちゃんと見たのは初めて。
歌下手だって聞いてたけどそんなでもないじゃん、と言ったら「大分上達した」と返事が返ってきました。びっくりしたと。
華があるしかわいいとこもあって、陽気だけれど渇望や哀しみを張り付かせているレオン、はまってました。やっぱり若いんでよりチンピラっぽく見えるんだけど、そのせいでより切なかったな。
イヴェット=華城季帆ちゃんは安定して上手かった。本役の迫力には足りなかったけど。つーか今から足りてたら恐ろしい。でも博多座ではそのままこの役が出来そうなくらいだった。
あと気になったのはコルベットやった嶺輝あやとくん。大きい人なのね、と言うのはおいといて、組長さんがやってるこの役を、ちゃんと「大人の男」として格好よくやってました。
終演後のご挨拶。
新人公演の長は桜一花ちゃんでした。蛇役なんだよね。蛇のメイクに衣装で一生懸命ご挨拶。か、かわいい。
いや、もっとしっかりした子イメージがあったんだけど、もちろんちゃんと喋ってるんだけど、でも「えっとえっと」って感じで、いっぱいいっぱいで、途中泣きそうになっちゃって、かわいかった。
主演のまなとくんも、いっぱいいっぱいで感極まっていて、途中何度か詰まってました。配役が発表されたときびっくりしたそうで、そりゃそうだよなあ。
そして今回の新人公演は、初舞台生も舞台に乗っていたんですね。
おかげて本公演とほぼ同じ人数。群集シーンも寂しくない。
と言うか、モブがやたらと熱いよ! 警察に追われる民衆のパニック振りが迫真の演技だよ!
本公演でお芝居に出ていない分、すごく楽しんで工夫してイキイキやっているのが見える。熱演。時々台詞がマイクに拾われちゃってるのもご愛嬌(笑)。
と言う訳で、とても楽しい新人公演でした。
堪能いたしました。
神様お願い(雪バウ『さすらいの果てに』)
2005年4月10日 宝塚局所的に話題になってる、壮くんの歌う主題歌。
「あの『きたず〜♪』って『来たはず』だったのね!」
「えっ? そうなの? 一体何だろうと思ってた」
えー? 私は最初から『来たはず』だと思って聞いてたよ? Hがはっきり聞えないけど、歌詞の文脈からどう考えてもそうでしょう。
と、言ったらば。
「そうか、わたるくんで鍛えられてるのね」
しみじみ言われました。
……ひっどぉい。
と言う訳で(何が?)『さすらいの果てに』感想の続き。
もしかしたら、
「戦場で再会するジェフリーとクレイトン。何故か援軍として現れたクレイトンに、親の敵だと信じていたジェフリーは戸惑う。しかし、ふとしたことでジェフリーはクレイトンの所持品に動かぬ証拠を発見し……」
とか、
「戦死したと思われたジェフリーは生きていた。しかし彼は記憶を失っていた。看護婦・クレアとの淡い恋。しかし証拠を握られたと思いジェフリーを狙うクレイトンの姿に、彼は記憶を取り戻す。彼はクレアに別れを告げ、父の汚名を晴らしエレノアの元に帰るためイギリスに向かうのだった」
とか、
そーゆーエピソードが削られて残骸だけ残っちゃってるんじゃないですかね?
そんな邪推をするくらい、めちゃくちゃなストーリー、思い込み人格崩壊ヒーローでした。
いや、トンデモ話として面白いんだけど。
1幕の後は「うわーひでー」と思ったけど、2幕後には「すげー面白い、もう1回見てもいいかも」と思うくらい面白かったけど。
ただ、ちょっとひっかかるのは人死にが多いことかなー。エドウィンもクレイトンも、ついでにちょい役のエリック(イギリス軍スパイ)も、別に死ななくても話は成立すると思うんだが。笑い飛ばす方向で楽しんじゃってるだけに、その辺がちょっと後味悪かったです。
(いや、笑ってるのはあんたの勝手だから! 元々これはシリアスなんだから!)
以下キャスト感想。
ジェフリー:壮くん
主演作に恵まれない男。
同情するけど、とんでもない作品を力技で盛り上げるのもタカラヅカスターの条件だ。がんばれー。
エレノア:リサちゃん
かーわいー。
いや『送られなかった手紙』の、壮くんドミトリーの愛のない妻が印象強いもんで、正統派ヒロインぶりにぴっくり。きれいだしかわいいし、上手い。
エドウィン:かなめくん。
かっこいーっ!
いや、綺麗な子だとは思っていたけど、こんなにかっこよかったなんて!!
ジェフリーの上官で、無頼で斜に構えた大人の男。ちゃんと壮くんの上官に見えた。前を開けて着崩した軍服が色っぽいぞ。
恋人・ナキア(神麗花ちゃん)とのラブシーンも大人っぽく色っぽく、びっくりだ。
クレイトン:緒月くん
登場シーン、なかなかかっこいいじゃんと思っていたら、隣で緑野さんが笑ってました。ただ歩いてるだけなのに。
いや、確かに無表情にかっこつけて精一杯大人の男を演じようと頑張ってるなあ、とは思いましたが(笑)。
その後も太い声恐い顔で意味深な敵役頑張ってやってんなー、と思いましたが。
が。
己の死期を察しベッドに横たわるクレイトン。冤罪の証拠を教え「これで気が済んだか」と言うクレイトン。
……その姿に、クロード先生(長い春の果てに)の幻影を見ましたっ!
いや、話めちゃくちゃなんだけどな(苦笑)。
それでも客席で一人震撼してました。
神様仏様劇団様、お願いです。
どうか彼をこのまま二枚目路線系男役として育ててください。
でかくてごつい骨太系二枚目も大切に(祈)。
「あの『きたず〜♪』って『来たはず』だったのね!」
「えっ? そうなの? 一体何だろうと思ってた」
えー? 私は最初から『来たはず』だと思って聞いてたよ? Hがはっきり聞えないけど、歌詞の文脈からどう考えてもそうでしょう。
と、言ったらば。
「そうか、わたるくんで鍛えられてるのね」
しみじみ言われました。
……ひっどぉい。
と言う訳で(何が?)『さすらいの果てに』感想の続き。
もしかしたら、
「戦場で再会するジェフリーとクレイトン。何故か援軍として現れたクレイトンに、親の敵だと信じていたジェフリーは戸惑う。しかし、ふとしたことでジェフリーはクレイトンの所持品に動かぬ証拠を発見し……」
とか、
「戦死したと思われたジェフリーは生きていた。しかし彼は記憶を失っていた。看護婦・クレアとの淡い恋。しかし証拠を握られたと思いジェフリーを狙うクレイトンの姿に、彼は記憶を取り戻す。彼はクレアに別れを告げ、父の汚名を晴らしエレノアの元に帰るためイギリスに向かうのだった」
とか、
そーゆーエピソードが削られて残骸だけ残っちゃってるんじゃないですかね?
そんな邪推をするくらい、めちゃくちゃなストーリー、思い込み人格崩壊ヒーローでした。
いや、トンデモ話として面白いんだけど。
1幕の後は「うわーひでー」と思ったけど、2幕後には「すげー面白い、もう1回見てもいいかも」と思うくらい面白かったけど。
ただ、ちょっとひっかかるのは人死にが多いことかなー。エドウィンもクレイトンも、ついでにちょい役のエリック(イギリス軍スパイ)も、別に死ななくても話は成立すると思うんだが。笑い飛ばす方向で楽しんじゃってるだけに、その辺がちょっと後味悪かったです。
(いや、笑ってるのはあんたの勝手だから! 元々これはシリアスなんだから!)
以下キャスト感想。
ジェフリー:壮くん
主演作に恵まれない男。
同情するけど、とんでもない作品を力技で盛り上げるのもタカラヅカスターの条件だ。がんばれー。
エレノア:リサちゃん
かーわいー。
いや『送られなかった手紙』の、壮くんドミトリーの愛のない妻が印象強いもんで、正統派ヒロインぶりにぴっくり。きれいだしかわいいし、上手い。
エドウィン:かなめくん。
かっこいーっ!
いや、綺麗な子だとは思っていたけど、こんなにかっこよかったなんて!!
ジェフリーの上官で、無頼で斜に構えた大人の男。ちゃんと壮くんの上官に見えた。前を開けて着崩した軍服が色っぽいぞ。
恋人・ナキア(神麗花ちゃん)とのラブシーンも大人っぽく色っぽく、びっくりだ。
クレイトン:緒月くん
登場シーン、なかなかかっこいいじゃんと思っていたら、隣で緑野さんが笑ってました。ただ歩いてるだけなのに。
いや、確かに無表情にかっこつけて精一杯大人の男を演じようと頑張ってるなあ、とは思いましたが(笑)。
その後も太い声恐い顔で意味深な敵役頑張ってやってんなー、と思いましたが。
が。
己の死期を察しベッドに横たわるクレイトン。冤罪の証拠を教え「これで気が済んだか」と言うクレイトン。
……その姿に、クロード先生(長い春の果てに)の幻影を見ましたっ!
いや、話めちゃくちゃなんだけどな(苦笑)。
それでも客席で一人震撼してました。
神様仏様劇団様、お願いです。
どうか彼をこのまま二枚目路線系男役として育ててください。
でかくてごつい骨太系二枚目も大切に(祈)。
抱腹絶倒、ツッコミ所満載(雪組バウホール公演『さすらいの果てに』)
2005年4月9日 宝塚白状します。
実は私、今回の中堅若手バウの中で一番のはずれはこれだと予想していました。きっと可もなく不可もない平々凡々な作品になるんだろうと。
すみません。
予想以上のトンデモ作品でした。←失礼な!
壮くんかわいそう、と言ったら「笑えるからいいじゃないですか」と答えが。
いや、確かに笑えるけど! すげー面白いけど!
でもこれコメディじゃないから!
一生懸命シリアスに演じている出演者に申し訳なくて必死に笑いをこらえていましたが、ごめん、我慢できなかったよ。
そう。
めちゃくちゃ笑えたし、面白かったです。
抱腹絶倒驚天動地唖然呆然七転八倒。主人公は人格崩壊、ストーリーはめちゃくちゃ、リアリティ皆無。終演後は友人知人一同嵐のようなツッコミ大会。
と言う訳で、その手の作品がお好きな方は是非どうぞ、と言ってしまえば終わりですが、無粋を承知でメモ。
ジェフリー(壮くん)はイギリス人、えーとこのぼんぼん。父(汝鳥さん)に反抗して士官学校に入った、らしい。仕事一筋商人な父は、母が死ぬときも傍にいてくれなかったと。マザコンの逆恨みっぽいけど、パパも身寄りのない美少女エレノア(リサちゃん)を引取って「妻が亡くなった後君の母上に恋をしたんだが、彼女も死んでしまったんだよ」みたいなこと言ってるんで、お互い様なのか。
そんな時、父が公金横領の罪で逮捕される。何故か今までのわだかまりを忘れたように父の味方になるジェフリー。
……あれれ?
でも「疑いはすぐ晴れるから」と言われて素直に士官学校に戻るジェフリー。ところが父は厳しい尋問の末に死んでしまった。父は無実だ、陥れた犯人は誰だ?そうだ、直前に書斎から出てきたクレイトン大尉(緒月くん)が怪しい。
と思ったところで出征命令。犯人探しはころっと忘れて「死なないで」「必ず生きて帰るよ」とエレノアとラブラブに別れを惜しむジェフリー。
……あれれ?
つーか抱き合っているし。
お前らいつの間にそういう関係になったんだーっ!?
戦場でジェフリーはエドウィン中尉(かなめくん)の小隊に配属。小隊と言ってもどう見ても二人+ウィリアム(谷みずせ氏)の3人だけ。いや、役者が3人だけなのは仕方ないけど、せめて「他の皆に知らせてくる」とか台詞でごまかせないかな?
このリアリティ皆無の戦場でエドウィンは斜に構え、イギリス軍と異教徒がどうのこうのと繰り返し強調するけれど、言葉だけなので薄っぺらいことこの上なし。
孤立した部隊を救うため決死の砂漠越えに挑むジェフリー。何故そんな危険なことを?と訊くエドウィンに「生きていても仕方のない人間だから」。
生きて帰ると誓った恋人はどうしたーっ!?
案の定砂漠で行き倒れるジェフリー。しかしエレノアの幻を見て立ち上がる。何だ憶えてたんじゃん。「幻の相手役と踊って立ち直る主人公」と言う中村暁作品のバターンは健在なようです。
どうやら間に合って部隊の危機に舞い戻るジェフリー。でも援軍は彼一人。せめて台詞でごまか(略)。
ある日、ジェフリーはクレイトン大尉と再会。「父の敵!」と目の色変えるジェフリー。
ちょっと待て。彼はただ単に「何か知ってそうな人物」ってだけじゃないのか?
とにかく、彼はクレイトンと話をする。が、から回る質問をはぐらかされて逆ギレ抜刀! 親切なエドウィンが慌てて止めると「やっと追い詰めたのに!」
全然追い詰めてねーよ! 思い込みで問い詰めただけだよ!
小隊には更に危険な任務が。敵の砦に潜入して消息を絶った味方スパイ・エリックと合流し、砦の火薬庫を爆破せよ。生還出来るかわからない任務だと言うのに、ジェフリーは嬉々として参加。おーい、敵討ちは?
……どうやら彼は一度にひとつのことしか考えられない男なようです。
そして、エドウィン中尉と二人きりの危険な任務の顛末は。
・どうやって忍び込む、と相談した次の瞬間には砦の中。
・扉を開けたら探していた味方スパイ発見。言いたい事だけ言ってスパイ死亡。
・行くぞ、ともう一度扉を開けたら敵兵が。殴られて縛られる二人(弱!)。
・あいつらは俺たちを殺す気だ、って、だったらさっき死んでるって!相手銃持ってたんだから。
・あっさり解ける縄。何故か鍵のかかっていない扉を開けると何故か見張りはいません。
・さあ火薬庫に放火だ。俺が囮になる、いや俺が、死ぬなよと盛り上がった次の瞬間には爆破成功。
……ドリフですか?
さあ脱出だチャンバラだ。そこに突然現れたクレイトン大尉! 援軍か、と思ったら敵兵の真ん中でいきなり斬り合うジェフリーとクレイトン!
すみません全面降伏です。もう笑いが堪えきれません。
仲間割れなんかしている間にエドウィン中尉戦死。彼が落としたペンダントを探していて遺言を聞き逃すジェフリー(間抜け)。
本国では戦死公報にジェフリーの名が。愕然とするエレノア。いきなり出てきてジェフリーを忘れろと言うお節介なおばさま。この期に及んで新キャラ?
勿論ジェフリーは生きている。戦地の病院でぼーっとして記憶喪失にでもなったか? と思ったらそうでもないらしい。
そして彼に思いを寄せる看護婦(大月さゆちゃん)が。この期に及んで新キャラ? エレノアはどうした?
と思ったら彼は彼女を何とも思っていないらしい。エレノアのことも忘れているようですが。どうやらひたすらエドウィン中尉を死なせたことを悔いている様子。
そこへ登場エドウィンの父(汝鳥さん2役)、彼を力づける。えーと、僕の父に似ている、とか、全然そういう設定じゃないんですね。別人として見ろと。そんなー、重要な役なんだからさー。
そこへ唐突に現れるクレイトン! いきなりジェフリーに襲い掛かる! そして苦しげに胸を押さえて倒れる!
すみません展開についていけません。
ジェフリーは「父の敵!」と剣を振り上げるが一人勝手に苦悩した挙句断念。そんな彼をきらきらした目で見守る看護婦さん(でも彼の目には入っていない)。
どうやらクレイトンも戦場での傷が悪化してもう長くない模様。彼は死に際にジェフリーに事件の黒幕を教え、証拠の品を託すのだった。
って、あんた本当に犯人の片棒を担いでたのか! 私はてっきりジェフリーの思い込みだと告白の瞬間まで思ってましたよ! だって今まで全然そんな説明なかったじゃん。
やっと国に帰ったジェフリー。父親の汚名を晴らし屋敷に戻ると、自分は戦死したことになっていて家は人手に渡りかけ…って、汚名を晴らしたのにジェフリーが生きてることを何故誰も知らない訳? これからならわかるけどさ。
ちょっとしたコント(要らんだろこれ)を経てエレノアとも再会してめでたしめでたし。
あ、中村暁作品の美点、フィナーレの格好よさは健在でした。最後出演者たちに迎えられ、電飾つきミニ階段を降りる様子は大劇場のミニチュア版という感で、壮くんよかったねーと。
でもね、フィナーレで帳消しに出来るほど、生易しい作品じゃなかったんだけどね、今回は。
終演後の第一声は「つ、疲れた」
ツッコミと爆笑をこらえるのに必死で疲労困憊。
おっかしいなあ。
中村暁氏の作風って「辻褄は合っているけど平板」「大きなアラはないけど粗雑」だと思っていたのに。
このトンデモぶりは一体どうしたことだろう。
『天の鼓』や『愛しき人よ』を髣髴とさせる迷作でしたよ。
実は私、今回の中堅若手バウの中で一番のはずれはこれだと予想していました。きっと可もなく不可もない平々凡々な作品になるんだろうと。
すみません。
予想以上のトンデモ作品でした。←失礼な!
壮くんかわいそう、と言ったら「笑えるからいいじゃないですか」と答えが。
いや、確かに笑えるけど! すげー面白いけど!
でもこれコメディじゃないから!
一生懸命シリアスに演じている出演者に申し訳なくて必死に笑いをこらえていましたが、ごめん、我慢できなかったよ。
そう。
めちゃくちゃ笑えたし、面白かったです。
抱腹絶倒驚天動地唖然呆然七転八倒。主人公は人格崩壊、ストーリーはめちゃくちゃ、リアリティ皆無。終演後は友人知人一同嵐のようなツッコミ大会。
と言う訳で、その手の作品がお好きな方は是非どうぞ、と言ってしまえば終わりですが、無粋を承知でメモ。
ジェフリー(壮くん)はイギリス人、えーとこのぼんぼん。父(汝鳥さん)に反抗して士官学校に入った、らしい。仕事一筋商人な父は、母が死ぬときも傍にいてくれなかったと。マザコンの逆恨みっぽいけど、パパも身寄りのない美少女エレノア(リサちゃん)を引取って「妻が亡くなった後君の母上に恋をしたんだが、彼女も死んでしまったんだよ」みたいなこと言ってるんで、お互い様なのか。
そんな時、父が公金横領の罪で逮捕される。何故か今までのわだかまりを忘れたように父の味方になるジェフリー。
……あれれ?
でも「疑いはすぐ晴れるから」と言われて素直に士官学校に戻るジェフリー。ところが父は厳しい尋問の末に死んでしまった。父は無実だ、陥れた犯人は誰だ?そうだ、直前に書斎から出てきたクレイトン大尉(緒月くん)が怪しい。
と思ったところで出征命令。犯人探しはころっと忘れて「死なないで」「必ず生きて帰るよ」とエレノアとラブラブに別れを惜しむジェフリー。
……あれれ?
つーか抱き合っているし。
お前らいつの間にそういう関係になったんだーっ!?
戦場でジェフリーはエドウィン中尉(かなめくん)の小隊に配属。小隊と言ってもどう見ても二人+ウィリアム(谷みずせ氏)の3人だけ。いや、役者が3人だけなのは仕方ないけど、せめて「他の皆に知らせてくる」とか台詞でごまかせないかな?
このリアリティ皆無の戦場でエドウィンは斜に構え、イギリス軍と異教徒がどうのこうのと繰り返し強調するけれど、言葉だけなので薄っぺらいことこの上なし。
孤立した部隊を救うため決死の砂漠越えに挑むジェフリー。何故そんな危険なことを?と訊くエドウィンに「生きていても仕方のない人間だから」。
生きて帰ると誓った恋人はどうしたーっ!?
案の定砂漠で行き倒れるジェフリー。しかしエレノアの幻を見て立ち上がる。何だ憶えてたんじゃん。「幻の相手役と踊って立ち直る主人公」と言う中村暁作品のバターンは健在なようです。
どうやら間に合って部隊の危機に舞い戻るジェフリー。でも援軍は彼一人。せめて台詞でごまか(略)。
ある日、ジェフリーはクレイトン大尉と再会。「父の敵!」と目の色変えるジェフリー。
ちょっと待て。彼はただ単に「何か知ってそうな人物」ってだけじゃないのか?
とにかく、彼はクレイトンと話をする。が、から回る質問をはぐらかされて逆ギレ抜刀! 親切なエドウィンが慌てて止めると「やっと追い詰めたのに!」
全然追い詰めてねーよ! 思い込みで問い詰めただけだよ!
小隊には更に危険な任務が。敵の砦に潜入して消息を絶った味方スパイ・エリックと合流し、砦の火薬庫を爆破せよ。生還出来るかわからない任務だと言うのに、ジェフリーは嬉々として参加。おーい、敵討ちは?
……どうやら彼は一度にひとつのことしか考えられない男なようです。
そして、エドウィン中尉と二人きりの危険な任務の顛末は。
・どうやって忍び込む、と相談した次の瞬間には砦の中。
・扉を開けたら探していた味方スパイ発見。言いたい事だけ言ってスパイ死亡。
・行くぞ、ともう一度扉を開けたら敵兵が。殴られて縛られる二人(弱!)。
・あいつらは俺たちを殺す気だ、って、だったらさっき死んでるって!相手銃持ってたんだから。
・あっさり解ける縄。何故か鍵のかかっていない扉を開けると何故か見張りはいません。
・さあ火薬庫に放火だ。俺が囮になる、いや俺が、死ぬなよと盛り上がった次の瞬間には爆破成功。
……ドリフですか?
さあ脱出だチャンバラだ。そこに突然現れたクレイトン大尉! 援軍か、と思ったら敵兵の真ん中でいきなり斬り合うジェフリーとクレイトン!
すみません全面降伏です。もう笑いが堪えきれません。
仲間割れなんかしている間にエドウィン中尉戦死。彼が落としたペンダントを探していて遺言を聞き逃すジェフリー(間抜け)。
本国では戦死公報にジェフリーの名が。愕然とするエレノア。いきなり出てきてジェフリーを忘れろと言うお節介なおばさま。この期に及んで新キャラ?
勿論ジェフリーは生きている。戦地の病院でぼーっとして記憶喪失にでもなったか? と思ったらそうでもないらしい。
そして彼に思いを寄せる看護婦(大月さゆちゃん)が。この期に及んで新キャラ? エレノアはどうした?
と思ったら彼は彼女を何とも思っていないらしい。エレノアのことも忘れているようですが。どうやらひたすらエドウィン中尉を死なせたことを悔いている様子。
そこへ登場エドウィンの父(汝鳥さん2役)、彼を力づける。えーと、僕の父に似ている、とか、全然そういう設定じゃないんですね。別人として見ろと。そんなー、重要な役なんだからさー。
そこへ唐突に現れるクレイトン! いきなりジェフリーに襲い掛かる! そして苦しげに胸を押さえて倒れる!
すみません展開についていけません。
ジェフリーは「父の敵!」と剣を振り上げるが一人勝手に苦悩した挙句断念。そんな彼をきらきらした目で見守る看護婦さん(でも彼の目には入っていない)。
どうやらクレイトンも戦場での傷が悪化してもう長くない模様。彼は死に際にジェフリーに事件の黒幕を教え、証拠の品を託すのだった。
って、あんた本当に犯人の片棒を担いでたのか! 私はてっきりジェフリーの思い込みだと告白の瞬間まで思ってましたよ! だって今まで全然そんな説明なかったじゃん。
やっと国に帰ったジェフリー。父親の汚名を晴らし屋敷に戻ると、自分は戦死したことになっていて家は人手に渡りかけ…って、汚名を晴らしたのにジェフリーが生きてることを何故誰も知らない訳? これからならわかるけどさ。
ちょっとしたコント(要らんだろこれ)を経てエレノアとも再会してめでたしめでたし。
あ、中村暁作品の美点、フィナーレの格好よさは健在でした。最後出演者たちに迎えられ、電飾つきミニ階段を降りる様子は大劇場のミニチュア版という感で、壮くんよかったねーと。
でもね、フィナーレで帳消しに出来るほど、生易しい作品じゃなかったんだけどね、今回は。
終演後の第一声は「つ、疲れた」
ツッコミと爆笑をこらえるのに必死で疲労困憊。
おっかしいなあ。
中村暁氏の作風って「辻褄は合っているけど平板」「大きなアラはないけど粗雑」だと思っていたのに。
このトンデモぶりは一体どうしたことだろう。
『天の鼓』や『愛しき人よ』を髣髴とさせる迷作でしたよ。
えらいひとはほんっとーにベルばらが好きなんだなあ
2005年4月7日 宝塚ベルばら 再演へ 星組娘役トップに白羽ゆり
http://www.sankei.co.jp/enak/sumirestyle/2005/apr/kiji/07belbara.html
情報量が(私にとっては)多すぎて、何度か読まないと整理できなかったよ……。
つまり、
・次の星トップ娘役はとなみちゃん
・星全ツは『ベルばら』ツアー版とショー『ソウル・オブ・シバ!!』
・来年の星大劇場公演は『ベルばら フェルゼンとアントワネット編』
ってことなんだな?
(今見たら公式ではちゃんと分けて書いてありました)
そうか、フェルゼンかぁ……。
って一番反応するのはそこかい(苦笑)。
賛否両論(笑)あるようですが、昨年の『狸』で鳳さんの「駆けろペガサスの如く」を聞いて「すげー、このくらい迫力で歌えば恥ずかしくないんだこの歌。つーかこのくらい暑苦しく歌うべきなんだ」と思ってしまった私としては、わたるフェルゼンは結構アリです。となみちゃんアントワネットも美しいし、様式美もはまる人なのでアリです。それに、『フェルゼンとアントワネット編』はトップコンビがちゃんと組むので、その点はよかったなあと。
でもちょっとラストが『長安』とかぶるな(お披露目なのに)。
やっぱりこういう大時代的なのは暑苦しくやらないと面白くないので、どうせやるなら星組でやるのもアリだと思います。(しかし木村、谷、酒井、植田、植田+谷……正塚芝居なんて当分回ってこないのか星組)
……でも全ツと大劇両方でやらなくてもいいんですけど(ぼそっ)。全ツverは短そうなので楽しみです(更に小声で)。
となみちゃん星娘1は素直に嬉しいです。
と言うか、そうなるという噂は聞いていたので、公式に発表されて何というか、ほっとしました。
ところで、全ツ土日全部通うとすると、梅田、市川、新潟、秋田ですか。ふーん。
http://www.sankei.co.jp/enak/sumirestyle/2005/apr/kiji/07belbara.html
情報量が(私にとっては)多すぎて、何度か読まないと整理できなかったよ……。
つまり、
・次の星トップ娘役はとなみちゃん
・星全ツは『ベルばら』ツアー版とショー『ソウル・オブ・シバ!!』
・来年の星大劇場公演は『ベルばら フェルゼンとアントワネット編』
ってことなんだな?
(今見たら公式ではちゃんと分けて書いてありました)
そうか、フェルゼンかぁ……。
って一番反応するのはそこかい(苦笑)。
賛否両論(笑)あるようですが、昨年の『狸』で鳳さんの「駆けろペガサスの如く」を聞いて「すげー、このくらい迫力で歌えば恥ずかしくないんだこの歌。つーかこのくらい暑苦しく歌うべきなんだ」と思ってしまった私としては、わたるフェルゼンは結構アリです。となみちゃんアントワネットも美しいし、様式美もはまる人なのでアリです。それに、『フェルゼンとアントワネット編』はトップコンビがちゃんと組むので、その点はよかったなあと。
でもちょっとラストが『長安』とかぶるな(お披露目なのに)。
やっぱりこういう大時代的なのは暑苦しくやらないと面白くないので、どうせやるなら星組でやるのもアリだと思います。(しかし木村、谷、酒井、植田、植田+谷……正塚芝居なんて当分回ってこないのか星組)
……でも全ツと大劇両方でやらなくてもいいんですけど(ぼそっ)。全ツverは短そうなので楽しみです(更に小声で)。
となみちゃん星娘1は素直に嬉しいです。
と言うか、そうなるという噂は聞いていたので、公式に発表されて何というか、ほっとしました。
ところで、全ツ土日全部通うとすると、梅田、市川、新潟、秋田ですか。ふーん。
ヒロインの話−オリガとイヴェット(『マラケシュ・紅の墓標』)
2005年4月6日 宝塚『マラケシュ・紅の墓標』感想の続き。
あ、4/4で「リュドヴィークは最後死んでいる」と言うようなことを書きましたが「生きている」と言う見方もありだと思います。
ラストシーンは、リュドヴィークが客席に背を向けて歩み去るところで終っているから。そのまま死者たちの隊列に加わるようにも見えるし、そうでないようにも見える。
更に、そうでない場合、彼は漂泊者として生きる道を見出したのか、それともその場に立ち尽くしているのか。
答えは、私たちにゆだねられている。
(プログラムには明示されていることを承知で、敢えて言っております)
さて、二人のヒロイン、オリガとイヴェットの話。
今までキャラクター中心に語っていますが、ここでは叫ばせていただきます。
あすかちゃん最高ーーっ!!
いや、今までもきれいでかわいくて上手い人だと思っていたけれど、こんなに凄いとは。
イヴェット(遠野あすか)は、元パリのレビュースター、落ちぶれた女優。
そして、リュドヴィークの元恋人。
銀橋での登場シーンから、鮮烈。
美人。ピンクのスーツに派手な帽子が良く似合う。
高飛車でわがまま、捨て鉢ではすっぱで棘だらけ。
「どうなの? こんなところに吹き溜まってる人たちって。クズだわ!
……私たちも含めてね」
と言い捨てる姿。
なのに何故か寂しげで人恋しげな風情で、惹きつけられる。
付き人ソニア(シビさん)の上手さも相まって、強い印象を残す。
圧巻は、パリの回想シーン。
スターとして絶頂期にあった、はずの頃のイヴェット。
白いダルマ姿、背中に白い羽。際立つスタイルの良さ。
なのに、この退廃感はなんだ。
タカラヅカの娘役が、白いダルマ姿で立っているのに。そこにいるのは夢世界の少女とはかけ離れた存在で。
絶望と渇望を宿した、すさんだ瞳。
そして、歌。
地声に近い、強い声。迫力の歌唱。
いかにも、ムーラン・ルージュではこんな歌が流れていたのだろうな、と思わせる歌い方。
「今夜のあたしを抱くのはだあれ?」と。挑発的な笑みを含んだ、でも笑っていない歌。
あすかちゃんって、こんなことまで出来るんだ。
普通に上手いだけじゃなくて。
すげえなおい。
感嘆しました。
取り巻きに囲まれていても魂の渇きを癒せないイヴェットは、リュドヴィークとめぐり逢う。
惹かれあう二人。
金の薔薇を手にしたリュドヴィークとイヴェットが「これがほんとうのおくりもの」と歌うデュエットは、この物語の最高潮、だと思う。
それゆえ、リュドヴィークを失ったイヴェットの傷は深い。
マラケシュでリュドヴィークと再会するとき、彼女はいつも泣きそうにゆがんだ顔をする。
しかもリュドヴィークはオリガに惹かれている。
オリガとやり直すことを決めたリュドヴィークは彼女から目を背けるように立ち去る。
ボロボロなイヴェットの前に、金の薔薇を追う男・ギュンターが現れる。
罪の意識と喪失感に苛まれる彼女は、それでも薔薇を手放さない。手放せない。
だってこれはあのひとからのおくりものだから。
追い詰められた彼女は、自らの手首を切る。
(そして「蛇」がそれを見ている。
生と死のあわい)
駆けつけたリュドヴィークに、イヴェットは金の薔薇を渡す。
あなたのせいにしていた、ごめんなさい。
幼い私の恋を捨ててきて、と。
そしてリュドヴィークは、オリガとともにパリへは行けないと悟る。
高慢な女優、傷ついた少女。
イヴェットと、彼女の物語は圧倒的な存在感を持っているけれど。
それでも、物語の構造的に、ヒロインはオリガなんだろう。
過去に生き、誰も愛せない男リュドヴィークと、愛と生と未来を志向する男クリフォードの、間にいる女性。
オリガ(ふづき美世)は、ロシア亡命貴族の娘。イギリス貴族の青年クリフォードの妻。
クリフォードの行方不明に騒ぐ伯母や義姉たちの中、彼女は何故か淡々と無表情。
「勇気があるわね」「愛ゆえですね」。夫を探しにマラケシュに行くというオリガに注がれる言葉も、彼女にとっては他人事のようで。
リュドヴィークとの中を疑ったイヴェットに敵意に満ちた態度を取られても、オリガは反応らしい反応を見せない。(反応して憤るのは、傷や挫折を知らず真っ直ぐに育った娘、ソフィアだ)
そんな、人形のような彼女の顔がほころぶのは、リュドヴィークの持つ石の花、砂漠の薔薇を見たとき。
昔似たようなものを持っていたから。
パリで失くした宝物。そして恋。
オリガは失くした恋と思い出を求めてリュドヴィークにすがり、リュドヴィークはそんなオリガとパリに行く気になり、二人はやりなおすことを夢見た、のだと思う。
でもそれはつかの間の夢、幻。
ラスト。
リュドヴィークは消え、クリフォードが戻ってくる。
オリガがやり直すために必要なのは、パリの過去を共有する男ではなく、パリの過去から引っ張り出してくれる男なのだと、抱きしめる腕が語る。
腕の中のオリガの表情はまだ硬いままだけれど(個人的にはそれが残念なのだけれど)。
でもいつか、朝日に笑えると良いなあと。
そしてイヴェットもマラケシュを去る。
「幸せに」と言うコルベットに「なるわ、意地でもね」と答えるのはイヴェットでなくソニアだけれど。
パリに戻ることを決めたイヴェットは、立ち直る一歩を自分の力で踏み出したのだろう。
幸せに。
……女は強いよなー。
傷を抱えた男たちは、死ぬかフェードアウトするしかなかったのに。
いや、実際強いかどうかはともかくとして、オギーはそう思ってるんだろうなと、勝手に推測しておりますが(苦笑)。
ところで余談。
パリの場面のオリガの衣装、何故『1914/愛』のアデルの衣装の使いまわしなんでしょう???
ちょうど一年前だし、舞台は同じパリだし、檀ちゃんがこの役だったら、とかうっかり妄想入っちゃいましたよ。
あ、4/4で「リュドヴィークは最後死んでいる」と言うようなことを書きましたが「生きている」と言う見方もありだと思います。
ラストシーンは、リュドヴィークが客席に背を向けて歩み去るところで終っているから。そのまま死者たちの隊列に加わるようにも見えるし、そうでないようにも見える。
更に、そうでない場合、彼は漂泊者として生きる道を見出したのか、それともその場に立ち尽くしているのか。
答えは、私たちにゆだねられている。
(プログラムには明示されていることを承知で、敢えて言っております)
さて、二人のヒロイン、オリガとイヴェットの話。
今までキャラクター中心に語っていますが、ここでは叫ばせていただきます。
あすかちゃん最高ーーっ!!
いや、今までもきれいでかわいくて上手い人だと思っていたけれど、こんなに凄いとは。
イヴェット(遠野あすか)は、元パリのレビュースター、落ちぶれた女優。
そして、リュドヴィークの元恋人。
銀橋での登場シーンから、鮮烈。
美人。ピンクのスーツに派手な帽子が良く似合う。
高飛車でわがまま、捨て鉢ではすっぱで棘だらけ。
「どうなの? こんなところに吹き溜まってる人たちって。クズだわ!
……私たちも含めてね」
と言い捨てる姿。
なのに何故か寂しげで人恋しげな風情で、惹きつけられる。
付き人ソニア(シビさん)の上手さも相まって、強い印象を残す。
圧巻は、パリの回想シーン。
スターとして絶頂期にあった、はずの頃のイヴェット。
白いダルマ姿、背中に白い羽。際立つスタイルの良さ。
なのに、この退廃感はなんだ。
タカラヅカの娘役が、白いダルマ姿で立っているのに。そこにいるのは夢世界の少女とはかけ離れた存在で。
絶望と渇望を宿した、すさんだ瞳。
そして、歌。
地声に近い、強い声。迫力の歌唱。
いかにも、ムーラン・ルージュではこんな歌が流れていたのだろうな、と思わせる歌い方。
「今夜のあたしを抱くのはだあれ?」と。挑発的な笑みを含んだ、でも笑っていない歌。
あすかちゃんって、こんなことまで出来るんだ。
普通に上手いだけじゃなくて。
すげえなおい。
感嘆しました。
取り巻きに囲まれていても魂の渇きを癒せないイヴェットは、リュドヴィークとめぐり逢う。
惹かれあう二人。
金の薔薇を手にしたリュドヴィークとイヴェットが「これがほんとうのおくりもの」と歌うデュエットは、この物語の最高潮、だと思う。
それゆえ、リュドヴィークを失ったイヴェットの傷は深い。
マラケシュでリュドヴィークと再会するとき、彼女はいつも泣きそうにゆがんだ顔をする。
しかもリュドヴィークはオリガに惹かれている。
オリガとやり直すことを決めたリュドヴィークは彼女から目を背けるように立ち去る。
ボロボロなイヴェットの前に、金の薔薇を追う男・ギュンターが現れる。
罪の意識と喪失感に苛まれる彼女は、それでも薔薇を手放さない。手放せない。
だってこれはあのひとからのおくりものだから。
追い詰められた彼女は、自らの手首を切る。
(そして「蛇」がそれを見ている。
生と死のあわい)
駆けつけたリュドヴィークに、イヴェットは金の薔薇を渡す。
あなたのせいにしていた、ごめんなさい。
幼い私の恋を捨ててきて、と。
そしてリュドヴィークは、オリガとともにパリへは行けないと悟る。
高慢な女優、傷ついた少女。
イヴェットと、彼女の物語は圧倒的な存在感を持っているけれど。
それでも、物語の構造的に、ヒロインはオリガなんだろう。
過去に生き、誰も愛せない男リュドヴィークと、愛と生と未来を志向する男クリフォードの、間にいる女性。
オリガ(ふづき美世)は、ロシア亡命貴族の娘。イギリス貴族の青年クリフォードの妻。
クリフォードの行方不明に騒ぐ伯母や義姉たちの中、彼女は何故か淡々と無表情。
「勇気があるわね」「愛ゆえですね」。夫を探しにマラケシュに行くというオリガに注がれる言葉も、彼女にとっては他人事のようで。
リュドヴィークとの中を疑ったイヴェットに敵意に満ちた態度を取られても、オリガは反応らしい反応を見せない。(反応して憤るのは、傷や挫折を知らず真っ直ぐに育った娘、ソフィアだ)
そんな、人形のような彼女の顔がほころぶのは、リュドヴィークの持つ石の花、砂漠の薔薇を見たとき。
昔似たようなものを持っていたから。
パリで失くした宝物。そして恋。
オリガは失くした恋と思い出を求めてリュドヴィークにすがり、リュドヴィークはそんなオリガとパリに行く気になり、二人はやりなおすことを夢見た、のだと思う。
でもそれはつかの間の夢、幻。
ラスト。
リュドヴィークは消え、クリフォードが戻ってくる。
オリガがやり直すために必要なのは、パリの過去を共有する男ではなく、パリの過去から引っ張り出してくれる男なのだと、抱きしめる腕が語る。
腕の中のオリガの表情はまだ硬いままだけれど(個人的にはそれが残念なのだけれど)。
でもいつか、朝日に笑えると良いなあと。
そしてイヴェットもマラケシュを去る。
「幸せに」と言うコルベットに「なるわ、意地でもね」と答えるのはイヴェットでなくソニアだけれど。
パリに戻ることを決めたイヴェットは、立ち直る一歩を自分の力で踏み出したのだろう。
幸せに。
……女は強いよなー。
傷を抱えた男たちは、死ぬかフェードアウトするしかなかったのに。
いや、実際強いかどうかはともかくとして、オギーはそう思ってるんだろうなと、勝手に推測しておりますが(苦笑)。
ところで余談。
パリの場面のオリガの衣装、何故『1914/愛』のアデルの衣装の使いまわしなんでしょう???
ちょうど一年前だし、舞台は同じパリだし、檀ちゃんがこの役だったら、とかうっかり妄想入っちゃいましたよ。
『長崎しぐれ坂』配役考
2005年4月5日 宝塚花組公演の感想はまだ続くんですが、ちょっと休憩して他愛ない話でも。
何かと話題の配役表。
と言う訳で、チーム分けしてみました。
【男役編】
・謎のひらがなチーム
水牛(英真)、らしゃ(安蘭)、ぼら(高央)、さそり(真飛)、らっこ(涼)、あんぺ(柚希)
組長の「水牛」もとりあえずここに入れてみました。
れおんくんの「あんぺ」は東北地方の方言で間抜けとかおっちょこちょいとか言う意味らしいです。
・日本人名姓のみチーム。
佐藤(にしき)、旗野(紫蘭)、館岡(立樹)、鈴木(嶺)、石浜(綺華)
にしき氏の佐藤と恵斗くんの鈴木はコンビですか?
こっからはサトリちゃんへの私信。
「ケペラー3人並び」って!
そんなこと考えるの君しかいないって!(多分)
要するにケペル初演本役・新公・中日、ってことですね。と第3者のために解説してみたりする。
いや、勿論私も見たいですよ、この並び。
しかし更に私にとって重要なのは。
多分、ひらがな=コードネームチームは、トド様チームですよね。
じゃ普通人名チームはワタさんチームじゃん。
やった! ありがとうチーム分けした人!(爆笑)
もしかしたら、旧友を自分の手で挙げたい卯の助は独断専行で他の連中と対立するかもしれませんが、それもまた楽し。
ええ。
私は昔から連載マンガやTVアニメの続きが気になって気になって頭の中でどんどん話を作っちゃうような子供でした。
予想通りになった試しはなくても、やめられませんでした。
いいんです楽しいから(意:馬鹿は放っといてください)。
【娘役編】
・多分芸者さんチーム
おしま(檀)、花魁(松本)、お吉(しのぶ)、禿(仙堂)
・多分中国娘チーム
李花(万里)、玉蘭(朝峰)、柳花(百花)、桃羽(琴)、芳蓮(白羽)、柳麗(陽月)
……なんだか豪華だなあ。
みなみちゃんもこっちだといいなあ(いやチャイナドレスが似合うだろうなと)。
新公配役も発表になりましたね。
しゅんくんがワタさんの役か!
つーかせあらヒロインか!
とうこさんの役の天緒くんはノーマークでした。へー、楽しみ。
でもってあかしがしぃちゃんの役か。へー。
個人的に、蒼乃夕妃ちゃんに役がついたのがうれしいなあ。柚希バウのヒロイン、良かったもんなあ(私は割と夕妃ちゃんを高評価しております)。
でも一番想像つかないのは。
うめちゃんがミエコ先生の役って!
いや、楽しみ、楽しみですよ。
がんばれー。
何かと話題の配役表。
と言う訳で、チーム分けしてみました。
【男役編】
・謎のひらがなチーム
水牛(英真)、らしゃ(安蘭)、ぼら(高央)、さそり(真飛)、らっこ(涼)、あんぺ(柚希)
組長の「水牛」もとりあえずここに入れてみました。
れおんくんの「あんぺ」は東北地方の方言で間抜けとかおっちょこちょいとか言う意味らしいです。
・日本人名姓のみチーム。
佐藤(にしき)、旗野(紫蘭)、館岡(立樹)、鈴木(嶺)、石浜(綺華)
にしき氏の佐藤と恵斗くんの鈴木はコンビですか?
こっからはサトリちゃんへの私信。
「ケペラー3人並び」って!
そんなこと考えるの君しかいないって!(多分)
要するにケペル初演本役・新公・中日、ってことですね。と第3者のために解説してみたりする。
いや、勿論私も見たいですよ、この並び。
しかし更に私にとって重要なのは。
多分、ひらがな=コードネームチームは、トド様チームですよね。
じゃ普通人名チームはワタさんチームじゃん。
やった! ありがとうチーム分けした人!(爆笑)
もしかしたら、旧友を自分の手で挙げたい卯の助は独断専行で他の連中と対立するかもしれませんが、それもまた楽し。
ええ。
私は昔から連載マンガやTVアニメの続きが気になって気になって頭の中でどんどん話を作っちゃうような子供でした。
予想通りになった試しはなくても、やめられませんでした。
いいんです楽しいから(意:馬鹿は放っといてください)。
【娘役編】
・多分芸者さんチーム
おしま(檀)、花魁(松本)、お吉(しのぶ)、禿(仙堂)
・多分中国娘チーム
李花(万里)、玉蘭(朝峰)、柳花(百花)、桃羽(琴)、芳蓮(白羽)、柳麗(陽月)
……なんだか豪華だなあ。
みなみちゃんもこっちだといいなあ(いやチャイナドレスが似合うだろうなと)。
新公配役も発表になりましたね。
しゅんくんがワタさんの役か!
つーかせあらヒロインか!
とうこさんの役の天緒くんはノーマークでした。へー、楽しみ。
でもってあかしがしぃちゃんの役か。へー。
個人的に、蒼乃夕妃ちゃんに役がついたのがうれしいなあ。柚希バウのヒロイン、良かったもんなあ(私は割と夕妃ちゃんを高評価しております)。
でも一番想像つかないのは。
うめちゃんがミエコ先生の役って!
いや、楽しみ、楽しみですよ。
がんばれー。
主人公の話−リュドヴィーク、レオン、クリフォード(『マラケシュ・紅の墓標』)
2005年4月4日 宝塚昨日の続き。
理由4:原因と結果がつりあわない、ように見える
という話。
リュドヴィークも、オリガも、過去に囚われて今を生きられないでいる。
原因は、パリで負った傷。
パリで誰かを愛し、別れた傷。
とは言うものの。
愛する女の身代わりに殺人の罪を負って逃亡者となったリュドヴィーク。
財産目当ての見るからに外見だけの男に騙されたオリガ。
同じ「パリで傷を負った」と言っても、傷の深さが違わないか?
つりあわないなあ、と違和感。
それにリュドヴィークだって。
二度と会えないと思っていた恋人、イヴェットに彼は再会する。
場所はマラケシュ、最果ての地。
パリははるか遠く官憲の手は及ばない土地。
いいじゃないか。お互い意に反して別れたんだから、よりを戻せば。
実際、イヴェットはまだリュドヴィークを求めているのだけれど。
リュドヴィークの方は何故か、「過去の事」として片付けて、イヴェットを見ようとはしない。
何故?
リュドヴィークの物語は、「原因=過去の傷」と「結果=現在の生き方」がつりあわない、ような気がする。
主人公の心情が、何だかわかりにくいのだ。
とは言え、それが答えなのだろう。
原因と結果の間には、変数がある。
変数は人間。
リュドヴィークは、そういう人間である、と言うこと。
リュドヴィークとオリガの間には、愛は無いと思う。同じ傷を持つ者同士、痛みを共有できるような気するだけ。「幻です」「わかっています。でも幻を抱いているだけでも幸せなのです」そんな会話があった。
そして恐らくは「同じ傷」ということすら幻なのだろう。
客観的に見れば二人の傷は別物だし、主観的に見ればなおさら別物なはずなのだ。
かと言って、イヴェットとの間に愛があったかというと、それも違う気がする。
貧困からのし上がった女優と、田舎出の青年。
故郷を捨ててパリにやってきたリュドヴィークにとって、イヴェットは華やかできらびやかなパリの象徴に見えたのだと思う。
イヴェットは、栄光に包まれ取り巻きに囲まれていても、未だ飢え渇いていた。葬り去ろうとしている過去の自分から逃れられずに。葬り去ろうとすることで傷つくのは自分自身で。
そんな彼女の目には、リュドヴィークの一途な憧れは自分の渇望を埋めてくれるものとして映ったことだろう。
二人は互いを求め合い、恋に落ちた。
でも、それは愛ではないだろう。
正直なところ愛なんて良くわからないけれど、仮にそんなものがあるとして。二人のお互いへの思いは愛ではないだろう。
イヴェットから離れ一人になって、リュドヴィークはそれに気づいたのだと思う。
でもイヴェットは。未だ飢え渇いたままのイヴェットは、まだリュドヴィークを欲している。彼の心が自分に無いことに直感で気づいても、まだ。
彼女が気づくのは一番最後。リュドヴィークの前で自分の幼さを認め、彼を諦め、去るに任せるのだ。
リュドヴィークは、誰も愛さなかった。オリガも、イヴェットも。
それは、彼がそのような人間だから、と言うしかないだろう。
殺人事件はきっかけでしかない。
彼は誰も愛せない。愛さない。
故郷を捨て、華やかなパリ、最果てのマラケシュ、どこにも安住の地を見つけられないのと同じように。
人も土地も、彼にとって安住できるところは無い。
この物語の一番重要な変数=リュドヴィークは、そういう人間。
と、納得できればいいんでしょうけど、誰も愛さない主人公というのはやはりわかりにくいかなと。
深読み好きな人間でないと、何故リュドヴィークがオリガともイヴェットとも結ばれようとしないのか、受け入れにくいかもしれない。
しつこいよーだが、私は好きです。
この物語も。主人公も。
後ろ向きで厭世的であの世に片足突っ込みかけてるような、だからこそその存在が周囲をひきつける男。思いは過去に、内側ばかりに向かい、誰にも関心が無いから誰に対しても優しい男。優しさの下の冷たさと更にその下の孤独と傷が人を惹きつける、そんな男。
今まで見たすみれ様の役の中で、一番好きです。キャラクターに合っているんだろうな。初めてその魅力に気づいたかも。
いつもと言うことが違うと言われそうですが(笑)、光には焦がれるけれど、影にはいざなわれるのですよ。そういうもんでしょ人間って。
安住の地を持たないと言う意味では、レオンも同じ。
リュドヴィークと違い陽気に振舞うレオン。
しかし彼も「ここでは無い何処か」に焦がれ続ける者。その象徴がパリ。恐らくは、寒村のモラヴィアを厭いパリへ行った、かつてのリュドヴィークのように。
「夢しかなかった」と歌うリュドヴィーク。
「破滅の予感はあった、でも賭けた」と歌うレオン。
二人とも何処にも行けない。そして愛も手に入らない。
レオンの母や恋人は彼を愛しているのだろうけれど、遠くに焦がれる彼には、そんなもの目に入らない。
一世一代の詐欺に破れ追い詰められた彼はリュドヴィークにすがるけれど、彼の勧める砂漠への道はあくまでも拒絶する。
そして挙句、仲間に撃たれる。その瞬間の呆然とした表情がやるせない。「仲間じゃないか」との言葉に「仲間なもんか、巻き添えはごめんだ」と答えられ。「白人の天国へ行け」と言われ、行けるもんかと、何処に行けばいいと最後まで安住の場所を見出せないまま、こと切れる。
けれど、最後の場面。
夜の砂漠。星は空に輝き、ベドウィンの、さすらい人たちの隊列がゆく。
リュドヴィークは一人歌う。
蛇が現れ、レオンをいざなう。
レオンはいつか隊列に加わる。
そして、やがてリュドヴィークも隊列の後を追う。
それは、安らぎの場所なのかもしれない、と思った。
彼らもついにたどりつくことができたのかもしれない。
さすらい人たちの魂が、赴くところに。
レオンが主人公の影、もう一人の主人公なら。
裏の主人公はクリフォード。
主要人物がみんな過去に、自分の内部に、ここで無い何処かに思いを向けている、この物語。
誰も誰のことも愛しちゃいない。
でも、クリフォードは違う。
彼は、妻オリガを愛している。
パリで、傷ついて、寄る辺ない少女のように泣いていたオリガを、彼は愛した。
恐らくは、彼女を守りたいと思った。だから、結婚したのだと思う。
彼女の心が自分に無いことを知りつつも。
砂漠で遭難し、奇跡的に生き延びてたどりついたマラケシュで、彼はオリガの姿を見出す。
来てくれた。最果ての地マラケシュまで。そのときのクリフォードの思いはいかばかりか。
勿論、愛ゆえに来てくれた訳でないことは、クリフォードにはわかるだろう。
でも彼は、オリガを抱きしめて言う。今ここから始めよう。だって僕たちはまだ何も始まっていないんだから。と。
朝。何かを始めること。
それはオリガが厭うたこと。
でも、クリフォードはそれを選ぶ。オリガを朝へ連れて行く。
過去に迷い愛を得られない人々の中で、彼こそが光。
夢か現かわからない砂塵の中、リュドヴィークはクリフォードに石の薔薇を渡す。
オリガが欲しがっていた薔薇。
多分、リュドヴィークはクリフォードに託したのだろう。
未来に向かって生きることと、オリガを。
現世から退場しようとする男から、現世へ戻ろうとする男へ。
クリフォード、主人公ですね。
そう言えば『天の鼓』も帝が主人公。ゆみこ氏2作連続主役だ。
もっとも、これは私の解釈ですから。人それぞれの見方があると思います。
と、言いたくなるのが『マラケシュ』のわかりにくさなのかも(苦笑)。
理由4:原因と結果がつりあわない、ように見える
という話。
リュドヴィークも、オリガも、過去に囚われて今を生きられないでいる。
原因は、パリで負った傷。
パリで誰かを愛し、別れた傷。
とは言うものの。
愛する女の身代わりに殺人の罪を負って逃亡者となったリュドヴィーク。
財産目当ての見るからに外見だけの男に騙されたオリガ。
同じ「パリで傷を負った」と言っても、傷の深さが違わないか?
つりあわないなあ、と違和感。
それにリュドヴィークだって。
二度と会えないと思っていた恋人、イヴェットに彼は再会する。
場所はマラケシュ、最果ての地。
パリははるか遠く官憲の手は及ばない土地。
いいじゃないか。お互い意に反して別れたんだから、よりを戻せば。
実際、イヴェットはまだリュドヴィークを求めているのだけれど。
リュドヴィークの方は何故か、「過去の事」として片付けて、イヴェットを見ようとはしない。
何故?
リュドヴィークの物語は、「原因=過去の傷」と「結果=現在の生き方」がつりあわない、ような気がする。
主人公の心情が、何だかわかりにくいのだ。
とは言え、それが答えなのだろう。
原因と結果の間には、変数がある。
変数は人間。
リュドヴィークは、そういう人間である、と言うこと。
リュドヴィークとオリガの間には、愛は無いと思う。同じ傷を持つ者同士、痛みを共有できるような気するだけ。「幻です」「わかっています。でも幻を抱いているだけでも幸せなのです」そんな会話があった。
そして恐らくは「同じ傷」ということすら幻なのだろう。
客観的に見れば二人の傷は別物だし、主観的に見ればなおさら別物なはずなのだ。
かと言って、イヴェットとの間に愛があったかというと、それも違う気がする。
貧困からのし上がった女優と、田舎出の青年。
故郷を捨ててパリにやってきたリュドヴィークにとって、イヴェットは華やかできらびやかなパリの象徴に見えたのだと思う。
イヴェットは、栄光に包まれ取り巻きに囲まれていても、未だ飢え渇いていた。葬り去ろうとしている過去の自分から逃れられずに。葬り去ろうとすることで傷つくのは自分自身で。
そんな彼女の目には、リュドヴィークの一途な憧れは自分の渇望を埋めてくれるものとして映ったことだろう。
二人は互いを求め合い、恋に落ちた。
でも、それは愛ではないだろう。
正直なところ愛なんて良くわからないけれど、仮にそんなものがあるとして。二人のお互いへの思いは愛ではないだろう。
イヴェットから離れ一人になって、リュドヴィークはそれに気づいたのだと思う。
でもイヴェットは。未だ飢え渇いたままのイヴェットは、まだリュドヴィークを欲している。彼の心が自分に無いことに直感で気づいても、まだ。
彼女が気づくのは一番最後。リュドヴィークの前で自分の幼さを認め、彼を諦め、去るに任せるのだ。
リュドヴィークは、誰も愛さなかった。オリガも、イヴェットも。
それは、彼がそのような人間だから、と言うしかないだろう。
殺人事件はきっかけでしかない。
彼は誰も愛せない。愛さない。
故郷を捨て、華やかなパリ、最果てのマラケシュ、どこにも安住の地を見つけられないのと同じように。
人も土地も、彼にとって安住できるところは無い。
この物語の一番重要な変数=リュドヴィークは、そういう人間。
と、納得できればいいんでしょうけど、誰も愛さない主人公というのはやはりわかりにくいかなと。
深読み好きな人間でないと、何故リュドヴィークがオリガともイヴェットとも結ばれようとしないのか、受け入れにくいかもしれない。
しつこいよーだが、私は好きです。
この物語も。主人公も。
後ろ向きで厭世的であの世に片足突っ込みかけてるような、だからこそその存在が周囲をひきつける男。思いは過去に、内側ばかりに向かい、誰にも関心が無いから誰に対しても優しい男。優しさの下の冷たさと更にその下の孤独と傷が人を惹きつける、そんな男。
今まで見たすみれ様の役の中で、一番好きです。キャラクターに合っているんだろうな。初めてその魅力に気づいたかも。
いつもと言うことが違うと言われそうですが(笑)、光には焦がれるけれど、影にはいざなわれるのですよ。そういうもんでしょ人間って。
安住の地を持たないと言う意味では、レオンも同じ。
リュドヴィークと違い陽気に振舞うレオン。
しかし彼も「ここでは無い何処か」に焦がれ続ける者。その象徴がパリ。恐らくは、寒村のモラヴィアを厭いパリへ行った、かつてのリュドヴィークのように。
「夢しかなかった」と歌うリュドヴィーク。
「破滅の予感はあった、でも賭けた」と歌うレオン。
二人とも何処にも行けない。そして愛も手に入らない。
レオンの母や恋人は彼を愛しているのだろうけれど、遠くに焦がれる彼には、そんなもの目に入らない。
一世一代の詐欺に破れ追い詰められた彼はリュドヴィークにすがるけれど、彼の勧める砂漠への道はあくまでも拒絶する。
そして挙句、仲間に撃たれる。その瞬間の呆然とした表情がやるせない。「仲間じゃないか」との言葉に「仲間なもんか、巻き添えはごめんだ」と答えられ。「白人の天国へ行け」と言われ、行けるもんかと、何処に行けばいいと最後まで安住の場所を見出せないまま、こと切れる。
けれど、最後の場面。
夜の砂漠。星は空に輝き、ベドウィンの、さすらい人たちの隊列がゆく。
リュドヴィークは一人歌う。
蛇が現れ、レオンをいざなう。
レオンはいつか隊列に加わる。
そして、やがてリュドヴィークも隊列の後を追う。
それは、安らぎの場所なのかもしれない、と思った。
彼らもついにたどりつくことができたのかもしれない。
さすらい人たちの魂が、赴くところに。
レオンが主人公の影、もう一人の主人公なら。
裏の主人公はクリフォード。
主要人物がみんな過去に、自分の内部に、ここで無い何処かに思いを向けている、この物語。
誰も誰のことも愛しちゃいない。
でも、クリフォードは違う。
彼は、妻オリガを愛している。
パリで、傷ついて、寄る辺ない少女のように泣いていたオリガを、彼は愛した。
恐らくは、彼女を守りたいと思った。だから、結婚したのだと思う。
彼女の心が自分に無いことを知りつつも。
砂漠で遭難し、奇跡的に生き延びてたどりついたマラケシュで、彼はオリガの姿を見出す。
来てくれた。最果ての地マラケシュまで。そのときのクリフォードの思いはいかばかりか。
勿論、愛ゆえに来てくれた訳でないことは、クリフォードにはわかるだろう。
でも彼は、オリガを抱きしめて言う。今ここから始めよう。だって僕たちはまだ何も始まっていないんだから。と。
朝。何かを始めること。
それはオリガが厭うたこと。
でも、クリフォードはそれを選ぶ。オリガを朝へ連れて行く。
過去に迷い愛を得られない人々の中で、彼こそが光。
夢か現かわからない砂塵の中、リュドヴィークはクリフォードに石の薔薇を渡す。
オリガが欲しがっていた薔薇。
多分、リュドヴィークはクリフォードに託したのだろう。
未来に向かって生きることと、オリガを。
現世から退場しようとする男から、現世へ戻ろうとする男へ。
クリフォード、主人公ですね。
そう言えば『天の鼓』も帝が主人公。ゆみこ氏2作連続主役だ。
もっとも、これは私の解釈ですから。人それぞれの見方があると思います。
と、言いたくなるのが『マラケシュ』のわかりにくさなのかも(苦笑)。
てくびにきざんだものがたりがきのうをみちびく ゆめのおくつき
幕開きのこの歌詞で、既にノックアウトされました。
『マラケシュ・紅の墓標』見てまいりました。
初日見ましたが、他に書くこともあったし、感想は次に観たときにしようと。
で、今日。初見の友人と行ったのですが、やはり「難しい」「退屈」「よくわからない」との反応。
うーん、そうかー。私は好きだけどな。確かに説明不足とは思うけど、そんなわかるとかわからないとかいうもんでもないと思うし。
と言う訳で、何故この作品が「わからない」と言われるか、真面目に考えてみます。
理由1:登場人物が多すぎて、紹介だけで時間がかかってしまう
主人公は、マラケシュに住む厭世的な青年、リュドヴィーク。
彼を巡る登場人物のうち、主要なのは3人。
・オリガ。ロシア亡命貴族にしてイギリス貴族の妻。パリで心に傷を負い時が止まった者同士、リュドヴィークに惹かれる。
・イヴェット。元パリの花形スター。リュドヴィークの元恋人。彼女との恋と別れこそがリュドヴィークの傷。
・レオン。白人とベルベル人の混血。詐欺師。リュドヴィークの仕事仲間。
レオンだけはちょっと別ストーリーではありますが。
そして、更に彼らを巡る人々。プログラム買っていないので、記憶で列記します。
オリガの周囲。
・クリフォード。オリガの夫。
・オリガの伯母とその付き人。
・クリフォードの姉とその付き人。
・オリガについてマラケシュにやってきたイギリス人弁護士。クリフォードを子供の頃から知っている。
・オリガについてマラケシュにやってきたロシア人青年弁護士。オリガの伯母の指図。
・オリガのパリでの恋の相手、バレエダンサー、アレクサンデル。
イヴェットの周囲。
・ソニア。イヴェットの付き人。
・ギュンター。イヴェットの持つ金の薔薇を付けねらう男。
・イヴェットのパリ時代のパトロン、嫉妬からリュドヴィークと争い、イヴェットに殺される。
レオンの周囲。
・アリ。レオンの仲間。仲間は他に二人。
・ファティマ。レオンの恋人。
・ラッラ。レオンの母。
更に、
・コルベット。イヴェットのパトロンで元マフィア、マラケシュの顔役でレオンとも繋がりのある男。
・ソフィア。コルベットの娘。リュドヴィークに惹かれている。
・クロック。警察長官。コルベットと裏で繋がっている。
・イズメルとアマン。ベルベル人。リュドヴィークの観光客相手の詐欺の元手である「石の薔薇」を持ってくる。どことなく謎めいた雰囲気。
このくらいまでが、物語上意味のある登場人物でしょうか。端役も混じっているけれど、それも主要人物の背景を説明するのに必要な人間では、ある
これだけのキャラクターを紹介し人間関係を説明するには、時間がかかる。半分くらいまでそれで終ってしまうんじゃないだろうか。
勿論、その説明−誰がどんな性格でお互いどう思っているかをわからせる手際は鮮やかでスリリングで、いくつもの伏線が張り巡らされているのだけれど。
でも「話がなかなか展開しなくて退屈」と言われても仕方ないところはある。
うーん。大劇場だから役いっぱい作っちゃったのかなあ。一時間半でまとまる話じゃ無かったのかもしれないなあ。
宝塚的には、役が多い方がファンも嬉しいけど。ざっと思い出せる意味のある役がこれだけあって。
理由2:説明不足
これだけの登場人物にそれぞれの事情があるので、説明しきれなくても無理は無い、という面もあるのかもしれませんが。
でも、それだけではないような気がする。
舞台上で何が起こっているのかは、しばしば象徴的に語られる。説明台詞は極力排される。後半になるほど、クライマックスが近づくほど、その傾向は強くなる。
(前半は登場人物を印象付けるためかやたらと名前を連呼していたりするけど、それはまあご愛嬌)
よくわからないのは、この説明不足が、
・決めているけれど、あえて説明しない。
・実は決めていない。
の、どちらなのか。
前者だとしたら、このくらい説明すればわかるだろうと思っているのか。それとも、わからないだろうけれどこの描き方が美しいから、それを感じてくれれば良し、なのか。
いや、私は好きなんですけどね。
説明しすぎって、興ざめじゃないですか。
説明しきらずに、解釈と言うか空想の余地がある方が美しい物語になるときもある。曖昧さが心地よい悪夢にたゆたう、そんな感じ。
だから、私の趣味には合うんですが。
でも、ショーなら、例えば『ドルチェ・ヴィータ!』なら意味を考える人はいくらでも深読みするし、そうでない人は美しいショーとして楽しむ、ということが出来るから、いいんですけど。
芝居では、やはり難しいのかなあ。もっとわかりやすく明快にする必要があるのかなあ。いや実はそう思ってないもので(苦笑)。
と思っていたら、友人に見せてもらったプログラム(買ってません)には、場面場面の意味がはっきり明快に書かれていました。「具象的な事実として何が起こっているか」については、プログラムの方が情報量多いよ! ギュンターとイヴェットのやりとりなんて、そんなの読み取れないって(私は、ですが)。
勿論「具象的な事実(警察の現場検証のような)」以外の情報量は、舞台の方がずっと豊かなんですけどね。
に、しても、これだけはっきり書くってことは「これは普通に見ていれば伝わる内容」と思っているのかしら。
それとも「わからないだろうからここで説明しとけ」と思ってるのか?
前者のような気がするが(読み違い、と言うかボケ?)。
どっちにしてもちょっと、なんだかなあ……。
理由3:象徴的すぎる
説明不足、とも通じるんですけどね。単なる説明不足なのか、象徴的に描くことが説明不足に見えているのか、判別しにくいところもあるんですが。
まずは「蛇」。ここでつまづく人もいるかも。
でも、宝塚を観ている人は、黒天使とかスカーレット?とか、「いるけれどいない、いないけれどいる」存在には慣れてるんじゃないかと思うけど。
パリの回想シーンも、人によってはわかりにくいのかなあ。私はとても鮮やかだと思うんだけれど。
石の薔薇の受け渡しとクリフォードの生還はどうだろう。ここも美しい場面だ思うんだけど。好きなんだけど。
……ちっとも考察になってませんね。結局「私は好き」だからなあ(苦笑)。
話がそれますが、ひとつ「ここが好き」という話をしてしまうと。
ラスト、蛇がレオンをいざなうように踊り、レオンが踊り、そしてベドウィンたちの列に加わる、その場面が好きです。
ここ、レオンは笑っているように見えました。少なくとも怒りや悲しみではない、穏やかな表情をしている。
あ、レオンも場所を見つけたんだな、と思いました。蛇に、導かれて。
理由4:原因と結果がつりあわない、ように見える
これについてはまた明日続き書きます。
幕開きのこの歌詞で、既にノックアウトされました。
『マラケシュ・紅の墓標』見てまいりました。
初日見ましたが、他に書くこともあったし、感想は次に観たときにしようと。
で、今日。初見の友人と行ったのですが、やはり「難しい」「退屈」「よくわからない」との反応。
うーん、そうかー。私は好きだけどな。確かに説明不足とは思うけど、そんなわかるとかわからないとかいうもんでもないと思うし。
と言う訳で、何故この作品が「わからない」と言われるか、真面目に考えてみます。
理由1:登場人物が多すぎて、紹介だけで時間がかかってしまう
主人公は、マラケシュに住む厭世的な青年、リュドヴィーク。
彼を巡る登場人物のうち、主要なのは3人。
・オリガ。ロシア亡命貴族にしてイギリス貴族の妻。パリで心に傷を負い時が止まった者同士、リュドヴィークに惹かれる。
・イヴェット。元パリの花形スター。リュドヴィークの元恋人。彼女との恋と別れこそがリュドヴィークの傷。
・レオン。白人とベルベル人の混血。詐欺師。リュドヴィークの仕事仲間。
レオンだけはちょっと別ストーリーではありますが。
そして、更に彼らを巡る人々。プログラム買っていないので、記憶で列記します。
オリガの周囲。
・クリフォード。オリガの夫。
・オリガの伯母とその付き人。
・クリフォードの姉とその付き人。
・オリガについてマラケシュにやってきたイギリス人弁護士。クリフォードを子供の頃から知っている。
・オリガについてマラケシュにやってきたロシア人青年弁護士。オリガの伯母の指図。
・オリガのパリでの恋の相手、バレエダンサー、アレクサンデル。
イヴェットの周囲。
・ソニア。イヴェットの付き人。
・ギュンター。イヴェットの持つ金の薔薇を付けねらう男。
・イヴェットのパリ時代のパトロン、嫉妬からリュドヴィークと争い、イヴェットに殺される。
レオンの周囲。
・アリ。レオンの仲間。仲間は他に二人。
・ファティマ。レオンの恋人。
・ラッラ。レオンの母。
更に、
・コルベット。イヴェットのパトロンで元マフィア、マラケシュの顔役でレオンとも繋がりのある男。
・ソフィア。コルベットの娘。リュドヴィークに惹かれている。
・クロック。警察長官。コルベットと裏で繋がっている。
・イズメルとアマン。ベルベル人。リュドヴィークの観光客相手の詐欺の元手である「石の薔薇」を持ってくる。どことなく謎めいた雰囲気。
このくらいまでが、物語上意味のある登場人物でしょうか。端役も混じっているけれど、それも主要人物の背景を説明するのに必要な人間では、ある
これだけのキャラクターを紹介し人間関係を説明するには、時間がかかる。半分くらいまでそれで終ってしまうんじゃないだろうか。
勿論、その説明−誰がどんな性格でお互いどう思っているかをわからせる手際は鮮やかでスリリングで、いくつもの伏線が張り巡らされているのだけれど。
でも「話がなかなか展開しなくて退屈」と言われても仕方ないところはある。
うーん。大劇場だから役いっぱい作っちゃったのかなあ。一時間半でまとまる話じゃ無かったのかもしれないなあ。
宝塚的には、役が多い方がファンも嬉しいけど。ざっと思い出せる意味のある役がこれだけあって。
理由2:説明不足
これだけの登場人物にそれぞれの事情があるので、説明しきれなくても無理は無い、という面もあるのかもしれませんが。
でも、それだけではないような気がする。
舞台上で何が起こっているのかは、しばしば象徴的に語られる。説明台詞は極力排される。後半になるほど、クライマックスが近づくほど、その傾向は強くなる。
(前半は登場人物を印象付けるためかやたらと名前を連呼していたりするけど、それはまあご愛嬌)
よくわからないのは、この説明不足が、
・決めているけれど、あえて説明しない。
・実は決めていない。
の、どちらなのか。
前者だとしたら、このくらい説明すればわかるだろうと思っているのか。それとも、わからないだろうけれどこの描き方が美しいから、それを感じてくれれば良し、なのか。
いや、私は好きなんですけどね。
説明しすぎって、興ざめじゃないですか。
説明しきらずに、解釈と言うか空想の余地がある方が美しい物語になるときもある。曖昧さが心地よい悪夢にたゆたう、そんな感じ。
だから、私の趣味には合うんですが。
でも、ショーなら、例えば『ドルチェ・ヴィータ!』なら意味を考える人はいくらでも深読みするし、そうでない人は美しいショーとして楽しむ、ということが出来るから、いいんですけど。
芝居では、やはり難しいのかなあ。もっとわかりやすく明快にする必要があるのかなあ。いや実はそう思ってないもので(苦笑)。
と思っていたら、友人に見せてもらったプログラム(買ってません)には、場面場面の意味がはっきり明快に書かれていました。「具象的な事実として何が起こっているか」については、プログラムの方が情報量多いよ! ギュンターとイヴェットのやりとりなんて、そんなの読み取れないって(私は、ですが)。
勿論「具象的な事実(警察の現場検証のような)」以外の情報量は、舞台の方がずっと豊かなんですけどね。
に、しても、これだけはっきり書くってことは「これは普通に見ていれば伝わる内容」と思っているのかしら。
それとも「わからないだろうからここで説明しとけ」と思ってるのか?
前者のような気がするが(読み違い、と言うかボケ?)。
どっちにしてもちょっと、なんだかなあ……。
理由3:象徴的すぎる
説明不足、とも通じるんですけどね。単なる説明不足なのか、象徴的に描くことが説明不足に見えているのか、判別しにくいところもあるんですが。
まずは「蛇」。ここでつまづく人もいるかも。
でも、宝塚を観ている人は、黒天使とかスカーレット?とか、「いるけれどいない、いないけれどいる」存在には慣れてるんじゃないかと思うけど。
パリの回想シーンも、人によってはわかりにくいのかなあ。私はとても鮮やかだと思うんだけれど。
石の薔薇の受け渡しとクリフォードの生還はどうだろう。ここも美しい場面だ思うんだけど。好きなんだけど。
……ちっとも考察になってませんね。結局「私は好き」だからなあ(苦笑)。
話がそれますが、ひとつ「ここが好き」という話をしてしまうと。
ラスト、蛇がレオンをいざなうように踊り、レオンが踊り、そしてベドウィンたちの列に加わる、その場面が好きです。
ここ、レオンは笑っているように見えました。少なくとも怒りや悲しみではない、穏やかな表情をしている。
あ、レオンも場所を見つけたんだな、と思いました。蛇に、導かれて。
理由4:原因と結果がつりあわない、ように見える
これについてはまた明日続き書きます。
熱と光に焦がれる。(緑野さんのキャラ分類に便乗)
2005年4月2日 宝塚緑野こあら様4/1日記をご参照の上でよろしく。
リンクは左から…って、ここ読んでて緑野さんの読んでいない方はいないと思いますが。
私が無条件で本能的に惹かれるのは、
持ち味「太陽」−魂「健康」−温度「熱血」
キャラな訳です。
つまりワタさん。ハマコ氏もこれだよね。(「オヤジ度」ゲージを設定すればこの二人の差を明快に表現できますか?・笑)
しぃちゃんもここに近いが、若干温度低めか。
同じ太陽キャラでもタニちゃんに物足りなさを感じるのは、温度が足りないからで。(しぃちゃんは「熱血」−「ふつー」の間。タニちゃんは「ふつー」−「クール」の間と、私は判定)
緑野さんの言説をまんま借用すると、ワタさんは高温キャラなので「太陽」−「苦悩」系もいける、と。『ドルチェ・ヴィータ!』で見せた翳りは、その辺でしょう。両方持ち合わせていた方が、よりトップスターとしての適性がある、と思う。アイドルとカリスマ両面あれば、強いよね。って贔屓目ですか?(^^;
他では水くんも「月」−「苦悩」、「月」−「健康」両方行ける口かと。
でもって、上記3要素のうちどれかを強く持っていれば、私のセンサーに引っかかってくるわけだ。
熱血さららんとか。
健全かしちゃんとか。
さえちゃんにも、温度の高さがあるから(「熱血」と言うより「温かい」感じだけど)惹かれるんだと思う。
私にとって一番重要なのは、温度かなあ。クール系はステキだと思っても個人的によろめかないわ(笑)。
次が魂か。太陽か月かは、意外とさほど問題じゃなさそうだ。
4/1日記で書いたとおり、恵斗くんは持ち味「月」−魂「健全」−温度「ふつー」だと思ってます。
かしちゃんと同じ、と言ったら語弊があるか(笑)。でもこの分類だと、そうだよな。
いや、でも熱血の素質あると思いますよ。>かしちゃん
何たってこの私が好きになるキャラなんだから(笑)。
『タカラヅカ絢爛』でその片鱗は見えたと思うんだが。今後に期待(迷惑な)。
リンクは左から…って、ここ読んでて緑野さんの読んでいない方はいないと思いますが。
私が無条件で本能的に惹かれるのは、
持ち味「太陽」−魂「健康」−温度「熱血」
キャラな訳です。
つまりワタさん。ハマコ氏もこれだよね。(「オヤジ度」ゲージを設定すればこの二人の差を明快に表現できますか?・笑)
しぃちゃんもここに近いが、若干温度低めか。
同じ太陽キャラでもタニちゃんに物足りなさを感じるのは、温度が足りないからで。(しぃちゃんは「熱血」−「ふつー」の間。タニちゃんは「ふつー」−「クール」の間と、私は判定)
緑野さんの言説をまんま借用すると、ワタさんは高温キャラなので「太陽」−「苦悩」系もいける、と。『ドルチェ・ヴィータ!』で見せた翳りは、その辺でしょう。両方持ち合わせていた方が、よりトップスターとしての適性がある、と思う。アイドルとカリスマ両面あれば、強いよね。って贔屓目ですか?(^^;
他では水くんも「月」−「苦悩」、「月」−「健康」両方行ける口かと。
でもって、上記3要素のうちどれかを強く持っていれば、私のセンサーに引っかかってくるわけだ。
熱血さららんとか。
健全かしちゃんとか。
さえちゃんにも、温度の高さがあるから(「熱血」と言うより「温かい」感じだけど)惹かれるんだと思う。
私にとって一番重要なのは、温度かなあ。クール系はステキだと思っても個人的によろめかないわ(笑)。
次が魂か。太陽か月かは、意外とさほど問題じゃなさそうだ。
4/1日記で書いたとおり、恵斗くんは持ち味「月」−魂「健全」−温度「ふつー」だと思ってます。
かしちゃんと同じ、と言ったら語弊があるか(笑)。でもこの分類だと、そうだよな。
いや、でも熱血の素質あると思いますよ。>かしちゃん
何たってこの私が好きになるキャラなんだから(笑)。
『タカラヅカ絢爛』でその片鱗は見えたと思うんだが。今後に期待(迷惑な)。
書きかけのあなたの似顔絵(極私的恵斗くん語り)
2005年4月1日 宝塚嶺恵斗くんが好きです。
いや、ネタでなくて、マジで。
今までネタ的に語ってばっかりだったけど。
中日王家のフィナーレ、立ち姿の美しさと柔らかい笑顔に素でときめいててしまった瞬間、やべーはまった、と思いました。
檀ちゃんMSでも実はひそかに、かっこいい……と素直にうっとりしてました。
今までそんなこと全然書かなかったけど。
これから、もっと好きになる気満々でした。
「特別に好きな人」になりかけてました。
えーと。
私が好きになるタイプは割と太陽キャラなんですが。
緑野さんと『睡れる月』の話をしていたとき。「かしげ氏は美形だけど根が健全だから耽美が似合わない」と言う話になって。
そうか! だから私はかしちゃん好きなんだ、と妙に納得しました。
それと共通するものを、私は恵斗氏に見ていて。
割と、悪役キャラ認定ですよね、彼は。
でも、色悪系とは微妙に違う。
「悪」や「黒」は似合うけれど、「狂気」「毒」「禍々しさ」は無い。
中日王家の頃、やはり緑野さんと「みらんくんには毒がある」と言う話になって。
例えば、『ドルチェ・ヴィータ!』のサテュロスがはまるのは、毒を持つ人だと。(だからすずみんは強烈にはまる。質は違っても彼もまた毒を持つから)
でも、恵斗くんはサテュロスは似合わなそうだと。
陰陽で言えば陰、白黒で言えば黒い人なのに。ビジュアル的にはスタイルよく、悪役笑いが似合う人なのに。
悪でも、黒くても、恵斗くんには「魂の健全さ」を感じる。
ご本人については知る由も無いので、あくまでも舞台上の嶺恵斗氏からは、ということだけれど。
と言っても、度外れた健全さが光り輝いてます!と言うタイプ(笑・誰のことですか)ではない。
「凡庸さ」と言い換えてもいいかもしれない。
「凡庸」と言うと語弊があるかな。でも舞台上で「凡庸な魂」を表現できると言うのはひとつの個性であり素晴らしい持ち味だと思うんだけれど。
とにかく普通の、真っ当な人間の魂。
それに私は惹かれるのだと思う。
いや勿論、あのルックスに惹かれてるのも事実だけど。大いに事実だけど。
普通の人間が、年を経ていい男になっていくように。年輪を重ねた真っ当な人間が、意味ある輝きを持つように。
重要な脇役として、二枚目もできる大人の男に成長していくのを、これから何年も見ていられると思っていました。
ここ1,2年しか見ていないので、見当外れなことを言っているかもしれませんが。あくまでも、私の目にはこう映っていました、と言う話。
私が彼を知ったのは『永遠の祈り』フェルナン。意味ありげに出てきてそれだけだったけれど、あ、何だかかっこいいじゃん、と。
でも初めてちゃんと認識したのは『花のいそぎ』藤原良房。前半のさわやかに嫌味なエリートぶり、後半のプライドを傷つけられたぶっこわれ方に「誰だこれ」と思い、フィナーレでのかっこよさに驚き。
『ドルチェ・ヴィータ!』の終盤の短いソロに「この人の歌結構好きかも」と思い。
そして、中日『王家に捧ぐ歌』のケペルで目が離せなくなり。檀ちゃんMSでますます好きになり。
中日王家と、MSが無ければここまで好きにならなかったと思うんだけど。好きになっちゃったから、今の喪失感も大きいけど。
でも、それでも見られて良かった、と思う。
見て、好きになることができて良かった。
つーか、退団発表聞いてからは、王家フィナーレ白い衣装での美しい立ち姿とにこやかな表情、それと檀ちゃんMSでの初々しくぎこちなく檀ちゃんをエスコートするルドルフ殿下、というきらきらしたシーンばかりが思い出されます。脳内で思い切り美化してるかも(笑)。
そんな、どこのピュアファンですかモードで書いたSS。自己満足ですが出しときます。→http://kine.nobody.jp/zanzou.html
もしかしたら中日王家の続きも出すかもしれん。(そんなもんあるのか)(一応書きかけが少々…)
カミングアウトっつーか、立ち位置確認してすっきりしました(笑)。
と言う訳で、千秋楽まで心残り無いよう彼を見つめつづける所存です。
あと仙堂さんにはエトワールを熱烈希望。
ところで、このサイトってURLフルで書かないとリンク張れないんですか? 不便だなあ……。(こちら、とか地味にリンクしたかったのに)
いや、ネタでなくて、マジで。
今までネタ的に語ってばっかりだったけど。
中日王家のフィナーレ、立ち姿の美しさと柔らかい笑顔に素でときめいててしまった瞬間、やべーはまった、と思いました。
檀ちゃんMSでも実はひそかに、かっこいい……と素直にうっとりしてました。
今までそんなこと全然書かなかったけど。
これから、もっと好きになる気満々でした。
「特別に好きな人」になりかけてました。
えーと。
私が好きになるタイプは割と太陽キャラなんですが。
緑野さんと『睡れる月』の話をしていたとき。「かしげ氏は美形だけど根が健全だから耽美が似合わない」と言う話になって。
そうか! だから私はかしちゃん好きなんだ、と妙に納得しました。
それと共通するものを、私は恵斗氏に見ていて。
割と、悪役キャラ認定ですよね、彼は。
でも、色悪系とは微妙に違う。
「悪」や「黒」は似合うけれど、「狂気」「毒」「禍々しさ」は無い。
中日王家の頃、やはり緑野さんと「みらんくんには毒がある」と言う話になって。
例えば、『ドルチェ・ヴィータ!』のサテュロスがはまるのは、毒を持つ人だと。(だからすずみんは強烈にはまる。質は違っても彼もまた毒を持つから)
でも、恵斗くんはサテュロスは似合わなそうだと。
陰陽で言えば陰、白黒で言えば黒い人なのに。ビジュアル的にはスタイルよく、悪役笑いが似合う人なのに。
悪でも、黒くても、恵斗くんには「魂の健全さ」を感じる。
ご本人については知る由も無いので、あくまでも舞台上の嶺恵斗氏からは、ということだけれど。
と言っても、度外れた健全さが光り輝いてます!と言うタイプ(笑・誰のことですか)ではない。
「凡庸さ」と言い換えてもいいかもしれない。
「凡庸」と言うと語弊があるかな。でも舞台上で「凡庸な魂」を表現できると言うのはひとつの個性であり素晴らしい持ち味だと思うんだけれど。
とにかく普通の、真っ当な人間の魂。
それに私は惹かれるのだと思う。
いや勿論、あのルックスに惹かれてるのも事実だけど。大いに事実だけど。
普通の人間が、年を経ていい男になっていくように。年輪を重ねた真っ当な人間が、意味ある輝きを持つように。
重要な脇役として、二枚目もできる大人の男に成長していくのを、これから何年も見ていられると思っていました。
ここ1,2年しか見ていないので、見当外れなことを言っているかもしれませんが。あくまでも、私の目にはこう映っていました、と言う話。
私が彼を知ったのは『永遠の祈り』フェルナン。意味ありげに出てきてそれだけだったけれど、あ、何だかかっこいいじゃん、と。
でも初めてちゃんと認識したのは『花のいそぎ』藤原良房。前半のさわやかに嫌味なエリートぶり、後半のプライドを傷つけられたぶっこわれ方に「誰だこれ」と思い、フィナーレでのかっこよさに驚き。
『ドルチェ・ヴィータ!』の終盤の短いソロに「この人の歌結構好きかも」と思い。
そして、中日『王家に捧ぐ歌』のケペルで目が離せなくなり。檀ちゃんMSでますます好きになり。
中日王家と、MSが無ければここまで好きにならなかったと思うんだけど。好きになっちゃったから、今の喪失感も大きいけど。
でも、それでも見られて良かった、と思う。
見て、好きになることができて良かった。
つーか、退団発表聞いてからは、王家フィナーレ白い衣装での美しい立ち姿とにこやかな表情、それと檀ちゃんMSでの初々しくぎこちなく檀ちゃんをエスコートするルドルフ殿下、というきらきらしたシーンばかりが思い出されます。脳内で思い切り美化してるかも(笑)。
そんな、どこのピュアファンですかモードで書いたSS。自己満足ですが出しときます。→http://kine.nobody.jp/zanzou.html
もしかしたら中日王家の続きも出すかもしれん。(そんなもんあるのか)(一応書きかけが少々…)
カミングアウトっつーか、立ち位置確認してすっきりしました(笑)。
と言う訳で、千秋楽まで心残り無いよう彼を見つめつづける所存です。
あと仙堂さんにはエトワールを熱烈希望。
ところで、このサイトってURLフルで書かないとリンク張れないんですか? 不便だなあ……。(こちら、とか地味にリンクしたかったのに)
回転寿司のカウンターで一人思う夜。(星組集合日)
2005年3月31日 宝塚(以下引用)
2005/03/31
星組 退団者のお知らせ
下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。
檀 れい -すでに発表済み-
嶺 恵斗
仙堂花歩
大河 睦
美琴さなえ
2005年8月14日(星組東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
舞羽 恵
2005年3月31日付で退団
***
がーん。
本当にショックなときは、格好つけたフレーズなんて出ないもので。
頭の中、がーん、と言う言葉がくるくる回っていました。
ここ数ヶ月の、星組強化月間。
みんな「これからの人」として見て、語っていた。
それが当然のように。何の疑いもなく。
思い出は巡るけれど、語るには早すぎる気もするし。
なので、本日付退団の舞羽恵ちゃんについてだけ。
『それでも船は行く』のタンゴダンサー(違)、マタドール(違)、洗濯係。
ラストステージだったのか。
メイクは向上の余地ありだけど、はじけてて、きびきびして、面白い子だった。
笑いを取ってるんだけど、ビシッと決まった動作が小気味良かった。
そうか、あれがラストステージだったのか。
いいもん見せてくれてありがとう。楽しかったよ。
君に幸いあれ。
(と言いつつ、ヘンリーやってた大河睦くんも退団か……。楽、立派なご挨拶だったよ……)
2005/03/31
星組 退団者のお知らせ
下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。
檀 れい -すでに発表済み-
嶺 恵斗
仙堂花歩
大河 睦
美琴さなえ
2005年8月14日(星組東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団
舞羽 恵
2005年3月31日付で退団
***
がーん。
本当にショックなときは、格好つけたフレーズなんて出ないもので。
頭の中、がーん、と言う言葉がくるくる回っていました。
ここ数ヶ月の、星組強化月間。
みんな「これからの人」として見て、語っていた。
それが当然のように。何の疑いもなく。
思い出は巡るけれど、語るには早すぎる気もするし。
なので、本日付退団の舞羽恵ちゃんについてだけ。
『それでも船は行く』のタンゴダンサー(違)、マタドール(違)、洗濯係。
ラストステージだったのか。
メイクは向上の余地ありだけど、はじけてて、きびきびして、面白い子だった。
笑いを取ってるんだけど、ビシッと決まった動作が小気味良かった。
そうか、あれがラストステージだったのか。
いいもん見せてくれてありがとう。楽しかったよ。
君に幸いあれ。
(と言いつつ、ヘンリーやってた大河睦くんも退団か……。楽、立派なご挨拶だったよ……)
2004年度第4四半期星組ロード記録
2005年3月29日 宝塚東宝千秋楽、今後の星組生の予定を紹介した英真組長はおっしゃいました。
「これらすべて日程はかぶっておりません!」
と言う訳で、通いましたとも。
博品館劇場『タック』 6回
中日劇場『王家に捧ぐ歌』 7回
バウ『それでも船は行く(涼主演)』 3回
バウ『それでも船は行く(柚希主演)』 3回
真飛聖ディナーショー『Sky Blue』 1回
檀れいミュージックサロン『DAN-ke Schon!』 1回
……中日王家が少ないな(真顔)。
あと、日本は交通機関が発達した素晴らしい国だと思いました(これも真顔)。
全体の回数的にはたいしたことありませんが、全部行った人間はちょっと珍しいのかもしれない。特に『タック』と真飛ディナーショーと檀ちゃんミュージックサロン。(「私も!」と言う方いらっしゃったら是非ご連絡ください・笑)
さて、これでやっと農閑期。
約1ヶ月半、次の大劇場公演までのんびりします。
お稽古待ちするようなファンは農閑期がなくて大変だなあと思いつつ、でもそういう人は全部は行かないのかもしれないなあ。
***
檀ちゃんMS感想日記読んだ方から「突っ込みどころ満載だったようで」とコメントをいただいてしまいました。
え、ええ? そう読めますか?
……確かにネタトークしかしてないかも。
いや、本当に楽しかったですよ! 素敵なショーで大いに楽しみましたよー。
その「檀れいミュージックサロン」でやたら検索が来ると思ったら。
どうも、ある程度まとまった感想を書いていてヒットするページが、うちと緑野さんのところだけみたいですよ。いいのかこんなんで。
他の方の感想も拝見しましたが(日参させていただいているサイト様)、ネットで読める檀ちゃんMSの感想が、おかっちリスペクト(違)ばっかりって言うのは、どうなんですかそれ(苦笑)。
まあそのうち増えてそんなこともなくなるかなあ。「み」さんも真面目に檀ちゃん語りをされているし。
***
次回星組公演のポスターって、評判アレなんですか?
いや、ネットをさまよっていると、何だかあちこちで微妙判定が。
私的には全然OKなんですけど。
躍動感溢れるワタさんの全身写真見た瞬間「よっしゃあっ!!」ってガッツポーズだったんですけど。
右下の座るワタさんともたれかかる檀ちゃん、特に檀ちゃんの手がワタさんの頬に添えられているのを見て血圧上がってるんですけど。
さりげにキザってポーズしてるとうこさんも素敵だと思うんですけど。
そっか、微妙なのか。
***
備忘録。過去に遡って書く予定のもの。
・『コジ』感想
・『ラ・トゥール展』感想
・『睡れる月』感想。
書けるかなあ(苦笑)。
あ、花大劇は次に見たときにでも。
3/30追記。
『コジ』と、『睡れる月』その1は書きました。見に行った日の日記に。
「これらすべて日程はかぶっておりません!」
と言う訳で、通いましたとも。
博品館劇場『タック』 6回
中日劇場『王家に捧ぐ歌』 7回
バウ『それでも船は行く(涼主演)』 3回
バウ『それでも船は行く(柚希主演)』 3回
真飛聖ディナーショー『Sky Blue』 1回
檀れいミュージックサロン『DAN-ke Schon!』 1回
……中日王家が少ないな(真顔)。
あと、日本は交通機関が発達した素晴らしい国だと思いました(これも真顔)。
全体の回数的にはたいしたことありませんが、全部行った人間はちょっと珍しいのかもしれない。特に『タック』と真飛ディナーショーと檀ちゃんミュージックサロン。(「私も!」と言う方いらっしゃったら是非ご連絡ください・笑)
さて、これでやっと農閑期。
約1ヶ月半、次の大劇場公演までのんびりします。
お稽古待ちするようなファンは農閑期がなくて大変だなあと思いつつ、でもそういう人は全部は行かないのかもしれないなあ。
***
檀ちゃんMS感想日記読んだ方から「突っ込みどころ満載だったようで」とコメントをいただいてしまいました。
え、ええ? そう読めますか?
……確かにネタトークしかしてないかも。
いや、本当に楽しかったですよ! 素敵なショーで大いに楽しみましたよー。
その「檀れいミュージックサロン」でやたら検索が来ると思ったら。
どうも、ある程度まとまった感想を書いていてヒットするページが、うちと緑野さんのところだけみたいですよ。いいのかこんなんで。
他の方の感想も拝見しましたが(日参させていただいているサイト様)、ネットで読める檀ちゃんMSの感想が、おかっちリスペクト(違)ばっかりって言うのは、どうなんですかそれ(苦笑)。
まあそのうち増えてそんなこともなくなるかなあ。「み」さんも真面目に檀ちゃん語りをされているし。
***
次回星組公演のポスターって、評判アレなんですか?
いや、ネットをさまよっていると、何だかあちこちで微妙判定が。
私的には全然OKなんですけど。
躍動感溢れるワタさんの全身写真見た瞬間「よっしゃあっ!!」ってガッツポーズだったんですけど。
右下の座るワタさんともたれかかる檀ちゃん、特に檀ちゃんの手がワタさんの頬に添えられているのを見て血圧上がってるんですけど。
さりげにキザってポーズしてるとうこさんも素敵だと思うんですけど。
そっか、微妙なのか。
***
備忘録。過去に遡って書く予定のもの。
・『コジ』感想
・『ラ・トゥール展』感想
・『睡れる月』感想。
書けるかなあ(苦笑)。
あ、花大劇は次に見たときにでも。
3/30追記。
『コジ』と、『睡れる月』その1は書きました。見に行った日の日記に。
まとめ。(『それでも船は行く』)
2005年3月28日 宝塚千秋楽、しっかりはっきり大河氏に続き、礼音くんのご挨拶。
この人、挨拶やトークだと素と言うかふにゃっとしつつ一生懸命喋るのがかわいいっつーか(笑)。舞台ではあんなに押し出しがいいのに。
「すごく(妙な間に「すごく何!?」と手に汗)お客様に、見守っていただいて、毎日幸せでした」こんな感じだったかなあ。「幸せです。ありがとうございました!」って幕が開く度何度も言ってました。
大劇場ロビーではスカステニュース。涼Ver.の千秋楽映像が。
目を潤ませて「毎日本当に幸せでした。終りたくないです」と言うすずみんのご挨拶。
そっか。君たちが幸せだったんなら、それでいいか。
すずみんの初日と礼音くんの楽を見たので、トータルでは初日と楽を見たことになるのかな。
文句を言いつつそれなりに通いました。まあそりゃ『長安』20回見た人だからな(半笑)。
やっぱり今回の公演に関しては首を傾げるところはあります。特に星はごちゃ混ぜ5パターン役替りの花と比べて、前期後期でキャストの実力差は明白なんで、同じ料金と言うのは、興行としてちょっとなあと。
かと言って、育成と言う面を考えると必ずしも値段を下げることが良いかどうか判断に迷いますが。逃げになっちゃうかもしれない。
作品についても文句をつけてますが(年を取ると愚痴っぽくなってねぇ)、今回の中堅・若手バウシリーズの中で、一番はずれだとは実は思ってなかったりします。
演出家によっては、エンターテイメントとしてもお勉強としても中途半端な毒にも薬にもならない作品に当たる可能性も大な訳で。いや誰とは言いませんが(笑)。それよりはこういう難物の方が面白いかなと。「ベタ凪ぎの海より少しは波風が立った方がいい」っつーか。
まあ「これじゃ他人様を誘えないなあ」と困惑したのは事実だし、星担だから許せると言うか楽しめるんでしょうけど。
あ、でも一応全組見るつもりですよ。次の雪も行きますとも。作品に期待せずに(笑)。(でも先入観を裏切ってくれることを頭の隅で期待しつつ)
***
ひとつ書き忘れ。衣装の話。
ジョニーの2幕の衣装、白ジャケット黒スラックス黒銀ラメ模様シャツに赤いスカーフ。
すずみんのときは「ひゃー!」とびびったのに、れおんくんはナチュラルに見えました。全然インパクト無かった。何故だ。
それから1幕のとっかえひっかえスカーフはすずみんの私物だった模様。出てくる度に変えてきて三種類あったよ。れおんくんは赤と金の二種類だけでした。すずみんも初日はこれだったけど、次に見たときは変わってたからなあ。れおんは最後までこれでした。
……とかチェックのためにオペラ上げてたら緑野さんにつっこまれたけどな(笑)。
***
もずえさん27日日記に書かれていた「新人公演の特集本のようなもの」は『報知グラフ宝塚ファンタジーVol.9 新人公演の主役たち&舞台 Part1』です。その名の通り新人公演のことばっかりで2,100円というえらくマニアックな出版物。礼音インタビュー、みらゆか対談(このみらんくんの服が微妙……)、あかしウメ対談、聖夏ちゃんインタビュー、みなみちゃんインタビュー。と言う訳で買い(笑)。『長安』新公写真は何と言っても綺華国忠の総髪姿でしょう! 楊家三姉妹の写真もちゃんとあるのが嬉しいなあ(ゆりちゃーん!)。写りは微妙だけど(笑)。
この人、挨拶やトークだと素と言うかふにゃっとしつつ一生懸命喋るのがかわいいっつーか(笑)。舞台ではあんなに押し出しがいいのに。
「すごく(妙な間に「すごく何!?」と手に汗)お客様に、見守っていただいて、毎日幸せでした」こんな感じだったかなあ。「幸せです。ありがとうございました!」って幕が開く度何度も言ってました。
大劇場ロビーではスカステニュース。涼Ver.の千秋楽映像が。
目を潤ませて「毎日本当に幸せでした。終りたくないです」と言うすずみんのご挨拶。
そっか。君たちが幸せだったんなら、それでいいか。
すずみんの初日と礼音くんの楽を見たので、トータルでは初日と楽を見たことになるのかな。
文句を言いつつそれなりに通いました。まあそりゃ『長安』20回見た人だからな(半笑)。
やっぱり今回の公演に関しては首を傾げるところはあります。特に星はごちゃ混ぜ5パターン役替りの花と比べて、前期後期でキャストの実力差は明白なんで、同じ料金と言うのは、興行としてちょっとなあと。
かと言って、育成と言う面を考えると必ずしも値段を下げることが良いかどうか判断に迷いますが。逃げになっちゃうかもしれない。
作品についても文句をつけてますが(年を取ると愚痴っぽくなってねぇ)、今回の中堅・若手バウシリーズの中で、一番はずれだとは実は思ってなかったりします。
演出家によっては、エンターテイメントとしてもお勉強としても中途半端な毒にも薬にもならない作品に当たる可能性も大な訳で。いや誰とは言いませんが(笑)。それよりはこういう難物の方が面白いかなと。「ベタ凪ぎの海より少しは波風が立った方がいい」っつーか。
まあ「これじゃ他人様を誘えないなあ」と困惑したのは事実だし、星担だから許せると言うか楽しめるんでしょうけど。
あ、でも一応全組見るつもりですよ。次の雪も行きますとも。作品に期待せずに(笑)。(でも先入観を裏切ってくれることを頭の隅で期待しつつ)
***
ひとつ書き忘れ。衣装の話。
ジョニーの2幕の衣装、白ジャケット黒スラックス黒銀ラメ模様シャツに赤いスカーフ。
すずみんのときは「ひゃー!」とびびったのに、れおんくんはナチュラルに見えました。全然インパクト無かった。何故だ。
それから1幕のとっかえひっかえスカーフはすずみんの私物だった模様。出てくる度に変えてきて三種類あったよ。れおんくんは赤と金の二種類だけでした。すずみんも初日はこれだったけど、次に見たときは変わってたからなあ。れおんは最後までこれでした。
……とかチェックのためにオペラ上げてたら緑野さんにつっこまれたけどな(笑)。
***
もずえさん27日日記に書かれていた「新人公演の特集本のようなもの」は『報知グラフ宝塚ファンタジーVol.9 新人公演の主役たち&舞台 Part1』です。その名の通り新人公演のことばっかりで2,100円というえらくマニアックな出版物。礼音インタビュー、みらゆか対談(このみらんくんの服が微妙……)、あかしウメ対談、聖夏ちゃんインタビュー、みなみちゃんインタビュー。と言う訳で買い(笑)。『長安』新公写真は何と言っても綺華国忠の総髪姿でしょう! 楊家三姉妹の写真もちゃんとあるのが嬉しいなあ(ゆりちゃーん!)。写りは微妙だけど(笑)。
なんだかんだ言って色々な人を見られるのは楽しい。(『それでも船は行く』柚希Ver.)
2005年3月27日 宝塚前項の続き。
ジュリアは真白ふありちゃん。
ふありちゃんはよく目に付いて割とお気に入りで『花のいそぎ』の呼子はよかった、もっと活躍が見たいなあ、と思っていて、今回は楽しみでした。
が、初見は仙堂さん(大好き)の印象が強くて、比べるとあまりの幼さに目眩。
でも、一週間たって「こっちのジュリアはそういう女の子なんだ」と思って見ると、その可愛いこと。
スーザンのことを歌っている「ちびでやせっぽち、細い腕」は、礼音Ver.ではジュリアにぴったり。「まだ甘えたい年頃」も彼女のことかもしれない。
代役デートで、二度目にマイクが出て行った後にふわっと笑う顔も可愛いんですが、彼女独特の魅力が出るのは2幕。
自分ひとり騙されていたことを怒って歌う場面。「絶対許さないわ!」と拳を握って手を振り上げるんですが、これがもう本当にお子ちゃまで。かわいいかわいい。
バタバタ振り回すその細い腕を捕まえて、ほらそんなに怒らないで、と背後から顔を覗き込んで笑いかけたい感じですよ(また訳わからん比喩を)。
正直、初見はここで頭抱えてたんですが、見方を変えると大好きになりました。
そしてその後「ゲームは終わり、ゲームオーバー」と言って立ち去るマイクを見送る場面。
ここ、マイクが歌っている間背中を向けているんですが、その細い肩が震えているんですよ。
あ、泣いてるんだ。この子供みたいな女の子がえぐえぐ泣いているのかと思うと、かわいそうでかわいくてもーどうしたらいいやら。
……何だかふありジュリアを語ってると危ないヒトみたいだな。気をつけよう。
でもこの一連のシーン、何だか泣けました。
衣装も仙堂さんのマーメイドラインのワンピースと違って、同じ黄色でも踊るとふわっと裾が翻るフレアスカート。これもまたキャラに合ってました。
歌は元々仙堂さんの歌、差があるのは仕方ない。きれいな声で丁寧に歌っていて好感が持てました。怒った歌の最後の高音は悲鳴に変えていたんですが、これも初見より楽の方が、悲鳴でありながら耳障り過ぎず改善してました。3曲目のソロの最後の音はオクターブ下げて、まあこれは順当。
相手役、マイクは一輝慎くん。
正直、初見ではヘンリーとキャラがかぶって見えたんですよ。見分けがつかない。替え玉デートも、ジュリアの台詞とは裏腹に真面目そうに見えないし。それでがくっときちゃって。
うざったいからやめればいいのにと思っていた大仰な台詞の言い方はもしかしてこの役に対する指示なのか。じゃその下から見えていたぎんがみくんの朴訥な優しさは彼の個性だったのか、と私の中でぎんがみくんの株が急騰していた訳ですが。
一週間後に見たら、ちゃんと見分けがつきました。
勿論、それはヘンリーが良くなったこともあるんだと思います。
でも、規定演技をこなしました(しかも変な色で)というだけじゃなくて、端々に真面目さとか、ジュリアへの真剣さが出ていた。
残念ながらこの人に対しては具体的に何処が良かったと言いづらいのですが(観察力と表現力不足故)、でもよくなったなあと。ぎんがみくんの株は上がったまま、彼の評価も上昇。そうやって見ていると、割といつもやってるニカッとした表情も、とぼけた感じで好ましく見えてきました(笑)。
ジュリアの頭を引き寄せる名シーンはありませんでしたが(あれはぎんがみくんオリジナル。と言うより仙堂さんオリジナルではないかと仲間内の考察)、彼は彼でそういうことは出来なくてもいい。すっかりお似合いの仙堂・銀河とは違って、まだまだ始まったばかりなジュリアとマイクでした。
ヘンリー、大河睦氏。
正直、初見一番しんどかったのは、彼でした(ごめん)。みきちぐが続投してくれれば良いのに、と思っちゃったんですよ。立さんとのシーンも、地力があって男役としてきちんと出来ている人が崩すから、ちゃんとダメな大人に見えたんだなあ、元々に余裕がないと面白く見えないんだなあ、って。
でも! 楽日は大丈夫、ちゃんと面白かったよ! こちらもどこがと言えないけれど、全体的にこなれて余裕が出てきた感じ。
ヘンリーとスーザンのデュエットは作品中最も好きなシーンですが(もずえさんも同意してくれました。仲間仲間)、ここもちゃんと楽しかった。
(ここ、むしろモブの4人組が大変そうでした。スーザンを持ち上げる場面。多分どっちも慣れてない上に夕妃ちゃんは大柄だから、よろよろしてた。がんばれー)
伯爵夫人は華美ゆうかちゃん。
この人は、初見から割と安心して見られました。立さんの男爵と駆け引きする大人の女、と言うことで一番心配してたんですが、ちゃんと素敵なお姉様ぶりで一安心。
と言ってもやはり物足りない、立さんも気を使って抑え気味かな、と思ってはいたんですが。27日にはだいぶこなれた感じになってました。正体がばれたあとの啖呵も、落差をつけてきてましたね。あとドレス姿がすっとして美しかったなあと。特に白いスーツとか、黒いドレスとか、襟の詰まったデザインが似合う。
モブで気になった人たちのことも。
娘役ちゃん編。
前期日程に比べて全体的に派手でしたな(笑)。
接客係の花愛瑞穂ちゃんピアノを弾かないというスーザンには強硬に迫る恐いお姉さん、かつ「連弾しましょう!」では高らかに歌い上げる。27日はアドリブで午前午後違うメロディ歌ってました。
ヘンリーに迫る女の子たちの中では、舞羽恵ちゃんの洗濯係。洗濯物をひらひらかざし、闘牛のように情熱的(笑)に。思わず牛になって突進するヘンリー、気がつくと真っ赤なワンピースのスーザンが怒りモードで目の前に(笑)、という場面になってました。この動きがいちいちビシッという感じで、かっこよかったですわ。一番最後に出てくることもあって、一番お客さんの印象に残ると思う。
この子に限らず、女の子たちはみんな思い切りよくやってて、面白かったよな。
男役さん編。
終演後にロビーでスカステニュース見てました。『それ船』稽古場映像。
「かわいー!」
「あのキレイな男役さんは誰!?」
同時に叫ぶ私ともずえさん(笑)。
美弥るりかちゃんでした。うーん、残念ながら舞台顔はそれほどでもないかなあ。素顔を活かせたら無敵、メイク力の向上を望む、ということでもずえさんと意見一致。
顔だけじゃなくて。事務長役だったんですが「嵐の前触れかな」という台詞が自然になっていて、感心しました。
これ前期から気になってたんですよ。下級生だとこんなに浮いたわざとらしい言い方になっちゃうのか、まあ言わせる方が悪いよな、って。るりかちゃんも前に見たときは浮いていたのが、楽日では不自然さが無くなってました。あれれ、どんな技を使ったんだ。
……つーか気にするところが細かすぎるよ。
もう一人気になったのが、朝都なおくん。いや、実は前から気になってたんですが。舞台写真が微妙で(失礼!)。今回初めて舞台で認識できるぞ、と楽しみに?していたら。何だ、かわいいじゃん!
一度目に付くと何だかずーっと追っちゃってました。他3人がお目目ぱっちりかわいこちゃん系なのに対して、この子だけやっぱりちょっとファニーフェイス気味なのが気になって(笑)。演技もダンスもまだまだな感じですが、一生懸命やってるのが可愛いなあと。
……つーかここまで食らいついたら本当に病膏肓だなあ。
えー、とにかく。
何にせよ、色々な人に活躍の場が与えられるのは嬉しいな、と。
ジュリアは真白ふありちゃん。
ふありちゃんはよく目に付いて割とお気に入りで『花のいそぎ』の呼子はよかった、もっと活躍が見たいなあ、と思っていて、今回は楽しみでした。
が、初見は仙堂さん(大好き)の印象が強くて、比べるとあまりの幼さに目眩。
でも、一週間たって「こっちのジュリアはそういう女の子なんだ」と思って見ると、その可愛いこと。
スーザンのことを歌っている「ちびでやせっぽち、細い腕」は、礼音Ver.ではジュリアにぴったり。「まだ甘えたい年頃」も彼女のことかもしれない。
代役デートで、二度目にマイクが出て行った後にふわっと笑う顔も可愛いんですが、彼女独特の魅力が出るのは2幕。
自分ひとり騙されていたことを怒って歌う場面。「絶対許さないわ!」と拳を握って手を振り上げるんですが、これがもう本当にお子ちゃまで。かわいいかわいい。
バタバタ振り回すその細い腕を捕まえて、ほらそんなに怒らないで、と背後から顔を覗き込んで笑いかけたい感じですよ(また訳わからん比喩を)。
正直、初見はここで頭抱えてたんですが、見方を変えると大好きになりました。
そしてその後「ゲームは終わり、ゲームオーバー」と言って立ち去るマイクを見送る場面。
ここ、マイクが歌っている間背中を向けているんですが、その細い肩が震えているんですよ。
あ、泣いてるんだ。この子供みたいな女の子がえぐえぐ泣いているのかと思うと、かわいそうでかわいくてもーどうしたらいいやら。
……何だかふありジュリアを語ってると危ないヒトみたいだな。気をつけよう。
でもこの一連のシーン、何だか泣けました。
衣装も仙堂さんのマーメイドラインのワンピースと違って、同じ黄色でも踊るとふわっと裾が翻るフレアスカート。これもまたキャラに合ってました。
歌は元々仙堂さんの歌、差があるのは仕方ない。きれいな声で丁寧に歌っていて好感が持てました。怒った歌の最後の高音は悲鳴に変えていたんですが、これも初見より楽の方が、悲鳴でありながら耳障り過ぎず改善してました。3曲目のソロの最後の音はオクターブ下げて、まあこれは順当。
相手役、マイクは一輝慎くん。
正直、初見ではヘンリーとキャラがかぶって見えたんですよ。見分けがつかない。替え玉デートも、ジュリアの台詞とは裏腹に真面目そうに見えないし。それでがくっときちゃって。
うざったいからやめればいいのにと思っていた大仰な台詞の言い方はもしかしてこの役に対する指示なのか。じゃその下から見えていたぎんがみくんの朴訥な優しさは彼の個性だったのか、と私の中でぎんがみくんの株が急騰していた訳ですが。
一週間後に見たら、ちゃんと見分けがつきました。
勿論、それはヘンリーが良くなったこともあるんだと思います。
でも、規定演技をこなしました(しかも変な色で)というだけじゃなくて、端々に真面目さとか、ジュリアへの真剣さが出ていた。
残念ながらこの人に対しては具体的に何処が良かったと言いづらいのですが(観察力と表現力不足故)、でもよくなったなあと。ぎんがみくんの株は上がったまま、彼の評価も上昇。そうやって見ていると、割といつもやってるニカッとした表情も、とぼけた感じで好ましく見えてきました(笑)。
ジュリアの頭を引き寄せる名シーンはありませんでしたが(あれはぎんがみくんオリジナル。と言うより仙堂さんオリジナルではないかと仲間内の考察)、彼は彼でそういうことは出来なくてもいい。すっかりお似合いの仙堂・銀河とは違って、まだまだ始まったばかりなジュリアとマイクでした。
ヘンリー、大河睦氏。
正直、初見一番しんどかったのは、彼でした(ごめん)。みきちぐが続投してくれれば良いのに、と思っちゃったんですよ。立さんとのシーンも、地力があって男役としてきちんと出来ている人が崩すから、ちゃんとダメな大人に見えたんだなあ、元々に余裕がないと面白く見えないんだなあ、って。
でも! 楽日は大丈夫、ちゃんと面白かったよ! こちらもどこがと言えないけれど、全体的にこなれて余裕が出てきた感じ。
ヘンリーとスーザンのデュエットは作品中最も好きなシーンですが(もずえさんも同意してくれました。仲間仲間)、ここもちゃんと楽しかった。
(ここ、むしろモブの4人組が大変そうでした。スーザンを持ち上げる場面。多分どっちも慣れてない上に夕妃ちゃんは大柄だから、よろよろしてた。がんばれー)
伯爵夫人は華美ゆうかちゃん。
この人は、初見から割と安心して見られました。立さんの男爵と駆け引きする大人の女、と言うことで一番心配してたんですが、ちゃんと素敵なお姉様ぶりで一安心。
と言ってもやはり物足りない、立さんも気を使って抑え気味かな、と思ってはいたんですが。27日にはだいぶこなれた感じになってました。正体がばれたあとの啖呵も、落差をつけてきてましたね。あとドレス姿がすっとして美しかったなあと。特に白いスーツとか、黒いドレスとか、襟の詰まったデザインが似合う。
モブで気になった人たちのことも。
娘役ちゃん編。
前期日程に比べて全体的に派手でしたな(笑)。
接客係の花愛瑞穂ちゃんピアノを弾かないというスーザンには強硬に迫る恐いお姉さん、かつ「連弾しましょう!」では高らかに歌い上げる。27日はアドリブで午前午後違うメロディ歌ってました。
ヘンリーに迫る女の子たちの中では、舞羽恵ちゃんの洗濯係。洗濯物をひらひらかざし、闘牛のように情熱的(笑)に。思わず牛になって突進するヘンリー、気がつくと真っ赤なワンピースのスーザンが怒りモードで目の前に(笑)、という場面になってました。この動きがいちいちビシッという感じで、かっこよかったですわ。一番最後に出てくることもあって、一番お客さんの印象に残ると思う。
この子に限らず、女の子たちはみんな思い切りよくやってて、面白かったよな。
男役さん編。
終演後にロビーでスカステニュース見てました。『それ船』稽古場映像。
「かわいー!」
「あのキレイな男役さんは誰!?」
同時に叫ぶ私ともずえさん(笑)。
美弥るりかちゃんでした。うーん、残念ながら舞台顔はそれほどでもないかなあ。素顔を活かせたら無敵、メイク力の向上を望む、ということでもずえさんと意見一致。
顔だけじゃなくて。事務長役だったんですが「嵐の前触れかな」という台詞が自然になっていて、感心しました。
これ前期から気になってたんですよ。下級生だとこんなに浮いたわざとらしい言い方になっちゃうのか、まあ言わせる方が悪いよな、って。るりかちゃんも前に見たときは浮いていたのが、楽日では不自然さが無くなってました。あれれ、どんな技を使ったんだ。
……つーか気にするところが細かすぎるよ。
もう一人気になったのが、朝都なおくん。いや、実は前から気になってたんですが。舞台写真が微妙で(失礼!)。今回初めて舞台で認識できるぞ、と楽しみに?していたら。何だ、かわいいじゃん!
一度目に付くと何だかずーっと追っちゃってました。他3人がお目目ぱっちりかわいこちゃん系なのに対して、この子だけやっぱりちょっとファニーフェイス気味なのが気になって(笑)。演技もダンスもまだまだな感じですが、一生懸命やってるのが可愛いなあと。
……つーかここまで食らいついたら本当に病膏肓だなあ。
えー、とにかく。
何にせよ、色々な人に活躍の場が与えられるのは嬉しいな、と。