と、言いつつ。(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月26日 宝塚おしまい、と言いつつ書きそびれていたことを。
地下牢で巡り会ったあと、アイーダがラダメスに「愛しているから」と歌うのが好き。
「あなたを愛しているから」とくりかえし3回。
ラダメスがアイーダに思いを告げる「愛している」も同じようにくりかえしている。
まるでそれは、相聞歌のように。
今度こそおしまい。
地下牢で巡り会ったあと、アイーダがラダメスに「愛しているから」と歌うのが好き。
「あなたを愛しているから」とくりかえし3回。
ラダメスがアイーダに思いを告げる「愛している」も同じようにくりかえしている。
まるでそれは、相聞歌のように。
今度こそおしまい。
フィナーレ。(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月26日 宝塚7回見ましたが、普通に買ったチケットは1枚だけでした。後は掲示板やオクやさばき。ネット万歳。
楽も同様でしたが、高騰ぶりに前方席は諦めて2階後方センターを。
だって、2階センターならフィナーレでワタさんの投げキスが来るじゃないですか!!
ええ、しっかりゲットしました。しかもオペラで(笑)。ウィンクつきでしたよね?
と言う訳で、フィナーレの話。
本編も大好きですが、フィナーレも大好きなんです。
勿論、初演のときから。ちゃんと本編とリンクして、かつ華やぎがあって明るくて、心癒して浮き立たせてくれるいいフィナーレだなあと。
フィナーレの幕開きを告げるまとぶん。前半日程と比べてこの公演中にまた一回り大きくなったなあと。一人でも全然OK、ちゃんと劇場全体を埋めてました。感涙。
本編のウバルドが追い詰められた孤独な王子で悲しい分、このきらきらした笑顔が眩しくて、泣ける。その本編があるからこそ、直球過ぎる歌詞も素直に心に沁みる。
檀ちゃんを中心にした娘役群舞「明日の世界は我らが創る」ここでまたみんなの笑顔が胸に沁みて。
檀ちゃんを中心にエチオピア側のナンバーで、この後とうこさんを中心にエジプト側のナンバーで、って言うのがね、ベタだけど好きなのよ。
男役群舞。二度と実現しないであろう(いや世の中何があるかわからんぞ)ワタルまとぶみらんの並びを堪能。三者三様の笑顔とキザり方が楽しくて目が泳ぎました。そして一番キザっているのがみらんくんという事実(笑)。
とうこちゃんと絡むワタさん。ここも楽はひときわ楽しそうだったなあ。おどけた感じのラブラブっぷりが。(つーか楽では本編でも最初の「それがあなたにとってどんな意味があるの?」から既に可愛い甘えた声でびっくりでした)
そして小柄ながらキレのいいダンスのコトコトと、その隣で負けてない柚美さんに釘付け(笑)。
そして、それが終わるとデュエットダンス。
檀ちゃんが出てくる前に、ワタさんが暫く一人で踊るんですが。
このときほど中日の舞台の狭さを感じる時はありません。全員出ている時もこれほどは感じない(笑)。
だってほんとに狭いよ? 舞台の端から端まで使って踊るワタさんを見てると。(いやどうせファンですから)
檀ちゃんが出てきてからは、この二人の見せてくれる物語に素直に酔います。あこがれに輝くわたるくんの表情。戸惑いを見せて俯く檀ちゃん。
檀ちゃんの手を取ろうとしてかわされ、でも追いかけて半ば強引に手を取って、また一旦離れて。
檀ちゃんの前に跪き、真っ直ぐな愛情に満ちた明るい瞳で見上げ、手を差し伸べるわたるくん。その手に、そっと優雅なしぐさで、自分の手を重ねる檀ちゃん。
その後はもう、巡り会った喜びに酔う二人に見ている方も酔って。
ラストの寄り添う姿も、その後の手に手を取ってはけていく姿も。
檀ちゃんの退団があるからなおさら、本当にこのデュエットダンスがあってよかったなあと。
「愛」を目に見える形で見せてくれるって、すごいよな。(いやどうせファンですから)
話はちょっとそれますが。
他人様の観劇感想などを読んで、私は実は檀ちゃんアムネリスの真価をわかっていないのかもしれない、と思いました。
アムネリスのいい場面で、大抵ラダメスを見ているらしいので。
その最たるものが「私がファラオになります!」から「エチオピアを滅ぼしに行きましょう」まで。
ずっとラダメスを、己が過ち(と言うしかない)から敬愛するファラオを死なせ、望んだ恋も平和も全て失い、絶望に言葉もない彼の顔を見てるから。
前半では、それでも「亡きファラオもそれを望んで」と言うアムネリスに何か訴えたげな様子を見せていたのだけれど、楽に見たときはそれすらしなく、できなくなっていた、その絶望。
だから「エチオピアを滅ぼしに行きましょう」のソロは耳で聞いているだけ、剣を振り上げるアムネリスと兵士達の姿は背景として目に入っているだけ、なのでした(DVDのカメラワークと一緒)。
上手端に座ったとき、視線の関係で初めてここのアムネリスが見えて、そう思いました。
あと、最後も。ラダメスを見ていると、不戦の宣言をするアムネリスをちゃんと見れていません。
……しょうがないよな(爆)。ごめん檀ちゃん、ごめんアムネリス様。
そんな私ですが、最後アムネリスにつれないラダメス、これはちょっとひどいよなーと思っていたのですよ。
が、最後の最後千秋楽で、この場面にすごく納得がいきました。
「あなたは祖国を選ばれた」って、その言い方はないだろ、アムネリスの気持ちだってわかってるだろ、と思っていたのですが、いや、でも、ラダメスはこう言うしかなかったんだ。
だって、ここでアムネリスの気持ちに生半可に理解を見せても、それは何にもならないんだもの。
ラダメスの死に嘆くところを見られただけで、周囲が動揺したり非難めいた目で見られるアムネリスなのに、その彼を逃がすなんて、そんなことできるはずがない。いや、アムネリスはやってしまうかもしれないけれど、それは彼女のためにならない。例えそれが彼女の望みだとしても。
だってラダメスは、彼女の思いに応えられなかっただけで、彼女を傷つけたかった訳でも不幸にしたかった訳でもないんだもの。
正面から見ていたら、アムネリスと目を合わせようとしないラダメスの無表情が、そんなアムネリスへの精一杯の誠意を押し殺したもののように見えて、すとんと自分の中で落ちてきました。
やはりセンター芝居はセンターで見ろと言うことか。
(それ以前に、今更気づくなんて鈍い!と自分で突っ込み)
ここ納得したら、ラダメスの物語が自分の中で全部納得できました。いや、最後の最後でこんなカタルシス(ある意味)を得られるなんて思っていなかったなあ。ちょっとびっくり。でもよかった。
フィナーレの話に戻りまして。
とうこちゃんエトワール。「アイーダの信念」だけど、笑顔でこれを歌う姿を見られるのに、じーんと来ます。
次に嶺、大真、綺華、真尋の4人降り。これも嬉しい。
そしてまとぶんもスターさんで。檀ちゃんも美しくて。
そしてそして。最後に大きい羽背負って出てくるワタさんを見ると、とてもとても幸せな気持ちになるのですよ。
いやどうせファンですから。でもファンでよかった。
ヅカファン歴が浅い私だけれど、もしかしたら今(去年くらいから今)が幸せの絶頂なのかもしれない。
大好きなトップさんと、大好きなその相手役さんと、大好きなその組と、を見ることができる今が。
幸せすぎて恐い、ってヤツ?(爆)(でもいつまで続くかわからないしさ……)
***
なんだか、散々書き散らしたにもかかわらず、全然語りきれていないような気がする。
どんなに素晴らしい公演だったか。出演者一人一人がどれだけ頑張っていたか。熱が客席に伝わってきたか。1幕ラストの大合唱がどれだけ素晴らしかったか。その中でただふたり心が通じ合うラダメスとアイーダがどれだけ眩しかったか。
……ディティールばっかり語ってるからだな(木を見て森を書けない人)。
いいんだ『王家』の素晴らしさなんて今更私が語らなくても当然のことで(あ、逃げた)。
ま、でも明日はもう星バウ初日だし(笑)。
王家感想はひとまずおしまい。
本当に、楽しかったです。
楽も同様でしたが、高騰ぶりに前方席は諦めて2階後方センターを。
だって、2階センターならフィナーレでワタさんの投げキスが来るじゃないですか!!
ええ、しっかりゲットしました。しかもオペラで(笑)。ウィンクつきでしたよね?
と言う訳で、フィナーレの話。
本編も大好きですが、フィナーレも大好きなんです。
勿論、初演のときから。ちゃんと本編とリンクして、かつ華やぎがあって明るくて、心癒して浮き立たせてくれるいいフィナーレだなあと。
フィナーレの幕開きを告げるまとぶん。前半日程と比べてこの公演中にまた一回り大きくなったなあと。一人でも全然OK、ちゃんと劇場全体を埋めてました。感涙。
本編のウバルドが追い詰められた孤独な王子で悲しい分、このきらきらした笑顔が眩しくて、泣ける。その本編があるからこそ、直球過ぎる歌詞も素直に心に沁みる。
檀ちゃんを中心にした娘役群舞「明日の世界は我らが創る」ここでまたみんなの笑顔が胸に沁みて。
檀ちゃんを中心にエチオピア側のナンバーで、この後とうこさんを中心にエジプト側のナンバーで、って言うのがね、ベタだけど好きなのよ。
男役群舞。二度と実現しないであろう(いや世の中何があるかわからんぞ)ワタルまとぶみらんの並びを堪能。三者三様の笑顔とキザり方が楽しくて目が泳ぎました。そして一番キザっているのがみらんくんという事実(笑)。
とうこちゃんと絡むワタさん。ここも楽はひときわ楽しそうだったなあ。おどけた感じのラブラブっぷりが。(つーか楽では本編でも最初の「それがあなたにとってどんな意味があるの?」から既に可愛い甘えた声でびっくりでした)
そして小柄ながらキレのいいダンスのコトコトと、その隣で負けてない柚美さんに釘付け(笑)。
そして、それが終わるとデュエットダンス。
檀ちゃんが出てくる前に、ワタさんが暫く一人で踊るんですが。
このときほど中日の舞台の狭さを感じる時はありません。全員出ている時もこれほどは感じない(笑)。
だってほんとに狭いよ? 舞台の端から端まで使って踊るワタさんを見てると。(いやどうせファンですから)
檀ちゃんが出てきてからは、この二人の見せてくれる物語に素直に酔います。あこがれに輝くわたるくんの表情。戸惑いを見せて俯く檀ちゃん。
檀ちゃんの手を取ろうとしてかわされ、でも追いかけて半ば強引に手を取って、また一旦離れて。
檀ちゃんの前に跪き、真っ直ぐな愛情に満ちた明るい瞳で見上げ、手を差し伸べるわたるくん。その手に、そっと優雅なしぐさで、自分の手を重ねる檀ちゃん。
その後はもう、巡り会った喜びに酔う二人に見ている方も酔って。
ラストの寄り添う姿も、その後の手に手を取ってはけていく姿も。
檀ちゃんの退団があるからなおさら、本当にこのデュエットダンスがあってよかったなあと。
「愛」を目に見える形で見せてくれるって、すごいよな。(いやどうせファンですから)
話はちょっとそれますが。
他人様の観劇感想などを読んで、私は実は檀ちゃんアムネリスの真価をわかっていないのかもしれない、と思いました。
アムネリスのいい場面で、大抵ラダメスを見ているらしいので。
その最たるものが「私がファラオになります!」から「エチオピアを滅ぼしに行きましょう」まで。
ずっとラダメスを、己が過ち(と言うしかない)から敬愛するファラオを死なせ、望んだ恋も平和も全て失い、絶望に言葉もない彼の顔を見てるから。
前半では、それでも「亡きファラオもそれを望んで」と言うアムネリスに何か訴えたげな様子を見せていたのだけれど、楽に見たときはそれすらしなく、できなくなっていた、その絶望。
だから「エチオピアを滅ぼしに行きましょう」のソロは耳で聞いているだけ、剣を振り上げるアムネリスと兵士達の姿は背景として目に入っているだけ、なのでした(DVDのカメラワークと一緒)。
上手端に座ったとき、視線の関係で初めてここのアムネリスが見えて、そう思いました。
あと、最後も。ラダメスを見ていると、不戦の宣言をするアムネリスをちゃんと見れていません。
……しょうがないよな(爆)。ごめん檀ちゃん、ごめんアムネリス様。
そんな私ですが、最後アムネリスにつれないラダメス、これはちょっとひどいよなーと思っていたのですよ。
が、最後の最後千秋楽で、この場面にすごく納得がいきました。
「あなたは祖国を選ばれた」って、その言い方はないだろ、アムネリスの気持ちだってわかってるだろ、と思っていたのですが、いや、でも、ラダメスはこう言うしかなかったんだ。
だって、ここでアムネリスの気持ちに生半可に理解を見せても、それは何にもならないんだもの。
ラダメスの死に嘆くところを見られただけで、周囲が動揺したり非難めいた目で見られるアムネリスなのに、その彼を逃がすなんて、そんなことできるはずがない。いや、アムネリスはやってしまうかもしれないけれど、それは彼女のためにならない。例えそれが彼女の望みだとしても。
だってラダメスは、彼女の思いに応えられなかっただけで、彼女を傷つけたかった訳でも不幸にしたかった訳でもないんだもの。
正面から見ていたら、アムネリスと目を合わせようとしないラダメスの無表情が、そんなアムネリスへの精一杯の誠意を押し殺したもののように見えて、すとんと自分の中で落ちてきました。
やはりセンター芝居はセンターで見ろと言うことか。
(それ以前に、今更気づくなんて鈍い!と自分で突っ込み)
ここ納得したら、ラダメスの物語が自分の中で全部納得できました。いや、最後の最後でこんなカタルシス(ある意味)を得られるなんて思っていなかったなあ。ちょっとびっくり。でもよかった。
フィナーレの話に戻りまして。
とうこちゃんエトワール。「アイーダの信念」だけど、笑顔でこれを歌う姿を見られるのに、じーんと来ます。
次に嶺、大真、綺華、真尋の4人降り。これも嬉しい。
そしてまとぶんもスターさんで。檀ちゃんも美しくて。
そしてそして。最後に大きい羽背負って出てくるワタさんを見ると、とてもとても幸せな気持ちになるのですよ。
いやどうせファンですから。でもファンでよかった。
ヅカファン歴が浅い私だけれど、もしかしたら今(去年くらいから今)が幸せの絶頂なのかもしれない。
大好きなトップさんと、大好きなその相手役さんと、大好きなその組と、を見ることができる今が。
幸せすぎて恐い、ってヤツ?(爆)(でもいつまで続くかわからないしさ……)
***
なんだか、散々書き散らしたにもかかわらず、全然語りきれていないような気がする。
どんなに素晴らしい公演だったか。出演者一人一人がどれだけ頑張っていたか。熱が客席に伝わってきたか。1幕ラストの大合唱がどれだけ素晴らしかったか。その中でただふたり心が通じ合うラダメスとアイーダがどれだけ眩しかったか。
……ディティールばっかり語ってるからだな(木を見て森を書けない人)。
いいんだ『王家』の素晴らしさなんて今更私が語らなくても当然のことで(あ、逃げた)。
ま、でも明日はもう星バウ初日だし(笑)。
王家感想はひとまずおしまい。
本当に、楽しかったです。
ナイルの流れに飲み込まれ(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月25日 宝塚さて、前楽は今公演私的最前列でした。
上手端で、パレードであかしくんと目が合ったのは前述のとおり。
その向こうがゆかりくんとみなみちゃんで、麗しい並びだわーと思って見てましたが、こちらのお二人には見てもらえませんでした(笑)。
しかし何より。
前方上手端はラダメスを見るのにブラボーな席でした。
最初から白い衣装で上手に向かって歩いてくるし(遠い眼差しが素敵、っていやここそんなこと言ってる場面じゃないから)。
「エジプトは領地を広げてる」も上手花道だし。いやここは下手のときも「わーこっち走ってくるー!」と美味しかったけど。
有名人だ!と見つかるのも上手。
アイーダと愛を確かめ合った後、月の満ちる頃の再会を約束して最高に嬉しそうな顔で走ってくるのも上手。
美味しい美味しい。
でも、特に良かったのは、1幕最後。
平和の意味をファラオに問われ、お聞きください、と「世界に求む」を歌いだすときの表情。
純粋な願いに輝く、少年のような顔。
ああ、この人はそういう人なのだと。
近くで仰ぎ見て、胸が熱くなった。
もうひとつこの席で期待していたのは、地下牢の場面。ここも上手せり上がり。
この、孤独と絶望から、アイーダが生きていることに希望を見出し、しかしアイーダの声に驚いて駆け寄るラダメス。もしかしたら私が全編中で一番好きかもしれない場面。
照明がかなり暗いので、近いと言っても7列目ではそれほどよくは見えませんでした。
でも、目で見えなくても、近くにいる、という存在を感じて。
全身全霊の演技を全身で感じ取れた、ような気がして。
貴重な経験でした。
ラダメスだけでなくて。やはり舞台が近いと、物語に飲み込まれる。『王家』は何回観ても毎回うるうるきていたのだけれど、圧倒され加減が違う。
それこそ、ナイルの流れに押し流されるように。
……こういう作品はぐだぐだ言わず、登場人物と一緒に彼らの織り成す感情とその物語の奔流に飲み込まれて押し流されてしまうのが正しい見方なのかもしれないと思いました。
今までさんざん語ってたくせに(笑)。
と言う訳で、ナイルに溺れて呆然としていた間の呟きをとりとめなく(結局書くのか)。
エチオピアが攻めてくる、の知らせに喜びつつも、目の前でエジプトの伝令が死ぬと痛ましげに顔を背けるエチオピア娘たち。
間近で見て気づいたこと。
・柚美さんて美人
・うめちゃんお化粧上手くなったなあ
美人選びで選ばれたうめちゃんの叫び。
「イシスの神よありがとーっ!!」
何だそれ(笑)。
ちなみに楽は「お先にごめんなさぁい」でした。これがいつものパターンですかね。
エレナさんの「きゃー、ラダメス将軍よーっ!」がパワーアップしていた(キンキン声になってた)。
ついでにその後のラダメスにたかる群集も当然パワーアップしていた。特に人の輪からはじき出されてムッとして、手前の男を突き飛ばして転ばせてでもラダメスに近づくももかさんがステキだ。
アイーダいじめが目の前ですごい迫力でした。怖かった(笑)。
でも這いつくばるアイーダが痛々しくも色っぽくてちょっと狼狽しました(不謹慎な!)。
凱旋の群舞は2階でセンターで見たときが最高にかっこよかったです。
いや、正直、振り付けは微妙な気もするんだけど、少なくともかっこいいって感じではない気がするんだけど、でもそのレトロ感と言うか微妙なダサさがまた良いと言うか、えーと。
……いいんだよこの人たちがやればかっこいいんだよ!(理屈放棄)
センターでピンスポを浴びるみらんくんはスターさんでした。そして彼はこの日は前髪センターパーツで決めてました(笑)。
***
ケペルとメレルカの話(しつこい)。
嶺ケペルの崩れっぷりが抑え気味になってました。
崩れはするんだけど、その時間が短いと言うか、崩れっぱなしではないというか。11日は「このまま行くと楽頃はどうなるんだろう」と心配してたんですが、明らかにそれよりは抑え気味。ああよかった。
でも、戦場での自失ぶりは増していたような。敵兵を殺した後、呆然とした顔をして、しばらくたって我に帰る感じがしたんですね(おーい戦場では命取りになるぞ)。
あと、援軍に駆けつけた後、ケペルは一瞬負傷したラダメスを心配そうに見るんですよ。メレルカはそんなことせず、すぐに敵に向かっていくのに。
対して、その大真メレルカはダーク度が増してました。
1幕終盤エチオピアの捕虜を引き出しに行くところ。「わかった」という感じの嘲笑と言うか冷笑。何故捕虜を連れてくるか、明らかにラダメスの意図を誤解してます(爆)。
アイーダに対しても、必死に父の命乞いをするのを嘲笑って突き放す顔がめちゃくちゃ楽しそうだ。友達の彼女だなんて夢にも思わないんだろうな(笑)。
ほんと面白いこの二人。
更に「人々は何でもすぐに忘れる」の場面。
前に見たときより、不満や苛立ちや怒りが強く表現されている気がしました。それをラダメスにぶつけている。ラダメスも、二人が苛立っていることがわかって、その怒りに誠実に答えようとしている。
ケペルとメレルカはラダメスの真意は理解できていないし、ラダメスも二人の苛立ちの正体を理解出来てはいないけれど。それでも友人同士が正直に思いをぶつけ合おうとしている。
そんな感情のやり取りが感じられました。
良くなった、と言うか私は好きです。こうなったのが後半だとしたら、この後半バージョンを見ることができてよかった。
あと、ラストのラダメス処刑の場面。
ラダメスが地下牢に沈んだ後、メレルカが胸に手を当てて彼の死を悼むように静かに佇むのに対し、ケペルは顔をゆがめ肩を震わせ、地下牢(と客席)に激しく背を向ける。
が、その後。ケペルは向き直り、姿勢を正し、胸に手を当てて静かに祈るように俯く。
……但し、その時点では暗転して舞台殆ど真っ暗なんですけどね(笑)。
前回見たとき気づかなかったよ。背を向けたままだと思ってたよ。
つーかオペラで追ってなきゃ気づかないよ!(追ったのか)
ここ向き直ってるのがわかると全然印象変わってくるんだけどなあ。見てる人が何人いるか(苦笑)。
とか色々変わったり気づいたりしたんで、ケペルが「真面目で繊細な常識人」に見えてきました。それもまた良し。
***
更にどうでもいいことですが。
今公演で私のお気に入りに嶺恵斗くんと音花ゆりちゃんを追加。
嶺くん……いや元々割と好きではあったんだが。でも今公演ならみらんくんにはまるのが普通だと思うんだが(笑)。まあ私の好みカテゴリには「濃い」「癖がある」と言うエリアがあるので。
とか言いつつ。「この人は何を考えてるのかしら。何を意図して演じてるのかしら」としげしげと見つめているうちに気がついたら好きに、と言うのは、しぃちゃん(『1914/愛』のシャガール)で通った道なんですけど。
またか、またなのか自分。
私的「音花ゆりちゃんはこんな子」。
・舞台顔は仙堂さんに似ている。でも仙堂さんよりほわんとしている。
・熱演系。もしかしたらやりすぎ気味?(それでこそ星組)
・フィナーレでは終始口をにぱっと開けた笑顔。白い歯がまぶしい(黒塗りだから余計に)。
こういう風に見えたんだが次回見たら全然イメージ違ったらどうしよう(笑)。
つーか、二人とも檀ちゃんMS出るんじゃないですか。行かねば(笑)。
いや元々行くつもりだけど、楽しみが増えました。(それとあとももかさんとゆかりちゃん。すげー楽しみ)
上手端で、パレードであかしくんと目が合ったのは前述のとおり。
その向こうがゆかりくんとみなみちゃんで、麗しい並びだわーと思って見てましたが、こちらのお二人には見てもらえませんでした(笑)。
しかし何より。
前方上手端はラダメスを見るのにブラボーな席でした。
最初から白い衣装で上手に向かって歩いてくるし(遠い眼差しが素敵、っていやここそんなこと言ってる場面じゃないから)。
「エジプトは領地を広げてる」も上手花道だし。いやここは下手のときも「わーこっち走ってくるー!」と美味しかったけど。
有名人だ!と見つかるのも上手。
アイーダと愛を確かめ合った後、月の満ちる頃の再会を約束して最高に嬉しそうな顔で走ってくるのも上手。
美味しい美味しい。
でも、特に良かったのは、1幕最後。
平和の意味をファラオに問われ、お聞きください、と「世界に求む」を歌いだすときの表情。
純粋な願いに輝く、少年のような顔。
ああ、この人はそういう人なのだと。
近くで仰ぎ見て、胸が熱くなった。
もうひとつこの席で期待していたのは、地下牢の場面。ここも上手せり上がり。
この、孤独と絶望から、アイーダが生きていることに希望を見出し、しかしアイーダの声に驚いて駆け寄るラダメス。もしかしたら私が全編中で一番好きかもしれない場面。
照明がかなり暗いので、近いと言っても7列目ではそれほどよくは見えませんでした。
でも、目で見えなくても、近くにいる、という存在を感じて。
全身全霊の演技を全身で感じ取れた、ような気がして。
貴重な経験でした。
ラダメスだけでなくて。やはり舞台が近いと、物語に飲み込まれる。『王家』は何回観ても毎回うるうるきていたのだけれど、圧倒され加減が違う。
それこそ、ナイルの流れに押し流されるように。
……こういう作品はぐだぐだ言わず、登場人物と一緒に彼らの織り成す感情とその物語の奔流に飲み込まれて押し流されてしまうのが正しい見方なのかもしれないと思いました。
今までさんざん語ってたくせに(笑)。
と言う訳で、ナイルに溺れて呆然としていた間の呟きをとりとめなく(結局書くのか)。
エチオピアが攻めてくる、の知らせに喜びつつも、目の前でエジプトの伝令が死ぬと痛ましげに顔を背けるエチオピア娘たち。
間近で見て気づいたこと。
・柚美さんて美人
・うめちゃんお化粧上手くなったなあ
美人選びで選ばれたうめちゃんの叫び。
「イシスの神よありがとーっ!!」
何だそれ(笑)。
ちなみに楽は「お先にごめんなさぁい」でした。これがいつものパターンですかね。
エレナさんの「きゃー、ラダメス将軍よーっ!」がパワーアップしていた(キンキン声になってた)。
ついでにその後のラダメスにたかる群集も当然パワーアップしていた。特に人の輪からはじき出されてムッとして、手前の男を突き飛ばして転ばせてでもラダメスに近づくももかさんがステキだ。
アイーダいじめが目の前ですごい迫力でした。怖かった(笑)。
でも這いつくばるアイーダが痛々しくも色っぽくてちょっと狼狽しました(不謹慎な!)。
凱旋の群舞は2階でセンターで見たときが最高にかっこよかったです。
いや、正直、振り付けは微妙な気もするんだけど、少なくともかっこいいって感じではない気がするんだけど、でもそのレトロ感と言うか微妙なダサさがまた良いと言うか、えーと。
……いいんだよこの人たちがやればかっこいいんだよ!(理屈放棄)
センターでピンスポを浴びるみらんくんはスターさんでした。そして彼はこの日は前髪センターパーツで決めてました(笑)。
***
ケペルとメレルカの話(しつこい)。
嶺ケペルの崩れっぷりが抑え気味になってました。
崩れはするんだけど、その時間が短いと言うか、崩れっぱなしではないというか。11日は「このまま行くと楽頃はどうなるんだろう」と心配してたんですが、明らかにそれよりは抑え気味。ああよかった。
でも、戦場での自失ぶりは増していたような。敵兵を殺した後、呆然とした顔をして、しばらくたって我に帰る感じがしたんですね(おーい戦場では命取りになるぞ)。
あと、援軍に駆けつけた後、ケペルは一瞬負傷したラダメスを心配そうに見るんですよ。メレルカはそんなことせず、すぐに敵に向かっていくのに。
対して、その大真メレルカはダーク度が増してました。
1幕終盤エチオピアの捕虜を引き出しに行くところ。「わかった」という感じの嘲笑と言うか冷笑。何故捕虜を連れてくるか、明らかにラダメスの意図を誤解してます(爆)。
アイーダに対しても、必死に父の命乞いをするのを嘲笑って突き放す顔がめちゃくちゃ楽しそうだ。友達の彼女だなんて夢にも思わないんだろうな(笑)。
ほんと面白いこの二人。
更に「人々は何でもすぐに忘れる」の場面。
前に見たときより、不満や苛立ちや怒りが強く表現されている気がしました。それをラダメスにぶつけている。ラダメスも、二人が苛立っていることがわかって、その怒りに誠実に答えようとしている。
ケペルとメレルカはラダメスの真意は理解できていないし、ラダメスも二人の苛立ちの正体を理解出来てはいないけれど。それでも友人同士が正直に思いをぶつけ合おうとしている。
そんな感情のやり取りが感じられました。
良くなった、と言うか私は好きです。こうなったのが後半だとしたら、この後半バージョンを見ることができてよかった。
あと、ラストのラダメス処刑の場面。
ラダメスが地下牢に沈んだ後、メレルカが胸に手を当てて彼の死を悼むように静かに佇むのに対し、ケペルは顔をゆがめ肩を震わせ、地下牢(と客席)に激しく背を向ける。
が、その後。ケペルは向き直り、姿勢を正し、胸に手を当てて静かに祈るように俯く。
……但し、その時点では暗転して舞台殆ど真っ暗なんですけどね(笑)。
前回見たとき気づかなかったよ。背を向けたままだと思ってたよ。
つーかオペラで追ってなきゃ気づかないよ!(追ったのか)
ここ向き直ってるのがわかると全然印象変わってくるんだけどなあ。見てる人が何人いるか(苦笑)。
とか色々変わったり気づいたりしたんで、ケペルが「真面目で繊細な常識人」に見えてきました。それもまた良し。
***
更にどうでもいいことですが。
今公演で私のお気に入りに嶺恵斗くんと音花ゆりちゃんを追加。
嶺くん……いや元々割と好きではあったんだが。でも今公演ならみらんくんにはまるのが普通だと思うんだが(笑)。まあ私の好みカテゴリには「濃い」「癖がある」と言うエリアがあるので。
とか言いつつ。「この人は何を考えてるのかしら。何を意図して演じてるのかしら」としげしげと見つめているうちに気がついたら好きに、と言うのは、しぃちゃん(『1914/愛』のシャガール)で通った道なんですけど。
またか、またなのか自分。
私的「音花ゆりちゃんはこんな子」。
・舞台顔は仙堂さんに似ている。でも仙堂さんよりほわんとしている。
・熱演系。もしかしたらやりすぎ気味?(それでこそ星組)
・フィナーレでは終始口をにぱっと開けた笑顔。白い歯がまぶしい(黒塗りだから余計に)。
こういう風に見えたんだが次回見たら全然イメージ違ったらどうしよう(笑)。
つーか、二人とも檀ちゃんMS出るんじゃないですか。行かねば(笑)。
いや元々行くつもりだけど、楽しみが増えました。(それとあとももかさんとゆかりちゃん。すげー楽しみ)
いい千秋楽でした。(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月24日 宝塚楽と前楽、行ってきました。
疲労困憊。
5日や11日にダブルヘッダーしたときは、こんなに消耗しなかったのに。やはり楽はテンションが違う。熱い、熱すぎる。いやそこがいいんだけど(笑)。
11時の回の1幕の時点では「なんで私もっと通わなかったんだ!」と後悔しましたが、今はもうこれで十分、堪能しました、という気分です。(つーか何だかんだ言って7回見てる(^^;)
特に前楽は7列目。今までで最前列で、舞台に飲み込まれました。まあ、そりゃ最上手でしたけどね(パレードであかしの目線ゲット!)。
とりあえず舞台の話でなく、楽挨拶のことなどから。
記憶の範囲なんで言葉は違っていると思いますが、ニュアンスだけでも。
組長ご挨拶。
拍手が鳴り止まずしばらく喋れず。やっと喋れるようになって。
「出演者皆、この作品を愛し、この作品におけるそれぞれの役割を理解し」取り組んでまいりました、だったかな。
そうだよな。みんなみんな素晴らしかった、ひとりひとりがこの舞台をつくる大事なパーツだった。
あと、専科のお二人、関係者やお客様への感謝の言葉。
今後の予定として今週末からのバウ、5月の大劇場公演、その大劇場公演からとなみちゃんが加わること、まとぶんの組替え。檀ちゃんの退団について「残念ながら檀れいが退団を決意いたしました」と。
そして、まとぶんのディナーショーの話になって。
「出演者は一歩前へ!」
……全員前に出やがりましたよ(爆)。
客席大ウケ。仕込んでたそうですよ、全くやってくれるったら。
改めて出演者は前へ、と紹介。
続けて檀ちゃんミュージックサロンも。今度は本当に出る人だけでいいからねー、と言って。音花ゆりちゃんがロケットで階段で前に出られなくて一生懸命手を振ってました。と言うか踊ってました(笑)。
ワタさんご挨拶。
寒い中見に来てくれたお客様に対するお礼を述べて。
「この作品は『戦いは新たな戦いを生むだけ』という現在にも続くテーマの物語で、その物語を命がけで生きた登場人物たちに応えるには」
うんうん。
「5月からの新しい作品、新しい役に全力で取り組むことだと!」
これ、舞台からも客席からも笑いが出ましたけど。
でも、考えると、言うとおりだよな。
それぞれ、まず自分の本分を尽くす。やるべきことを精一杯やることが大事なんで。
……またしても、ワタさんの言葉に自分を反省させられました。
はい。私も頑張ります(遊んでばかりいないでな)。
その後の最初のカーテンコールから、自然と、すぐスタンディングオベーションになって。
拍手も、幕が上がってもなかなか鳴り止まないで、それが何度も続いて。
最後には「ありがとー!」「星組さいこー!」と客席のあちこちから叫ぶ声が。
本当に、いい千秋楽でした。
出待ちもしました。そりゃわざわざ行くからにはフルコース。いや入りはしなかったけど。
中日の出待ちはなかなか大変で。ビルの1階ロビーになるんですけど、狭いんですよね。もう人でぎゅうぎゅうで。整理していたスタッフの皆様は大変。お疲れ様でした。
あと下級生の皆様はガードの方を通らないで行っちゃうのがちょっと寂しかったですが(ぜいたく)。
千秋楽は、出演者が通るたびにガードギャラリー一同拍手なのですが。
かなり早く出てきた嶺くん。まだみんな並んだりなんだりでバタバタしていたせいで、拍手しそびれた!
その後のあかしとかゆかりちゃんとかみらんくん(大活躍お疲れさま)には拍手あったのに。悔やまれますわ。 いやそれもなんとなくらしいけどと言ったら怒られるだろうか。
あと見たのは、ももかさん(ピンク色で統一したお洋服、眼鏡までピンクだった。かわいー)、檀ちゃん(ジーンズでちょっとびっくり。かっこよかった)、まとぶん。
かなり遅く、8時過ぎにワタさん。
茶色のコートに白っぽいパンツ、そして、帽子なしサングラスなしと大サービス。そしてそして、お手紙直接受け取りと、もうほんと大サービス。
いいなあ、ほんと男前だあの人。
偶然出会ったドリーさんのお友達(世の中って狭い)に、ワタさんいいトップさんだよね、ファンのし甲斐があるよね、と言ってもらえて、でれでれと喜んでおりました(笑)。
その直後、最後はとうこさんでした。会の人が掛け声やってて、ふんふんと聞いている様子が可愛かったです。
と言う訳で、私の名古屋通いはこれにて終了。
楽しかった。しあわせでした。
舞台の感想はまた別途だらだた書きます。
あーでもひとつだけ。
嶺ケペルの崩れっぷりが抑え気味になってましたよ!
11日に見たときは、このまま行くと楽頃はどうなっちゃうんだ、と思ってたのに。
おかげでケペルが「真面目で繊細な常識人」に見えてきましたよ。そうか、君、普通の人なんだね、ラダメスやメレルカの方が普通じゃないんだ、多分。
いやそれが軍人に向いているかどうかは別として(笑)。
対する大真メレルカは悪と言うか恐さが増してました。1幕終盤エチオピアの捕虜を引き出しに行くところからずーっと嘲笑顔って……恐いですそれ。
***
私信。
サトリさん、「洗脳」なんて人聞きの悪い(笑)。ただSS送っただけですよ?
しぃケペルの話、楽しみにしてまーす。
疲労困憊。
5日や11日にダブルヘッダーしたときは、こんなに消耗しなかったのに。やはり楽はテンションが違う。熱い、熱すぎる。いやそこがいいんだけど(笑)。
11時の回の1幕の時点では「なんで私もっと通わなかったんだ!」と後悔しましたが、今はもうこれで十分、堪能しました、という気分です。(つーか何だかんだ言って7回見てる(^^;)
特に前楽は7列目。今までで最前列で、舞台に飲み込まれました。まあ、そりゃ最上手でしたけどね(パレードであかしの目線ゲット!)。
とりあえず舞台の話でなく、楽挨拶のことなどから。
記憶の範囲なんで言葉は違っていると思いますが、ニュアンスだけでも。
組長ご挨拶。
拍手が鳴り止まずしばらく喋れず。やっと喋れるようになって。
「出演者皆、この作品を愛し、この作品におけるそれぞれの役割を理解し」取り組んでまいりました、だったかな。
そうだよな。みんなみんな素晴らしかった、ひとりひとりがこの舞台をつくる大事なパーツだった。
あと、専科のお二人、関係者やお客様への感謝の言葉。
今後の予定として今週末からのバウ、5月の大劇場公演、その大劇場公演からとなみちゃんが加わること、まとぶんの組替え。檀ちゃんの退団について「残念ながら檀れいが退団を決意いたしました」と。
そして、まとぶんのディナーショーの話になって。
「出演者は一歩前へ!」
……全員前に出やがりましたよ(爆)。
客席大ウケ。仕込んでたそうですよ、全くやってくれるったら。
改めて出演者は前へ、と紹介。
続けて檀ちゃんミュージックサロンも。今度は本当に出る人だけでいいからねー、と言って。音花ゆりちゃんがロケットで階段で前に出られなくて一生懸命手を振ってました。と言うか踊ってました(笑)。
ワタさんご挨拶。
寒い中見に来てくれたお客様に対するお礼を述べて。
「この作品は『戦いは新たな戦いを生むだけ』という現在にも続くテーマの物語で、その物語を命がけで生きた登場人物たちに応えるには」
うんうん。
「5月からの新しい作品、新しい役に全力で取り組むことだと!」
これ、舞台からも客席からも笑いが出ましたけど。
でも、考えると、言うとおりだよな。
それぞれ、まず自分の本分を尽くす。やるべきことを精一杯やることが大事なんで。
……またしても、ワタさんの言葉に自分を反省させられました。
はい。私も頑張ります(遊んでばかりいないでな)。
その後の最初のカーテンコールから、自然と、すぐスタンディングオベーションになって。
拍手も、幕が上がってもなかなか鳴り止まないで、それが何度も続いて。
最後には「ありがとー!」「星組さいこー!」と客席のあちこちから叫ぶ声が。
本当に、いい千秋楽でした。
出待ちもしました。そりゃわざわざ行くからにはフルコース。いや入りはしなかったけど。
中日の出待ちはなかなか大変で。ビルの1階ロビーになるんですけど、狭いんですよね。もう人でぎゅうぎゅうで。整理していたスタッフの皆様は大変。お疲れ様でした。
あと下級生の皆様はガードの方を通らないで行っちゃうのがちょっと寂しかったですが(ぜいたく)。
千秋楽は、出演者が通るたびにガードギャラリー一同拍手なのですが。
かなり早く出てきた嶺くん。まだみんな並んだりなんだりでバタバタしていたせいで、拍手しそびれた!
その後のあかしとかゆかりちゃんとかみらんくん(大活躍お疲れさま)には拍手あったのに。悔やまれますわ。 いやそれもなんとなくらしいけどと言ったら怒られるだろうか。
あと見たのは、ももかさん(ピンク色で統一したお洋服、眼鏡までピンクだった。かわいー)、檀ちゃん(ジーンズでちょっとびっくり。かっこよかった)、まとぶん。
かなり遅く、8時過ぎにワタさん。
茶色のコートに白っぽいパンツ、そして、帽子なしサングラスなしと大サービス。そしてそして、お手紙直接受け取りと、もうほんと大サービス。
いいなあ、ほんと男前だあの人。
偶然出会ったドリーさんのお友達(世の中って狭い)に、ワタさんいいトップさんだよね、ファンのし甲斐があるよね、と言ってもらえて、でれでれと喜んでおりました(笑)。
その直後、最後はとうこさんでした。会の人が掛け声やってて、ふんふんと聞いている様子が可愛かったです。
と言う訳で、私の名古屋通いはこれにて終了。
楽しかった。しあわせでした。
舞台の感想はまた別途だらだた書きます。
あーでもひとつだけ。
嶺ケペルの崩れっぷりが抑え気味になってましたよ!
11日に見たときは、このまま行くと楽頃はどうなっちゃうんだ、と思ってたのに。
おかげでケペルが「真面目で繊細な常識人」に見えてきましたよ。そうか、君、普通の人なんだね、ラダメスやメレルカの方が普通じゃないんだ、多分。
いやそれが軍人に向いているかどうかは別として(笑)。
対する大真メレルカは悪と言うか恐さが増してました。1幕終盤エチオピアの捕虜を引き出しに行くところからずーっと嘲笑顔って……恐いですそれ。
***
私信。
サトリさん、「洗脳」なんて人聞きの悪い(笑)。ただSS送っただけですよ?
しぃケペルの話、楽しみにしてまーす。
お礼返し。
2005年2月23日ドリーさんにお礼を言われてしまい恐縮しておりますkineです。
だってあれは、私の見たい場面でもあるので。
『1914/愛』は大好きです。
ワタ檀ラブラブコメディとして最高です。
アリスティド・ブリュアンはワタさんの演じた中で最も好きな役です。トップになってからの中では、一番好き。
でも、多少の不満もあって。
ラブコメとしては最高なんだけど、もうちょっと芸術家たちと絡んでほしかったなー、とか。
アデルとラブコメしてるだけだったら、わざわざアリスティド・ブリュアンという実在の人物にした意味がないじゃん。カリスマシャンソン歌手として活躍するところも見たかったなー、とか。(あの赤黒コスプレは最高に似合っていて好きなんだけれども)
そんなことを、ドリーさんとお喋りしていて思い出したので、形になりました。
ので、むしろこちらこそお礼を言うべきところです。
でも喜んでもらえてうれしい。ありがとー。
いや、私は信じてますから!
描かれないところで実際は二人が尽力していて、アポリネールの釈放はその成果だって!(笑)
調子に乗ってSSが増えてます。
『王家に捧ぐ歌』ケペルの後日談。但し中日版。ダメ男万歳(笑)
かなり捏造な話ですが、一応、ケペルウォッチャー・サトリさんには及第点もらいましたので、公開。
で、明日は中日王家の前楽と楽です。見納めてきます。
だってあれは、私の見たい場面でもあるので。
『1914/愛』は大好きです。
ワタ檀ラブラブコメディとして最高です。
アリスティド・ブリュアンはワタさんの演じた中で最も好きな役です。トップになってからの中では、一番好き。
でも、多少の不満もあって。
ラブコメとしては最高なんだけど、もうちょっと芸術家たちと絡んでほしかったなー、とか。
アデルとラブコメしてるだけだったら、わざわざアリスティド・ブリュアンという実在の人物にした意味がないじゃん。カリスマシャンソン歌手として活躍するところも見たかったなー、とか。(あの赤黒コスプレは最高に似合っていて好きなんだけれども)
そんなことを、ドリーさんとお喋りしていて思い出したので、形になりました。
ので、むしろこちらこそお礼を言うべきところです。
でも喜んでもらえてうれしい。ありがとー。
いや、私は信じてますから!
描かれないところで実際は二人が尽力していて、アポリネールの釈放はその成果だって!(笑)
調子に乗ってSSが増えてます。
『王家に捧ぐ歌』ケペルの後日談。但し中日版。ダメ男万歳(笑)
かなり捏造な話ですが、一応、ケペルウォッチャー・サトリさんには及第点もらいましたので、公開。
で、明日は中日王家の前楽と楽です。見納めてきます。
ほしぐみだいすき日記(笑)
2005年2月20日 宝塚『ハウル』見に日比谷行ったとき、礼音くん舞台写真@ドルチェ・ヴィータを買ってしまいました。
しかも2枚。しかも両方ともサテリコン。
いや、好きなんですよ。この場面の礼音くん。
大物ガキ大将扱い?されている礼音くんですが、今の彼の魅力の一つは「少年ゆえのほろ苦いのにどこか甘やかな哀愁」であると、私は思ってます。サテリコンの場面はそんな彼の魅力がよく現れているなあと。
舞台写真は本人選定なんですよね? 大劇も東宝もこの場面をもってくるあたり、本人もわかってんじゃん(笑)。ちなみに私は大劇の、座り込んで思いつめた目をしているバージョンが好きです(誰も聞いてません)。
舞台写真は買わないと宣言していたのですが、最近歯止めが利かなくなって、既に数枚持っております。『ドルチェ・ヴィータ!』のワタ檀とかワタうめとか、楊国忠@しぃちゃん(実は「ええっ役作り変わった!?」と思ったその日に衝動買いしていた。今更白状・笑)とか(笑)。
***
中日感想、読み返すと文句つけてるみたいですが、決してそんなことではなくて。
得意分野でない役を振られた人も、これをいつか糧にしてくれるといいな、と勝手に思ってます。
しゅんくんはまだ若いんだから持ち味が確立する前にいろんな経験しとけー! とか。
嶺くんはここで自分の持ち味を自覚して、今までになかった引出しの存在に気づいてくれ、とか。色男も出来る貴重なバイプレーヤーかつ同期としてすずみんトップ政権を支えてくれ、くらいの遠大な構想で(何気に大胆発言)。
ゆかりちゃんの、美貌と、男前な声と、攻撃的なキャラ立てのアンバランスさもすごく魅力的だと思ってます。これからが楽しみ。
いや、いいんですよ。これだけ小姑のように脇役まで気になるのは星担ゆえだから。で、星担はみんなの頑張りをなんだかんだ言いながら暖かく見守ってるんだから。
それ以外の客はセンター3人以外をそんなにディープに見ないから問題ないし(あ、また問題発言)。←だって、一年半前の自分がそうだったから(^^;。
つーか私はマジ楽しいです。中日王家。
湖月嶺大真の組み合わせとか、ワタさんの後ろで対で踊るまとぶみらんとか、拝めると思っていなかったものがいっぱい拝めたので。(どんな組み合わせでも楽しいのは星組ダイスキだからなのかなあ、やっぱり)
女官とかも見ていて飽きないよなあ。「それはファラオの娘だから」のところ、みんなどう見てもやりすぎなんだけど、多分一見さんは気づかないんだろうなあ。勿体無いと言うかそれでいいと言うか(笑)。
あ、冒頭の女官さんたちアルバイトのエジプト兵、ももかさんをついつい見てしまいます。割と見つけやすい位置にいることもあるんだけど、何より熱演で。伝令が死ぬところ慟哭しすぎ(いやその場面は既に女官だから!←すみませんマジボケしてました(^^;)。男前と評判のうめちゃん兵士をチェックし損ねてるんで、残り少ない観劇機会で頑張らないと。
***
中日と言えば、11日午後はしぃちゃんがご観劇でした。ななななんで三連休の初日にジェンヌさんが(うろたえ)。
2階席だったので、緑野さんが教えてくれなかったら多分気づかなかったと思う。感謝感謝。2幕開演前にロビーで張っていた(…)ところ、関係者入口から入ってくる姿を見られました。一人なのに何やら笑顔。直前まで誰かとお話でもしていたのかと思われ。緑野さん情報によるとみっこさんと一緒だったそうですが、このときは一人でした。
さて、この回、私は友人と一緒でした。まとぶファンのTちゃん。フェアリー系のお嬢さんで私は彼女にめろめろなんですが(笑・但し人妻)。
そもそもなんで11日に名古屋入りかと言うと彼女の希望なんですが、その話はまたいずれ気が向いたら。
と言う訳で私に付き合って彼女も無人のロビー(中日のお客さんはお行儀が良く「お席にお着きください」と言われたらさっさといなくなる)でしぃちゃんが姿を現すのを待っててくれました。
「かっこいいですね! 感動しちゃいました!」
そうかそうか、喜んでくれて私もうれしいよ。
「キレイな人なんですねー。グラフのポートとかではあまりそう思わなかったんですけど」
…………。
その気持ちがわかってしまうあたり、何だかなぁ……(苦笑)。
誰かしぃちゃんの公式写真をプロデュースしてあげてください。余計なお世話なのは重々承知ですが、懇願。
あ、最近「立樹遥 月組公演」って検索来てましたが、エリザでも観に行ったんでしょうかね。
何か面白いネタがあったらメールフォーム(HOMEにあります)でよろしくー。お待ちしております(笑)。
***
そうこうしているうちに来週の今日はバウ初日だし。
すずみんとみきちぐとぎんがみちゃんと、せあらちゃんと仙堂さんで「男女5人船物語」。想像しただけで楽しい。実際見たら楽しくなかったとしても想像で元が取れるくらい楽しい(また何気に問題発言)。
と言う訳で、ほしぐみだいすき日記でした。
一人を、だけじゃなくてひとつの組を贔屓にするって楽しいなあ、と言う話(笑)。……通うのは大変ですけどね。
ついでに。[HOME]にSSひとつ追加しました。今更『1914/愛』。登場人物はアリスティド・ブリュアンとポール・ギョーム。ホテル・ドリー宿泊時に思いついたので、ドリーさんに捧ぐ。宿代の足し、にはならないと思うけど(笑)。
……しかしこの公演も今見ると「この人ももういない」「この人も」「あ、この人も」と寂しくなってしまいますな。これをくりかえしていくってことかぁ、これから。
実は「ラダメスとアイーダの出会い編」も書いてはみたのですが、アップするには至らず。誰も思いつかないニーズのなさそうな話は気楽に書けても、主役直球ど真ん中は書きにくいですな(笑)。
しかも2枚。しかも両方ともサテリコン。
いや、好きなんですよ。この場面の礼音くん。
大物ガキ大将扱い?されている礼音くんですが、今の彼の魅力の一つは「少年ゆえのほろ苦いのにどこか甘やかな哀愁」であると、私は思ってます。サテリコンの場面はそんな彼の魅力がよく現れているなあと。
舞台写真は本人選定なんですよね? 大劇も東宝もこの場面をもってくるあたり、本人もわかってんじゃん(笑)。ちなみに私は大劇の、座り込んで思いつめた目をしているバージョンが好きです(誰も聞いてません)。
舞台写真は買わないと宣言していたのですが、最近歯止めが利かなくなって、既に数枚持っております。『ドルチェ・ヴィータ!』のワタ檀とかワタうめとか、楊国忠@しぃちゃん(実は「ええっ役作り変わった!?」と思ったその日に衝動買いしていた。今更白状・笑)とか(笑)。
***
中日感想、読み返すと文句つけてるみたいですが、決してそんなことではなくて。
得意分野でない役を振られた人も、これをいつか糧にしてくれるといいな、と勝手に思ってます。
しゅんくんはまだ若いんだから持ち味が確立する前にいろんな経験しとけー! とか。
嶺くんはここで自分の持ち味を自覚して、今までになかった引出しの存在に気づいてくれ、とか。色男も出来る貴重なバイプレーヤーかつ同期としてすずみんトップ政権を支えてくれ、くらいの遠大な構想で(何気に大胆発言)。
ゆかりちゃんの、美貌と、男前な声と、攻撃的なキャラ立てのアンバランスさもすごく魅力的だと思ってます。これからが楽しみ。
いや、いいんですよ。これだけ小姑のように脇役まで気になるのは星担ゆえだから。で、星担はみんなの頑張りをなんだかんだ言いながら暖かく見守ってるんだから。
それ以外の客はセンター3人以外をそんなにディープに見ないから問題ないし(あ、また問題発言)。←だって、一年半前の自分がそうだったから(^^;。
つーか私はマジ楽しいです。中日王家。
湖月嶺大真の組み合わせとか、ワタさんの後ろで対で踊るまとぶみらんとか、拝めると思っていなかったものがいっぱい拝めたので。(どんな組み合わせでも楽しいのは星組ダイスキだからなのかなあ、やっぱり)
女官とかも見ていて飽きないよなあ。「それはファラオの娘だから」のところ、みんなどう見てもやりすぎなんだけど、多分一見さんは気づかないんだろうなあ。勿体無いと言うかそれでいいと言うか(笑)。
あ、冒頭の女官さんたちアルバイトのエジプト兵、ももかさんをついつい見てしまいます。割と見つけやすい位置にいることもあるんだけど、何より熱演で。伝令が死ぬところ慟哭しすぎ(いやその場面は既に女官だから!←すみませんマジボケしてました(^^;)。男前と評判のうめちゃん兵士をチェックし損ねてるんで、残り少ない観劇機会で頑張らないと。
***
中日と言えば、11日午後はしぃちゃんがご観劇でした。ななななんで三連休の初日にジェンヌさんが(うろたえ)。
2階席だったので、緑野さんが教えてくれなかったら多分気づかなかったと思う。感謝感謝。2幕開演前にロビーで張っていた(…)ところ、関係者入口から入ってくる姿を見られました。一人なのに何やら笑顔。直前まで誰かとお話でもしていたのかと思われ。緑野さん情報によるとみっこさんと一緒だったそうですが、このときは一人でした。
さて、この回、私は友人と一緒でした。まとぶファンのTちゃん。フェアリー系のお嬢さんで私は彼女にめろめろなんですが(笑・但し人妻)。
そもそもなんで11日に名古屋入りかと言うと彼女の希望なんですが、その話はまたいずれ気が向いたら。
と言う訳で私に付き合って彼女も無人のロビー(中日のお客さんはお行儀が良く「お席にお着きください」と言われたらさっさといなくなる)でしぃちゃんが姿を現すのを待っててくれました。
「かっこいいですね! 感動しちゃいました!」
そうかそうか、喜んでくれて私もうれしいよ。
「キレイな人なんですねー。グラフのポートとかではあまりそう思わなかったんですけど」
…………。
その気持ちがわかってしまうあたり、何だかなぁ……(苦笑)。
誰かしぃちゃんの公式写真をプロデュースしてあげてください。余計なお世話なのは重々承知ですが、懇願。
あ、最近「立樹遥 月組公演」って検索来てましたが、エリザでも観に行ったんでしょうかね。
何か面白いネタがあったらメールフォーム(HOMEにあります)でよろしくー。お待ちしております(笑)。
***
そうこうしているうちに来週の今日はバウ初日だし。
すずみんとみきちぐとぎんがみちゃんと、せあらちゃんと仙堂さんで「男女5人船物語」。想像しただけで楽しい。実際見たら楽しくなかったとしても想像で元が取れるくらい楽しい(また何気に問題発言)。
と言う訳で、ほしぐみだいすき日記でした。
一人を、だけじゃなくてひとつの組を贔屓にするって楽しいなあ、と言う話(笑)。……通うのは大変ですけどね。
ついでに。[HOME]にSSひとつ追加しました。今更『1914/愛』。登場人物はアリスティド・ブリュアンとポール・ギョーム。ホテル・ドリー宿泊時に思いついたので、ドリーさんに捧ぐ。宿代の足し、にはならないと思うけど(笑)。
……しかしこの公演も今見ると「この人ももういない」「この人も」「あ、この人も」と寂しくなってしまいますな。これをくりかえしていくってことかぁ、これから。
実は「ラダメスとアイーダの出会い編」も書いてはみたのですが、アップするには至らず。誰も思いつかないニーズのなさそうな話は気楽に書けても、主役直球ど真ん中は書きにくいですな(笑)。
三つめの『アイーダ』(劇団四季『アイーダ』@大阪MBS劇場)
2005年2月19日 舞台(宝塚以外)字数が足りなくなったので、続き。
四季版オリジナルキャラ、ラダメスの父ゾーザー。
息子を王女と結婚させファラオを亡き者にし国の実権を握ろうとする宰相。
美形中年悪役っつーか、息子よりかっこいい(笑)。黒服に赤いライン、お付きのダンサーたちも同じ衣装で踊る踊る、これまたかっこいい。
歌も、張りのある高音が邪悪っぽくてかっこよかったなあ。オペラで出すとしたらキャラクターテノールがいいなあ。松浦健で。ヅカだったらハマコとか英真組長にくどく濃くやってほしいなあ(……今一気に「かっこいい」の信憑性が落ちたような気がする)。
もう一人オリジナル、メレブ。ヌビア王家に使えていた家の息子だが子供の頃に奴隷としてエジプトに連れてこられ、ラダメスに命を救われ彼の家に仕える。アイーダとヌビア人たちを結びつける役割。
小柄ではしっこく要領よく、コミカルでシニカルな若者。でも実は祖国への思いは熱い。こういうキャラも好きなんですよねー。松浦健のもうちょっと若い頃だったらこっちだなあ。
ミュージカルなんだから楽曲とかダンスにも言及すべきところですが、そこまで意識が行かなかった。ヌビアの民とアイーダの場面は力強くてよいですが、やっぱり作りやすいのかな、こういう場面は。
(ちなみに。四季版が「エチオピア」でなく「ヌビア」としている理由は何なんでしょうね? 実在の国名を出さないよう配慮したとか?)
自分用メモとして、本日の配役。四季ってあんまり見たこと無いから、よくわかんないんだけども、アイーダとアムネリスはCD版と同じキャストなので、所謂表キャストなのかな。私としてはメレブとゾーザーが良かったです。
アイーダ:濱田めぐみ
アムネリス:佐渡寧子
ラダメス:福井晶一
メレブ:有賀光一
ゾーザー:大塚俊
明日で終わりなせいか、客席はテンション高めでした。リピーター多いんだろうな。スタンディングオベーションに乗り遅れた私(笑)。
そういう意味でもこのタイミングで見ておいてよかったかなと。
四季版オリジナルキャラ、ラダメスの父ゾーザー。
息子を王女と結婚させファラオを亡き者にし国の実権を握ろうとする宰相。
美形中年悪役っつーか、息子よりかっこいい(笑)。黒服に赤いライン、お付きのダンサーたちも同じ衣装で踊る踊る、これまたかっこいい。
歌も、張りのある高音が邪悪っぽくてかっこよかったなあ。オペラで出すとしたらキャラクターテノールがいいなあ。松浦健で。ヅカだったらハマコとか英真組長にくどく濃くやってほしいなあ(……今一気に「かっこいい」の信憑性が落ちたような気がする)。
もう一人オリジナル、メレブ。ヌビア王家に使えていた家の息子だが子供の頃に奴隷としてエジプトに連れてこられ、ラダメスに命を救われ彼の家に仕える。アイーダとヌビア人たちを結びつける役割。
小柄ではしっこく要領よく、コミカルでシニカルな若者。でも実は祖国への思いは熱い。こういうキャラも好きなんですよねー。松浦健のもうちょっと若い頃だったらこっちだなあ。
ミュージカルなんだから楽曲とかダンスにも言及すべきところですが、そこまで意識が行かなかった。ヌビアの民とアイーダの場面は力強くてよいですが、やっぱり作りやすいのかな、こういう場面は。
(ちなみに。四季版が「エチオピア」でなく「ヌビア」としている理由は何なんでしょうね? 実在の国名を出さないよう配慮したとか?)
自分用メモとして、本日の配役。四季ってあんまり見たこと無いから、よくわかんないんだけども、アイーダとアムネリスはCD版と同じキャストなので、所謂表キャストなのかな。私としてはメレブとゾーザーが良かったです。
アイーダ:濱田めぐみ
アムネリス:佐渡寧子
ラダメス:福井晶一
メレブ:有賀光一
ゾーザー:大塚俊
明日で終わりなせいか、客席はテンション高めでした。リピーター多いんだろうな。スタンディングオベーションに乗り遅れた私(笑)。
そういう意味でもこのタイミングで見ておいてよかったかなと。
三つの『アイーダ』(劇団四季『アイーダ』@大阪MBS劇場、を中心に)
2005年2月19日 舞台(宝塚以外)劇団四季『アイーダ』見てきました。
何故こんな時に(名古屋で『王家』やってるのに!)と思いますが、一度見ておきたかったのに明日で終わりだと聞いたもので。
と思ったら、6月から京都でやるんだそうで。なんだ、だったら無理して今見なくても良かったのに。
でもまあ、結論としては今見てよかったですけど。
オペラと宝塚との比較とか、色々考えられて面白かったです。そういう見方中心なのは失礼かと思いますが、でもそれは私としては仕方ないので。
『王家に捧ぐ歌』は「こう料理したのか」という感想を持ったのですが。
四季版(ディズニー版と言うべきか)『アイーダ』の第一印象は「アイーダでなくてもいいじゃんこれ!」でした。
だって、アイーダとアムネリスのキャラが全然違うんですよ。『王家』も違うけれど、あれはまだ、あのアイーダあのアムネリスがこうなったのか、思える。でも四季版は設定とか枠組みとかを借りてきただけに見える。
逆に言うと、『王家』がいかにオペラに忠実に作って、その上で独自の要素を盛り込んでいるか、と言うのがわかりました。
どちらが良いとかではなくて、ただ比較として。
(と言いつつ、立ち読みしたプログラムに、アイーダ役を得意としたレオンタイン・プライスが書いた絵本が元ネタのひとつになっているとあり、見てみたくなりました。オペラ開幕前のアイーダの生活等も書かれているんだそうで、それが今回のアイーダとラダメスの出会いにつながるのかな)
と、思ってたんですが。
ラストまで行き着いて、テーマ的な部分では四季版は結局オペラと同じところに着地し、『王家』が違うのかなと。
「100回生まれ変わっても君を見つけ出すよ」と「ただひとつできることがあるわ。祈ることよ」の違いと言うか。
オペラと四季版が『アイーダ』で宝塚が『王家に捧ぐ歌』であることの差と言うか。
あと、四季版は「ヒロインもの」でした。主役はアイーダ。予想したとおりでしたが。タイトルロールだしね。
その点宝塚は男役が主役だから。(『カルメン』『トゥーランドット』と女性がタイトルロールのオペラの宝塚化に際してはタイトルを変更し、『ホセとカルメン』『カラフとトゥーランドット』と言うヒーローを先に置いた副題がつけられているように)
そのヒーローであるラダメスですが、こちらは特にオペラとかけ離れたキャラになってはおらず。やんちゃで、冒険好きで、と若い感じになってるけど、善良で、でも何もわかっていない、と言うあたり。
と言うか、オペラのラダメスって実は人格無いよね。「エジプトの将軍」「アイーダを愛しアムネリスに愛される」って設定はあるけど、人となりは描かれていないよね。色々考えているうちにそのことに気づいてしまいました。(そうかだから私はオペラ『アイーダ』がそれほど好きじゃなかったのかもしれない)
ラダメスについてもう少し言うと。
『王家』では、アイーダがエチオピアの王女であることは皆に知られている。
前述のとおりストーリー進行やキャラ立てはオペラと宝塚版は良く似ていて四季版はかなり違うのですが、数少ない四季版はオペラどおりなのに宝塚だけが違う点、それがこの「アイーダが王女であると知られている」こと。
何故そうなのか、私は「それはタカラヅカだから」とすごく納得してるんですが。
だって、その方がラダメスがかっこいいから。
いや、だって、キレイでかわいい捕虜の奴隷娘に恋して、後から「えー王女だったの!?」と気づいてびっくり、より、敵国の王女と知ってそれでも愛を貫こうとする方が、かっこいいじゃないですか。わかっているのがアイーダだけだと、アイーダの苦悩だけが深まりラダメスが馬鹿に見えるじゃないですか。
それにその方がロマンチックだし。
話を四季版に戻して、アイーダとアムネリス。
アイーダは、オペラよりも宝塚よりも強くたくましい女性。迷いつつも王女として国民の期待に応え国を支えようと成長する女性。それ以前の、初対面でアムネリスの心を捉えてお友達に納まっちゃうあたりもたくましいよなーと感心しましたが。ラダメスとの出会いから恋に落ちる過程(これは四季版オリジナル)も、対等に言い争ってケンカして、でも何故か惹かれる、と言う描かれ方でした。
アムネリスは「おしゃれが私の切り札」と歌う、美人でちょっとあーぱーな女の子として登場。ラダメスへの思いも隠さず「どうしてあの人は私に会いに来てくれないの!」とヒステリー気味。
でもそんな彼女も王女として皆に期待されることの重圧と孤独に苛まれていて、それを理解する(彼女も実は王女だから)アイーダに心を開く。「友達としてお願いしているの」「あなたはいつも正しいことを言ってくれるわ、私と違って」とか、すげー可愛い女の子で。(ヅカだったらとなみちゃんに演ってほしい気がする)
そんな二人のヒロインでしたが、結論から言うとアムネリスの圧勝。いや別に勝ち負けつけなくても、と思いますが。でも見てる人の印象に残るのはアムネリスだろう。
四季のアムネリスは、アイーダのことをお友達だと思っているんですよ。だから、破局は彼女にとって、愛する男性と信頼する友人に裏切られたと言う二重の苦しみな訳で。
事が露見した後、ラダメスに「何も知らなかったと言えば命は助ける」と言っても拒絶され。アイーダには「ラダメスを助けて、あなたも彼を愛しているのでしょう」と懇願されても出来ないと言わざるを得ず。
でも、彼女は。二人がともに手を取り合って死ねるよう取り計らう。愛した男と友人のために。父であるファラオの反対を押し切って。死に行く父を、あなたは私にこの国を託さなければならないのだから、私に決断させろと説得して。
アムネリスは、オペラでも宝塚でも一番見る者の感情移入を誘うキャラクタですが、四季版はこの最後のサヨナラホームラン的逆転があるのでよりその傾向が強くなってます。なまじ最初がちゃらちゃらした脳味噌軽そうな女の子だっただけに、余計に。
ラストも、アイーダとラダメスは生まれ変わって巡り会うのに、アムネリスだけはそのまま永い時をさまよっている(ように見える)かと思うと、ひどいじゃないかそれー!って感じで。いや生まれ変わって巡り会う、はロマンチックでいいけどさ。
アイーダは、詰め込みすぎて難しいのかも。
「虐げられた民の声に応えて王女の自覚に目覚める」のと「ラダメスとの初めての恋で変わっていく」と言うある意味相反する変化が同時進行なんですよ。その迷いゆえにメレブ(後述)は死んじゃうし。ちょっと私的には消化不良でした。
あと、二人をともに死なせると言う形で許すアムネリスは哀しくも毅然としてとても魅力的なのですが、最初からそれとわかっているため、地下牢でラダメスとアイーダがお互いを探す場面が無いんですな。
ここ、二人の、特にラダメスの見せ場だと思ってるんで(オペラでも宝塚でも「もうここから出られない!」「私を愛したために貴女を死なせてしまうのか!」と言う、アイーダを思うが故のラダメスの慟哭が好きなんです)、それが無くなって、よりアムネリス一人勝ちになってしまっているかと。
勿論、それもいいんですけどね。アムネリス、元がふつーの女の子なだけに、女王としての責任と地位を引き受ける強さと痛々しさが泣けました。
文字数が尽きた、ので次項へ。
何故こんな時に(名古屋で『王家』やってるのに!)と思いますが、一度見ておきたかったのに明日で終わりだと聞いたもので。
と思ったら、6月から京都でやるんだそうで。なんだ、だったら無理して今見なくても良かったのに。
でもまあ、結論としては今見てよかったですけど。
オペラと宝塚との比較とか、色々考えられて面白かったです。そういう見方中心なのは失礼かと思いますが、でもそれは私としては仕方ないので。
『王家に捧ぐ歌』は「こう料理したのか」という感想を持ったのですが。
四季版(ディズニー版と言うべきか)『アイーダ』の第一印象は「アイーダでなくてもいいじゃんこれ!」でした。
だって、アイーダとアムネリスのキャラが全然違うんですよ。『王家』も違うけれど、あれはまだ、あのアイーダあのアムネリスがこうなったのか、思える。でも四季版は設定とか枠組みとかを借りてきただけに見える。
逆に言うと、『王家』がいかにオペラに忠実に作って、その上で独自の要素を盛り込んでいるか、と言うのがわかりました。
どちらが良いとかではなくて、ただ比較として。
(と言いつつ、立ち読みしたプログラムに、アイーダ役を得意としたレオンタイン・プライスが書いた絵本が元ネタのひとつになっているとあり、見てみたくなりました。オペラ開幕前のアイーダの生活等も書かれているんだそうで、それが今回のアイーダとラダメスの出会いにつながるのかな)
と、思ってたんですが。
ラストまで行き着いて、テーマ的な部分では四季版は結局オペラと同じところに着地し、『王家』が違うのかなと。
「100回生まれ変わっても君を見つけ出すよ」と「ただひとつできることがあるわ。祈ることよ」の違いと言うか。
オペラと四季版が『アイーダ』で宝塚が『王家に捧ぐ歌』であることの差と言うか。
あと、四季版は「ヒロインもの」でした。主役はアイーダ。予想したとおりでしたが。タイトルロールだしね。
その点宝塚は男役が主役だから。(『カルメン』『トゥーランドット』と女性がタイトルロールのオペラの宝塚化に際してはタイトルを変更し、『ホセとカルメン』『カラフとトゥーランドット』と言うヒーローを先に置いた副題がつけられているように)
そのヒーローであるラダメスですが、こちらは特にオペラとかけ離れたキャラになってはおらず。やんちゃで、冒険好きで、と若い感じになってるけど、善良で、でも何もわかっていない、と言うあたり。
と言うか、オペラのラダメスって実は人格無いよね。「エジプトの将軍」「アイーダを愛しアムネリスに愛される」って設定はあるけど、人となりは描かれていないよね。色々考えているうちにそのことに気づいてしまいました。(そうかだから私はオペラ『アイーダ』がそれほど好きじゃなかったのかもしれない)
ラダメスについてもう少し言うと。
『王家』では、アイーダがエチオピアの王女であることは皆に知られている。
前述のとおりストーリー進行やキャラ立てはオペラと宝塚版は良く似ていて四季版はかなり違うのですが、数少ない四季版はオペラどおりなのに宝塚だけが違う点、それがこの「アイーダが王女であると知られている」こと。
何故そうなのか、私は「それはタカラヅカだから」とすごく納得してるんですが。
だって、その方がラダメスがかっこいいから。
いや、だって、キレイでかわいい捕虜の奴隷娘に恋して、後から「えー王女だったの!?」と気づいてびっくり、より、敵国の王女と知ってそれでも愛を貫こうとする方が、かっこいいじゃないですか。わかっているのがアイーダだけだと、アイーダの苦悩だけが深まりラダメスが馬鹿に見えるじゃないですか。
それにその方がロマンチックだし。
話を四季版に戻して、アイーダとアムネリス。
アイーダは、オペラよりも宝塚よりも強くたくましい女性。迷いつつも王女として国民の期待に応え国を支えようと成長する女性。それ以前の、初対面でアムネリスの心を捉えてお友達に納まっちゃうあたりもたくましいよなーと感心しましたが。ラダメスとの出会いから恋に落ちる過程(これは四季版オリジナル)も、対等に言い争ってケンカして、でも何故か惹かれる、と言う描かれ方でした。
アムネリスは「おしゃれが私の切り札」と歌う、美人でちょっとあーぱーな女の子として登場。ラダメスへの思いも隠さず「どうしてあの人は私に会いに来てくれないの!」とヒステリー気味。
でもそんな彼女も王女として皆に期待されることの重圧と孤独に苛まれていて、それを理解する(彼女も実は王女だから)アイーダに心を開く。「友達としてお願いしているの」「あなたはいつも正しいことを言ってくれるわ、私と違って」とか、すげー可愛い女の子で。(ヅカだったらとなみちゃんに演ってほしい気がする)
そんな二人のヒロインでしたが、結論から言うとアムネリスの圧勝。いや別に勝ち負けつけなくても、と思いますが。でも見てる人の印象に残るのはアムネリスだろう。
四季のアムネリスは、アイーダのことをお友達だと思っているんですよ。だから、破局は彼女にとって、愛する男性と信頼する友人に裏切られたと言う二重の苦しみな訳で。
事が露見した後、ラダメスに「何も知らなかったと言えば命は助ける」と言っても拒絶され。アイーダには「ラダメスを助けて、あなたも彼を愛しているのでしょう」と懇願されても出来ないと言わざるを得ず。
でも、彼女は。二人がともに手を取り合って死ねるよう取り計らう。愛した男と友人のために。父であるファラオの反対を押し切って。死に行く父を、あなたは私にこの国を託さなければならないのだから、私に決断させろと説得して。
アムネリスは、オペラでも宝塚でも一番見る者の感情移入を誘うキャラクタですが、四季版はこの最後のサヨナラホームラン的逆転があるのでよりその傾向が強くなってます。なまじ最初がちゃらちゃらした脳味噌軽そうな女の子だっただけに、余計に。
ラストも、アイーダとラダメスは生まれ変わって巡り会うのに、アムネリスだけはそのまま永い時をさまよっている(ように見える)かと思うと、ひどいじゃないかそれー!って感じで。いや生まれ変わって巡り会う、はロマンチックでいいけどさ。
アイーダは、詰め込みすぎて難しいのかも。
「虐げられた民の声に応えて王女の自覚に目覚める」のと「ラダメスとの初めての恋で変わっていく」と言うある意味相反する変化が同時進行なんですよ。その迷いゆえにメレブ(後述)は死んじゃうし。ちょっと私的には消化不良でした。
あと、二人をともに死なせると言う形で許すアムネリスは哀しくも毅然としてとても魅力的なのですが、最初からそれとわかっているため、地下牢でラダメスとアイーダがお互いを探す場面が無いんですな。
ここ、二人の、特にラダメスの見せ場だと思ってるんで(オペラでも宝塚でも「もうここから出られない!」「私を愛したために貴女を死なせてしまうのか!」と言う、アイーダを思うが故のラダメスの慟哭が好きなんです)、それが無くなって、よりアムネリス一人勝ちになってしまっているかと。
勿論、それもいいんですけどね。アムネリス、元がふつーの女の子なだけに、女王としての責任と地位を引き受ける強さと痛々しさが泣けました。
文字数が尽きた、ので次項へ。
オペラの遺伝子(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月16日 宝塚『王家』感想続き。と言うか余談。
私はオペラも好きなもんで、オペラ原作だとついつい比較してしまうんですが。
今回、技法的に気になったこと。
それは、ストップモーションの使い方。
『王家』はストップモーションを多用しているんだけど、その辺にオペラの遺伝子を感じました。
いや、オペラでストップモーションが多用される、と言うことではないのだけれど。
オペラの舞台においては、アリアの間、時間は止まっている、と以前何かで読んで、納得したことがあって。
登場人物がアリアを歌っている、つまり自分の心情を吐露している間、舞台上の時間は止まっている。世界は現実の時の流れと切り離されている。
それを違う形で表現したのが『王家』のストップモーションのように感じました。
特に、冒頭のラダメス、アイーダ、アムネリス3人の「ナイルの流れのように」。それぞれの歌は誰かに聞かせるための言葉ではなくて。独白と言うより、心の中の声で。その間世界は止まっていて。歌っている者の目に見えるものだけが光が当たっていて。例えば、ラダメスが歌っているときのアイーダがたおやかに舞う姿は、ラダメスの目に映っているもので。
「三度の銅鑼」も。
思い悩むラダメスが歌う間、世界は止まっている。
いや、だから何だって訳じゃないですが、面白いなあと。
あとアイーダをいじめる女官のコーラス、笑い声の不協和音にオペラの遺伝子を感じました。つーかあれ混ざりたい(笑)。
……いや別に女官に混ざりたいんじゃなくてあのコーラスに混ざりたい訳で……恐れ多くて混ざりたいなんて言えませんよあのメンバーに(^^;>
私はオペラも好きなもんで、オペラ原作だとついつい比較してしまうんですが。
今回、技法的に気になったこと。
それは、ストップモーションの使い方。
『王家』はストップモーションを多用しているんだけど、その辺にオペラの遺伝子を感じました。
いや、オペラでストップモーションが多用される、と言うことではないのだけれど。
オペラの舞台においては、アリアの間、時間は止まっている、と以前何かで読んで、納得したことがあって。
登場人物がアリアを歌っている、つまり自分の心情を吐露している間、舞台上の時間は止まっている。世界は現実の時の流れと切り離されている。
それを違う形で表現したのが『王家』のストップモーションのように感じました。
特に、冒頭のラダメス、アイーダ、アムネリス3人の「ナイルの流れのように」。それぞれの歌は誰かに聞かせるための言葉ではなくて。独白と言うより、心の中の声で。その間世界は止まっていて。歌っている者の目に見えるものだけが光が当たっていて。例えば、ラダメスが歌っているときのアイーダがたおやかに舞う姿は、ラダメスの目に映っているもので。
「三度の銅鑼」も。
思い悩むラダメスが歌う間、世界は止まっている。
いや、だから何だって訳じゃないですが、面白いなあと。
あとアイーダをいじめる女官のコーラス、笑い声の不協和音にオペラの遺伝子を感じました。つーかあれ混ざりたい(笑)。
……いや別に女官に混ざりたいんじゃなくてあのコーラスに混ざりたい訳で……恐れ多くて混ざりたいなんて言えませんよあのメンバーに(^^;>
ただ、恋だけでなく。(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月15日 宝塚さて、作品の話なども。
初演の印象と今の感想と、あわせて。
オペラ『アイーダ』には馴染み深かったので、最初に見たときに「こう料理したのか」と感心した。
アイーダの兄やラダメスの友人などの追加された登場人物や、ファラオ暗殺という事件が起こること、オペラと違う要素はたくさんあるけれど。
一番「違う」と思ったのは、ラダメス、アイーダ、アムネリスの三人。
恋愛だけでなく、それぞれの中に政治性を内包していることだった。
一見したところ、この三人はオペラとあまり変わっていない。前半、アイーダとラダメスがいるところにアムネリスが現れて二人の関係を疑うのも同じ。アムネリスが偽りの知らせでアイーダの本心を聞き出すのも同じ。アイーダのため国を裏切った格好になったラダメスが死罪になるのも同じ。最後、地下で寄り添って死んでいくラダメスとアイーダと、その上で祈るアムネリスも同じ。
でも、その心のありようは大きく違う。
オペラの三人は、恋愛に生きる。国家や政治、権力は彼らの外にある。
ラダメスは、愛するアイーダのことしか考えていない。エチオピアの解放もアイーダに祖国を返してやるためで、平和などと言う言葉は出てこない。そもそもオペラのラダメスはアイーダがエチオピアの王女であることを知らない。彼の恋の障害がそれほど大きいものとは思っていない。
アムネリスも。ファラオの娘ではあるけれど、政治の実権は神官たちが握っている。彼女がラダメスを助けたいと願っても、神官たちの判決を覆すことはできない。彼女は神官たちを呪い、死に行くラダメスに平安あれと祈ることしかできない。
アイーダは、唯一最初から恋と祖国に引き裂かれている。そのことを自覚している。でも、彼女は最初から諦めている。恋と祖国への思いの板ばさみで苦悩しつつ、その恋が叶わないことを知っている。救いは死しかないことを予感している。
彼らは恋と愛に生きる存在。
そして、権力は無情にも恋を踏みにじる存在。アイーダの恋を戦に利用しようとするアモナスロのように。アムネリスの恋を黙殺する神官たちのように。
恋愛と政治、国家権力は対立する存在。それがオペラ『アイーダ』。
対して『王家に捧ぐ歌』では。
アイーダはラダメスへの愛と祖国への思いに揺れつつ、それを越える信念を持っている。だから引き裂かれず、自分の足で立ち、世界と対峙し続ける。
ラダメスの願いは恋だけでない。世界に求める「平和」と言う願いがある。アイーダがエチオピア王女と知って、それでも二人の距離を乗り越えようと言う意志がある。
そして、アムネリス。
支配する者の矜持を持つ、大国エジプトの王女。彼女はファラオとして国を治める責任を引き受ける。
恋愛と政治は、いや政治と言うと語弊があるかもしれないが国家や世界に対する意志や責任や信念は、ともに彼らのうちにある。
なるほど、そう料理したのか。
『アイーダ』のタカラヅカ化と言うより、現代化として納得、感心しました。
アイーダは「戦いは新たな戦いを生むだけ」と言う信念を持っている。その信念は、誰に責められようと揺らぐことは無い。
ラダメスは、その信念に触れて、変わる。
ラダメスが変わったことにより、アイーダがただ訴えることしかできなかった信念は、彼の手によってエチオピア解放と言う具体的な行動となる。「この世に平和を」と言う未来への意志として形を持つ。
(この前の、戦場でラダメスが戦いの虚しさを歌う場面。
初見時は冒頭の『エジプトは領地を広げてる』と比べてやや唐突な印象を受けたんですが、彼にとってアイーダと出会ってから初めての大きな戦闘だったのだと気づいたら、納得しました。
知らぬうちにアイーダに影響を受けていたラダメスの目に、今まで見えなかったものが見えてしまったんだ)
そして。
彼らが二人だけの恋を選び、そして潰えた結果、失われたかのように思われた平和は、しかしアムネリスによってふただび引き継がれる。
ただ、恋だけの物語ではなく。歴史だけの物語ではなく。
恋も世界に対しても、全力で生きた彼らの物語だから。
原作であるオペラの、国家や政治に押しつぶされた悲恋の物語を。
もっと熱く、深く、広いラブストーリーに生まれ変わらせて見せてくれたことに、感謝している。
そして、それが湖月わたるトップお披露目の作品であったことに。
そしてもう一度舞台で再会できたことに。
ラダメスと言う男は、一言で表現するなら「馬鹿」ですよね(笑)。
馬鹿だからできたこと。馬鹿だからやってしまったこと。
その全てがいとしく眩しい。
馬鹿だからできたこと、は、誰も思いつかなかったエチオピア解放。「平和」を、「人みな等しく認め合ってお互いを許せるように」と平等と許しを訴えたこと。
馬鹿だからやってしまったこと、は、アイーダと二人で国を捨てようとしてしまったこと。
本当に平和の実現を願うなら、ラダメスはアムネリスと結婚してファラオになるべきだったんだと思う。アイーダの言ったとおりに。
そうすれば八方丸く収まるし、最強国エジプトの王であれば、己の意志で平和を維持することもできただろう。
ラダメスとアイーダが、二人の恋を諦めさえすれば。
DVDをながら見していたとき、そんなことを考えてました。
でも、舞台を見ている間は、全然思いつかなかった。
だってそんなことできるわけが無いもの。
ラダメスは、アイーダを愛しているのに。
馬鹿だから。
馬鹿正直だから。
思いを偽るなんて、できない人だから。
ほんっとに、馬鹿だ。
でも。
アムネリスだって、そんなラダメスだからこそ、愛したんだろう。
あれほど拒絶されても(それもまた馬鹿正直)、彼の最後の言葉に応え、その願いを叶えてしまうほどに。
遠回りでも、そんなラダメスだからこそ、願いが実現するんだろう。
それが、とてもいとしくて、とても眩しい。
雑誌のインタビューで、わたるくんは「私の愛したラダメス役にまた出会えたことがうれしいです」とコメントしていたようです。
……私も、うれしいです。
初演の印象と今の感想と、あわせて。
オペラ『アイーダ』には馴染み深かったので、最初に見たときに「こう料理したのか」と感心した。
アイーダの兄やラダメスの友人などの追加された登場人物や、ファラオ暗殺という事件が起こること、オペラと違う要素はたくさんあるけれど。
一番「違う」と思ったのは、ラダメス、アイーダ、アムネリスの三人。
恋愛だけでなく、それぞれの中に政治性を内包していることだった。
一見したところ、この三人はオペラとあまり変わっていない。前半、アイーダとラダメスがいるところにアムネリスが現れて二人の関係を疑うのも同じ。アムネリスが偽りの知らせでアイーダの本心を聞き出すのも同じ。アイーダのため国を裏切った格好になったラダメスが死罪になるのも同じ。最後、地下で寄り添って死んでいくラダメスとアイーダと、その上で祈るアムネリスも同じ。
でも、その心のありようは大きく違う。
オペラの三人は、恋愛に生きる。国家や政治、権力は彼らの外にある。
ラダメスは、愛するアイーダのことしか考えていない。エチオピアの解放もアイーダに祖国を返してやるためで、平和などと言う言葉は出てこない。そもそもオペラのラダメスはアイーダがエチオピアの王女であることを知らない。彼の恋の障害がそれほど大きいものとは思っていない。
アムネリスも。ファラオの娘ではあるけれど、政治の実権は神官たちが握っている。彼女がラダメスを助けたいと願っても、神官たちの判決を覆すことはできない。彼女は神官たちを呪い、死に行くラダメスに平安あれと祈ることしかできない。
アイーダは、唯一最初から恋と祖国に引き裂かれている。そのことを自覚している。でも、彼女は最初から諦めている。恋と祖国への思いの板ばさみで苦悩しつつ、その恋が叶わないことを知っている。救いは死しかないことを予感している。
彼らは恋と愛に生きる存在。
そして、権力は無情にも恋を踏みにじる存在。アイーダの恋を戦に利用しようとするアモナスロのように。アムネリスの恋を黙殺する神官たちのように。
恋愛と政治、国家権力は対立する存在。それがオペラ『アイーダ』。
対して『王家に捧ぐ歌』では。
アイーダはラダメスへの愛と祖国への思いに揺れつつ、それを越える信念を持っている。だから引き裂かれず、自分の足で立ち、世界と対峙し続ける。
ラダメスの願いは恋だけでない。世界に求める「平和」と言う願いがある。アイーダがエチオピア王女と知って、それでも二人の距離を乗り越えようと言う意志がある。
そして、アムネリス。
支配する者の矜持を持つ、大国エジプトの王女。彼女はファラオとして国を治める責任を引き受ける。
恋愛と政治は、いや政治と言うと語弊があるかもしれないが国家や世界に対する意志や責任や信念は、ともに彼らのうちにある。
なるほど、そう料理したのか。
『アイーダ』のタカラヅカ化と言うより、現代化として納得、感心しました。
アイーダは「戦いは新たな戦いを生むだけ」と言う信念を持っている。その信念は、誰に責められようと揺らぐことは無い。
ラダメスは、その信念に触れて、変わる。
ラダメスが変わったことにより、アイーダがただ訴えることしかできなかった信念は、彼の手によってエチオピア解放と言う具体的な行動となる。「この世に平和を」と言う未来への意志として形を持つ。
(この前の、戦場でラダメスが戦いの虚しさを歌う場面。
初見時は冒頭の『エジプトは領地を広げてる』と比べてやや唐突な印象を受けたんですが、彼にとってアイーダと出会ってから初めての大きな戦闘だったのだと気づいたら、納得しました。
知らぬうちにアイーダに影響を受けていたラダメスの目に、今まで見えなかったものが見えてしまったんだ)
そして。
彼らが二人だけの恋を選び、そして潰えた結果、失われたかのように思われた平和は、しかしアムネリスによってふただび引き継がれる。
ただ、恋だけの物語ではなく。歴史だけの物語ではなく。
恋も世界に対しても、全力で生きた彼らの物語だから。
原作であるオペラの、国家や政治に押しつぶされた悲恋の物語を。
もっと熱く、深く、広いラブストーリーに生まれ変わらせて見せてくれたことに、感謝している。
そして、それが湖月わたるトップお披露目の作品であったことに。
そしてもう一度舞台で再会できたことに。
ラダメスと言う男は、一言で表現するなら「馬鹿」ですよね(笑)。
馬鹿だからできたこと。馬鹿だからやってしまったこと。
その全てがいとしく眩しい。
馬鹿だからできたこと、は、誰も思いつかなかったエチオピア解放。「平和」を、「人みな等しく認め合ってお互いを許せるように」と平等と許しを訴えたこと。
馬鹿だからやってしまったこと、は、アイーダと二人で国を捨てようとしてしまったこと。
本当に平和の実現を願うなら、ラダメスはアムネリスと結婚してファラオになるべきだったんだと思う。アイーダの言ったとおりに。
そうすれば八方丸く収まるし、最強国エジプトの王であれば、己の意志で平和を維持することもできただろう。
ラダメスとアイーダが、二人の恋を諦めさえすれば。
DVDをながら見していたとき、そんなことを考えてました。
でも、舞台を見ている間は、全然思いつかなかった。
だってそんなことできるわけが無いもの。
ラダメスは、アイーダを愛しているのに。
馬鹿だから。
馬鹿正直だから。
思いを偽るなんて、できない人だから。
ほんっとに、馬鹿だ。
でも。
アムネリスだって、そんなラダメスだからこそ、愛したんだろう。
あれほど拒絶されても(それもまた馬鹿正直)、彼の最後の言葉に応え、その願いを叶えてしまうほどに。
遠回りでも、そんなラダメスだからこそ、願いが実現するんだろう。
それが、とてもいとしくて、とても眩しい。
雑誌のインタビューで、わたるくんは「私の愛したラダメス役にまた出会えたことがうれしいです」とコメントしていたようです。
……私も、うれしいです。
好みの男。(雪組東宝公演『青い鳥を探して/タカラヅカ・ドリーム・キングダム』)
2005年2月14日 宝塚今更ですが。
昨日2/13が千秋楽だったんですね。
実は1/21に見てたんですが、『椿姫』とのダブルヘッダーで、翌日から『タック』祭りに突入してしまったので書きそびれました。
記憶が薄れてますが、個人的に書き残しておきたいことだけ書いておこう。
【芝居:青い鳥を探して】
この話で一番かっこいいのはデニスなんですが(断言)。
実は、私的お楽しみは、ジョルジュ・クレベール氏@ハマコでした。
かっこいいよねぇ、この人。
ハマコ氏は元々好きだけど、「かっこいい」と素直に思ったのは今回が初めてかも(笑)。
こんな男やもめ(+育ちすぎの悪ガキ)が近所に住んでたら、嫁に行きたいとは思わないまでもお惣菜を余分に作っておすそ分けしたりしたいなあ。
で「いつもありがとよ」と言われるも良し。「また同じメニューか? 芸がねぇなあ」と言われるも良し(何具体的に妄想してるんですかこの人)。
何だかなあ、このベタベタな悪い奴ぶりと、ベタベタな「根は悪い人じゃない」「実は改心した」ぶりが、呆れつつも好きなんだよなあ。「ありがとうと言われるのは慣れてない」ってあたりの偽悪的な照れ隠し、好きだなあ(笑)。
同じ石田作品のクロード先生(『長い春の果てに』)を彷彿としたりしてるんですが、そんなこと考えるのは私だけだよ、多分(苦笑)。
いやクロード先生も好きだったんですよ。ベタだけど。ワタさんがやってたからだろうと言われればそれまでだけど。でもワタさんの役の中でも特に好きだった。
今回のジョルジュ氏もハマコだからだろうと言われればそれまでだけど。まあこのベタベタで設定が間違ってる(臓器ブローカー云々はまずいだろう)この役を、ハマコ氏の熱演好演がそれなりに筋の通った男に見せてくれてるんだとは思うんだけど。
に、しても。好みの男であるらしいですよ(爆)。 うん。自分でも趣味悪いような気はしてますよ……。
勿論、一般的には、かっこいいと言って挙がるのはフィンセント@コムちゃんの名前だと思うんですけどねー。勿論彼も良かったです。
ケイト@まーちゃんとのやりとりとか、よかったなあ。それぞれの立場でジェイクを気遣っているのが、しみじみと伝わってきて。この二人やっぱりお似合いなんだな(そういう話じゃありませんが)。
デニス@かしげちゃんの魅力は大劇のときに書いたから置いといて、ミルボン壮くん。
何故かお笑いキャラに。記者発表リハーサルのノリが最高にコメディアンテイストなんですが、あれはあれでいいんですか。
……これだけ楽しみつつも、やっぱりこのお芝居退屈だった私。
思えばよくあの『長安』に通ったよなあ。贔屓が出てるってすごいことなんだなと改めて実感しました。
【ショー:タカラヅカ・ドリーム・キングダム】
ROSE。
下手ソファのまーちゃんに目を奪われて、所謂トドコムを全然見られませんでした!(愕然)
だって、あの何かに倦んだような餓えたような気怠げな態度、冷め切ったような炎がちろちろ燃えているようなあの目線。
目が離せないんですけど。
いっそ舞風様とお呼びしたい。
これ、「自分は実は腐女子じゃなくてネカマなのかも!」と言って緑野さんに爆笑されましたが、冷静に考えると単に好みの問題なんだと思います。『ドルチェ・ヴィータ』で、ワタケロにもケロしぃにもあれだけくらいついてたんだもんな(乾笑)。あとあんまり露骨に「さあどうぞ」と差し出されるとかえって楽しめないのかもしれん。
どうも私、コムちゃんについては芝居の好青年の方が好きみたいです。あとスサノオの荒々しく不器用だけど傷つきやすい少年とか。
にしても、まーちゃんは凄い。大劇のときも書いたけど、ほんと今まで清純なお嬢さんとだけ思っていて、失礼しました。トップ娘役ともなれば、そのくらいの相反する技は当然持っているという訳で。(花ちゃんのか細い少女と気品溢れる貴婦人とか。檀ちゃんの闇の聖女とパワフルなコメディエンヌとか)
3パートの中で、一番好きなのは「白昼夢」かなあ。
楽しいから(笑)。
色々な人が出てきて、色々な格好で色々なことをやってて、おもちゃ箱みたい。
悪徳警官@ハマコ氏も好きなんですが。つーか大好きなんですが。結構オペラで追っちゃってるんですが。
やっぱりここは、かしげちゃんだなあ。
でへへっ、て感じの笑顔で「靴みがき〜」とか言いながら出てきて、いつの間にかダークな笑顔でとなみちゃんを篭絡してるあたり、ステキとしか言いようがない。うっとりだ(笑)。
あとやっぱり黒羽ブラック戦隊がポーズ決めてせり上がってくるとわくわくします。すげー楽しい。ずっと見ていたい。
初見のときは3本立ててどれもみっちりぎっしり濃くて胃もたれしましたが、最初からそういうものだと思って観ればそうでもなかったです。
つーか、一番最後で一番重くて濃いと思っていたパート3が一番印象に無いんですけど。警備兵?の衣装とか、妙にキッチュで印象に残ったけど。
最後に。
今回、かしげちゃんがよかったなあ。やっぱきれいだし、かっこよかった。
対して、壮くんが意外と目立っていない印象。『グローリー』の方が印象強いです。
もしかして、耽美だからなのかしら。耽美なので正統派きらきら(ぎらぎら?)タイプの彼はあまり為所が無かったとか。
……宙組の健全メルヘンで水くんの魅力がいまいち発揮できなかったのと同じように。
昨日2/13が千秋楽だったんですね。
実は1/21に見てたんですが、『椿姫』とのダブルヘッダーで、翌日から『タック』祭りに突入してしまったので書きそびれました。
記憶が薄れてますが、個人的に書き残しておきたいことだけ書いておこう。
【芝居:青い鳥を探して】
この話で一番かっこいいのはデニスなんですが(断言)。
実は、私的お楽しみは、ジョルジュ・クレベール氏@ハマコでした。
かっこいいよねぇ、この人。
ハマコ氏は元々好きだけど、「かっこいい」と素直に思ったのは今回が初めてかも(笑)。
こんな男やもめ(+育ちすぎの悪ガキ)が近所に住んでたら、嫁に行きたいとは思わないまでもお惣菜を余分に作っておすそ分けしたりしたいなあ。
で「いつもありがとよ」と言われるも良し。「また同じメニューか? 芸がねぇなあ」と言われるも良し(何具体的に妄想してるんですかこの人)。
何だかなあ、このベタベタな悪い奴ぶりと、ベタベタな「根は悪い人じゃない」「実は改心した」ぶりが、呆れつつも好きなんだよなあ。「ありがとうと言われるのは慣れてない」ってあたりの偽悪的な照れ隠し、好きだなあ(笑)。
同じ石田作品のクロード先生(『長い春の果てに』)を彷彿としたりしてるんですが、そんなこと考えるのは私だけだよ、多分(苦笑)。
いやクロード先生も好きだったんですよ。ベタだけど。ワタさんがやってたからだろうと言われればそれまでだけど。でもワタさんの役の中でも特に好きだった。
今回のジョルジュ氏もハマコだからだろうと言われればそれまでだけど。まあこのベタベタで設定が間違ってる(臓器ブローカー云々はまずいだろう)この役を、ハマコ氏の熱演好演がそれなりに筋の通った男に見せてくれてるんだとは思うんだけど。
に、しても。好みの男であるらしいですよ(爆)。 うん。自分でも趣味悪いような気はしてますよ……。
勿論、一般的には、かっこいいと言って挙がるのはフィンセント@コムちゃんの名前だと思うんですけどねー。勿論彼も良かったです。
ケイト@まーちゃんとのやりとりとか、よかったなあ。それぞれの立場でジェイクを気遣っているのが、しみじみと伝わってきて。この二人やっぱりお似合いなんだな(そういう話じゃありませんが)。
デニス@かしげちゃんの魅力は大劇のときに書いたから置いといて、ミルボン壮くん。
何故かお笑いキャラに。記者発表リハーサルのノリが最高にコメディアンテイストなんですが、あれはあれでいいんですか。
……これだけ楽しみつつも、やっぱりこのお芝居退屈だった私。
思えばよくあの『長安』に通ったよなあ。贔屓が出てるってすごいことなんだなと改めて実感しました。
【ショー:タカラヅカ・ドリーム・キングダム】
ROSE。
下手ソファのまーちゃんに目を奪われて、所謂トドコムを全然見られませんでした!(愕然)
だって、あの何かに倦んだような餓えたような気怠げな態度、冷め切ったような炎がちろちろ燃えているようなあの目線。
目が離せないんですけど。
いっそ舞風様とお呼びしたい。
これ、「自分は実は腐女子じゃなくてネカマなのかも!」と言って緑野さんに爆笑されましたが、冷静に考えると単に好みの問題なんだと思います。『ドルチェ・ヴィータ』で、ワタケロにもケロしぃにもあれだけくらいついてたんだもんな(乾笑)。あとあんまり露骨に「さあどうぞ」と差し出されるとかえって楽しめないのかもしれん。
どうも私、コムちゃんについては芝居の好青年の方が好きみたいです。あとスサノオの荒々しく不器用だけど傷つきやすい少年とか。
にしても、まーちゃんは凄い。大劇のときも書いたけど、ほんと今まで清純なお嬢さんとだけ思っていて、失礼しました。トップ娘役ともなれば、そのくらいの相反する技は当然持っているという訳で。(花ちゃんのか細い少女と気品溢れる貴婦人とか。檀ちゃんの闇の聖女とパワフルなコメディエンヌとか)
3パートの中で、一番好きなのは「白昼夢」かなあ。
楽しいから(笑)。
色々な人が出てきて、色々な格好で色々なことをやってて、おもちゃ箱みたい。
悪徳警官@ハマコ氏も好きなんですが。つーか大好きなんですが。結構オペラで追っちゃってるんですが。
やっぱりここは、かしげちゃんだなあ。
でへへっ、て感じの笑顔で「靴みがき〜」とか言いながら出てきて、いつの間にかダークな笑顔でとなみちゃんを篭絡してるあたり、ステキとしか言いようがない。うっとりだ(笑)。
あとやっぱり黒羽ブラック戦隊がポーズ決めてせり上がってくるとわくわくします。すげー楽しい。ずっと見ていたい。
初見のときは3本立ててどれもみっちりぎっしり濃くて胃もたれしましたが、最初からそういうものだと思って観ればそうでもなかったです。
つーか、一番最後で一番重くて濃いと思っていたパート3が一番印象に無いんですけど。警備兵?の衣装とか、妙にキッチュで印象に残ったけど。
最後に。
今回、かしげちゃんがよかったなあ。やっぱきれいだし、かっこよかった。
対して、壮くんが意外と目立っていない印象。『グローリー』の方が印象強いです。
もしかして、耽美だからなのかしら。耽美なので正統派きらきら(ぎらぎら?)タイプの彼はあまり為所が無かったとか。
……宙組の健全メルヘンで水くんの魅力がいまいち発揮できなかったのと同じように。
言い訳(笑)(『ハウルの動く城』+α)
2005年2月13日ははは。
緑野さんに「『タイタニック』のヒロインの婚約者役は嶺恵斗くんが演じそう」発言をばらされてしまいましたよ。
いや心底似合うと思ってるんですけどね。
一応言い訳させていただきますと。
あの役は本当に救いようのない馬鹿で卑劣で傲慢な男でしたが。
それでもハンサムでセレブってとこがこの配役のキモですから!!
そこのところをどうかご理解くださいませ。
(誰に訴えてるんだ)(勿論恵斗くんのファンに)
いや『タイタニック』のあの男もある意味結構好きだけどな(笑)。
ヒロインへのあまりの執着ぶりに「え? もしかして実はこの男本当に彼女にほれてるんじゃ?」と騙されかけました。全然そんなことなくて顎が落ちたけど。
救命ボートに乗るために通りすがりの子供をダシにする姑息さも面白かったなあ。
で、映画つながりで今日は『ハウルの動く城』を見てきました。今更。
何も休みだから何か見なきゃいけないってこともないんだが、つい貧乏性で。
映像以外見るべきもの無し、みたいな言われ方をしていたのであまり期待してなかったんですが、その割にはよかったですわ。
うっかりヒロインに感情移入できてしまったのが大きかった。
最初、呪いでおばあちゃんにされた割にはショック受けてないなーと不思議だったけど、そうか、この娘は若い女の子であることがちっとも楽しくなかったんだ、と気づいて納得。
そうなると、途中眠ってるときハウルには元の姿に見えていたり、後半若い娘に戻ったりするのも自然に受け入れられた。それは彼女のこころにシンクロしてるんだ。
お話は説明不足で練られていない気はするんですが。
主人公に感情移入して世界に浸かれば、それすら話がどう転ぶかラストどうなるかわからないハラハラドキドキ感につながってくれちゃったし(笑)。
映像は相変わらず豪勢で情報量過多だから、見ていて楽しいし引き込まれるし。
ハウルも、美形でわがままでいい加減ででも本当はさびしがりなところが、ヒロインの恋の相手に不足無しだったし。
(もっときちんと描いてくれればもっとよかったんだが。多分に想像力で補完した部分あり。でも、この二人ってぶっちゃけ千尋とハクと基本形同じだよね)
個人的には、最後カカシくんはよかったなあ。
と言う訳で、頭空っぽ感覚だけで見たら、かなり楽しめました。
辻褄あってなくても映像の力技とヒロインが頑張ってる姿を見ると泣けたし(最近涙腺弱いから。年だな)。
……でも、サリマンが何だったのかだけは引っかかってますけどね。えー全部あいつのせいだったの?
緑野さんに「『タイタニック』のヒロインの婚約者役は嶺恵斗くんが演じそう」発言をばらされてしまいましたよ。
いや心底似合うと思ってるんですけどね。
一応言い訳させていただきますと。
あの役は本当に救いようのない馬鹿で卑劣で傲慢な男でしたが。
それでもハンサムでセレブってとこがこの配役のキモですから!!
そこのところをどうかご理解くださいませ。
(誰に訴えてるんだ)(勿論恵斗くんのファンに)
いや『タイタニック』のあの男もある意味結構好きだけどな(笑)。
ヒロインへのあまりの執着ぶりに「え? もしかして実はこの男本当に彼女にほれてるんじゃ?」と騙されかけました。全然そんなことなくて顎が落ちたけど。
救命ボートに乗るために通りすがりの子供をダシにする姑息さも面白かったなあ。
で、映画つながりで今日は『ハウルの動く城』を見てきました。今更。
何も休みだから何か見なきゃいけないってこともないんだが、つい貧乏性で。
映像以外見るべきもの無し、みたいな言われ方をしていたのであまり期待してなかったんですが、その割にはよかったですわ。
うっかりヒロインに感情移入できてしまったのが大きかった。
最初、呪いでおばあちゃんにされた割にはショック受けてないなーと不思議だったけど、そうか、この娘は若い女の子であることがちっとも楽しくなかったんだ、と気づいて納得。
そうなると、途中眠ってるときハウルには元の姿に見えていたり、後半若い娘に戻ったりするのも自然に受け入れられた。それは彼女のこころにシンクロしてるんだ。
お話は説明不足で練られていない気はするんですが。
主人公に感情移入して世界に浸かれば、それすら話がどう転ぶかラストどうなるかわからないハラハラドキドキ感につながってくれちゃったし(笑)。
映像は相変わらず豪勢で情報量過多だから、見ていて楽しいし引き込まれるし。
ハウルも、美形でわがままでいい加減ででも本当はさびしがりなところが、ヒロインの恋の相手に不足無しだったし。
(もっときちんと描いてくれればもっとよかったんだが。多分に想像力で補完した部分あり。でも、この二人ってぶっちゃけ千尋とハクと基本形同じだよね)
個人的には、最後カカシくんはよかったなあ。
と言う訳で、頭空っぽ感覚だけで見たら、かなり楽しめました。
辻褄あってなくても映像の力技とヒロインが頑張ってる姿を見ると泣けたし(最近涙腺弱いから。年だな)。
……でも、サリマンが何だったのかだけは引っかかってますけどね。えー全部あいつのせいだったの?
ヒロイン、アンジェリーナが出てきてびっくり。
眼鏡っ娘ですか! 眼鏡に黒い地味なスーツで、眼鏡取ったら美人、ってことですか!
別に日本人向けって訳じゃないんだよな(笑)。舞台/プロダクション協力 モンテカルロ・オペラだそうです。
衣装は現代的。色彩はシンプル。
アンジェリーナ、王子ラミーロ、家庭教師アリドーロは黒。姉たちが赤なのは華美の象徴? 変身したアンジェリーナのドレスは、輝くようなスカイブルー。
セットは簡素。舞台の前方と後方を衝立と言うか襖のような黒い板で仕切って、それが動いて開閉して奥に部屋があるようなつくりになったり、全部取り払われて舞台全体が広間になったりする。
豪華な調度は無く、男爵邸ではテーブルと台所、王宮ではソファや庭の植え込みなどが、そこがどこだか象徴的に示す程度に登場するだけ。
演出はピエール・ルイージ・ピッツィ。やはり藤原の『カプレーティとモンテッキ』などを手がけた人。なるほど、あれもシンプルで光と影のコントラスト、少ない色彩を象徴的に使って立場の違いを見せた衣装が印象的でした。
『チェネレントラ』は所謂シンデレラの物語だけど、魔女も魔法も出てこない。
王子は従者と入れ替わり、身分でなく自分自身を愛してくれる相手を探す。娘は虐げられても明るく強く優しく生き、その美質を王子の家庭教師に認められ、王子とめぐり合う。
現実的なシンデレラストーリー。
それを、スタイリッシュな演出で見せられると、まるでハリウッドのロマンティック・コメディのようで。
素直にときめいちゃいました。
歌手陣はみな芸達者。
アンジェリーナ(チェネレントラ)=ヴィヴィカ・ジュノー
この人を見る(聴く)のは初めて。
美人!!(いきなりそれか)
最初の黒いスーツ(?)にエプロンも、変身後のスカイブルーのドレスも、最後のウェディングドレスも、似合うこと似合うこと。
勿論、容姿だけじゃない。柔らかく軽やか、かつ深みのあるメゾソプラノ。完璧なフィオリトゥーラ。
王子ラミーロ=ホアン・ホセ・ロペラ
この人は何度か聴いたことがある、はず。
コメディの中この人は割と真面目な感じですが、それが若い王子の役に合ってました。声も歌唱も端正で、それもまた王子。(容姿に華は無いけど、まあそれは仕方なし)
この二人なかなかお似合いでした。
最後、アンジェリーナを虐げた継父や義姉に、王子は怒りをあらわにするんですよね。その辺、若さと身分故の狭量さが見えるんですが、それを遮るアンジェリーナの柔らかさが良くて。良い伴侶になりそうだなという雰囲気でした。
でもそのアンジェリーナもただの善良な娘ではなくて。姉たちを許す理由として「高い地位にのぼるのだからそれにふさわしい行いをしなければなりません」と言うのに、納得。いや、前に見たときのことを忘れていたけれど、そうか、それならわかる、と思った。
ダンディーニ=ロベルト・デ・カンディア
王子の従者。王子と入れ替わって花嫁候補たちを試している……が、結構王子役を楽しんでる奴。まあ、フィガロ系?
この人も何度か聴いてるはず。すげーノリが良くて楽しかった! 見かけに騙され迫ってくる義理の姉たちへの態度とか、王子役が終ったときのため息とか、シニカルな味もあったりして。ほんと芸達者。歌唱の完璧さは言わずもがな。
ドン・マニーフィコ=ブルーノ・デ・シモーネ
アンジェリーナの継父。落ちぶれ男爵。実の娘二人のうちどちらかを王子に嫁がせようと夢見てるヒト。
この人は、聞いたことあったかなあ。忘れた(^^;。
カンディアとこの人が二人でコメディ部門の柱でしたな。ダンディーニが王子でないと正体をばらす場面のやりとりなんて、もう可笑しくって。歌唱面でもバリトン・バスの軽快なデュエットが楽しい。
徹底した俗物っぷり浮かれっぷりが気持ちよかったですわ。
アリドーロ=彭康亮
王子の家庭教師で、哲学者。優しく聡明なアンジェリーナを見出し、王子との出会いを導く。
終始真面目、シリアスなバス。この人は見ていていつも安心出来る人ですよねー。その低音も演技も舞台を引き締める存在感でした。
クロリンダ=高橋薫子/ティスベ=向野由美子
義姉ふたり。
すっげー可笑しかった。いや、美人だし、スタイルいいし(ほんとにドレスが似合うゴージャス美女だった)、声も歌も素晴らしいのに。いいノリしてるなあ。
高橋さんは、上手いのも美人で可愛いのも知ってましたが、向野さんは初めてだと思います。日本人でも実力と美貌を兼ね備えたキュートな女性歌手が育ってるなー。嬉しい嬉しい。
演奏も軽快で楽しかったです。
所謂、ロッシーニクレッシェンドって大好きなんですよねー。セビリアの1幕フィナーレと言い、このチェネレントラと言い。登場人物が勝手に混乱して怒濤のクレッシェンドでフィナーレになだれ込むのがもう最高に好きで。
堪能しました。
演出にも出演者にも全てに満足。久しぶりに見て『チェネレントラ』ってこんなに面白かったんだなーと感動。楽しかったー。
ただ、思ったけど、これって実はオーチャードホールでやるような演目ではないんだろうなあ。オケピがすかすかで最初驚いた。
本来はもっと小さいホールでやるべき? パンフの作品解説にも初演について「予算も規模も小さいヴァッレ劇場にふさわしいもの」が求められたと書いてあったし。もっと小さいホールなら、もっとヴィヴィッドに楽しさが伝わってきたかもしれない。
でも客は入ってるしなあ。このレベルの出演者を集めて舞台をつくるには、それなりのハコやらないと採算取れないんだろうなあ。
……あと、ハリウッドでもいいけどヅカでもいいかも。ロマコメでキャラ立ってるしバウにぴったりじゃん? と考え始めたら妄想キャスティングに突入して帰ってこられなくなりました。またかい(笑)。
眼鏡っ娘ですか! 眼鏡に黒い地味なスーツで、眼鏡取ったら美人、ってことですか!
別に日本人向けって訳じゃないんだよな(笑)。舞台/プロダクション協力 モンテカルロ・オペラだそうです。
衣装は現代的。色彩はシンプル。
アンジェリーナ、王子ラミーロ、家庭教師アリドーロは黒。姉たちが赤なのは華美の象徴? 変身したアンジェリーナのドレスは、輝くようなスカイブルー。
セットは簡素。舞台の前方と後方を衝立と言うか襖のような黒い板で仕切って、それが動いて開閉して奥に部屋があるようなつくりになったり、全部取り払われて舞台全体が広間になったりする。
豪華な調度は無く、男爵邸ではテーブルと台所、王宮ではソファや庭の植え込みなどが、そこがどこだか象徴的に示す程度に登場するだけ。
演出はピエール・ルイージ・ピッツィ。やはり藤原の『カプレーティとモンテッキ』などを手がけた人。なるほど、あれもシンプルで光と影のコントラスト、少ない色彩を象徴的に使って立場の違いを見せた衣装が印象的でした。
『チェネレントラ』は所謂シンデレラの物語だけど、魔女も魔法も出てこない。
王子は従者と入れ替わり、身分でなく自分自身を愛してくれる相手を探す。娘は虐げられても明るく強く優しく生き、その美質を王子の家庭教師に認められ、王子とめぐり合う。
現実的なシンデレラストーリー。
それを、スタイリッシュな演出で見せられると、まるでハリウッドのロマンティック・コメディのようで。
素直にときめいちゃいました。
歌手陣はみな芸達者。
アンジェリーナ(チェネレントラ)=ヴィヴィカ・ジュノー
この人を見る(聴く)のは初めて。
美人!!(いきなりそれか)
最初の黒いスーツ(?)にエプロンも、変身後のスカイブルーのドレスも、最後のウェディングドレスも、似合うこと似合うこと。
勿論、容姿だけじゃない。柔らかく軽やか、かつ深みのあるメゾソプラノ。完璧なフィオリトゥーラ。
王子ラミーロ=ホアン・ホセ・ロペラ
この人は何度か聴いたことがある、はず。
コメディの中この人は割と真面目な感じですが、それが若い王子の役に合ってました。声も歌唱も端正で、それもまた王子。(容姿に華は無いけど、まあそれは仕方なし)
この二人なかなかお似合いでした。
最後、アンジェリーナを虐げた継父や義姉に、王子は怒りをあらわにするんですよね。その辺、若さと身分故の狭量さが見えるんですが、それを遮るアンジェリーナの柔らかさが良くて。良い伴侶になりそうだなという雰囲気でした。
でもそのアンジェリーナもただの善良な娘ではなくて。姉たちを許す理由として「高い地位にのぼるのだからそれにふさわしい行いをしなければなりません」と言うのに、納得。いや、前に見たときのことを忘れていたけれど、そうか、それならわかる、と思った。
ダンディーニ=ロベルト・デ・カンディア
王子の従者。王子と入れ替わって花嫁候補たちを試している……が、結構王子役を楽しんでる奴。まあ、フィガロ系?
この人も何度か聴いてるはず。すげーノリが良くて楽しかった! 見かけに騙され迫ってくる義理の姉たちへの態度とか、王子役が終ったときのため息とか、シニカルな味もあったりして。ほんと芸達者。歌唱の完璧さは言わずもがな。
ドン・マニーフィコ=ブルーノ・デ・シモーネ
アンジェリーナの継父。落ちぶれ男爵。実の娘二人のうちどちらかを王子に嫁がせようと夢見てるヒト。
この人は、聞いたことあったかなあ。忘れた(^^;。
カンディアとこの人が二人でコメディ部門の柱でしたな。ダンディーニが王子でないと正体をばらす場面のやりとりなんて、もう可笑しくって。歌唱面でもバリトン・バスの軽快なデュエットが楽しい。
徹底した俗物っぷり浮かれっぷりが気持ちよかったですわ。
アリドーロ=彭康亮
王子の家庭教師で、哲学者。優しく聡明なアンジェリーナを見出し、王子との出会いを導く。
終始真面目、シリアスなバス。この人は見ていていつも安心出来る人ですよねー。その低音も演技も舞台を引き締める存在感でした。
クロリンダ=高橋薫子/ティスベ=向野由美子
義姉ふたり。
すっげー可笑しかった。いや、美人だし、スタイルいいし(ほんとにドレスが似合うゴージャス美女だった)、声も歌も素晴らしいのに。いいノリしてるなあ。
高橋さんは、上手いのも美人で可愛いのも知ってましたが、向野さんは初めてだと思います。日本人でも実力と美貌を兼ね備えたキュートな女性歌手が育ってるなー。嬉しい嬉しい。
演奏も軽快で楽しかったです。
所謂、ロッシーニクレッシェンドって大好きなんですよねー。セビリアの1幕フィナーレと言い、このチェネレントラと言い。登場人物が勝手に混乱して怒濤のクレッシェンドでフィナーレになだれ込むのがもう最高に好きで。
堪能しました。
演出にも出演者にも全てに満足。久しぶりに見て『チェネレントラ』ってこんなに面白かったんだなーと感動。楽しかったー。
ただ、思ったけど、これって実はオーチャードホールでやるような演目ではないんだろうなあ。オケピがすかすかで最初驚いた。
本来はもっと小さいホールでやるべき? パンフの作品解説にも初演について「予算も規模も小さいヴァッレ劇場にふさわしいもの」が求められたと書いてあったし。もっと小さいホールなら、もっとヴィヴィッドに楽しさが伝わってきたかもしれない。
でも客は入ってるしなあ。このレベルの出演者を集めて舞台をつくるには、それなりのハコやらないと採算取れないんだろうなあ。
……あと、ハリウッドでもいいけどヅカでもいいかも。ロマコメでキャラ立ってるしバウにぴったりじゃん? と考え始めたら妄想キャスティングに突入して帰ってこられなくなりました。またかい(笑)。
戦場の光と影(中日『王家に捧ぐ歌』前項の補足)
2005年2月11日 宝塚この日記、1回の字数制限が3,000字なんです。
最近、何も考えずに書くと、ひとつの話題が3,300字くらいになるんですよ。
仕方ないのであちこちカットするんですが、ちょっと書き足りなくてはみ出した部分が残る。
と言う訳で自分メモとして。
ケペルとメレルカの差異が、既に戦場から始まっていたことを書いておこうと。
嶺ケペルはバーサーカータイプ?と先週言ってますが、バーサーカーと言うのはちょっと違うかなぁ。
とにかく。ケペルは戦場で、ふとした瞬間に自失したような顔をするのですよ。
それを、戦場の興奮に酔った反動と捉えてバーサーカーと称したのですが。
自失の方が地、我に返った顔と見れば、元々戦いに向いていない男、とも解釈可能かもしれない。
メレルカは終始一貫明朗に、軍人であり、戦士に見えるのに。
答えが出ない、と言うか、まだまとまらないんですけどね。
でも気になる。
この二人。
「きゃーかっこいー!!」と思うのは大真メレルカだけど。
よりいとしいのは、脆さと弱さを抱えて壊れそうなヘタレ嶺ケペルかもしれない(ええーっ!?)。
つーか、戦場、ラダメスの変心、そして死を経て、徐々に精神の均衡を失っていくケペルの物語、とか書けたら、楽しいだろうなーと(ええええーっ!?)。
だってこの人、ラダメスの変心に人格崩壊するんじゃないかと思うようなぶっ壊れ方を見せてくれちゃうんですよ。
それなのにラダメスは何にもわかっちゃいないんですよ。
そこがいいんだけど。
……そんなことを考えて楽しくなってしまう自分の根の暗さを痛感しております(暗いからこそ光に焦がれもするんだけどな)。
妄想しすぎ、反省。
正直。初演でセンター3人しか見ていなかった私としては、中日でケペル・メレルカを初演キャストで見られないのはちょっと残念だった訳なんですが。
(ばればれだと思いますが(笑)特にケペルの方。私のしぃちゃん認識は『1914/愛』のシャガールからなので)
でも、いざ始まるとそんなこと全然忘れてました(爆)。
だって面白いんだもん、中日版ケペル・メレルカ。
キャラ立てや演技の対照と言いほんと見てて飽きない、この二人。
と言いつつ、嶺ケペルでこれだけ深読んでうるさい私が、「今の」目で立樹ケペルを見ていたら一体何をほざき始めるか、自分でも知りたくはあるんですけどね。
まあ仕方ない。時は二度と戻らーない♪、ですから(笑)。
最近、何も考えずに書くと、ひとつの話題が3,300字くらいになるんですよ。
仕方ないのであちこちカットするんですが、ちょっと書き足りなくてはみ出した部分が残る。
と言う訳で自分メモとして。
ケペルとメレルカの差異が、既に戦場から始まっていたことを書いておこうと。
嶺ケペルはバーサーカータイプ?と先週言ってますが、バーサーカーと言うのはちょっと違うかなぁ。
とにかく。ケペルは戦場で、ふとした瞬間に自失したような顔をするのですよ。
それを、戦場の興奮に酔った反動と捉えてバーサーカーと称したのですが。
自失の方が地、我に返った顔と見れば、元々戦いに向いていない男、とも解釈可能かもしれない。
メレルカは終始一貫明朗に、軍人であり、戦士に見えるのに。
答えが出ない、と言うか、まだまとまらないんですけどね。
でも気になる。
この二人。
「きゃーかっこいー!!」と思うのは大真メレルカだけど。
よりいとしいのは、脆さと弱さを抱えて壊れそうなヘタレ嶺ケペルかもしれない(ええーっ!?)。
つーか、戦場、ラダメスの変心、そして死を経て、徐々に精神の均衡を失っていくケペルの物語、とか書けたら、楽しいだろうなーと(ええええーっ!?)。
だってこの人、ラダメスの変心に人格崩壊するんじゃないかと思うようなぶっ壊れ方を見せてくれちゃうんですよ。
それなのにラダメスは何にもわかっちゃいないんですよ。
そこがいいんだけど。
……そんなことを考えて楽しくなってしまう自分の根の暗さを痛感しております(暗いからこそ光に焦がれもするんだけどな)。
妄想しすぎ、反省。
正直。初演でセンター3人しか見ていなかった私としては、中日でケペル・メレルカを初演キャストで見られないのはちょっと残念だった訳なんですが。
(ばればれだと思いますが(笑)特にケペルの方。私のしぃちゃん認識は『1914/愛』のシャガールからなので)
でも、いざ始まるとそんなこと全然忘れてました(爆)。
だって面白いんだもん、中日版ケペル・メレルカ。
キャラ立てや演技の対照と言いほんと見てて飽きない、この二人。
と言いつつ、嶺ケペルでこれだけ深読んでうるさい私が、「今の」目で立樹ケペルを見ていたら一体何をほざき始めるか、自分でも知りたくはあるんですけどね。
まあ仕方ない。時は二度と戻らーない♪、ですから(笑)。
役替りの光と影(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月11日 宝塚フィナーレ、みらんくんから目線もらいましたー!
前方席下手端で、みらんくん真っ正面だったのですね。で、ひたすら見つめていたら(数回センターに浮気しましたが)、目が合った! らっきー!
……錯覚かもしれませんが私的にはそういうことで(笑)。
そう。
目線もらって浮かれるほど、今回のみらんくんはかっこいーよねー。
メレルカ@みらんくんは少年の雰囲気を残した青年。有能な戦士。基本的には明朗で真っ直ぐな人間。
だけど、彼はエジプト社会のエリート。それは恐らくは出自と実力で勝ち取った地位。だからエチオピア人への目線はとても冷たい。「同じ人間ではない」という事を疑わない。ラダメスの言葉も理解できない。いや、理解しようとしないのかもしれない。それはエジプト社会を、そこで生きる彼の価値観を覆すものだから。
若さと輝きと、冷たさと奥底の影の同居のバランスが絶妙で。普通にかっこいいのに、更に、嫌な奴にならない範囲でダークサイドをちらつかせているのがステキ。
それに引き比べーて♪、と歌ったら怒られるだろうけど。
ケペル@嶺くん、やーりーすーぎー!!!
壊れすぎへたれすぎ。へたれて泣きすぎ。
君、一応エジプトの将軍なんだから!
そんなに頼りにならない、見ている方が不安になる人格崩壊っぷりを見せちゃダメですってば!
……このままだとやりすぎるだろう、と嫌な予感はしてたんだけどな、先週(苦笑)。
多分、この派手な嘆きや感情の激し方は、初演踏襲なんだと思うんですが。
二枚目のまま感情を暴発させるって、技術なんだ。
泣こうが喚こうが絶望に崩れようが二枚目の範疇、「かっこいい」ビジュアルのまま演じられるって言うのは、所謂「路線系」の技なんだ。
今回しみじみ感じました。
できないなら、無理に暴走せず二枚目の範疇で収められるように演じればいいんと思うんだが。隣のみらんくんのように。(みらんくんは新公でケロさんの役をやって「美しく出ろ」と仕込まれたのが糧になっているのではと)
せっかく恵まれたスタイルなのに。黙って立っていればクールな美形なのに。
勿体無い。心底勿体無い。
誰か彼に教えてやってください。懇願。
と言いつつ。
そのへたれっぷりも笑えると言うか、ある意味かわいいんだけども。
ええ、何だかんだ言って好きってことです(笑)。
良房様(花のいそぎ)で前半の嫌味なエリート、後半のへたれたぶっ壊れ方に圧倒された挙句、フィナーレで「あ、あれ? 実はこの人かっこいい?」と慌てたことを思い出すわ。そうかあれは良房様特有じゃなくて、彼の引出しで演じるとこうなるんだ。
誰がやってるとか初演がどうとか忘れて見ると、ケペルとメレルカの対比は結構面白い。
1幕ラスト。エチオピアの解放を訴えるラダメスに、ただただ呆然、いや愕然のケペル。
驚いてはいるが、同時に訝しく、不審げにラダメスを見つめ返すメレルカ。
恐らく。ケペルはラダメスの真意を理解してしまった、のだと思う。彼の思いが自分たちとは全く違う所へ行ってしまったことを。だから壊れた。
メレルカは気づいていない。ラダメスの気持ちがわからない。だから訝しい。エジプトの若き将軍としてプライドを持つ彼は、同じ立場同じ気持ちのはずのラダメスがそれを否定するような言動を取ることが許せない。だから悲しく悔しい。でも、修復不可能なほど遠く隔たってしまったとは思っていない。
そして、当のラダメスも、戦友たちとそこまで心が隔たってしまったことに気づかない。信じる新しい世界を訴えるのに必死で、受け取る側の困惑と失望を思いやる余裕はない。
ケペルだけが気づいてしまった。
それは、メレルカの若さに対してケペルが年長だからでもあるし、元々の資質の違いかもしれない。脆さという爆弾を抱えたエリートのケペルと、動揺しない芯というか強さを持ち合わせたメレルカ。
ラダメス処刑の際の反応も対照的。激しく嘆き背を向けるケペルと、抑えた悲しみに佇むメレルカ。
今はまだメレルカにはわからないだろう。ラダメスの真意は。ただ、栄光を約束された名誉ある戦士であったはずの彼が、こんな最期を遂げた理不尽さを悲しむだけで。
でも、いつか。アムネリスの不戦の誓いがあり、日々が過ぎ、いつしかわかるだろう。そしてそのとき彼はひとつ成長して、若く傲慢なエリートというだけでない、よりいい男になっているだろう。
でも、ケペルは。この人はやっぱりこの事件で壊れたんじゃないか。敷かれたレールの上を走っていられた間は良かった。けど、自分の価値観に無いものを突きつけられて、受け入れられずに壊れてしまった。
この後、彼は元の有能な戦士に戻れないような気がする。このままわかりやすく壊れるにしろ、無かったこととして封印するにしろ、折れた心は戻らないままではないか。
それが「ケペル」と「メレルカ」でいいのか、と突っ込みどころはありますが。
でも、ドラマとして、それもありだと思った。
(ただ単に私の深読み癖が炸裂してるだけかもしれんが)
さて、エチオピア側もちゃんと見てます。
先週よりもわかりやすくなってるかな。
まとぶんウバルドは、孤独を抱え追い詰められていく亡国の王子、なのですが。
更に苦労性の長男でいいお兄ちゃんだったり。
1幕ラスト、アモナスロが引き出されてくる。アモナスロの命乞いをするアイーダを叱責しつつ、でもアイーダが立ち上がると彼女と父を守るためにエジプト兵の前に立ちはだかろうとする。それなのに次の瞬間にアモナスロに「命乞いなどするな!」と突き飛ばされる。お兄ちゃんは辛いよ、って場面です。
基本的に常識人に見える。だからこそ難しい現実が見えて苦悩する。
まとぶんの、基本的に正統派王子様、でも傷を抱えた不良少年も似合う持ち味に上手く嵌ったなーと。
対して、カマンテはその分の狂気を受け持っているキャラ。
常に攻撃的。でも、常にどっかいっちゃってる。
初演の「攻撃的」という特徴に、ゆかりちゃんの個性をすり合わせた結果こうなったのかな、と。ウバルドとの対比としてこれはこれであり。
つーか、ゆかりちゃんて美しすぎで、その演技とか役作りまで考えられなくなっちゃうんだけどな、失礼にも。(新公国忠が美しかったことしか憶えてない人)
考えを違えた妹と不満を持つ臣下と、そしてやはり囚われてしまった父と。
王子として責任を持とうとし、苦悩するウバルド。
そして、妹との決裂が決定的となり、父王に生きて帰れぬ暗殺を命じられたとき、彼もまた狂気に落ちる。
剣を手に「神に許されている」と歌う彼の顔は、既に正気ではない。最初から狂気を帯びていたカマンテは、ここに至ってウバルドと完全に同調する。
で。
やっぱりサウフェがよくわからないんですけどね。
しゅんくんの持ち味に合っていないんだと思う。可愛い素顔が目に付くけど、この人は骨太な男役なんだ。新公の皇甫惟明が、本役よりも博多よりも、誰より武人だったから、驚いたように。
カマンテとサウフェ、逆でも良かったのかもな。そしたら、王子を支えると同時に無言のプレッシャーで追い詰める生来の戦士と、狂気を帯びた繊細な青年、のコントラストが出たかもしれない。
色々興味深い役替りですが。
私、初演は2回しか見てないのに、中日は既に5回、更にまだ見る予定もあるんですよ。
ってことは中日が私のデフォルト値になるのか? それでいいのか?(特にケペル・笑)
前方席下手端で、みらんくん真っ正面だったのですね。で、ひたすら見つめていたら(数回センターに浮気しましたが)、目が合った! らっきー!
……錯覚かもしれませんが私的にはそういうことで(笑)。
そう。
目線もらって浮かれるほど、今回のみらんくんはかっこいーよねー。
メレルカ@みらんくんは少年の雰囲気を残した青年。有能な戦士。基本的には明朗で真っ直ぐな人間。
だけど、彼はエジプト社会のエリート。それは恐らくは出自と実力で勝ち取った地位。だからエチオピア人への目線はとても冷たい。「同じ人間ではない」という事を疑わない。ラダメスの言葉も理解できない。いや、理解しようとしないのかもしれない。それはエジプト社会を、そこで生きる彼の価値観を覆すものだから。
若さと輝きと、冷たさと奥底の影の同居のバランスが絶妙で。普通にかっこいいのに、更に、嫌な奴にならない範囲でダークサイドをちらつかせているのがステキ。
それに引き比べーて♪、と歌ったら怒られるだろうけど。
ケペル@嶺くん、やーりーすーぎー!!!
壊れすぎへたれすぎ。へたれて泣きすぎ。
君、一応エジプトの将軍なんだから!
そんなに頼りにならない、見ている方が不安になる人格崩壊っぷりを見せちゃダメですってば!
……このままだとやりすぎるだろう、と嫌な予感はしてたんだけどな、先週(苦笑)。
多分、この派手な嘆きや感情の激し方は、初演踏襲なんだと思うんですが。
二枚目のまま感情を暴発させるって、技術なんだ。
泣こうが喚こうが絶望に崩れようが二枚目の範疇、「かっこいい」ビジュアルのまま演じられるって言うのは、所謂「路線系」の技なんだ。
今回しみじみ感じました。
できないなら、無理に暴走せず二枚目の範疇で収められるように演じればいいんと思うんだが。隣のみらんくんのように。(みらんくんは新公でケロさんの役をやって「美しく出ろ」と仕込まれたのが糧になっているのではと)
せっかく恵まれたスタイルなのに。黙って立っていればクールな美形なのに。
勿体無い。心底勿体無い。
誰か彼に教えてやってください。懇願。
と言いつつ。
そのへたれっぷりも笑えると言うか、ある意味かわいいんだけども。
ええ、何だかんだ言って好きってことです(笑)。
良房様(花のいそぎ)で前半の嫌味なエリート、後半のへたれたぶっ壊れ方に圧倒された挙句、フィナーレで「あ、あれ? 実はこの人かっこいい?」と慌てたことを思い出すわ。そうかあれは良房様特有じゃなくて、彼の引出しで演じるとこうなるんだ。
誰がやってるとか初演がどうとか忘れて見ると、ケペルとメレルカの対比は結構面白い。
1幕ラスト。エチオピアの解放を訴えるラダメスに、ただただ呆然、いや愕然のケペル。
驚いてはいるが、同時に訝しく、不審げにラダメスを見つめ返すメレルカ。
恐らく。ケペルはラダメスの真意を理解してしまった、のだと思う。彼の思いが自分たちとは全く違う所へ行ってしまったことを。だから壊れた。
メレルカは気づいていない。ラダメスの気持ちがわからない。だから訝しい。エジプトの若き将軍としてプライドを持つ彼は、同じ立場同じ気持ちのはずのラダメスがそれを否定するような言動を取ることが許せない。だから悲しく悔しい。でも、修復不可能なほど遠く隔たってしまったとは思っていない。
そして、当のラダメスも、戦友たちとそこまで心が隔たってしまったことに気づかない。信じる新しい世界を訴えるのに必死で、受け取る側の困惑と失望を思いやる余裕はない。
ケペルだけが気づいてしまった。
それは、メレルカの若さに対してケペルが年長だからでもあるし、元々の資質の違いかもしれない。脆さという爆弾を抱えたエリートのケペルと、動揺しない芯というか強さを持ち合わせたメレルカ。
ラダメス処刑の際の反応も対照的。激しく嘆き背を向けるケペルと、抑えた悲しみに佇むメレルカ。
今はまだメレルカにはわからないだろう。ラダメスの真意は。ただ、栄光を約束された名誉ある戦士であったはずの彼が、こんな最期を遂げた理不尽さを悲しむだけで。
でも、いつか。アムネリスの不戦の誓いがあり、日々が過ぎ、いつしかわかるだろう。そしてそのとき彼はひとつ成長して、若く傲慢なエリートというだけでない、よりいい男になっているだろう。
でも、ケペルは。この人はやっぱりこの事件で壊れたんじゃないか。敷かれたレールの上を走っていられた間は良かった。けど、自分の価値観に無いものを突きつけられて、受け入れられずに壊れてしまった。
この後、彼は元の有能な戦士に戻れないような気がする。このままわかりやすく壊れるにしろ、無かったこととして封印するにしろ、折れた心は戻らないままではないか。
それが「ケペル」と「メレルカ」でいいのか、と突っ込みどころはありますが。
でも、ドラマとして、それもありだと思った。
(ただ単に私の深読み癖が炸裂してるだけかもしれんが)
さて、エチオピア側もちゃんと見てます。
先週よりもわかりやすくなってるかな。
まとぶんウバルドは、孤独を抱え追い詰められていく亡国の王子、なのですが。
更に苦労性の長男でいいお兄ちゃんだったり。
1幕ラスト、アモナスロが引き出されてくる。アモナスロの命乞いをするアイーダを叱責しつつ、でもアイーダが立ち上がると彼女と父を守るためにエジプト兵の前に立ちはだかろうとする。それなのに次の瞬間にアモナスロに「命乞いなどするな!」と突き飛ばされる。お兄ちゃんは辛いよ、って場面です。
基本的に常識人に見える。だからこそ難しい現実が見えて苦悩する。
まとぶんの、基本的に正統派王子様、でも傷を抱えた不良少年も似合う持ち味に上手く嵌ったなーと。
対して、カマンテはその分の狂気を受け持っているキャラ。
常に攻撃的。でも、常にどっかいっちゃってる。
初演の「攻撃的」という特徴に、ゆかりちゃんの個性をすり合わせた結果こうなったのかな、と。ウバルドとの対比としてこれはこれであり。
つーか、ゆかりちゃんて美しすぎで、その演技とか役作りまで考えられなくなっちゃうんだけどな、失礼にも。(新公国忠が美しかったことしか憶えてない人)
考えを違えた妹と不満を持つ臣下と、そしてやはり囚われてしまった父と。
王子として責任を持とうとし、苦悩するウバルド。
そして、妹との決裂が決定的となり、父王に生きて帰れぬ暗殺を命じられたとき、彼もまた狂気に落ちる。
剣を手に「神に許されている」と歌う彼の顔は、既に正気ではない。最初から狂気を帯びていたカマンテは、ここに至ってウバルドと完全に同調する。
で。
やっぱりサウフェがよくわからないんですけどね。
しゅんくんの持ち味に合っていないんだと思う。可愛い素顔が目に付くけど、この人は骨太な男役なんだ。新公の皇甫惟明が、本役よりも博多よりも、誰より武人だったから、驚いたように。
カマンテとサウフェ、逆でも良かったのかもな。そしたら、王子を支えると同時に無言のプレッシャーで追い詰める生来の戦士と、狂気を帯びた繊細な青年、のコントラストが出たかもしれない。
色々興味深い役替りですが。
私、初演は2回しか見てないのに、中日は既に5回、更にまだ見る予定もあるんですよ。
ってことは中日が私のデフォルト値になるのか? それでいいのか?(特にケペル・笑)
一寸先は(宝塚公式HP人事情報)
2005年2月10日 宝塚ここ2日ばかりサーバが落ちがちで日記が書けない間に、宙組人事が。
芽映はるかちゃん、やめちゃうんだ。新公カルロッタ良かったのにー。
タキちゃん専科ですか。後は若い組長副組長になるなあ(上級生が足りないからってうちのおじさまを引き抜かれなくて良かったと本気で思っているあたり相当な星担)。
とか書いている間に。
樹里さん!?
えーと。
まず最初に思い浮かんだのが素顔笑顔のオスカル@それってどうなの、と言うのは、それこそどうなんだ自分。
にわかヅカファンの私にとって、樹里さんは「これからもっと好きになるだろう人」でした。
『ファントム』のキャリエールからしかきちんと認識してなかったけど、今年はオギー芝居にブロードウェイミュージカルの主演もあるからな。楽しみだ。
と思っていたのに。
一寸先は闇だ。
一寸先は闇だなあ、タカラヅカ人事。
でも、その舞台は光輝いていて。性懲りもなく見るのをやめられない。
芽映はるかちゃん、やめちゃうんだ。新公カルロッタ良かったのにー。
タキちゃん専科ですか。後は若い組長副組長になるなあ(上級生が足りないからってうちのおじさまを引き抜かれなくて良かったと本気で思っているあたり相当な星担)。
とか書いている間に。
樹里さん!?
えーと。
まず最初に思い浮かんだのが素顔笑顔のオスカル@それってどうなの、と言うのは、それこそどうなんだ自分。
にわかヅカファンの私にとって、樹里さんは「これからもっと好きになるだろう人」でした。
『ファントム』のキャリエールからしかきちんと認識してなかったけど、今年はオギー芝居にブロードウェイミュージカルの主演もあるからな。楽しみだ。
と思っていたのに。
一寸先は闇だ。
一寸先は闇だなあ、タカラヅカ人事。
でも、その舞台は光輝いていて。性懲りもなく見るのをやめられない。
・うっかり、きんさんを探してしまいました。女官でなく兵士の中に。
(注:きんさんはバウ組です)
・なかなか白目を見せてくれないみなみちゃんですが、アムネリスがアイーダをひっぱたいた瞬間、驚いて目を見開くので白目が出現します。お宝映像。
・2幕冒頭、バカ全開のエジプト連中は大好きですが、彼らに追い立てられるように下手花道にはけるエチオピアトリオからも、実は目が離せません。
カマンテがウバルドに何かを訴え、それに対しウバルドは「行くぞ」と言うように顔を背けはけていくのですが。ここ、カマンテが半ばくってかかっているようで。ウバルドが何だか辛そうで。
このあたりも「寂しい」と言う印象の傍証になっている訳ですが。
(何だ実はエチオピア側も見てるんじゃん)
凱旋の場面も、良く見るとカマンテがサウフェ庇ったりしてるみたいなんだけど。ここただでさえどこ見ていいかわからない状態だからな。3人だけ目立つ場面でもっと色々やってくれるといいなーと今後に期待。
(注:きんさんはバウ組です)
・なかなか白目を見せてくれないみなみちゃんですが、アムネリスがアイーダをひっぱたいた瞬間、驚いて目を見開くので白目が出現します。お宝映像。
・2幕冒頭、バカ全開のエジプト連中は大好きですが、彼らに追い立てられるように下手花道にはけるエチオピアトリオからも、実は目が離せません。
カマンテがウバルドに何かを訴え、それに対しウバルドは「行くぞ」と言うように顔を背けはけていくのですが。ここ、カマンテが半ばくってかかっているようで。ウバルドが何だか辛そうで。
このあたりも「寂しい」と言う印象の傍証になっている訳ですが。
(何だ実はエチオピア側も見てるんじゃん)
凱旋の場面も、良く見るとカマンテがサウフェ庇ったりしてるみたいなんだけど。ここただでさえどこ見ていいかわからない状態だからな。3人だけ目立つ場面でもっと色々やってくれるといいなーと今後に期待。
私の記憶の視界の外(中日『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月6日 宝塚昨日の続き。
まとぶんウバルドを評する言葉が今ひとつ足りなかったのですが、他人様の観劇評を読んで、それは「寂しい」なんだと気づきました。
寂しい亡国の王子。敵国で何も出来ず妹とは考えを違え、精神的にどんどん追い詰められていく。でも臣下かつ仲間のカマンテ、サウフェに対しては弱音は吐けない。
挙句、父王に命じられたのはファラオの暗殺。つまり「死んで来い」ということで。
そう考えるとウバルドがどんどんかわいそうになってきました。
そしてだからこそ、フィナーレの始まりを告げるのは彼であっていいのかなと。
でもやっぱり一人でもたせるには長いけど。それにそれならなおさらカマンテとサウフェも出してやれ、3人笑顔でアイコンタクトのひとつも見せろと思うけど。
あと、寂しいと言えばケペルとメレルカ。
戦士が軽んじられる世の中をおどけて歌う姿に見える翳り。ここ、初演もこんなに寂しそうだったのかなあ。特にみらんくん、明るい好青年(いっそ少年)なのにふっと翳るのがなんとも。
この時、ラダメスは多分二人の気持ちがわかってないのね。彼にとっては望んだことを成し遂げた結果だから。
ここに限らず、孤独を歌っていてもいまひとつ寂しそうに見えないラダメスですが(厳密には孤独と寂しいは違いますが)、それはやっぱりアイーダがいるからなんだろうなと。たった一人の愛する人がいれば、孤独になんかなりようがないんだ。
……いつの間にかラダメスの話になってるな。
さて、2回しか見ていない『王家』初演ですが、DVDを見て意外と憶えてるんだなと。
勿論、潔く主要3人、特にラダメスを見ていたのでそれ以外はさっぱりなんですが。ファラオ暗殺後暗転前の全てが潰えた絶望の表情なんか、しっかり目に焼き付いてた(ってそこが一番なのか)。
そうだなあ、センターしか見ないなら、別に回数通わなくてもいいのかもなあ。
でも今はもう無理。周辺を見る楽しみを覚えてしまったから(笑)。
主役も脇もモブも全部見たいもん。美人選びの場面でバカ面全開で跳ね回ってる子たちが可愛くてしょうがないもん。
と言う訳で、他のキャスト話。
初演では見ていなかったエリアなんで、今更なことを書き連ねるかもしれないけど、それはそれで。
エジプト女官チーム。
事前に、すごつよがうめちゃん一人と言うのは聞いていた。みなみちゃんも使えばいいのにねー、と見る前は言ってたんですが。
……これは、どうなんでしょう。
仮にも路線娘役が、ものすげー男、いやいっそ漢らしいんですけど。その衣装と髪型でジャンプしてポーズするか! 髪飾りのビーズがじゃらじゃら鳴ってるぞ。
と言う訳で、ここで一緒にやらなかったことがみなみちゃんにとってプラスかマイナスかは微妙な気がしました(笑)。
そんなうめちゃんですが、アムネリス様を見つめる姿はかわいいぞ。
「アムネリス様ダイスキ!」オーラが出てます(笑)。更に「あたしもあんなステキな女性になれるかなあ」という憧れ目線。憧れの先輩を見つめる女子高生のようだ。可愛い可愛い。
アイーダいじめの場面(人数の少ない中日ではうめみなみも参加)も、最初「えー、いいのー?」と戸惑い気味で。ふつーの女の子っぽい。
対するみなみちゃんは白目の見えない瞳で終始微笑みを浮かべ、表情が読み取れません。と言うか底知れなくて怖いです(笑)。アムネリスが「ラダメスが死んだ」とアイーダを騙す場面も、他の誰よりも早くその意図に気づいてほくそえんでいるように見えます。怖い怖い。
アイーダに対する怒りも怖いぞ。同じ女官でもどう見てもみなみちゃんの方が生まれがよさそうだ。
そんな二人が張り合う「美人選び」。何どつき漫才やってるんですかー!!(大笑)。
スタイル抜群の美女二人が一歩でも前に出よう、目立とうとお互いどついたり押さえ込んだりする姿がたまりません。面白すぎる。
先に選ばれて「ふふん」顔のみなみちゃん、「きーっくやしー!」顔のうめちゃん。すげー、ほんとすげー。もう大好き(笑)。
ちなみに二人をお持ち帰りする神官、組長、にしき氏、エンディ氏、おじさん3人のうさんくささもたまりません。2幕冒頭からうさんくさげで憎憎しいもんなあ。
エチオピア娘は終始シリアスモード。
『長安』新公以来気になる音花ゆりちゃんに注目して見てしまいました。
娘たちの中では一番幼い感じ。戦への怯えも人一倍強い。ラダメスの言葉にも誰よりも先に「違う!」と言うように背を向けて激しく首を振る。そんな彼女が「エチオピアが攻めてきたぞ!」の声に、それでも顔を輝かせるのが、痛々しいなあと。
このとき、側にいるのはコトコト。彼女は最初から怒りに燃えている。ラダメスに食って掛かる姿も誰より激しい。エチオピア蜂起の知らせにも喜んで、他の娘と手を取り合う。その過度に攻撃的な姿が、エジプトへの恨みの深さととその原因となった出来事の悲惨さを感じさせて、やっぱり痛々しい。
……とかそんな調子でどこで誰が何やってるが全部見たいんですけどね。
目がいくつあっても足りません(笑)。
あとフィナーレの話。
最初、上述の通りフィナーレの歌手はまとぶんなのですが、一人で持たせる時間がちょっと長すぎ。最初は一人でもいいけど、2番からは他にも出してよー。エジプト側は衣装替えかもしれないけど、ゆかりちゃんとしゅんくんくらい並べた方が楽しいのにー。
もしかしたら、組替えを控えて「君はスターだ花でも頑張れ」と言うエールなのかもしれないけど。まとぶんはかっこいいんだけど(本編の着込んだ衣裳と鬘と終始暗い顔で寂しいかもしれないファンの皆様も、ここの笑顔ときらきらっぷりで元が取れるんじゃないかと)。でもやっぱり長い。
ショーがない分フィナーレの立ち位置をチェックしてしまうのですが、娘役は檀ちゃんセンターのときもとうこさんセンターのときも、すぐ後ろがうめちゃんとコトコトでした。どっちもダンサーだから、動きを見てると気持ちよかった。
男役は、ワタさんを挟んでまとぶんの対はみらんくんでした。凱旋シーンも含めて、ダンスではみらんくんの立ち位置がいいですな。もしかしてこの公演3番手?(嶺くんはフィナーレは後ろでした)
ラティーナとうこちゃんと赤金ファラオ風衣装のワタさんがちょっと絡んだ後、ワタ檀デュエットダンス。
生まれ変わって再会したラダメスとアムネリスをイメージした(らしい)ドラマ性のあるロマンチックな振り付けですが、ここは5列センターで見ていたASUKAさん(チケットを譲ってくれたワタさんファン)のタレコミをご紹介。
> わたるくん、最初に檀ちゃんを迎えに行ってふられちゃうところでは
> 「ああ……」って、落胆した風に息を漏らすんです!
> そして、3度目の正直で檀ちゃんから手を預けられる時には
> 「ああ……!」って、心の底から嬉しそうに息を漏らすんです!!
……。
誰か私に1列センターのチケットを譲ってください!! いや2列3列でもいいから!!(錯乱)(だって10列サブセンじゃ聞こえなかったよ?)
いいなあ、ラブラブで。
いや、本編考えると「アイーダちゃんは?」とか思わなくもないんだけど、やっぱりみんなワタ檀が見たいよなっ!
勿論、パレードは両手に花で美味しゅうございました。
せっかくなので出待ちも。通りすがりの一般人男子が「今の女?」とワタさんを見て素で言っているのが印象的でした。
また来るぞ名古屋(笑)。
まとぶんウバルドを評する言葉が今ひとつ足りなかったのですが、他人様の観劇評を読んで、それは「寂しい」なんだと気づきました。
寂しい亡国の王子。敵国で何も出来ず妹とは考えを違え、精神的にどんどん追い詰められていく。でも臣下かつ仲間のカマンテ、サウフェに対しては弱音は吐けない。
挙句、父王に命じられたのはファラオの暗殺。つまり「死んで来い」ということで。
そう考えるとウバルドがどんどんかわいそうになってきました。
そしてだからこそ、フィナーレの始まりを告げるのは彼であっていいのかなと。
でもやっぱり一人でもたせるには長いけど。それにそれならなおさらカマンテとサウフェも出してやれ、3人笑顔でアイコンタクトのひとつも見せろと思うけど。
あと、寂しいと言えばケペルとメレルカ。
戦士が軽んじられる世の中をおどけて歌う姿に見える翳り。ここ、初演もこんなに寂しそうだったのかなあ。特にみらんくん、明るい好青年(いっそ少年)なのにふっと翳るのがなんとも。
この時、ラダメスは多分二人の気持ちがわかってないのね。彼にとっては望んだことを成し遂げた結果だから。
ここに限らず、孤独を歌っていてもいまひとつ寂しそうに見えないラダメスですが(厳密には孤独と寂しいは違いますが)、それはやっぱりアイーダがいるからなんだろうなと。たった一人の愛する人がいれば、孤独になんかなりようがないんだ。
……いつの間にかラダメスの話になってるな。
さて、2回しか見ていない『王家』初演ですが、DVDを見て意外と憶えてるんだなと。
勿論、潔く主要3人、特にラダメスを見ていたのでそれ以外はさっぱりなんですが。ファラオ暗殺後暗転前の全てが潰えた絶望の表情なんか、しっかり目に焼き付いてた(ってそこが一番なのか)。
そうだなあ、センターしか見ないなら、別に回数通わなくてもいいのかもなあ。
でも今はもう無理。周辺を見る楽しみを覚えてしまったから(笑)。
主役も脇もモブも全部見たいもん。美人選びの場面でバカ面全開で跳ね回ってる子たちが可愛くてしょうがないもん。
と言う訳で、他のキャスト話。
初演では見ていなかったエリアなんで、今更なことを書き連ねるかもしれないけど、それはそれで。
エジプト女官チーム。
事前に、すごつよがうめちゃん一人と言うのは聞いていた。みなみちゃんも使えばいいのにねー、と見る前は言ってたんですが。
……これは、どうなんでしょう。
仮にも路線娘役が、ものすげー男、いやいっそ漢らしいんですけど。その衣装と髪型でジャンプしてポーズするか! 髪飾りのビーズがじゃらじゃら鳴ってるぞ。
と言う訳で、ここで一緒にやらなかったことがみなみちゃんにとってプラスかマイナスかは微妙な気がしました(笑)。
そんなうめちゃんですが、アムネリス様を見つめる姿はかわいいぞ。
「アムネリス様ダイスキ!」オーラが出てます(笑)。更に「あたしもあんなステキな女性になれるかなあ」という憧れ目線。憧れの先輩を見つめる女子高生のようだ。可愛い可愛い。
アイーダいじめの場面(人数の少ない中日ではうめみなみも参加)も、最初「えー、いいのー?」と戸惑い気味で。ふつーの女の子っぽい。
対するみなみちゃんは白目の見えない瞳で終始微笑みを浮かべ、表情が読み取れません。と言うか底知れなくて怖いです(笑)。アムネリスが「ラダメスが死んだ」とアイーダを騙す場面も、他の誰よりも早くその意図に気づいてほくそえんでいるように見えます。怖い怖い。
アイーダに対する怒りも怖いぞ。同じ女官でもどう見てもみなみちゃんの方が生まれがよさそうだ。
そんな二人が張り合う「美人選び」。何どつき漫才やってるんですかー!!(大笑)。
スタイル抜群の美女二人が一歩でも前に出よう、目立とうとお互いどついたり押さえ込んだりする姿がたまりません。面白すぎる。
先に選ばれて「ふふん」顔のみなみちゃん、「きーっくやしー!」顔のうめちゃん。すげー、ほんとすげー。もう大好き(笑)。
ちなみに二人をお持ち帰りする神官、組長、にしき氏、エンディ氏、おじさん3人のうさんくささもたまりません。2幕冒頭からうさんくさげで憎憎しいもんなあ。
エチオピア娘は終始シリアスモード。
『長安』新公以来気になる音花ゆりちゃんに注目して見てしまいました。
娘たちの中では一番幼い感じ。戦への怯えも人一倍強い。ラダメスの言葉にも誰よりも先に「違う!」と言うように背を向けて激しく首を振る。そんな彼女が「エチオピアが攻めてきたぞ!」の声に、それでも顔を輝かせるのが、痛々しいなあと。
このとき、側にいるのはコトコト。彼女は最初から怒りに燃えている。ラダメスに食って掛かる姿も誰より激しい。エチオピア蜂起の知らせにも喜んで、他の娘と手を取り合う。その過度に攻撃的な姿が、エジプトへの恨みの深さととその原因となった出来事の悲惨さを感じさせて、やっぱり痛々しい。
……とかそんな調子でどこで誰が何やってるが全部見たいんですけどね。
目がいくつあっても足りません(笑)。
あとフィナーレの話。
最初、上述の通りフィナーレの歌手はまとぶんなのですが、一人で持たせる時間がちょっと長すぎ。最初は一人でもいいけど、2番からは他にも出してよー。エジプト側は衣装替えかもしれないけど、ゆかりちゃんとしゅんくんくらい並べた方が楽しいのにー。
もしかしたら、組替えを控えて「君はスターだ花でも頑張れ」と言うエールなのかもしれないけど。まとぶんはかっこいいんだけど(本編の着込んだ衣裳と鬘と終始暗い顔で寂しいかもしれないファンの皆様も、ここの笑顔ときらきらっぷりで元が取れるんじゃないかと)。でもやっぱり長い。
ショーがない分フィナーレの立ち位置をチェックしてしまうのですが、娘役は檀ちゃんセンターのときもとうこさんセンターのときも、すぐ後ろがうめちゃんとコトコトでした。どっちもダンサーだから、動きを見てると気持ちよかった。
男役は、ワタさんを挟んでまとぶんの対はみらんくんでした。凱旋シーンも含めて、ダンスではみらんくんの立ち位置がいいですな。もしかしてこの公演3番手?(嶺くんはフィナーレは後ろでした)
ラティーナとうこちゃんと赤金ファラオ風衣装のワタさんがちょっと絡んだ後、ワタ檀デュエットダンス。
生まれ変わって再会したラダメスとアムネリスをイメージした(らしい)ドラマ性のあるロマンチックな振り付けですが、ここは5列センターで見ていたASUKAさん(チケットを譲ってくれたワタさんファン)のタレコミをご紹介。
> わたるくん、最初に檀ちゃんを迎えに行ってふられちゃうところでは
> 「ああ……」って、落胆した風に息を漏らすんです!
> そして、3度目の正直で檀ちゃんから手を預けられる時には
> 「ああ……!」って、心の底から嬉しそうに息を漏らすんです!!
……。
誰か私に1列センターのチケットを譲ってください!! いや2列3列でもいいから!!(錯乱)(だって10列サブセンじゃ聞こえなかったよ?)
いいなあ、ラブラブで。
いや、本編考えると「アイーダちゃんは?」とか思わなくもないんだけど、やっぱりみんなワタ檀が見たいよなっ!
勿論、パレードは両手に花で美味しゅうございました。
せっかくなので出待ちも。通りすがりの一般人男子が「今の女?」とワタさんを見て素で言っているのが印象的でした。
また来るぞ名古屋(笑)。
来た甲斐ありました。(星組中日劇場公演『王家に捧ぐ歌』)
2005年2月5日 宝塚「久しぶりのセンターパーツ!」
「白い衣裳!」
「さわやか好青年ですよねー!」
「恋する笑顔ですよ!」
2/5,6遠征がMy初日。1回はこれを読んでいる方にチケットを譲っていただきまして、5日昼公演の後お茶しました。
この方もワタさんファンで、冒頭の会話。
ラダメスかっこいいよなー。長安の後だから余計に(まだ長安言うか)。
派手な衣装が似合って、スターブーツで跪くと脚の長さが映えること映えること(笑)。
最後も、ワタさんが大きな羽背負って笑顔で階段下りてくるのを見ると元気になります。名古屋まで来た甲斐ありました。ほくほく。
アムネリス@檀ちゃんは相変わらず目がつぶれるほどお美しいし。
ワタ檀的には結ばれなくて残念な演目ですが、フィナーレのデュエットダンスが美しくもラブラブなのでそれを楽しみに。
アイーダ@とうこさんはすげー可愛いし。
女官たちにいじめられる場面、誰よりも可憐な娘役なんですけど!
なんか、記憶より更に女の子らしいです。ラダメスに対する甘えた喋り方なんて、めちゃくちゃ可愛くてもうどうしようかと。ちょっと前まで安禄山だった人とはとても思えません。
パパたち、専科のお二人は相変わらずの存在感だし。うさんくささも含めて。
中日、人数は少ないしその他の配役も変わってるし不安だったんですが、とりあえずこの5人がいれば成立する演目なのかなと。
さて。
ここで白状しますが、私は『王家』初演を2回しか観てません。ムラで1回、東宝で1回。当時は今ほどヅカファンでなかったので。
出演者の判別もついてませんでした。とうこさん見たのは初めてだったし。ケペルとメレルカの区別はできてなかったし、エチオピア家臣団も台詞で説明されている情報しか。ウバルドは認識したけど「なるほどこうやって役を増やしたんだ。オペラは少ないからなー」としか思っていなかった記憶が。
DVDも、中日直前に1回見ただけ。生で見た印象を大事にしたくて。さんざん通ってればDVDを見て記憶を再現できるけど、2回じゃ引きずられるから。
でも今回DVD見て、サトリちゃんがこれでしぃちゃんファンになったのがわかったし、メールくれた某さん@すずみんファン(試験頑張って下さい)がこれでファンになるのも納得しました。
と、言い訳した上で役替りの話。
私にとって予想以上に楽しかったのが、ケペルとメレルカでした。
私的に最注目の配役がケペル@嶺くんだった訳ですが(配役発表時の日記で失礼にも太字で大笑いした記憶あり)、いざ見てみると。
かっこいいじゃないですかー!!!
なんたってスタイルがいい。小顔で長身で、あの衣裳が似合う似合う。でかい被り物も全然問題なし。顔だって二枚目だよ。
そういう意味ではメレルカ@みらんくんが、頭身の点で隣に並ぶとちょっと割を食う感じだったかな。こちらもかっこいいんだけど。
キャラ立ても、ケペルが落ちついた兄貴肌でクールで冷静、メレルカが熱血で感情が素直に表に出る弟分タイプ、とちゃんと違いが見えたし。(ラダメスが近藤ならケペルが土方でメレルカが沖田くらいの差?←何だその比喩)
この二人はもともとはっきりした性格が設定されていない役で、演者のキャラを活かす方向でいいんだなと。
最初このケペルはクールで落ちついたキャラに見えた訳ですが。
でも、エチオピアとの戦闘場面では、もしかして戦場ではイッちゃうタイプなのかなと。殺戮シーン、結構邪悪に楽しそうだ。
で、ラダメスのエチオピア解放の願いをファラオが聞き入れるところでは、あれ?壊れた?と。自分の予想しない事態に呆然として、壊れたように見えた。
この時点で「普段はクールで冷静、戦場ではバーサーカータイプ、自分の常識外の事態には適応できない人」と心の中でメモ。
ちなみに、メレルカは終始一貫、若く熱血で明朗で有能な戦士(ちょっとやんちゃ)、に見えました。戦場も、それ以外の場面も。父の命乞いで取りすがるアイーダを突き放すときの冷笑には震えましたが。
ラダメスの願いにも、普通に憤っているように見えた。
この差が、メレルカはケペルの望みが理解できず怒っているのに対し、ケペルはその真意を理解してしまったので愕然としている、ようにも見えました(あ、また深読み癖が)。
で、最後の最後、ラダメス処刑の場面。(その前の「何故だ!」を飛ばしているのは、こっちの方が印象が強いからです)
ケペル壊れてるよ!
いや、壊れてるのはいいけど、壊れすぎ。口はへの字だし、顔も歪みすぎ。ヘタれて壊れて泣いてた良房様(花のいそぎ)と一緒だよ。
……そうか。
この人、感情が激した芝居をすると、こういう顔になっちゃうんだ。
隣のみらんくんはちゃんと二枚目の範疇で怒りや嘆きを表現しているのに。
勿体無い。
せっかくスタイルは完璧なのに。普通の顔してればちゃんと二枚目なのに。
いや、余計なお世話かもしれませんけどね。これはこれで貴重な個性だから。
でも、せっかく二枚目ぶりを発揮できる役なんだから、やっぱり勿体無いかな。
面白いなあ、嶺恵斗くん。ますます好きになっちゃいましたよ(笑)。
しつこいようですが、みらんくんは、終始ちゃんと二枚目若手男役、でした(笑)。
被り物はちょっとつらいですが、地髪のさらさら茶髪の時はほんっと、かっこいい。美形でちょっと愛嬌があって、素敵です。
意外だったのは、ちゃんと「ラダメスの友人」に見えたこと。
平和ボケを嘆くシーン、友人同士が軽口を叩いてるように見えた。今回は本当に「孤独」なラダメスが見られるかもしれないと思っていたのですが、そうでもなかったです。まあワタさんも若い役は若返るからな。(例:『永遠の祈り』ジェラール)
ここ引っ込むときのケペルとメレルカ、楽しそうでよいです。
あと、美味しいのは変更された凱旋シーン。
みらんくん、真っ暗な舞台の中央でピンスポ当たってポーズ決めて登場ですよ! センターで踊ってますよ!
ケペル・メレルカ中心の兵士総踊りに途中からラダメスが加わって、かっこいいー。
この二人のファンなら通うべき公演でしょう。
対して、エチオピア側は意外と目立たなかったかな。
ウバルドは、まとぶんがやったらこうなるだろう、と予想した範疇でした。かっこよかったし上手かったけど、予想の範囲内と言うか。
勿論かっこよかったですけどね。亡国の王子。アイーダよりも、父アモナスロとの関係の方が強く見えた。
カマンテとサウフェは、初演の役作りを踏襲しようとして苦労している感じ。
ゆかりくんは、黒塗りもまた鋭い美しさ。基本的には、初演のまとぶん同様攻撃的にやろうとしてるんだと思うけど、一本調子な感じでちょっとよくわからなかった。
しゅんくんも苦戦してる? 私の勝手な認識ですが、彼は可愛い顔がまず目に付くけれど、演技の方向性は骨太なんじゃないかと。それが「優しかったお前」と言われるサウフェをやることで、うまくキャラ立てができていないような気がしました。
よく見ると、凱旋の後の場面とか色々やってそうなんですけどね。3人の場面でもうちょっとキャラが立ってくるといいなあ。
楽までには変わってくるかな。楽しみに待ちます。
と、言いつつ。
実はエジプト側も初演を踏襲したつもりで、それぞれの持ち味で変わって見えただけかも?
特にケペル(笑)。3回観る間にも壊れっぷりがどんどんすごくなってます。こっちは逆に楽までにどこまで行くのか不安だ。
他の出演者は翌日に。
「白い衣裳!」
「さわやか好青年ですよねー!」
「恋する笑顔ですよ!」
2/5,6遠征がMy初日。1回はこれを読んでいる方にチケットを譲っていただきまして、5日昼公演の後お茶しました。
この方もワタさんファンで、冒頭の会話。
ラダメスかっこいいよなー。長安の後だから余計に(まだ長安言うか)。
派手な衣装が似合って、スターブーツで跪くと脚の長さが映えること映えること(笑)。
最後も、ワタさんが大きな羽背負って笑顔で階段下りてくるのを見ると元気になります。名古屋まで来た甲斐ありました。ほくほく。
アムネリス@檀ちゃんは相変わらず目がつぶれるほどお美しいし。
ワタ檀的には結ばれなくて残念な演目ですが、フィナーレのデュエットダンスが美しくもラブラブなのでそれを楽しみに。
アイーダ@とうこさんはすげー可愛いし。
女官たちにいじめられる場面、誰よりも可憐な娘役なんですけど!
なんか、記憶より更に女の子らしいです。ラダメスに対する甘えた喋り方なんて、めちゃくちゃ可愛くてもうどうしようかと。ちょっと前まで安禄山だった人とはとても思えません。
パパたち、専科のお二人は相変わらずの存在感だし。うさんくささも含めて。
中日、人数は少ないしその他の配役も変わってるし不安だったんですが、とりあえずこの5人がいれば成立する演目なのかなと。
さて。
ここで白状しますが、私は『王家』初演を2回しか観てません。ムラで1回、東宝で1回。当時は今ほどヅカファンでなかったので。
出演者の判別もついてませんでした。とうこさん見たのは初めてだったし。ケペルとメレルカの区別はできてなかったし、エチオピア家臣団も台詞で説明されている情報しか。ウバルドは認識したけど「なるほどこうやって役を増やしたんだ。オペラは少ないからなー」としか思っていなかった記憶が。
DVDも、中日直前に1回見ただけ。生で見た印象を大事にしたくて。さんざん通ってればDVDを見て記憶を再現できるけど、2回じゃ引きずられるから。
でも今回DVD見て、サトリちゃんがこれでしぃちゃんファンになったのがわかったし、メールくれた某さん@すずみんファン(試験頑張って下さい)がこれでファンになるのも納得しました。
と、言い訳した上で役替りの話。
私にとって予想以上に楽しかったのが、ケペルとメレルカでした。
私的に最注目の配役がケペル@嶺くんだった訳ですが(配役発表時の日記で失礼にも太字で大笑いした記憶あり)、いざ見てみると。
かっこいいじゃないですかー!!!
なんたってスタイルがいい。小顔で長身で、あの衣裳が似合う似合う。でかい被り物も全然問題なし。顔だって二枚目だよ。
そういう意味ではメレルカ@みらんくんが、頭身の点で隣に並ぶとちょっと割を食う感じだったかな。こちらもかっこいいんだけど。
キャラ立ても、ケペルが落ちついた兄貴肌でクールで冷静、メレルカが熱血で感情が素直に表に出る弟分タイプ、とちゃんと違いが見えたし。(ラダメスが近藤ならケペルが土方でメレルカが沖田くらいの差?←何だその比喩)
この二人はもともとはっきりした性格が設定されていない役で、演者のキャラを活かす方向でいいんだなと。
最初このケペルはクールで落ちついたキャラに見えた訳ですが。
でも、エチオピアとの戦闘場面では、もしかして戦場ではイッちゃうタイプなのかなと。殺戮シーン、結構邪悪に楽しそうだ。
で、ラダメスのエチオピア解放の願いをファラオが聞き入れるところでは、あれ?壊れた?と。自分の予想しない事態に呆然として、壊れたように見えた。
この時点で「普段はクールで冷静、戦場ではバーサーカータイプ、自分の常識外の事態には適応できない人」と心の中でメモ。
ちなみに、メレルカは終始一貫、若く熱血で明朗で有能な戦士(ちょっとやんちゃ)、に見えました。戦場も、それ以外の場面も。父の命乞いで取りすがるアイーダを突き放すときの冷笑には震えましたが。
ラダメスの願いにも、普通に憤っているように見えた。
この差が、メレルカはケペルの望みが理解できず怒っているのに対し、ケペルはその真意を理解してしまったので愕然としている、ようにも見えました(あ、また深読み癖が)。
で、最後の最後、ラダメス処刑の場面。(その前の「何故だ!」を飛ばしているのは、こっちの方が印象が強いからです)
ケペル壊れてるよ!
いや、壊れてるのはいいけど、壊れすぎ。口はへの字だし、顔も歪みすぎ。ヘタれて壊れて泣いてた良房様(花のいそぎ)と一緒だよ。
……そうか。
この人、感情が激した芝居をすると、こういう顔になっちゃうんだ。
隣のみらんくんはちゃんと二枚目の範疇で怒りや嘆きを表現しているのに。
勿体無い。
せっかくスタイルは完璧なのに。普通の顔してればちゃんと二枚目なのに。
いや、余計なお世話かもしれませんけどね。これはこれで貴重な個性だから。
でも、せっかく二枚目ぶりを発揮できる役なんだから、やっぱり勿体無いかな。
面白いなあ、嶺恵斗くん。ますます好きになっちゃいましたよ(笑)。
しつこいようですが、みらんくんは、終始ちゃんと二枚目若手男役、でした(笑)。
被り物はちょっとつらいですが、地髪のさらさら茶髪の時はほんっと、かっこいい。美形でちょっと愛嬌があって、素敵です。
意外だったのは、ちゃんと「ラダメスの友人」に見えたこと。
平和ボケを嘆くシーン、友人同士が軽口を叩いてるように見えた。今回は本当に「孤独」なラダメスが見られるかもしれないと思っていたのですが、そうでもなかったです。まあワタさんも若い役は若返るからな。(例:『永遠の祈り』ジェラール)
ここ引っ込むときのケペルとメレルカ、楽しそうでよいです。
あと、美味しいのは変更された凱旋シーン。
みらんくん、真っ暗な舞台の中央でピンスポ当たってポーズ決めて登場ですよ! センターで踊ってますよ!
ケペル・メレルカ中心の兵士総踊りに途中からラダメスが加わって、かっこいいー。
この二人のファンなら通うべき公演でしょう。
対して、エチオピア側は意外と目立たなかったかな。
ウバルドは、まとぶんがやったらこうなるだろう、と予想した範疇でした。かっこよかったし上手かったけど、予想の範囲内と言うか。
勿論かっこよかったですけどね。亡国の王子。アイーダよりも、父アモナスロとの関係の方が強く見えた。
カマンテとサウフェは、初演の役作りを踏襲しようとして苦労している感じ。
ゆかりくんは、黒塗りもまた鋭い美しさ。基本的には、初演のまとぶん同様攻撃的にやろうとしてるんだと思うけど、一本調子な感じでちょっとよくわからなかった。
しゅんくんも苦戦してる? 私の勝手な認識ですが、彼は可愛い顔がまず目に付くけれど、演技の方向性は骨太なんじゃないかと。それが「優しかったお前」と言われるサウフェをやることで、うまくキャラ立てができていないような気がしました。
よく見ると、凱旋の後の場面とか色々やってそうなんですけどね。3人の場面でもうちょっとキャラが立ってくるといいなあ。
楽までには変わってくるかな。楽しみに待ちます。
と、言いつつ。
実はエジプト側も初演を踏襲したつもりで、それぞれの持ち味で変わって見えただけかも?
特にケペル(笑)。3回観る間にも壊れっぷりがどんどんすごくなってます。こっちは逆に楽までにどこまで行くのか不安だ。
他の出演者は翌日に。
スタンディングオベーション(月組大劇場公演『エリザベート』初日)
2005年2月4日 宝塚ネタ公演なんて言って(言ったのか)ごめんなさい。
良かった、面白かった。
黒い羽を背に、剣を手に、現れるトート閣下。
う、美しいっ……!
いや、美しいだろうことはわかっていたけれど。でも美しい。
豊かにうねる髪、物憂げな瞳。
肖像画から現れるシシィ。
か、可愛いっ……!
実は固唾を呑んでオペラ構えてたんですが。
きょろきょろと辺りを見回す表情もパパに走り寄る仕草も、めちゃくちゃ可愛いお転婆な少女。
シシィは本当はこんな娘だったのかもと思わせる愛らしさ。
二人の出会い。
シシィの顔を覗き込むトート。
その刹那、表情が変わって。
あ、恋に落ちたんだ、と思った。
初めての恋。
初めての魂の震えに、慄いている「死」。
……かわいいじゃん!
さえちゃんトートは、恋する死の精でした。
エリザベートに拒絶される度見せる、傷ついた顔。
「私だけに」生命の燃焼を見せるエリザベートに、魅せられ惚れ直した表情。
鏡の間も、エリザとフランツより銀橋のトートを見てました。
ルドルフの死のあと、死を望むエリザベートを喜んで迎えようとするけれど「まだ私を愛してはいない!」と激昂して立ち去る場面の、傷つきっぷり。傷つきながらも、禁じられた愛のタブーからもう抜け出せない、と歌う銀橋。ここの歌がこんなに説得力があるトートは、初めて見た。
トートはエリザにベタ惚れで、この上なく愛しているけれど。
でも、トートは人じゃないから。人外の存在だから。
その愛情表現は、不器用で、強引で、シシィにはなかなか伝わらない。
そして、その人外ぶりも、さえちゃんにぴったりで。
こんなにはまるとは思いませんでした。さえちゃんトート。
え、歌? 全然OKですよ。
一番最初はちょっと苦労してそうでしたが、でもそれは星エリザのビデオ見たときも思ったし。次の場面からは気にならないし、きっとここ難しいんだなと。
何より、セクシーなのに少年ぽさも感じさせる声が、恋する人外の存在に合っていて、魅力的でした。
あさちゃんエリザは、生き生きとした少女。
バイエルンの田舎育ちで野性味すら感じさせたらしい実在のエリザベートに一番近いのかもしれない。
こんな生き生きとして可愛い女の子だったら、他のとりすました娘たちを押しのけて皇帝に選ばれるよな、と納得しました。
そのフランツとの出会い、見つめる瞳がにこにこ嬉しそうで、わー王子さまだーって感じで、ぶっちゃけフランツの話を全く聞いていなさそうで、それがまた可愛い(笑)。
でも、きっとこの娘宮廷じゃやってけんだろ、とも思う。
だからこそ、エリザベートの戦いが自由を求めての苦闘、足掻きであることが見えて。共感しやすかったかもしれない。
え、ドレス? 全然OKですよ。
寝巻き姿は流石にちょっと肩幅のたくましさが気になったけど、他は別に。
小顔だから、ドレスも着こなしちゃうし男役と並んでも大丈夫なんだ、と感心。
歌もOK。ちゃんと高音も出てました。台詞声は若干安定していない気もしたけど、初日でこれなら十分。今後どんどん良くなってくるでしょう。
最後、ついにエリザベートを迎えるトート。
エリザベートの方から抱きつかれて、え?と言う顔になって、一瞬後ものすごくうれしそうになる表情がたまりません。
よかったね、やっと思いが通じたね、と心から祝福。
(つーかこの嬉しそうな笑顔がめちゃくちゃ可愛いんですけど!)
と言う訳で。
ラブストーリーとして堪能した、エリザベートでした。
更に、特筆したいのはゆうひくんのルドルフ。
美しーいー!!
悩める繊細な美青年皇太子。
さえトートとの絡みがまたたまりません。美しい。「闇が広がる」はすげー耽美です。このためだけでも月エリザは一見の価値があります。
トートにとって、ルドルフはシシィの息子であるだけで、本人には興味は無さげなんですね。シシィを追い詰めるための獲物、という感じで。
そのルドルフを仕留めて、自殺した体を抱きとめキスをして、顔を上げてにやりと笑う顔に、ぞくぞくきました(せり下がりは最後までオペラ固定で)
個人的に瞠目したのは、さららんのエルマー。
プライドが高くて、脆くて、熱血。
純粋にハンガリーのため、だけでなく、自分の家柄・血筋に誇りを持っているからこそ今の隷属状態が我慢ならない、という感じの苛立ち。
トートに誘惑される場面で見せる繊細さなんて、どこのルドルフかと思っちゃいましたよ。
いいなあさららん。元々割と好きな人だったけど(Last Partyのアーネストだって私は好きさ)、このエルマーはかなり好みです。
同じく驚いた、るいちゃんのリヒテンシュタイン。
リヒテンシュタインって、こういうキャラだったんだ。初めて知った。
宮廷人としてのキャラが立っているから、ゾフィーやシシィとの関係性が面白い。
そして何より美人! ドレス姿が美しい!!
あいちゃんも良かった。
黒天使、やっぱり小柄で華奢で可愛くて、一人目立つ。
そしてマデレーネ、まさに「妖しい美しさ」!! 最初水槽の中にいるときの物憂げな気の無い表情がたまりません。ナイスキャストだ。
マダム・ヴォルフ嘉月さん。
いや、やってくれると思ったけど、予想を超えて凄かった。
メイクが魔界入ってるよ!!
迫力のマダム・ヴォルフ、濃かったです。
廷臣たちでは、グリュンネ磯野さんがかっこよくて。
何でそんないい男なんですか!
まわりもっと若い人いっぱいいるのに、一人際立つダンディないい男ぶり。うわーうっとりだ。
アンサンブルも、熱かったです。「ミルク」とか銀橋に並んだ群集の迫力。
初日でこれなら、これからどんどん熱く、色々小芝居やるようになるだろうな。楽しみです。
えーと。
きりやんルキーニは、予想したとおり、上手かったです。
予想の範疇なので、私はスルーしてしまいましたが。ルキーニって狂言回しだから、目に入らないと進行役になっちゃうんだよね。「目に入らない」=「好みのビジュアルでない」であるあたり、申し訳ありませんなのですが(^^;(ルキーニでワタさんに注目した私)
ガイチさんフランツは、ごめん、よくわからなかった。
最初も、シシィから見た夢の王子様、と言う感じで、フランツ本人の気持ちがわからなかった。後半も、ルドルフを叱責する厳しさとかよかったんだけど、やっぱりシシィとの関係が見えなかった。
なまじ、トートがシシィにベタ惚れなもんだから、最終弁論ではフランツがトートをいじめているように見えてしまったわ。条件的には申し分ない婚約者が、愛だけは持っている恋敵を糾弾しているような感じで。
歌は本当に上手くて気持ちよく響くんだけれども。それもかえって「上手いなー」で終ってしまった気が。
(さっきから上手い人に恨みでもあるんですかと言われそうだが。いやそんなことはないんだが)
ゾフィー美々さんは流石ですが、ちょっとやりすぎてるような気が。もう少しやわらかくナチュラルでも良かったんじゃないかなという気がするけど、ゾフィーだから仕方ないのか。
エトワールでここぞとばかりに高音域を響かせていたのが印象的。
最後は、スタンディングオベーションでした。
いい公演だったこともさることながら、やはり、努力に向けられたものだと思う。私もそう思って立ったもの。
みんなに「ネタ?」「無理だ」と言われたものをここまで持ってきたその努力、その力。
素直に素晴らしいと思います。
勿論、単純に作品としても良かったので、私はチケット増量を画策中です(笑)。
良かった、面白かった。
黒い羽を背に、剣を手に、現れるトート閣下。
う、美しいっ……!
いや、美しいだろうことはわかっていたけれど。でも美しい。
豊かにうねる髪、物憂げな瞳。
肖像画から現れるシシィ。
か、可愛いっ……!
実は固唾を呑んでオペラ構えてたんですが。
きょろきょろと辺りを見回す表情もパパに走り寄る仕草も、めちゃくちゃ可愛いお転婆な少女。
シシィは本当はこんな娘だったのかもと思わせる愛らしさ。
二人の出会い。
シシィの顔を覗き込むトート。
その刹那、表情が変わって。
あ、恋に落ちたんだ、と思った。
初めての恋。
初めての魂の震えに、慄いている「死」。
……かわいいじゃん!
さえちゃんトートは、恋する死の精でした。
エリザベートに拒絶される度見せる、傷ついた顔。
「私だけに」生命の燃焼を見せるエリザベートに、魅せられ惚れ直した表情。
鏡の間も、エリザとフランツより銀橋のトートを見てました。
ルドルフの死のあと、死を望むエリザベートを喜んで迎えようとするけれど「まだ私を愛してはいない!」と激昂して立ち去る場面の、傷つきっぷり。傷つきながらも、禁じられた愛のタブーからもう抜け出せない、と歌う銀橋。ここの歌がこんなに説得力があるトートは、初めて見た。
トートはエリザにベタ惚れで、この上なく愛しているけれど。
でも、トートは人じゃないから。人外の存在だから。
その愛情表現は、不器用で、強引で、シシィにはなかなか伝わらない。
そして、その人外ぶりも、さえちゃんにぴったりで。
こんなにはまるとは思いませんでした。さえちゃんトート。
え、歌? 全然OKですよ。
一番最初はちょっと苦労してそうでしたが、でもそれは星エリザのビデオ見たときも思ったし。次の場面からは気にならないし、きっとここ難しいんだなと。
何より、セクシーなのに少年ぽさも感じさせる声が、恋する人外の存在に合っていて、魅力的でした。
あさちゃんエリザは、生き生きとした少女。
バイエルンの田舎育ちで野性味すら感じさせたらしい実在のエリザベートに一番近いのかもしれない。
こんな生き生きとして可愛い女の子だったら、他のとりすました娘たちを押しのけて皇帝に選ばれるよな、と納得しました。
そのフランツとの出会い、見つめる瞳がにこにこ嬉しそうで、わー王子さまだーって感じで、ぶっちゃけフランツの話を全く聞いていなさそうで、それがまた可愛い(笑)。
でも、きっとこの娘宮廷じゃやってけんだろ、とも思う。
だからこそ、エリザベートの戦いが自由を求めての苦闘、足掻きであることが見えて。共感しやすかったかもしれない。
え、ドレス? 全然OKですよ。
寝巻き姿は流石にちょっと肩幅のたくましさが気になったけど、他は別に。
小顔だから、ドレスも着こなしちゃうし男役と並んでも大丈夫なんだ、と感心。
歌もOK。ちゃんと高音も出てました。台詞声は若干安定していない気もしたけど、初日でこれなら十分。今後どんどん良くなってくるでしょう。
最後、ついにエリザベートを迎えるトート。
エリザベートの方から抱きつかれて、え?と言う顔になって、一瞬後ものすごくうれしそうになる表情がたまりません。
よかったね、やっと思いが通じたね、と心から祝福。
(つーかこの嬉しそうな笑顔がめちゃくちゃ可愛いんですけど!)
と言う訳で。
ラブストーリーとして堪能した、エリザベートでした。
更に、特筆したいのはゆうひくんのルドルフ。
美しーいー!!
悩める繊細な美青年皇太子。
さえトートとの絡みがまたたまりません。美しい。「闇が広がる」はすげー耽美です。このためだけでも月エリザは一見の価値があります。
トートにとって、ルドルフはシシィの息子であるだけで、本人には興味は無さげなんですね。シシィを追い詰めるための獲物、という感じで。
そのルドルフを仕留めて、自殺した体を抱きとめキスをして、顔を上げてにやりと笑う顔に、ぞくぞくきました(せり下がりは最後までオペラ固定で)
個人的に瞠目したのは、さららんのエルマー。
プライドが高くて、脆くて、熱血。
純粋にハンガリーのため、だけでなく、自分の家柄・血筋に誇りを持っているからこそ今の隷属状態が我慢ならない、という感じの苛立ち。
トートに誘惑される場面で見せる繊細さなんて、どこのルドルフかと思っちゃいましたよ。
いいなあさららん。元々割と好きな人だったけど(Last Partyのアーネストだって私は好きさ)、このエルマーはかなり好みです。
同じく驚いた、るいちゃんのリヒテンシュタイン。
リヒテンシュタインって、こういうキャラだったんだ。初めて知った。
宮廷人としてのキャラが立っているから、ゾフィーやシシィとの関係性が面白い。
そして何より美人! ドレス姿が美しい!!
あいちゃんも良かった。
黒天使、やっぱり小柄で華奢で可愛くて、一人目立つ。
そしてマデレーネ、まさに「妖しい美しさ」!! 最初水槽の中にいるときの物憂げな気の無い表情がたまりません。ナイスキャストだ。
マダム・ヴォルフ嘉月さん。
いや、やってくれると思ったけど、予想を超えて凄かった。
メイクが魔界入ってるよ!!
迫力のマダム・ヴォルフ、濃かったです。
廷臣たちでは、グリュンネ磯野さんがかっこよくて。
何でそんないい男なんですか!
まわりもっと若い人いっぱいいるのに、一人際立つダンディないい男ぶり。うわーうっとりだ。
アンサンブルも、熱かったです。「ミルク」とか銀橋に並んだ群集の迫力。
初日でこれなら、これからどんどん熱く、色々小芝居やるようになるだろうな。楽しみです。
えーと。
きりやんルキーニは、予想したとおり、上手かったです。
予想の範疇なので、私はスルーしてしまいましたが。ルキーニって狂言回しだから、目に入らないと進行役になっちゃうんだよね。「目に入らない」=「好みのビジュアルでない」であるあたり、申し訳ありませんなのですが(^^;(ルキーニでワタさんに注目した私)
ガイチさんフランツは、ごめん、よくわからなかった。
最初も、シシィから見た夢の王子様、と言う感じで、フランツ本人の気持ちがわからなかった。後半も、ルドルフを叱責する厳しさとかよかったんだけど、やっぱりシシィとの関係が見えなかった。
なまじ、トートがシシィにベタ惚れなもんだから、最終弁論ではフランツがトートをいじめているように見えてしまったわ。条件的には申し分ない婚約者が、愛だけは持っている恋敵を糾弾しているような感じで。
歌は本当に上手くて気持ちよく響くんだけれども。それもかえって「上手いなー」で終ってしまった気が。
(さっきから上手い人に恨みでもあるんですかと言われそうだが。いやそんなことはないんだが)
ゾフィー美々さんは流石ですが、ちょっとやりすぎてるような気が。もう少しやわらかくナチュラルでも良かったんじゃないかなという気がするけど、ゾフィーだから仕方ないのか。
エトワールでここぞとばかりに高音域を響かせていたのが印象的。
最後は、スタンディングオベーションでした。
いい公演だったこともさることながら、やはり、努力に向けられたものだと思う。私もそう思って立ったもの。
みんなに「ネタ?」「無理だ」と言われたものをここまで持ってきたその努力、その力。
素直に素晴らしいと思います。
勿論、単純に作品としても良かったので、私はチケット増量を画策中です(笑)。