第2幕の感想。この書き方だと長くなるのでやめようかと思ったのですが、書きたい事を網羅するにはやはりこれになってしまいました。とは言え記憶が薄れているので(実は1週間経過して書いている)適宜飛ばしつつ。
【第2幕−Hot Blooded Star】
セットは芝居と共通。
下手に左右の階段で本舞台とつながっている高いステージがあって、1幕2幕とも効果的に使われておりました。
第1場 Young Blods!! A
主題歌?を歌いながら宙吊りのブランコで降りてくるれおんを見て星から来た猫かと思いました(白くてふわふわひらひらきらきらした衣装の浮世離れした生き物を指す表現。多分通じない)。やはり不安定なのか何となく落ちつかなげな様子が可愛い気もしました(笑)。で、役名が「美星」って……。
第2場 Young Blods!! B
れおんを囲んで全員で。銀と黒の衣装。特に娘役ちゃんのドレスが可愛かったなー。あとあかしがやたら目に付くんですが。
第3場 スターライト・エキスプレス
星の列車で出発進行!、みたいなノリのいい場面。みんなで一列になって、おっとっととぶつかったり、楽しかったです。
改めてれおんがご挨拶、メンバーも一人一人自己紹介。ここは普通に名乗って一礼。
全員での客席降りもこの辺でしたっけ? 皆さんご一緒に、と客席参加の振り付けがあったんですが、それは嬉しいんですが、でもいきなり言われても素人は真似できませんてば!(笑・参加したかったのに出来なかった人がここに)
第4場 ア・ニュー・ジェネレーション
柚希華美音花の3人で。楽しげに歌い踊っていたが歌詞を良く聞くと「三人いれば感じあい」と明るい三角関係の歌でちょっとびびる。一見あっけらかんとしているのが余計に。男は脳天気に言葉どおり受け取って何も考えてないけど、女二人は水面下で火花散らしてそうな感じで怖いです(言いがかり。でも本当面白かったんだよ)。
第5場 ランカンカン
ラテンです。「皆さんご一緒にー!」に続き星組名物です(笑)。赤白水玉衣装でマンボ、センターは彩海・花、七風・成花ペアだったような気が(組み合わせ違ったかも)。あかしのラテン男っぷりに正しく星組を感じますが、七風君もいい。
第6場A〜D ジャズ
既に細部を忘れている(汗)。衣装どんなだっけ。
メンバーが色々な組み合わせで入れ替わり立ち替わり、タップなども披露しての楽しい場面でした。場面構成や舞台の使い方が、藤井くん上手いなーと。
第7場 コーラス
前の場面・ジャズの流れで、彩海七風華美音花。今回学年順なのかショーではこの4人セットで使われている(特に礼音くん不在の場面を4人でつなぐ)ことがあったんですが、それぞれにいい味出していて良かった。ここだったか、「愛が全てじゃない、本気にならない」みたいな歌詞(記憶が…)で踊ってるところがあって、そのときのあかし・華美ペアがすげーって感じでした。野心家のチンピラと世故長けたあばずれ女って感じで、らしくて(褒めてます)。
歌は、娘役二人が上手いからなあ。4人で歌ってて「あれ?みんな高音パート?」と思って良く聞いたら男役二人も歌っていた……あかしも七風くんも決して歌は得意でないんだなと。あかしはその分顔で歌ってるし七風くんは味があってハートフルなので、私は構わないんですが(客観的に見ればもうちょい上手くなった方がいいだろうし、まだ研7と研5なのでこれからの伸びに期待)。
第8場AB イーハトーヴ幻想
「あめゆじゅとてちてけんじゃ」の歌が静かに響く中、赤い林檎?を持った少女=まりんと、彼女を囲むスターダストたち。私はこのバウは見ていないので良くわからないのですが、そのまま既存の場面を使った訳ではなく、イメージを借りてきた新しい場面のようです。スターダスト、というのはプログラム上の呼び名ですが、全身白の衣装に白い長い鬘、精霊のように見えました。少女も白いワンピース白い髪(外はねカールが可愛らしい)、林檎だけが赤い。
そこへ現れる真っ赤なさそり=れおん。少女は最初戸惑いますが、やがて手を取り踊るふたり。やがて手を振って去る少女。さそりは静かにその場に倒れる。戻ってきた少女が手を取り揺さぶっても、もう動かない。
歌詞で、さそりはその身を燃やして道を照らす、みたいなことを歌っていて、ああそういうことなのかと。
れおんのさそりが、人外の生き物らしかったです。少女に対する視線が、男とか女とか恋とかではなく、純粋な興味と言う感じで。動きも、男役であるという制約がないせいか、よりダイナミックでしなやか。
おかげで、美しくメルヘンなシーンに仕上がっていました。まりんも可愛かった。
第9場A ブルース
がらっと雰囲気を変えて、みやるりと天寿光希くんを従えたあかし登場。男3人ダークスーツ、役名はボスとギャング(笑←笑うな)。
第9場B ブルース
客席からレオン登場。光沢のあるベージュのスーツ、自ら「ナンバーワンホスト、レオン」と名乗っております(笑←笑うな)。
そして「今夜も美しいマダムがたくさんいますね」と会場を見渡し、客席いじりを始めるんですが、これがまた。笑ってた客が笑ってる場合じゃないと色めき立つ感じ?
ちなみに私が憶えているのはこんな感じ。
11時公演。
「マダム、なんて素敵なネックレスなんだ。僕は今夜金の鎖になってあなたを縛り付けたい」ネックレス褒めてどうすると半笑いになっていた客席が次のフレーズに凍りつきました(すげー)。
「マダム、何て素敵な肩なんだ。僕は今夜この指で一晩中揉みほぐしてあげたい」
14時半公演。
「マダム、何て素敵なうなじなんだ。僕は木綿のハンカチーフになってあなたの汗を拭ってあげたい」木綿のハンカチーフって!(この辺でネタ考案は本人ではないのでは疑惑)
「マダム、何て素敵な爪なんだ。僕は今夜マニキュアになってあなたの心を真っ赤に染め上げたい」
14時半はジュンタさんと並んでの観劇で、彼女は「みんな反応が大人しいわねえ、やっぱり目の前に来ると固まっちゃうのかしら」と言ってましたが、確かに皆さん素直に照れていらっしゃいました。いや、もし来たら光栄だわ坊やくらい言ったろうかと思ってたんですが、そういうこと考えてる人間の前には来てくれないらしいですよ(笑)。ところで観劇に来たワタさんのことを「マダム」と口説いたという噂は本当ですか?
この場面すごい。すごいんだけど、何だか不思議な感じでした。ナチュラルに衒いなく、テレもせず堂々とこんな台詞を言ってる訳です。それはすごい。が、そこに「落としてやるぜ」的なギラギラ感が薄い。本当にナチュラル。それがかえって、不思議でした。
第9場C ブルース
舞台に戻ったナンバーワンホスト・レオン。娘役6人侍らせてクールにアダルトに絡みます。コロちゃんとのすごいリフトがあったのはここだっけか。
一方、下手の壇上では美女=華美ゆうかを連れたボス=あかし。気に入らないことがあったのかいきなり女を張り倒すボス。倒れる美女。しかし一瞬後に笑って手を差し伸べるボスに、何事もなかったかのように笑顔で答える女。彼女は籠の鳥。
第9場C ブルース
そして、その女とレオンは出会う。ふらふらと引き寄せられるように階段を下りてくる女、誰と踊ってもクールだったレオンの眼差しに火がつく。惹かれ合い踊る二人。流れるのは激しくもやるせない魂のブルース(コロちゃんのシャウト交じりのソロが絶品!)。
離れていこうとしても、呼び止める手に離れられない女。破滅的な恋に溺れる。
ボスが現れ、手下達が二人を引き離す。捕らえられる女、殴り倒されるレオン。ボスはレオンの額に銃口を当てる。二人の男の視線が合う。不意に興味を失ったように立ち上がるボス。息をつくレオンと駆け寄る女。が、振り向いたボスは引き金を引き、銃弾が貫いたのは、女の体だった。
この一連の場面がすげー好きなんですが。
華美ゆうかちゃんがすごい。うつろな心で虚飾の生活を生きる女。その空虚と倦怠と悲哀を表現する佇まい。危険な恋に落ちて身を滅ぼすはかなさ。
礼音がいい。どんな女を相手にしても燃えなかったクールなホストが、恋に落ちる。その若く危険な情熱。
あかしもいい。若く傲慢で残酷な男。平然と人の命を奪い、獲物を一旦解放してから止めを刺すさまはゲームを楽しむよう。
そして歌姫コロちゃん。すげーかっこいい。正統派歌唱からドラマチックに崩した歌い方まで、毬乃ゆいちゃんの後を継げるんじゃないか。
女を殺してしまったことに一応驚いてはいるものの、特に動じた風もなく立ち去るボス、女をかき抱いて嘆くレオン。この続きを色々考えたくなる感じ。
いやま、ヅカの舞台では何度も見たような展開、画面なんですけどね(近くは『シバ!』でも似たような絵面はあったよな)。それだけ需要があるっつーか、映えるネタなんだろうなと。
第9場E ブルース
いきなり雰囲気変わって、曲も「アメリカンフィーリング」。
ストリートっぽいファッションで出てくるYoung Bloodsメンバーズ。爽やかに皆が踊る中あかしとコロちゃんが出てきて踊り、最後にれおんと華美ゆうかちゃん。さっき悲劇に終った二人が生まれ変わって幸せに、と取れなくもない。
が、この場面どっかで見たような印象を受けるんですが。懐かしいメロディでみんなが踊ってるところに袖から走りこんでくる、とか。その振りは「僕の心をノックした」じゃないのか、とか(笑)。あ、ストリートっぽい、と言ってもれおんの衣装は星型スパンのワッペン(?)がいっぱいついたキラキラしたやつでした。
第10場 I’ll Cover You
どっちかと言うと9場Eと10場が一連の場面のような気が。仲間たちに囲まれてれおんが歌う「I’ll Cover You」。ググったらミュージカル『Rent』の曲らしいです。いい歌だった。公演のラストにみんな一緒に客席に向けて歌う歌として、『Across』の「Story」並みにいい選曲だと思う。(そろそろ『Across』から離れましょう)
第11場 Leon’s Ballad
第12場 Young Bloods!!
礼音くんは白い衣装に。みんなもだっけ(記憶が…)。
メンバー紹介。客席前方に降りたれおんが一人一人愛称で呼ぶと各自アピールしながら出てきます。えーと、印象に残っているのは、芝居のミクロフ坊やのノリでパレエアピールの天寿光希くん、同じくバレリーナ稀鳥まりやちゃん、若いのに姐さんって感じだなあと思っていたらアピールもそんな感じだった遥奈瞳ちゃん、片手側転を決めてイーハの場面でやってたのは君だったのかと気づかされた壱城あずさくん、そして「あかし!」と呼ばれて出てきたあかし。やっぱりあかしでいいんじゃん(『Across』でははややと言い張っていた)。
いや印象的だったのは何よりその度にヒューとかフゥーとかうるさい出演者一同(特にあかし)だったかもしれませんが。ザッツ星組クオリティ。
最後に「ちえー!」と呼ばれて舞台に上がるれおん。
バンドメンバー紹介も、あかし、ゆうかちゃん、コロちゃん、七風君、ののちゃん、えっとあと誰だっけ?とにかく入れ替わり立ち替わりノリノリで。
手拍子しながらお祭りモードで盛り上がり、幕、カーテンコール、そして終演。
あー楽しかった(笑)。
礼音くんに関しては、芝居に引き続きやっぱりすごい、と。
と、同時に、やっぱりまだ若いんだなと思ったことも。「男役」として舞台に立っているときはしっかり男役なのですが、そうでない出方をしているときは何だか違う。具体的に言うと、最初の白い衣装白いロング鬘と、イーハトーヴのさそり。最初のはいっそ可愛らしいし、さそりは人外の生き物だった。
勿論、完成した結果として、男役と両性具有とか人外の生物とかを行き来する人もいるけれど。でも彼に関しては、男役は気をつけて「作っている」ので、その必要がない場面との落差が出るのかなあと、そう感じました。
今の時点での完成と今後の進化と。どんな個性の男役として完成していくのか、楽しみです。
また長くなりましたが、あと1回くらい何か書く予定です。
【第2幕−Hot Blooded Star】
セットは芝居と共通。
下手に左右の階段で本舞台とつながっている高いステージがあって、1幕2幕とも効果的に使われておりました。
第1場 Young Blods!! A
主題歌?を歌いながら宙吊りのブランコで降りてくるれおんを見て星から来た猫かと思いました(白くてふわふわひらひらきらきらした衣装の浮世離れした生き物を指す表現。多分通じない)。やはり不安定なのか何となく落ちつかなげな様子が可愛い気もしました(笑)。で、役名が「美星」って……。
第2場 Young Blods!! B
れおんを囲んで全員で。銀と黒の衣装。特に娘役ちゃんのドレスが可愛かったなー。あとあかしがやたら目に付くんですが。
第3場 スターライト・エキスプレス
星の列車で出発進行!、みたいなノリのいい場面。みんなで一列になって、おっとっととぶつかったり、楽しかったです。
改めてれおんがご挨拶、メンバーも一人一人自己紹介。ここは普通に名乗って一礼。
全員での客席降りもこの辺でしたっけ? 皆さんご一緒に、と客席参加の振り付けがあったんですが、それは嬉しいんですが、でもいきなり言われても素人は真似できませんてば!(笑・参加したかったのに出来なかった人がここに)
第4場 ア・ニュー・ジェネレーション
柚希華美音花の3人で。楽しげに歌い踊っていたが歌詞を良く聞くと「三人いれば感じあい」と明るい三角関係の歌でちょっとびびる。一見あっけらかんとしているのが余計に。男は脳天気に言葉どおり受け取って何も考えてないけど、女二人は水面下で火花散らしてそうな感じで怖いです(言いがかり。でも本当面白かったんだよ)。
第5場 ランカンカン
ラテンです。「皆さんご一緒にー!」に続き星組名物です(笑)。赤白水玉衣装でマンボ、センターは彩海・花、七風・成花ペアだったような気が(組み合わせ違ったかも)。あかしのラテン男っぷりに正しく星組を感じますが、七風君もいい。
第6場A〜D ジャズ
既に細部を忘れている(汗)。衣装どんなだっけ。
メンバーが色々な組み合わせで入れ替わり立ち替わり、タップなども披露しての楽しい場面でした。場面構成や舞台の使い方が、藤井くん上手いなーと。
第7場 コーラス
前の場面・ジャズの流れで、彩海七風華美音花。今回学年順なのかショーではこの4人セットで使われている(特に礼音くん不在の場面を4人でつなぐ)ことがあったんですが、それぞれにいい味出していて良かった。ここだったか、「愛が全てじゃない、本気にならない」みたいな歌詞(記憶が…)で踊ってるところがあって、そのときのあかし・華美ペアがすげーって感じでした。野心家のチンピラと世故長けたあばずれ女って感じで、らしくて(褒めてます)。
歌は、娘役二人が上手いからなあ。4人で歌ってて「あれ?みんな高音パート?」と思って良く聞いたら男役二人も歌っていた……あかしも七風くんも決して歌は得意でないんだなと。あかしはその分顔で歌ってるし七風くんは味があってハートフルなので、私は構わないんですが(客観的に見ればもうちょい上手くなった方がいいだろうし、まだ研7と研5なのでこれからの伸びに期待)。
第8場AB イーハトーヴ幻想
「あめゆじゅとてちてけんじゃ」の歌が静かに響く中、赤い林檎?を持った少女=まりんと、彼女を囲むスターダストたち。私はこのバウは見ていないので良くわからないのですが、そのまま既存の場面を使った訳ではなく、イメージを借りてきた新しい場面のようです。スターダスト、というのはプログラム上の呼び名ですが、全身白の衣装に白い長い鬘、精霊のように見えました。少女も白いワンピース白い髪(外はねカールが可愛らしい)、林檎だけが赤い。
そこへ現れる真っ赤なさそり=れおん。少女は最初戸惑いますが、やがて手を取り踊るふたり。やがて手を振って去る少女。さそりは静かにその場に倒れる。戻ってきた少女が手を取り揺さぶっても、もう動かない。
歌詞で、さそりはその身を燃やして道を照らす、みたいなことを歌っていて、ああそういうことなのかと。
れおんのさそりが、人外の生き物らしかったです。少女に対する視線が、男とか女とか恋とかではなく、純粋な興味と言う感じで。動きも、男役であるという制約がないせいか、よりダイナミックでしなやか。
おかげで、美しくメルヘンなシーンに仕上がっていました。まりんも可愛かった。
第9場A ブルース
がらっと雰囲気を変えて、みやるりと天寿光希くんを従えたあかし登場。男3人ダークスーツ、役名はボスとギャング(笑←笑うな)。
第9場B ブルース
客席からレオン登場。光沢のあるベージュのスーツ、自ら「ナンバーワンホスト、レオン」と名乗っております(笑←笑うな)。
そして「今夜も美しいマダムがたくさんいますね」と会場を見渡し、客席いじりを始めるんですが、これがまた。笑ってた客が笑ってる場合じゃないと色めき立つ感じ?
ちなみに私が憶えているのはこんな感じ。
11時公演。
「マダム、なんて素敵なネックレスなんだ。僕は今夜金の鎖になってあなたを縛り付けたい」ネックレス褒めてどうすると半笑いになっていた客席が次のフレーズに凍りつきました(すげー)。
「マダム、何て素敵な肩なんだ。僕は今夜この指で一晩中揉みほぐしてあげたい」
14時半公演。
「マダム、何て素敵なうなじなんだ。僕は木綿のハンカチーフになってあなたの汗を拭ってあげたい」木綿のハンカチーフって!(この辺でネタ考案は本人ではないのでは疑惑)
「マダム、何て素敵な爪なんだ。僕は今夜マニキュアになってあなたの心を真っ赤に染め上げたい」
14時半はジュンタさんと並んでの観劇で、彼女は「みんな反応が大人しいわねえ、やっぱり目の前に来ると固まっちゃうのかしら」と言ってましたが、確かに皆さん素直に照れていらっしゃいました。いや、もし来たら光栄だわ坊やくらい言ったろうかと思ってたんですが、そういうこと考えてる人間の前には来てくれないらしいですよ(笑)。ところで観劇に来たワタさんのことを「マダム」と口説いたという噂は本当ですか?
この場面すごい。すごいんだけど、何だか不思議な感じでした。ナチュラルに衒いなく、テレもせず堂々とこんな台詞を言ってる訳です。それはすごい。が、そこに「落としてやるぜ」的なギラギラ感が薄い。本当にナチュラル。それがかえって、不思議でした。
第9場C ブルース
舞台に戻ったナンバーワンホスト・レオン。娘役6人侍らせてクールにアダルトに絡みます。コロちゃんとのすごいリフトがあったのはここだっけか。
一方、下手の壇上では美女=華美ゆうかを連れたボス=あかし。気に入らないことがあったのかいきなり女を張り倒すボス。倒れる美女。しかし一瞬後に笑って手を差し伸べるボスに、何事もなかったかのように笑顔で答える女。彼女は籠の鳥。
第9場C ブルース
そして、その女とレオンは出会う。ふらふらと引き寄せられるように階段を下りてくる女、誰と踊ってもクールだったレオンの眼差しに火がつく。惹かれ合い踊る二人。流れるのは激しくもやるせない魂のブルース(コロちゃんのシャウト交じりのソロが絶品!)。
離れていこうとしても、呼び止める手に離れられない女。破滅的な恋に溺れる。
ボスが現れ、手下達が二人を引き離す。捕らえられる女、殴り倒されるレオン。ボスはレオンの額に銃口を当てる。二人の男の視線が合う。不意に興味を失ったように立ち上がるボス。息をつくレオンと駆け寄る女。が、振り向いたボスは引き金を引き、銃弾が貫いたのは、女の体だった。
この一連の場面がすげー好きなんですが。
華美ゆうかちゃんがすごい。うつろな心で虚飾の生活を生きる女。その空虚と倦怠と悲哀を表現する佇まい。危険な恋に落ちて身を滅ぼすはかなさ。
礼音がいい。どんな女を相手にしても燃えなかったクールなホストが、恋に落ちる。その若く危険な情熱。
あかしもいい。若く傲慢で残酷な男。平然と人の命を奪い、獲物を一旦解放してから止めを刺すさまはゲームを楽しむよう。
そして歌姫コロちゃん。すげーかっこいい。正統派歌唱からドラマチックに崩した歌い方まで、毬乃ゆいちゃんの後を継げるんじゃないか。
女を殺してしまったことに一応驚いてはいるものの、特に動じた風もなく立ち去るボス、女をかき抱いて嘆くレオン。この続きを色々考えたくなる感じ。
いやま、ヅカの舞台では何度も見たような展開、画面なんですけどね(近くは『シバ!』でも似たような絵面はあったよな)。それだけ需要があるっつーか、映えるネタなんだろうなと。
第9場E ブルース
いきなり雰囲気変わって、曲も「アメリカンフィーリング」。
ストリートっぽいファッションで出てくるYoung Bloodsメンバーズ。爽やかに皆が踊る中あかしとコロちゃんが出てきて踊り、最後にれおんと華美ゆうかちゃん。さっき悲劇に終った二人が生まれ変わって幸せに、と取れなくもない。
が、この場面どっかで見たような印象を受けるんですが。懐かしいメロディでみんなが踊ってるところに袖から走りこんでくる、とか。その振りは「僕の心をノックした」じゃないのか、とか(笑)。あ、ストリートっぽい、と言ってもれおんの衣装は星型スパンのワッペン(?)がいっぱいついたキラキラしたやつでした。
第10場 I’ll Cover You
どっちかと言うと9場Eと10場が一連の場面のような気が。仲間たちに囲まれてれおんが歌う「I’ll Cover You」。ググったらミュージカル『Rent』の曲らしいです。いい歌だった。公演のラストにみんな一緒に客席に向けて歌う歌として、『Across』の「Story」並みにいい選曲だと思う。(そろそろ『Across』から離れましょう)
第11場 Leon’s Ballad
第12場 Young Bloods!!
礼音くんは白い衣装に。みんなもだっけ(記憶が…)。
メンバー紹介。客席前方に降りたれおんが一人一人愛称で呼ぶと各自アピールしながら出てきます。えーと、印象に残っているのは、芝居のミクロフ坊やのノリでパレエアピールの天寿光希くん、同じくバレリーナ稀鳥まりやちゃん、若いのに姐さんって感じだなあと思っていたらアピールもそんな感じだった遥奈瞳ちゃん、片手側転を決めてイーハの場面でやってたのは君だったのかと気づかされた壱城あずさくん、そして「あかし!」と呼ばれて出てきたあかし。やっぱりあかしでいいんじゃん(『Across』でははややと言い張っていた)。
いや印象的だったのは何よりその度にヒューとかフゥーとかうるさい出演者一同(特にあかし)だったかもしれませんが。ザッツ星組クオリティ。
最後に「ちえー!」と呼ばれて舞台に上がるれおん。
バンドメンバー紹介も、あかし、ゆうかちゃん、コロちゃん、七風君、ののちゃん、えっとあと誰だっけ?とにかく入れ替わり立ち替わりノリノリで。
手拍子しながらお祭りモードで盛り上がり、幕、カーテンコール、そして終演。
あー楽しかった(笑)。
礼音くんに関しては、芝居に引き続きやっぱりすごい、と。
と、同時に、やっぱりまだ若いんだなと思ったことも。「男役」として舞台に立っているときはしっかり男役なのですが、そうでない出方をしているときは何だか違う。具体的に言うと、最初の白い衣装白いロング鬘と、イーハトーヴのさそり。最初のはいっそ可愛らしいし、さそりは人外の生き物だった。
勿論、完成した結果として、男役と両性具有とか人外の生物とかを行き来する人もいるけれど。でも彼に関しては、男役は気をつけて「作っている」ので、その必要がない場面との落差が出るのかなあと、そう感じました。
今の時点での完成と今後の進化と。どんな個性の男役として完成していくのか、楽しみです。
また長くなりましたが、あと1回くらい何か書く予定です。
星バウワークショップ『Young Bloods!!−Twinkle Twinkle STAR− 』。
気を取り直して、第1幕の感想を改めて。
【第1幕−彷徨の星くず−】
第1場 モンタージュ
うごめく人影−モンタージュたち。
その中から抜け出した、シナリオライター・彩海早矢が物語の幕開きを告げる「映画でも見るようにくつろいでお楽しみください」。
物語を二重構造にする意味があるのかなあと思いましたが、白いスーツの襟を直して語りだすあかしの気障な仕草がツボったので良しとする(笑)。
第2場 チェリンカ
「1974年。ソビエト、レニングラード」とシナリオライター。
天才ダンサー・チェリンカ=柚希礼音の登場。
……すげー。マジでバレエダンサー。少なくとも私のような素人目には、ぽかーんと口をあけて呆然と見とれてしまうすごさ。『ドン・キホーテ』を結構長く踊ります。つかみはOK。
相手役はマリヤ=稀鳥まりや。「キトリ」という芸名からバレエ好きなのかなと思っていたのですが、やはり。礼音くんと比べてしまうと流石にちょっとかわいそうではありますが、でも可愛かった。
第3場 秘密
終演後、チェリンカを絶賛するマリヤと、付き人にしてチェリンカの親友のアズ=壱城あずさ。二人とも芝居はまだまだこれからかも。いやれおんが出来すぎているからそう見えるのかもしれない。
チェリンカの妻ノノーシャ=花ののみも楽屋を訪れる。病弱なノノーシャが無理をして見に来たのではないかと心配するチェリンカに、ノノーシャは生後間もない息子にも彼の姿を見せたかったのだという。ここ、チェリンカがノノーシャにきつく言いアズにも怒鳴るのだけれど、それが心配と愛情ゆえだと伝わってきて、いいです。
皆が帰り一人になったチェリンカ。彼には誰にも告げていない秘密の計画があった。次のカナダツアーを利用して、アメリカに亡命する。妻と子を残していくことを苦悩しながら「でもソビエトじゃもう踊れない。俺の体は、魂は自由を求めてる。俺の血潮は止められないんだ!」そこでYoung Bloodsにつなげるか、つなげなきゃいかんのかと頭の一部でツッコミつつ、礼音チェリンカの迫真の熱演にそんなことはどうでもよくなり。星ベルばらでも思ったけど、歌上手くなった。何より、感情の乗った魂の叫びに持って行かれました。
子供時代のチェリンカ=天寿光希くんも可愛かったです。
第4場 亡命
姿を消したチェリンカに狼狽するマリヤとアズ。口々に彼をなじる群集。群集のセンターはあかし。コート姿もいいぞ。
そして、彼を信じる、それが彼の選んだ道ならば幸せを祈るだけというノノーシャ。ののちゃんが儚くも健気な妻を好演、泣ける。
逃亡者チェリンカは客席。旅装のコートがこれまた似合う。「Run a way」と責めるような舞台上の群集のコーラスと「Freedom」と訴えるような客席のチェリンカの叫び。掛け合いが格好いい場面です。
第5場 二年後 ブロードウェイ
プログラムには二年後と書いてありますが、実際はシナリオライターが「四年後」と言ってました。ちなみにここコートを脱ぐあかしの仕草がいちいち気障でいいです。
とあるバー。鬱屈した風情でひとり居るチェリンカ。ただ脚を組んで座っているだけなのに格好いい。いつの間にそんな技を身につけたんだ、やるな(笑)。
踊り子・ナルキア=成花まりんに誘われ、戯れに踊るチェリンカ。只者ではないと色めき立つナルキア、レーナ=遥奈瞳、リーナ=南風里名。そこへ現れたブロードウェイプロデューサー・カーマン=七風宇海は、チェリンカを歓迎する。
にゃる可愛い。そしてエンカレ以来何だか気になる七風くん(笑)。上手いとか格好いいとか言うより、何だか味のあるキャラだ。いかにもお芝居好きそうで好感持てるし。
第6場 ミス・コローネ
芸能事務所の女社長・ミス・コローネ=音花ゆり。外国からのアーティストを育ててデビューさせるのが趣味(趣味って・笑)な彼女の元では、スペインからやってきたルーカ=美弥るりか、ノーチェス=羽鷺つばさ、ぺぺ=海隼人が猛レッスン中。この3人の3バカトリオっぷりがたまりません。憧れのチェリンカが現れて喜んでいたのが、自分達のデビューの機会が後回しにされると気づき慌てて社長にアピールするも突き飛ばされてコケるあたり、可愛い(笑)。中でもやはりみやるりは一日の長か、登場のダンスシーンでアピールが一番板についてました。
コローネが探していたチェリンカをカーマンが連れてきた。感激するコローネは、彼をデビューさせるためにある人物と引き合わせようとするのだった。
コロちゃんすげー。ナチュラルに女社長でコメディエンヌ。今まであまりお芝居する機会はなかったと思うんですが、ふつーに上手い。
カーマン七風くんともいいコンビ。と言うか二人の関係が気になる。「ボス」「ボスはやめて。私はまだ独身なんだから」とか、チェリンカにめろりくらりふらりなコローネを「社長しっかりしてください!」と張り倒して(!)みたり。面白いよこの人たち。
チェリンカと3人で「彼をスターに」と歌い踊るシーンも楽しいです。「月面着陸以来の大ニュース」って(笑)。ひとり二の線を崩さないれおんもナイス。
第7場 ミーシャ
シナリオライター・あかし登場。格好つけてタキシードを着つつ、「退屈し刺激を求める紳士淑女が集うクラブ」へ。このタキシードの上着を着る仕草もいちいち気障です。今回衣装替えプレイ(そんな言葉は無いだろう)多用。
退廃、虚無、刹那的な風情で踊る男女。
そしてスペシャルゲストはミーシャ=華美ゆうか。
……すげー。
世紀末の大女優、氷の女王という表現に負けない大人の女。シャンパンゴールドのドレスが似合う堂々たるマダムっぷり。真打ち登場。
エスコートはあかし。手を取り踊り、彼女がキセルを出すとすかさず火をつけ、ソファにかければその背後に控える。濃い、この二人濃いよ(大喜)。
そこへ現れるチェリンカ一行。コロちゃんもスーツから臙脂のドレスに衣装替えして大人の雰囲気。
ミーシャとコローネの腹の探り合い。ミーシャは余裕だがコローネも負けてないぞ。そして紹介され、踊るチェリンカとミーシャ。毒のある言葉を投げつけ挑発するミーシャだが、毅然と撥ねつけるチェリンカを逆に気に入り、相手役に決める。
ここ、いつの間にか作中の人物になっているあかしがいいです。ミーシャがチェリンカと踊る姿に、どこか忌々しげな表情。チェリンカにハイヒールを投げつけ拾えというミーシャに、なかなかチェリンカが反応しないのを見て自分が拾いに行こうとしてミーシャに止められる。ミーシャを引きずって突き飛ばすチェリンカに激昂して掴みかかろうとする様子を見せるが、気に入ったと高笑いするミーシャに目を見張る。
二人の関係が気になります。台詞が無いのに態度や表情が雄弁なので余計に気になる。また華美ゆうかちゃん、高笑いがはまってるし。
第8場 妻の面影
ミーシャの言葉がチェリンカの心に突き刺さり、彼は妻ノノーシャを思う。君はわがままな俺を恨んでいるだろうか。「君を愛している。愛しているからこそ、君の側で本当の自分を偽れなかったんだ!」
仕方が無いなあ、と思わせられてしまう。愛している、その言葉に偽りは無いけれど、それでも「俺の血潮は止められない」。そういうキャラが似合うのかれおんくんだからそういう風に映るのか。
第9場A スター誕生
ミーシャとチェリンカの新作レビュー。まずはセルリアンブルーの衣装のダンサーたち。ショータイムを宣言し、センターで踊るのはあかし。
あかし絶好調。午前公演は段上がりどセンターで見てたんですが、投げキス直撃でした。楽しかった。狂言回しを意識してかあまり愛想を振りまかずクールに格好つけているのもまた良し。
第9場B スター誕生
群舞と入れ替わりに現れるチェリンカとミーシャ。黒い衣装で、アダルトにセクシーに。
すげー。かっこいー。
れおんもすごいが、そのれおん相手に「大人の女、新天地ブロードウェイの女王、越えるべき壁」として存在感を持つ華美ゆうか嬢、いやいっそ女史がすごい。
いやほんと格好よかったですよここ。
第10場 光と影
チェリンカのアメリカデビューは大成功。ナルキアやルーカたち、コローネが祝福する。ミーシャが現れ「全く、全部持っていかれたわ」と言う言葉にコローネは慌てるが「勘違いしないで」「遠慮せずぶつかってくる相手に久しぶりに出会えて喜んでいるわ」と。かっこいー。「一緒に出ましょう。マスコミが待っているわ」いちいちかっけー。
しかし浮かない様子のカーマン。彼はチェリンカに一通の電報を渡す。そこに記されていたのは、妻ノノーシャの死。床にこぶしを叩きつけ慟哭するチェリンカ。抱きかかえて止めようとするカーマン。
今夜の成功も始まったばかりの新しい人生も全て捨てて、ノノーシャに償うためにソビエトに帰ると言うチェリンカ。その前に現れたのはアズ。
ステロな展開ですが、みんなの熱演に持っていかれます。
カーマン七風くんの、電報のことを告げる前の「どうしよう悩んでます」的な細かい芝居。ソビエトに帰ると言ってきかないチェリンカに、最後の手段として「うちとの契約もあるんだぞ」と言う、本当は契約のことなんかより彼を止めたいだけなのがはっきり見えるハートフルな演技。
いきなり現れて「馬鹿野郎!」とチェリンカを殴り飛ばすアズ。正直殴り方はいまいちな気もしなくもないけど、全力投球の熱演にOK。
そして何より、チェリンカ=れおんの慟哭。わがままだし馬鹿だし今更帰っても何にもならないのに、でも、そうするしかできない男なのが伝わってわかるから、見ている方も本気ではらはらする。
チェリンカのアメリカデビューをソビエトから見に来たのは、アズともう一人。チェリンカの息子、ノノーシャの忘れ形見、ミクロフ=天寿光希。
物語的にはせいぜい5歳くらいのはずだがこの子どう見ても10歳は越えてるだろ、というツッコミは、息子を抱きしめるチェリンカの熱演の前に封印しました(って、書いてるじゃん)。
アズに、得意のバレエを父さんに見せてやれ、と言われて、おぼつかないステップで踊りだすミクロフ。その振り付けは『ドン・キホーテ』。バランスを崩して転ぶミクロフを思わず抱きしめるチェリンカ。
チェリンカが踊って見せて、それを真似るミクロフ。やがて二人ともに踊り、遠くで見守るノノーシャ。
ステロだけど、本当にありきたりだけど、いい場面だった。
第11場 血潮
バウのフィナーレでよくあるように、次々と登場人物が出てきて挨拶。
最後にシナリオライターによる「ダンサーとは」という語り。蛇足だとは思いますが「舞台が生きているからです!」と力説するあかしの熱演が見られるので良しとする(笑)。いやもうちょっと抑えてもいいような気はするんだけど、でもいい、全力で力説している感じが青春ぽくていい!(青春?)(まあYoungBloodsだし)。
良かったです。
一時間だから浅かったり書き込み不足でストーリーを追うだけで終った感もありますが、でもふつーの公演でした。ステロな分キャラが立っているのでやりやすい部分もあるでしょうね(そして見ているほうも脳内補完しやすい)。
そして書き込み不足の部分は出演者、特にれおんくんが熱演で埋めてました。全部は埋まりきりませんが、まあそれなりに。スカスカの作品を力技でいいもの見た気にさせる、のがタカラヅカスターの資質であるならば、それが出来る人になりつつあるのかなと。
彼は、スターでした。
プログラムで演出・構成の藤井君が「陽の柚希にあえて翳りのある男の芝居を」と言っていますが、私にとっては柚希礼音は翳を持ったキャラなので、その点は全然意外で無かったです。むしろ個性に合ってたんじゃないかと。「翳」の部分をクローズアップして「陽」一辺倒だと思っていた人に新たな魅力として認識してもらえれば、それは成功だったんじゃないかと。
しかし「かげ」が影でも陰でもなく「翳」なあたり、気が合いますな藤井君(笑)。
「翳」ともうひとつ、柚希礼音の男役としての資質について改めて思ったのが、彼はやっぱり「恋愛よりも大切なものがある」男が似合うのかなあと。
妻も子も愛している。それは本当。でもそれよりも己の魂の飢え、血潮のたぎりを止められない。
基本的に少年の部分を持ったままの男。少年の部分と言うのは、何だかわからない欠落感やここではないどこかへの憧れに突き動かされている、そんな感じの意味合い。
成人した男、妻子持ちに見えるかと言えば、ちゃんと見えます。大人だけれど、少年の孤独や欠落感を抱えたままの男。その「愛よりも大事なものがある」孤独感は翳りにつながり、女はそこに惹かれる、と言うような。
それが彼固有の個性なのか、それともまだ若さゆえでこれから変わるのか、それはまだわからないけれども。
と言うようなことを『ベルばら』で書いたような気がしますが、やっぱり個性なのかも、と言う方に考えが傾きつつあります。うわなんかわかりやすく格好いい男だな。欠落と表裏一体の憧れを抱えた孤独な不良少年の魂。うまく伝われば人気出そうなキャラ。そして私のストライクゾーンからは微妙に外れる(笑)。
何故だか書き直す前より長くなってるんですが。
第2幕は次回(って、いつ?)。
気を取り直して、第1幕の感想を改めて。
【第1幕−彷徨の星くず−】
第1場 モンタージュ
うごめく人影−モンタージュたち。
その中から抜け出した、シナリオライター・彩海早矢が物語の幕開きを告げる「映画でも見るようにくつろいでお楽しみください」。
物語を二重構造にする意味があるのかなあと思いましたが、白いスーツの襟を直して語りだすあかしの気障な仕草がツボったので良しとする(笑)。
第2場 チェリンカ
「1974年。ソビエト、レニングラード」とシナリオライター。
天才ダンサー・チェリンカ=柚希礼音の登場。
……すげー。マジでバレエダンサー。少なくとも私のような素人目には、ぽかーんと口をあけて呆然と見とれてしまうすごさ。『ドン・キホーテ』を結構長く踊ります。つかみはOK。
相手役はマリヤ=稀鳥まりや。「キトリ」という芸名からバレエ好きなのかなと思っていたのですが、やはり。礼音くんと比べてしまうと流石にちょっとかわいそうではありますが、でも可愛かった。
第3場 秘密
終演後、チェリンカを絶賛するマリヤと、付き人にしてチェリンカの親友のアズ=壱城あずさ。二人とも芝居はまだまだこれからかも。いやれおんが出来すぎているからそう見えるのかもしれない。
チェリンカの妻ノノーシャ=花ののみも楽屋を訪れる。病弱なノノーシャが無理をして見に来たのではないかと心配するチェリンカに、ノノーシャは生後間もない息子にも彼の姿を見せたかったのだという。ここ、チェリンカがノノーシャにきつく言いアズにも怒鳴るのだけれど、それが心配と愛情ゆえだと伝わってきて、いいです。
皆が帰り一人になったチェリンカ。彼には誰にも告げていない秘密の計画があった。次のカナダツアーを利用して、アメリカに亡命する。妻と子を残していくことを苦悩しながら「でもソビエトじゃもう踊れない。俺の体は、魂は自由を求めてる。俺の血潮は止められないんだ!」そこでYoung Bloodsにつなげるか、つなげなきゃいかんのかと頭の一部でツッコミつつ、礼音チェリンカの迫真の熱演にそんなことはどうでもよくなり。星ベルばらでも思ったけど、歌上手くなった。何より、感情の乗った魂の叫びに持って行かれました。
子供時代のチェリンカ=天寿光希くんも可愛かったです。
第4場 亡命
姿を消したチェリンカに狼狽するマリヤとアズ。口々に彼をなじる群集。群集のセンターはあかし。コート姿もいいぞ。
そして、彼を信じる、それが彼の選んだ道ならば幸せを祈るだけというノノーシャ。ののちゃんが儚くも健気な妻を好演、泣ける。
逃亡者チェリンカは客席。旅装のコートがこれまた似合う。「Run a way」と責めるような舞台上の群集のコーラスと「Freedom」と訴えるような客席のチェリンカの叫び。掛け合いが格好いい場面です。
第5場 二年後 ブロードウェイ
プログラムには二年後と書いてありますが、実際はシナリオライターが「四年後」と言ってました。ちなみにここコートを脱ぐあかしの仕草がいちいち気障でいいです。
とあるバー。鬱屈した風情でひとり居るチェリンカ。ただ脚を組んで座っているだけなのに格好いい。いつの間にそんな技を身につけたんだ、やるな(笑)。
踊り子・ナルキア=成花まりんに誘われ、戯れに踊るチェリンカ。只者ではないと色めき立つナルキア、レーナ=遥奈瞳、リーナ=南風里名。そこへ現れたブロードウェイプロデューサー・カーマン=七風宇海は、チェリンカを歓迎する。
にゃる可愛い。そしてエンカレ以来何だか気になる七風くん(笑)。上手いとか格好いいとか言うより、何だか味のあるキャラだ。いかにもお芝居好きそうで好感持てるし。
第6場 ミス・コローネ
芸能事務所の女社長・ミス・コローネ=音花ゆり。外国からのアーティストを育ててデビューさせるのが趣味(趣味って・笑)な彼女の元では、スペインからやってきたルーカ=美弥るりか、ノーチェス=羽鷺つばさ、ぺぺ=海隼人が猛レッスン中。この3人の3バカトリオっぷりがたまりません。憧れのチェリンカが現れて喜んでいたのが、自分達のデビューの機会が後回しにされると気づき慌てて社長にアピールするも突き飛ばされてコケるあたり、可愛い(笑)。中でもやはりみやるりは一日の長か、登場のダンスシーンでアピールが一番板についてました。
コローネが探していたチェリンカをカーマンが連れてきた。感激するコローネは、彼をデビューさせるためにある人物と引き合わせようとするのだった。
コロちゃんすげー。ナチュラルに女社長でコメディエンヌ。今まであまりお芝居する機会はなかったと思うんですが、ふつーに上手い。
カーマン七風くんともいいコンビ。と言うか二人の関係が気になる。「ボス」「ボスはやめて。私はまだ独身なんだから」とか、チェリンカにめろりくらりふらりなコローネを「社長しっかりしてください!」と張り倒して(!)みたり。面白いよこの人たち。
チェリンカと3人で「彼をスターに」と歌い踊るシーンも楽しいです。「月面着陸以来の大ニュース」って(笑)。ひとり二の線を崩さないれおんもナイス。
第7場 ミーシャ
シナリオライター・あかし登場。格好つけてタキシードを着つつ、「退屈し刺激を求める紳士淑女が集うクラブ」へ。このタキシードの上着を着る仕草もいちいち気障です。今回衣装替えプレイ(そんな言葉は無いだろう)多用。
退廃、虚無、刹那的な風情で踊る男女。
そしてスペシャルゲストはミーシャ=華美ゆうか。
……すげー。
世紀末の大女優、氷の女王という表現に負けない大人の女。シャンパンゴールドのドレスが似合う堂々たるマダムっぷり。真打ち登場。
エスコートはあかし。手を取り踊り、彼女がキセルを出すとすかさず火をつけ、ソファにかければその背後に控える。濃い、この二人濃いよ(大喜)。
そこへ現れるチェリンカ一行。コロちゃんもスーツから臙脂のドレスに衣装替えして大人の雰囲気。
ミーシャとコローネの腹の探り合い。ミーシャは余裕だがコローネも負けてないぞ。そして紹介され、踊るチェリンカとミーシャ。毒のある言葉を投げつけ挑発するミーシャだが、毅然と撥ねつけるチェリンカを逆に気に入り、相手役に決める。
ここ、いつの間にか作中の人物になっているあかしがいいです。ミーシャがチェリンカと踊る姿に、どこか忌々しげな表情。チェリンカにハイヒールを投げつけ拾えというミーシャに、なかなかチェリンカが反応しないのを見て自分が拾いに行こうとしてミーシャに止められる。ミーシャを引きずって突き飛ばすチェリンカに激昂して掴みかかろうとする様子を見せるが、気に入ったと高笑いするミーシャに目を見張る。
二人の関係が気になります。台詞が無いのに態度や表情が雄弁なので余計に気になる。また華美ゆうかちゃん、高笑いがはまってるし。
第8場 妻の面影
ミーシャの言葉がチェリンカの心に突き刺さり、彼は妻ノノーシャを思う。君はわがままな俺を恨んでいるだろうか。「君を愛している。愛しているからこそ、君の側で本当の自分を偽れなかったんだ!」
仕方が無いなあ、と思わせられてしまう。愛している、その言葉に偽りは無いけれど、それでも「俺の血潮は止められない」。そういうキャラが似合うのかれおんくんだからそういう風に映るのか。
第9場A スター誕生
ミーシャとチェリンカの新作レビュー。まずはセルリアンブルーの衣装のダンサーたち。ショータイムを宣言し、センターで踊るのはあかし。
あかし絶好調。午前公演は段上がりどセンターで見てたんですが、投げキス直撃でした。楽しかった。狂言回しを意識してかあまり愛想を振りまかずクールに格好つけているのもまた良し。
第9場B スター誕生
群舞と入れ替わりに現れるチェリンカとミーシャ。黒い衣装で、アダルトにセクシーに。
すげー。かっこいー。
れおんもすごいが、そのれおん相手に「大人の女、新天地ブロードウェイの女王、越えるべき壁」として存在感を持つ華美ゆうか嬢、いやいっそ女史がすごい。
いやほんと格好よかったですよここ。
第10場 光と影
チェリンカのアメリカデビューは大成功。ナルキアやルーカたち、コローネが祝福する。ミーシャが現れ「全く、全部持っていかれたわ」と言う言葉にコローネは慌てるが「勘違いしないで」「遠慮せずぶつかってくる相手に久しぶりに出会えて喜んでいるわ」と。かっこいー。「一緒に出ましょう。マスコミが待っているわ」いちいちかっけー。
しかし浮かない様子のカーマン。彼はチェリンカに一通の電報を渡す。そこに記されていたのは、妻ノノーシャの死。床にこぶしを叩きつけ慟哭するチェリンカ。抱きかかえて止めようとするカーマン。
今夜の成功も始まったばかりの新しい人生も全て捨てて、ノノーシャに償うためにソビエトに帰ると言うチェリンカ。その前に現れたのはアズ。
ステロな展開ですが、みんなの熱演に持っていかれます。
カーマン七風くんの、電報のことを告げる前の「どうしよう悩んでます」的な細かい芝居。ソビエトに帰ると言ってきかないチェリンカに、最後の手段として「うちとの契約もあるんだぞ」と言う、本当は契約のことなんかより彼を止めたいだけなのがはっきり見えるハートフルな演技。
いきなり現れて「馬鹿野郎!」とチェリンカを殴り飛ばすアズ。正直殴り方はいまいちな気もしなくもないけど、全力投球の熱演にOK。
そして何より、チェリンカ=れおんの慟哭。わがままだし馬鹿だし今更帰っても何にもならないのに、でも、そうするしかできない男なのが伝わってわかるから、見ている方も本気ではらはらする。
チェリンカのアメリカデビューをソビエトから見に来たのは、アズともう一人。チェリンカの息子、ノノーシャの忘れ形見、ミクロフ=天寿光希。
物語的にはせいぜい5歳くらいのはずだがこの子どう見ても10歳は越えてるだろ、というツッコミは、息子を抱きしめるチェリンカの熱演の前に封印しました(って、書いてるじゃん)。
アズに、得意のバレエを父さんに見せてやれ、と言われて、おぼつかないステップで踊りだすミクロフ。その振り付けは『ドン・キホーテ』。バランスを崩して転ぶミクロフを思わず抱きしめるチェリンカ。
チェリンカが踊って見せて、それを真似るミクロフ。やがて二人ともに踊り、遠くで見守るノノーシャ。
ステロだけど、本当にありきたりだけど、いい場面だった。
第11場 血潮
バウのフィナーレでよくあるように、次々と登場人物が出てきて挨拶。
最後にシナリオライターによる「ダンサーとは」という語り。蛇足だとは思いますが「舞台が生きているからです!」と力説するあかしの熱演が見られるので良しとする(笑)。いやもうちょっと抑えてもいいような気はするんだけど、でもいい、全力で力説している感じが青春ぽくていい!(青春?)(まあYoungBloodsだし)。
良かったです。
一時間だから浅かったり書き込み不足でストーリーを追うだけで終った感もありますが、でもふつーの公演でした。ステロな分キャラが立っているのでやりやすい部分もあるでしょうね(そして見ているほうも脳内補完しやすい)。
そして書き込み不足の部分は出演者、特にれおんくんが熱演で埋めてました。全部は埋まりきりませんが、まあそれなりに。スカスカの作品を力技でいいもの見た気にさせる、のがタカラヅカスターの資質であるならば、それが出来る人になりつつあるのかなと。
彼は、スターでした。
プログラムで演出・構成の藤井君が「陽の柚希にあえて翳りのある男の芝居を」と言っていますが、私にとっては柚希礼音は翳を持ったキャラなので、その点は全然意外で無かったです。むしろ個性に合ってたんじゃないかと。「翳」の部分をクローズアップして「陽」一辺倒だと思っていた人に新たな魅力として認識してもらえれば、それは成功だったんじゃないかと。
しかし「かげ」が影でも陰でもなく「翳」なあたり、気が合いますな藤井君(笑)。
「翳」ともうひとつ、柚希礼音の男役としての資質について改めて思ったのが、彼はやっぱり「恋愛よりも大切なものがある」男が似合うのかなあと。
妻も子も愛している。それは本当。でもそれよりも己の魂の飢え、血潮のたぎりを止められない。
基本的に少年の部分を持ったままの男。少年の部分と言うのは、何だかわからない欠落感やここではないどこかへの憧れに突き動かされている、そんな感じの意味合い。
成人した男、妻子持ちに見えるかと言えば、ちゃんと見えます。大人だけれど、少年の孤独や欠落感を抱えたままの男。その「愛よりも大事なものがある」孤独感は翳りにつながり、女はそこに惹かれる、と言うような。
それが彼固有の個性なのか、それともまだ若さゆえでこれから変わるのか、それはまだわからないけれども。
と言うようなことを『ベルばら』で書いたような気がしますが、やっぱり個性なのかも、と言う方に考えが傾きつつあります。うわなんかわかりやすく格好いい男だな。欠落と表裏一体の憧れを抱えた孤独な不良少年の魂。うまく伝われば人気出そうなキャラ。そして私のストライクゾーンからは微妙に外れる(笑)。
何故だか書き直す前より長くなってるんですが。
第2幕は次回(って、いつ?)。
星バウ『Young Bloods!!』、日帰りで午前午後2公演見てきました。
……どうして一泊二日4公演の日程組まなかったんだ自分。
と、後悔するくらい楽しかったです。
ワークショップと言うより、柚希礼音の魅力全開オンステージ。踊れるってすごい。勿論、踊れるってだけじゃないし。
そして押しも押されぬ二番手あかし、華美ゆうか音花ゆりの実力派娘役をはじめとしてみんなみんな大活躍。
面白かったー。
と言う訳で、詳細は後日追記予定。
あ、客席降りが芝居もショーもあって割と後ろの方まで行くので通路側はおいしいですが、段上がりどセンターもれおんやあかしの投げキスだのウインクだの直撃でおいしいです(笑)。
***
上で「ワークショップじゃない」と言うように書いていますが、改めて考えてみると、この公演は逆に正しくワークショップであったかもしれません。
ワークショップと言う言葉の定義は良くわからないのですが(普通に国語辞典を引いた範囲ではしっくりこない)、何らかの「お勉強」的な要素がある、という理解は間違っていないのではないかと。
今回の星Young Bloods、実際に公演を観てまた『歌劇』で演出の藤井氏と主演の礼音くんのインタビューを読むと、その「お勉強」が何かと言う意図ははっきりしている。
第1部では、柚希礼音のダンサーと言う資質を活かして様々な娘役との共演をさせる、そして今まで認められている陽の魅力だけでなく翳りの部分を出してみる。第2部では、技術も舞台人としてのアピールもある程度できているという認識の上に、アダルトでセクシーな大人の男に挑戦させる。全体を通じて男役としてステップアップを図る。そして下級生も同時に普段はもらえない出番を得て修行を積む。
目的を定め、そのための適切な課題をみんなで協力してクリアする。まさにワークショップ。
で、主演の礼音くんの実力もあり、結果として金を取れるものにも仕上がったと。
能書きはほどほどにして、感想行きます。例によってネタばれとか気にしませんので、ご了承を。
【第1幕−彷徨の星くず−】
1幕終わったとたんに知人に「まともだ…!」と速報した私。いや『Young Bloods!!』の初期値が『青春花模様』だからさ。
芝居も「まとも」ではありますが、決して「よく出来ている」訳でも「深い」訳でもないし。5/20の午後一緒に観たジュンタさんの「どうということのない話」「高校の文化祭で演劇部がやってそう」というのが適切な評価かも。(同様に言うなら『青春花模様』は「文化祭でどっかのクラスがやってそう」でしたが)
「どうということのない話」。でも、ある種典型的なヒーローの話。主人公の意志が物語を動かし、登場人物はみんな主人公に惹かれ、彼を助け、導き、彼の周りに集まる。
そしてその「どうということのない話」に生命を吹き込んだのは、ほかならぬ礼音くんの力だと思う。技術や、人に訴える力や、センターに立つオーラのようなもの。
***
……実はこの後にシーンを追って書いていた分のテキストをうっかり消してしまいました。約2時間分(呆然)。
と言う訳でとりあえず本日はここまで。(続く……のか?)
……どうして一泊二日4公演の日程組まなかったんだ自分。
と、後悔するくらい楽しかったです。
ワークショップと言うより、柚希礼音の魅力全開オンステージ。踊れるってすごい。勿論、踊れるってだけじゃないし。
そして押しも押されぬ二番手あかし、華美ゆうか音花ゆりの実力派娘役をはじめとしてみんなみんな大活躍。
面白かったー。
と言う訳で、詳細は後日追記予定。
あ、客席降りが芝居もショーもあって割と後ろの方まで行くので通路側はおいしいですが、段上がりどセンターもれおんやあかしの投げキスだのウインクだの直撃でおいしいです(笑)。
***
上で「ワークショップじゃない」と言うように書いていますが、改めて考えてみると、この公演は逆に正しくワークショップであったかもしれません。
ワークショップと言う言葉の定義は良くわからないのですが(普通に国語辞典を引いた範囲ではしっくりこない)、何らかの「お勉強」的な要素がある、という理解は間違っていないのではないかと。
今回の星Young Bloods、実際に公演を観てまた『歌劇』で演出の藤井氏と主演の礼音くんのインタビューを読むと、その「お勉強」が何かと言う意図ははっきりしている。
第1部では、柚希礼音のダンサーと言う資質を活かして様々な娘役との共演をさせる、そして今まで認められている陽の魅力だけでなく翳りの部分を出してみる。第2部では、技術も舞台人としてのアピールもある程度できているという認識の上に、アダルトでセクシーな大人の男に挑戦させる。全体を通じて男役としてステップアップを図る。そして下級生も同時に普段はもらえない出番を得て修行を積む。
目的を定め、そのための適切な課題をみんなで協力してクリアする。まさにワークショップ。
で、主演の礼音くんの実力もあり、結果として金を取れるものにも仕上がったと。
能書きはほどほどにして、感想行きます。例によってネタばれとか気にしませんので、ご了承を。
【第1幕−彷徨の星くず−】
1幕終わったとたんに知人に「まともだ…!」と速報した私。いや『Young Bloods!!』の初期値が『青春花模様』だからさ。
芝居も「まとも」ではありますが、決して「よく出来ている」訳でも「深い」訳でもないし。5/20の午後一緒に観たジュンタさんの「どうということのない話」「高校の文化祭で演劇部がやってそう」というのが適切な評価かも。(同様に言うなら『青春花模様』は「文化祭でどっかのクラスがやってそう」でしたが)
「どうということのない話」。でも、ある種典型的なヒーローの話。主人公の意志が物語を動かし、登場人物はみんな主人公に惹かれ、彼を助け、導き、彼の周りに集まる。
そしてその「どうということのない話」に生命を吹き込んだのは、ほかならぬ礼音くんの力だと思う。技術や、人に訴える力や、センターに立つオーラのようなもの。
***
……実はこの後にシーンを追って書いていた分のテキストをうっかり消してしまいました。約2時間分(呆然)。
と言う訳でとりあえず本日はここまで。(続く……のか?)
業務連絡。
2006年5月8日[HOME]の二次、もとい三次創作『Endless Waltz』に後日譚2編追加しました。わかる方はわかってください(笑)。
ついでに星ベルばらで書いたSSのうち、日記からしかリンクしていなかった分もこっちからリンクしました。
それにしても段々見づらくなってきたような。そのうち少し整理した方がいいんだろうけれど。しかしこういう、ある種裏コンテンツは不親切なくらいでちょうどいいのかもしれない。
これだけではなんなので。
雪ベルばらはやはり恐ろしい破壊力でした。隣で観ていた初見のC嬢(チケットを降らせてくれた天使)は妄想のオスカルズとムラ以上に毛羽立っている羽のペガちゃんに肩を震わせて笑っておられました。
が、その反面コムカルの熱演に、ジャルジェシスターズとロザリーのエピソードさえなければ結構まともな話なんじゃないかと思ったり。あ、でも子守唄と何かと職場に押しかける衛兵隊士の家族もちょっと……。
大変だなあ、コムちゃんもまーちゃんも(溜息)。
もうひとつ思ったこと。
昨日は友会優先公演だったので、組長さんとトップスターのご挨拶があったのですが。
……これで終わり? ゴールデンウィーク最後の日に万歳三唱とかやらないの?(やらねーよ)
まあそれは冗談としても、非常に淡々としたご挨拶でした。
いや、多分星組が変なんだとは思いますが、でも慣れると癖になる(笑)。
ついでに星ベルばらで書いたSSのうち、日記からしかリンクしていなかった分もこっちからリンクしました。
それにしても段々見づらくなってきたような。そのうち少し整理した方がいいんだろうけれど。しかしこういう、ある種裏コンテンツは不親切なくらいでちょうどいいのかもしれない。
これだけではなんなので。
雪ベルばらはやはり恐ろしい破壊力でした。隣で観ていた初見のC嬢(チケットを降らせてくれた天使)は妄想のオスカルズとムラ以上に毛羽立っている羽のペガちゃんに肩を震わせて笑っておられました。
が、その反面コムカルの熱演に、ジャルジェシスターズとロザリーのエピソードさえなければ結構まともな話なんじゃないかと思ったり。あ、でも子守唄と何かと職場に押しかける衛兵隊士の家族もちょっと……。
大変だなあ、コムちゃんもまーちゃんも(溜息)。
もうひとつ思ったこと。
昨日は友会優先公演だったので、組長さんとトップスターのご挨拶があったのですが。
……これで終わり? ゴールデンウィーク最後の日に万歳三唱とかやらないの?(やらねーよ)
まあそれは冗談としても、非常に淡々としたご挨拶でした。
いや、多分星組が変なんだとは思いますが、でも慣れると癖になる(笑)。
GWの過ごし方。(ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭)
2006年5月7日 オペラ雪ベルが見られないと嘆いていたら天からチケットが降ってきたので本日急遽行ってまいりました(感謝感謝)。やはりトウドレ日程が特にチケ難だったらしいのですが。
が、本日はその話ではなくて。
GWには東京国際フォーラムに行こう!と言う訳で、行ってまいりました。
http://www.t-i-forum.co.jp/lfj/
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2006。今年のテーマは「モーツァルトと仲間たち」。モーツァルト生誕250周年ということでのテーマ設定らしいです。5/3(水)から5/6(土)の会期中、東京国際フォーラムの5つのホールと相田みつお美術館で朝から晩まで有料コンサート、丸の内界隈の各所では無料演奏、出店や食べ物の屋台もあるまさにモーツァルトまつり。
知人には「モーツァルト好きだっけ?」と言われましたが、確かに私はオペラでももっとぶんちゃかぶんちゃかしたヴェルディ中期が一番好きですが、でも祭りには参加しておくべきでしょう。
私が聞いたのはこの4つ。
チケ取りを全然頑張らなかったので、5000人のホールAと1500人のホールCしか取れませんでした。オペラ(コジ・ファン・トゥッテ)も出来れば見たかったけども。
祭り参加気分でふらふら行ったので、印象評のみです。
5/3(水祝)21:00-21:45 ホールC(サリエリ)
No.145
・モーツァルト モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」
・モーツァルト アダージョ
・ハイドン サルヴェ・レジナ ホ長調
リチェルカール・コンソート 指揮:フィリップ・ピエルロ
夜遅く始まるコンサートなんてヨーロッパみたいじゃん、というミーハー気分で。でも世間には品行方正(?)な人が多いらしく、夜の方がチケットに余裕がありました。
実はホールAのレクイエムを聞くつもりだったのに当日券を買う時に間違えてこっちに(笑)。でも結果論としてホールCでの演奏も聞けて良かった。
水のように染み渡って、体のパーツが正しい場所に戻るような、そんな演奏でした(整体かよ)。非常に主観的な言葉でしかないけれど、Across熱に浮かされたままの心と体に鎮静効果があったというか(苦笑)。
国際フォーラムのホールはどれも空間が広すぎるので、これももっと小さいホールの方がいいんだろうなあと最初は思いましたが、客席が聞くことに集中していたので、すぐに気にならなくなりました。
2曲目はプログラムから変更があったけれど曲名を覚えていられなかったので、アダージョとだけ書いておきます。
5/4(木祝)14:40-15:00 丸ビル1階マルキューブ
・第九
・アヴェ・ヴェルム・コルプス
丸の内女声合唱団
この日は雪ベル立見に敗れたので丸の内界隈を徘徊しておりました。
回遊型ミニコンサートと言うことで、特にホールではない場所での無料演奏。意外と人が多く、3階の手摺にへばりついて聞いてました。
女声合唱に編曲してあるのだけれど、アヴェ・ヴェルムの方は編曲しても割といい感じではないかと。
5/6(土)20:00-20:30 展示ホール1(ヨーゼフ?世)
・モーツァルト メヌエット ヘ長調
・モーツァルト メヌエット ハ長調
・モーツァルト ビアノ・ソナタ ハ長調
・モーツァルト アダージョ ハ長調
江口玲
展示ホールでの無料コンサート。何らかの有料チケットを持っている人が対象。
私は歌ものが好きなのでこういう機会でもないとわざわざピアノ曲を聴くことは無いのですが、これは良かった。聞いて良かった。
ピアニストの江口氏が演奏とその間のトークを一人で行ったのですが、ピアノ(1887年製スタインウェイの由緒あるものらしい)の逸話や曲の紹介等々、わかりやすく楽しかったです。
演奏も良かったです。特に4曲目のアダージョが。グラスハーモニカのためのアダージョ、と言うことでグラスハーモニカをイメージして弾きます、と言って演奏を始めると、本当にピアノじゃないような音が。繊細で微かで、とても美しくて。音色を聞いているだけでその美しさに泣けた。美しいだけで泣けるって、そういうことがあるんだなあと。
アンコールに「もう皆様モーツァルトはたくさん聞いたと思いますので」と弾いたのは……ピアノには疎いのでわからなかった(苦笑)。聞き覚えるある曲だったんですか。
5/6(土)21:45-22:45 ホールA(アマデウス)
No.416
・モーツァルト レクイエム ニ短調
・アヴェ・ヴェルム・コルプス
RIAS室内合唱団、ベルリン古楽アカデミー、指揮:トム・カリユステ
Sop.スンハエ・イム、Alt.カレン・カーギル、Ten.ユッシ・ミュリュス、Bar.コンラッド・ジャーノット
この音楽祭の大トリ。と言っても同じ時間に終るコンサートは3つあるけど。
5000人規模のホールでこれまた演奏には広すぎるのですが、やはり出演者と聴衆の集中力のおかげで、散漫にはならなかったと思います。
で、その演奏に対しては、上手いっていいなあ!と非常にプリミティブな感想を抱いてしまいました。こういう曲はまず上手くてなんぼだよな!(合唱曲はアマチュアで聴くことが圧倒的に多かった元素人合唱団員)いや本当に良かったです。
ひとつ気づいたのが、我々が普段歌うときの発音と違う点。「perpetua」が「ペルペトゥア(と今まで習った)」でなく「ペルピトゥア」に近い感じに聞こえました。
ソリストではスンハエ・イムがとても清らかなリリックソプラノで天使の声でした。容姿も一人だけ小柄で可愛らしかった(一人だけ東洋人だからね)。あとテノールのユッシ・ミュリュス、プログラムに「ダンサーとしても活躍」と書いてあってなんじゃそりゃと思ったのですが、長身の格好よさげなお兄ちゃんでした。声もいい。ちなみに4人とも70年代生まれの若い歌手。
ディレクター・マルタン氏の提案として、この音楽祭を締めくくるコンサートのアンコールにはモーツァルト最晩年の作品、フリーメーソンのための小カンタータから。これも知らないんでちゃんと曲名覚えてないんですが、素朴な美しさの合唱曲でした。やっぱり聞いてて涙が出た……。(年寄りは涙もろくなっていけない)
演奏会前後には屋台(バラエティに富んだ屋台が10軒以上出ている。一風変わったエスニックフードなんかもあり)で腹ごしらえできるし、お祭りとしても楽しかったです。でも昼はちょっと人が多くて疲れた。夜くらいがちょうど良かったなあ。(やっぱり年寄り)
あ、モーツァルト市場のグッズは終了間際でも安くなりませんでした。期待したのに(せこい)。
ちなみに来年のテーマは「国民楽派の作曲家達」だそうで。
モーツァルトほどキャッチーじゃないかもしれないけど、じゃんじゃかじゃんじゃか賑やかそうで、楽しみです(結局そういうのが好きなのか)。
……ヤナーチェクの『マクロプロス事件』やってくんないかな。
***
5/30追記。
江口玲氏のアンコール曲はシューマンの「子供の情景」から「トロイメライ」だそうです。通りすがりの親切な方に教えていただきました。私も何の予備知識もなく(同じく名前から女性だと思っていました)聞きましたが、良かったですよね。こういう、普段なら聞かない演奏に出会えるのが音楽祭の醍醐味ですよね。
が、本日はその話ではなくて。
GWには東京国際フォーラムに行こう!と言う訳で、行ってまいりました。
http://www.t-i-forum.co.jp/lfj/
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2006。今年のテーマは「モーツァルトと仲間たち」。モーツァルト生誕250周年ということでのテーマ設定らしいです。5/3(水)から5/6(土)の会期中、東京国際フォーラムの5つのホールと相田みつお美術館で朝から晩まで有料コンサート、丸の内界隈の各所では無料演奏、出店や食べ物の屋台もあるまさにモーツァルトまつり。
知人には「モーツァルト好きだっけ?」と言われましたが、確かに私はオペラでももっとぶんちゃかぶんちゃかしたヴェルディ中期が一番好きですが、でも祭りには参加しておくべきでしょう。
私が聞いたのはこの4つ。
チケ取りを全然頑張らなかったので、5000人のホールAと1500人のホールCしか取れませんでした。オペラ(コジ・ファン・トゥッテ)も出来れば見たかったけども。
祭り参加気分でふらふら行ったので、印象評のみです。
5/3(水祝)21:00-21:45 ホールC(サリエリ)
No.145
・モーツァルト モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」
・モーツァルト アダージョ
・ハイドン サルヴェ・レジナ ホ長調
リチェルカール・コンソート 指揮:フィリップ・ピエルロ
夜遅く始まるコンサートなんてヨーロッパみたいじゃん、というミーハー気分で。でも世間には品行方正(?)な人が多いらしく、夜の方がチケットに余裕がありました。
実はホールAのレクイエムを聞くつもりだったのに当日券を買う時に間違えてこっちに(笑)。でも結果論としてホールCでの演奏も聞けて良かった。
水のように染み渡って、体のパーツが正しい場所に戻るような、そんな演奏でした(整体かよ)。非常に主観的な言葉でしかないけれど、Across熱に浮かされたままの心と体に鎮静効果があったというか(苦笑)。
国際フォーラムのホールはどれも空間が広すぎるので、これももっと小さいホールの方がいいんだろうなあと最初は思いましたが、客席が聞くことに集中していたので、すぐに気にならなくなりました。
2曲目はプログラムから変更があったけれど曲名を覚えていられなかったので、アダージョとだけ書いておきます。
5/4(木祝)14:40-15:00 丸ビル1階マルキューブ
・第九
・アヴェ・ヴェルム・コルプス
丸の内女声合唱団
この日は雪ベル立見に敗れたので丸の内界隈を徘徊しておりました。
回遊型ミニコンサートと言うことで、特にホールではない場所での無料演奏。意外と人が多く、3階の手摺にへばりついて聞いてました。
女声合唱に編曲してあるのだけれど、アヴェ・ヴェルムの方は編曲しても割といい感じではないかと。
5/6(土)20:00-20:30 展示ホール1(ヨーゼフ?世)
・モーツァルト メヌエット ヘ長調
・モーツァルト メヌエット ハ長調
・モーツァルト ビアノ・ソナタ ハ長調
・モーツァルト アダージョ ハ長調
江口玲
展示ホールでの無料コンサート。何らかの有料チケットを持っている人が対象。
私は歌ものが好きなのでこういう機会でもないとわざわざピアノ曲を聴くことは無いのですが、これは良かった。聞いて良かった。
ピアニストの江口氏が演奏とその間のトークを一人で行ったのですが、ピアノ(1887年製スタインウェイの由緒あるものらしい)の逸話や曲の紹介等々、わかりやすく楽しかったです。
演奏も良かったです。特に4曲目のアダージョが。グラスハーモニカのためのアダージョ、と言うことでグラスハーモニカをイメージして弾きます、と言って演奏を始めると、本当にピアノじゃないような音が。繊細で微かで、とても美しくて。音色を聞いているだけでその美しさに泣けた。美しいだけで泣けるって、そういうことがあるんだなあと。
アンコールに「もう皆様モーツァルトはたくさん聞いたと思いますので」と弾いたのは……ピアノには疎いのでわからなかった(苦笑)。聞き覚えるある曲だったんですか。
5/6(土)21:45-22:45 ホールA(アマデウス)
No.416
・モーツァルト レクイエム ニ短調
・アヴェ・ヴェルム・コルプス
RIAS室内合唱団、ベルリン古楽アカデミー、指揮:トム・カリユステ
Sop.スンハエ・イム、Alt.カレン・カーギル、Ten.ユッシ・ミュリュス、Bar.コンラッド・ジャーノット
この音楽祭の大トリ。と言っても同じ時間に終るコンサートは3つあるけど。
5000人規模のホールでこれまた演奏には広すぎるのですが、やはり出演者と聴衆の集中力のおかげで、散漫にはならなかったと思います。
で、その演奏に対しては、上手いっていいなあ!と非常にプリミティブな感想を抱いてしまいました。こういう曲はまず上手くてなんぼだよな!(合唱曲はアマチュアで聴くことが圧倒的に多かった元素人合唱団員)いや本当に良かったです。
ひとつ気づいたのが、我々が普段歌うときの発音と違う点。「perpetua」が「ペルペトゥア(と今まで習った)」でなく「ペルピトゥア」に近い感じに聞こえました。
ソリストではスンハエ・イムがとても清らかなリリックソプラノで天使の声でした。容姿も一人だけ小柄で可愛らしかった(一人だけ東洋人だからね)。あとテノールのユッシ・ミュリュス、プログラムに「ダンサーとしても活躍」と書いてあってなんじゃそりゃと思ったのですが、長身の格好よさげなお兄ちゃんでした。声もいい。ちなみに4人とも70年代生まれの若い歌手。
ディレクター・マルタン氏の提案として、この音楽祭を締めくくるコンサートのアンコールにはモーツァルト最晩年の作品、フリーメーソンのための小カンタータから。これも知らないんでちゃんと曲名覚えてないんですが、素朴な美しさの合唱曲でした。やっぱり聞いてて涙が出た……。(年寄りは涙もろくなっていけない)
演奏会前後には屋台(バラエティに富んだ屋台が10軒以上出ている。一風変わったエスニックフードなんかもあり)で腹ごしらえできるし、お祭りとしても楽しかったです。でも昼はちょっと人が多くて疲れた。夜くらいがちょうど良かったなあ。(やっぱり年寄り)
あ、モーツァルト市場のグッズは終了間際でも安くなりませんでした。期待したのに(せこい)。
ちなみに来年のテーマは「国民楽派の作曲家達」だそうで。
モーツァルトほどキャッチーじゃないかもしれないけど、じゃんじゃかじゃんじゃか賑やかそうで、楽しみです(結局そういうのが好きなのか)。
……ヤナーチェクの『マクロプロス事件』やってくんないかな。
***
5/30追記。
江口玲氏のアンコール曲はシューマンの「子供の情景」から「トロイメライ」だそうです。通りすがりの親切な方に教えていただきました。私も何の予備知識もなく(同じく名前から女性だと思っていました)聞きましたが、良かったですよね。こういう、普段なら聞かない演奏に出会えるのが音楽祭の醍醐味ですよね。
いつかは会えなくなると知っていても。(呟きとか)
2006年5月5日 宝塚えー、今回は観劇報告でも感想でもなく、ただの個人的な呟きなので、興味とお暇の無い方はスルーしてください。(と、折りたたみのできるサイトならここでたたむところ)
***
Across、DCではやたらと泣けて、涙が出るということと泣くということは別の現象なんだなあとどうでもいいことを実感したりしていたのですが。
でも、正直なところ、私は自分が何故泣いているか理解できなかったんだ。
だって、トップスターがいつか退団するのは当然だし、ワタさんの任期は決して短すぎはせず辞めるのは早すぎるという訳でもないし、更にその日はまだまだ先だとわかってる訳だし、そもそもお前どれだけファンなんだ?と聞かれると困る程度のファンではあるし。
と言う訳で、自分がこれだけ泣いている合理的な理由を見つけられずにいたのですが、まあその辺の考えてもわからないことには思考停止して。
それとある意味矛盾する話ですが。
アンコール曲「ANNIVERSERY」。これについて触れるのは、一番最後、リサイタルが終った後にしようと決めていた。
だって、この歌は。最後にこんな歌を歌うなんて、引導を渡されているようなものじゃないか?
また、この歌を歌うワタさんが。白い衣装は定番だから、仕方ない。でも、歌声が、何と言うかとてもニュートラルで。男役と言う枠の中でなく、男でも女でもなく、ただ穏やかでニュートラルに映って。
今から心の準備をしておけと言われているような。
DCマイ楽からサンシャインマイ初日のまでの一週間は「ANNIVERSERY」に対して「世界中にさだめられたどんな記念日なんかより」という「TRAIN-TRAIN」をアンサーソングとして歌いたい気分だったのですが。で、偉そうなこと言って全然大人じゃねーな、とか自嘲気味な気分でもあった訳なんですが。
サンシャインマイ初日には、何か、そんな気分が抜けてしまっていました。
リサイタルの記憶を書くことで消化した部分もあるかもしれないし、ただ単に時間を置いたせいかもしれない。とにかく、ま、いいかと。
あなたがそれをえらんだのなら、それでいいや。
……しかし、こういう心の動きと言うか感情の振幅は今回一回ではすまないような気もします。大劇とか東宝とかディナーショーとかの度に来てもおかしくはないよな。
何だかしんどそうだな、と今更ながらに思ったりして(苦笑)。
***
Across、DCではやたらと泣けて、涙が出るということと泣くということは別の現象なんだなあとどうでもいいことを実感したりしていたのですが。
でも、正直なところ、私は自分が何故泣いているか理解できなかったんだ。
だって、トップスターがいつか退団するのは当然だし、ワタさんの任期は決して短すぎはせず辞めるのは早すぎるという訳でもないし、更にその日はまだまだ先だとわかってる訳だし、そもそもお前どれだけファンなんだ?と聞かれると困る程度のファンではあるし。
と言う訳で、自分がこれだけ泣いている合理的な理由を見つけられずにいたのですが、まあその辺の考えてもわからないことには思考停止して。
それとある意味矛盾する話ですが。
アンコール曲「ANNIVERSERY」。これについて触れるのは、一番最後、リサイタルが終った後にしようと決めていた。
だって、この歌は。最後にこんな歌を歌うなんて、引導を渡されているようなものじゃないか?
また、この歌を歌うワタさんが。白い衣装は定番だから、仕方ない。でも、歌声が、何と言うかとてもニュートラルで。男役と言う枠の中でなく、男でも女でもなく、ただ穏やかでニュートラルに映って。
今から心の準備をしておけと言われているような。
DCマイ楽からサンシャインマイ初日のまでの一週間は「ANNIVERSERY」に対して「世界中にさだめられたどんな記念日なんかより」という「TRAIN-TRAIN」をアンサーソングとして歌いたい気分だったのですが。で、偉そうなこと言って全然大人じゃねーな、とか自嘲気味な気分でもあった訳なんですが。
サンシャインマイ初日には、何か、そんな気分が抜けてしまっていました。
リサイタルの記憶を書くことで消化した部分もあるかもしれないし、ただ単に時間を置いたせいかもしれない。とにかく、ま、いいかと。
あなたがそれをえらんだのなら、それでいいや。
……しかし、こういう心の動きと言うか感情の振幅は今回一回ではすまないような気もします。大劇とか東宝とかディナーショーとかの度に来てもおかしくはないよな。
何だかしんどそうだな、と今更ながらに思ったりして(苦笑)。
ひとりじゃないから。(『Across』)
2006年5月4日 宝塚
←私のハンカチコレクション(笑)。
5月4日は始発で東宝に行って立見玉砕しました。13時半はおろか18時半も取れないって一体。ベルばら恐るべし。これでトウドレはおろか東宝雪ベルばら自体見ずに終りそうです。
すずみんディナーショーも行けませんでした。行きたかったんですが、発表時は行く気満々だったんですが、行けば絶対楽しいことはわかってたんですが、色々と余裕が無くて。
全て『Across』のせいだ(笑)。
と言う訳で、もう少し『Across』の話をします。
出演者について個別感想を。まずは娘役ちゃん。
コトコト。
上手い。いや上手いのは知ってたけど、でもやっぱり上手い。
歌やダンスの技術面は言うまでも無いとして、今回「見せる(魅せる)」力に感服。ワタさんと6人の美女が絡むところ、コトコトだけは客席に対してさりげなく目線を配ったり、自分自身を「魅せる」こともやってるんだよね。かと言って寄り添い芸をおろそかにしている訳ではない。むしろ人並み以上。最後に登場する大人の女ポジだからやれたことかもしれないけれど、やれるからこそそのポジが与えられた訳で。そして何よりピンクパンサーの黒いビスチェ姿、その白い肩と腕のラインのなめらかでしなやかなこと! 男役4人を従えて踊れる、センターに立てる、でもあくまでも可愛らしく。キュートさと大人っぽさと甘さとクールさのバランスが素晴らしいです。
Act1でも、「フィーリング」の「今あなたと私が美しければそれでいい」ここをコトコトに歌わせたのは正解。大人っぽさと芯の強さが、他の誰でも駄目だ、と言う感じでした。
でも可愛い可愛い南の島の新婚さんもできる。これから上級生になってどんな使われ方をしていくのかわからないけれど、ずっとずっとその魅力を発揮してほしいと切に願います。
みなみちゃん。
かーわーいー。
本当に可憐で可愛い。そして彼女の持ち味には更に温かみがあるのがまた素晴らしいのですよ。母性にも通じる温かさ、芯の強さ。丸顔に微笑むと白目が無くなる黒目がちのつぶらな瞳、甘く高い可愛らしい声、どこをとっても女の子。
そして、相手役の腕の中にいるときの幸せ感。紫のデュエットダンスもうたかたの恋も、みなみちゃんが幸せそうにしてくれているおかげで愛に満ちたとてもいいシーンになりました。ありがとう。
うめちゃん。
彼女については今までも結構喋りましたが、Act1は彼女がヒロインで無ければ成立しなかっただろうと改めて。男前でさばさばした現代っ子風でありながら、繊細な乙女でもある、稀有な娘役だと思います。ダンスの上手さと表情の豊かさは言わずもがな。スパニッシュも豪快なリフトばかりに目が行きますが、表情を見ていると切ないドラマがあって本当いいんですよ。クリムトの絵を髣髴とさせると思ったのですが、『接吻』に切なさを加味しストイックに美しくした感じ?
『ドルチェ・ヴィータ!』の青の洞窟以来、もう一度ワタウメが見たかったので、今回組んでくれて嬉しかったです。
ゆっち。
山椒は小粒でぴりりと辛い(は?)。
失礼ながら、今回出演した娘役の中では一番馴染みが薄い人でした。でも良かった! クールで粋で格好いい。意志の強そうな瞳と強そうな顎(失礼)が、お姉様系で開花しそうな感じで、とてもステキです。Act1のともみんとのカップルも、Act2の紫の美女も、ちょっと蓮っ葉なんだけど可愛い女で魅力的でした。
歌もダンスも安定した上手さだし。Act2の最初のところとか、端正にきれいな声なのが逆に雰囲気出て良かったなあと。
娘役4人、誰もキャラ被らずそれぞれに魅力的で本当に楽しかったです。4人だけだけど花も実もある豪華ラインナップでした。
男役行きます。
エンディさん。
副組長ありがとう。
東京では「副組長の高央です」と自己紹介する度に微妙に笑いが起きたのは何故だろう。いや、その訥々とした人の良さそうな感じとか、不器用そうだけどこの舞台が楽しい、お客様に楽しんでほしい、という誠実さが伝わるほのぼのとした感じが良かったんだろうなあと思います。アドリブはきかなそうだけれど、でもご挨拶は日々変えて段々長くなっていく辺りにサービス精神を感じました。私が観た中では初日頃(シンプルに挨拶、短い)→大阪中頃(「湖月さんの次に上級生なので」と説明を入れるようになった、シッシーナネタも)→東京中頃(「大阪で始まったこのリサイタルも東京にやってきました」「東京ではつい最近までベルサイユのばらをやっていたとは思えないほど」と東京仕様)→楽日「ベルサイユのばら公演中のお稽古で大変で、うっとなってしまうことも」「わたるさんが超人的な体力精神力で引っ張っていってくださいました」)。そして千秋楽は「皆さんで呼んでください」と言ってくれた配慮にも感謝。友人一同には幼稚園かと言われたけど(笑)、自分達の声に応えて出てきてくれるのはファンとしては嬉しいよねえ?
出演者としても歌にダンスに舞台を支えてくれました。やはりキャリアか、Act1のJ-popよりもタカラヅカなAct2がいいです。最後の長ソロには泣かされました。
ポットさん。
エンディと双璧でベテランとして舞台を支えてくれました。まだ若いのに頼りになる、この公演影の功労者。歌もダンスも安定感があって堅実で上手いし、けれんみの無いシンプルな、すっとした感じが格好いい。本当にオールマイティ。
仲間内でも評価急上昇、つかDCでは緑野さんと「かっこいいよ!」と盛り上がりました。決して美形とは言いませんが(をい)味のある大人のいい男ですよ。ここ数年中堅として成長してきたものが、ここで場を与えられて見せてくれた、と言う気がします。これからも楽しみだ。
みらんくん。
大活躍で何を言っていいやら、喋っても喋り足りない。つか既にかなり書いた気も(笑)。
格好いいとか上手いとかは誰もが言っていることですが、特筆すべきはその芝居っ気でしょう。Act1、「風のLONELY WAY」で手振りがついているのは君だけだ(笑)(他はみんな直立不動で歌っている)。「One more time...」も、二つ折れで思い入れたっぷりに歌ってるよね。でもその割に歌が崩れないので良いと思います。客席に伝えたいという気持ちが全面に出ているのは見ていて嬉しい。
以前、某所で彼について、ガイチさんの影響を受けている、と言うようなことを言っていたのですね。その時はあまり思わなかったんですが、今回成程と思う瞬間がありました。表情の作り方とか、客席への目線の配り方とか。
と同時に、娘役ちゃんへの対し方について、個人的にうわあと思ったことが。この人「やに下がる色男」を表現できるんじゃないか?
真っ直ぐにラブラブめろめろ純愛なだけでなく(そういうのも大好物ですが)鼻の下が伸びる感じ。でもそれも含めて格好いい感じ。私の中では今これに当てはまるのはワタさんとらんとむ氏なのですが、みらんくんもいけるんじゃないか?と組んだ相手役(Act2のコトコトとかAct1のうめちゃんとか)への対応を見て思いました、つか期待しております。相手役(笑)として絡んだことだし、ワタさんから盗めるところがあったら是非盗んでください。
あ、千秋楽のは、背伸びしてキスをねだる(!)感じで可愛らしかったですよ(笑)。
ゆかり。
彼の歌が好きです。と言ったらまた上手くなくてもいいのねと思われそうですが(苦笑)。
でも、声がいいよね。低音で太くてしっかりしたいい声してるよね。何故かAct1のJ-popの方が上手く聞えて、特に「少年時代」はすごくいいと思うんですが。「One more time...」の最初(だったかな?)で一人座り込むワタさんの背後から静かに出てきて歌いだすところも好きなんですが、一度最初の音を微妙に外したらそのまま最後まで歌いきってました。多分、メロディとしては覚えているけれど一旦外れると修正がきかないんだろうな(素人ながら経験あります・苦笑)。でも怯まず歌いきるその意気やよし(笑)。逆にタカラヅカの歌の方が難しいのか、Act2のソロは初日正直手に汗握りました(苦笑)。楽頃には大分こなれてきたので、更に客席に向けて発信できるようになるともっといいと思います。って偉そうで失礼。
女装マスターのゆかり君ですが、実は男役としてめきめき成長しているので、大分違和感が出てまいりました。何と言うか「めちゃくちゃ美人のオカマ」みたいな……。いや男役としてはいいことだと思う訳ですが。逆に黒燕尾でワタさんと踊るところがサイズ差(をい)も相まって男装の美少女に見えて困惑したり。って私だけですか(美女、と言わないのはそれほど女ではないからです)。独自の路線をそのまま突き進んでほしいです。
紫の場面のワタさんとの絡み、実はゆかり君については何となく書きにくかったのですが、それは愛情が見えないからだと気づきました。他の子達と違って、彼だけワタさんに向けるベクトルの内容が「誘惑>愛」に見えるんですよ。「Night & Day」も微妙だったのですが、楽頃になると大分愛されオーラが出てきたように思います(笑)。
あと、Act1であかしから銃を預かるところ、ゆかり君が持っているとおもちゃに見えない(虚無的な瞳の少年ゲリラに見える)と書き忘れたのでここで書いておきます。
あかし。
当人的には「はやや」なのか?(笑)
Act1が成立したのはワタさんのリアル男子キャラとうめちゃんの現代的な少女漫画ヒロインのおかげだと思っていますが、あかしのリアル男子度も相当でした。ミリオタガキ大将も、いきがってる革ジャン少年も、スーツの青年もすごくはまってました(私の脳内ではリーマンあかしは建設会社営業。時々スーツにヘルメット姿で現場に行く)。Act2スパニッシュのソロの得意そうな感じも良かったよね。
今回、全体通して美味しい四番手、やんちゃな悪ガキや生意気そうな若い男の魅力を発揮。今もいいですが、これからどう大人になっていくかも楽しみだ。
一之慎くん
彼の愛称は「かずのしん」でいいんですか?(素)
今回、男役で一番今までの露出が低かったのが彼だと思うんですよ。学年下でもともみんは新公でいい役もらってるし、ドイちゃんもすずみんが抜けた薔薇タンメンバーに入ってるんで、ダンサーとして認識されているのではないかと。彼も『それ船』柚希バージョンのマイクをやってるけど、知名度は低いんじゃないかなあ。本人的にも初めての大役だったのか、楽の挨拶で感無量と言う感じだったし(「やればできるんだ」が本音っぽくて微笑ましかった)。
もっとも、私的には去年の秋全ツ以来注目株でした。
何がそんなに気になるんだろうと思っていたんですが、今回わかりました。一輝くん、いつも楽しそうなんだわ。舞台にいること、お客さんの前で歌ったり踊ったりするのが楽しくてたまらないという雰囲気でイキイキしてるんだ。で、それが客席アピールにもつながる、と。(全ツベルばらスェーデン宮廷でみらゆかと3人口できらきら笑顔だったのを思い出す。後の二人は真顔なのに・笑)
更に関係あると思いますが、Act1「MOON LIGHT BLUES」で彼とみなみちゃんのカップルだけ素直に甘々ラブラブになってました。他の二人、あかしとともみんはちょっと突っ張って「女なんか」って感じもあるのに、一輝くんだけめろめろです(笑)。またみなみちゃんもカワイイし。最後一番最初に彼女のところへ飛んでいくのも納得。いや好きだなあその芸風(笑)。そのうちもっと引き出しを増やすことになると思いますが、今はそのまま突っ走ってください。
ドイちゃん。
すっかりカワイイキャラ定着(笑)。小柄な体から繰り出されるキビキビしたバネを感じさせるダンスは見ていて気持ちがいいです。
でもスパニッシュのときとか椅子ダンスのときとか、よく見るとかなり大人っぽい表情をしているのも見逃せません。これからその両面をカンガンアピールいくのが見たい、面白そうだ。
ともみん。
スタイルも良くてダンスも大きくて、すごく格好いい。特に後方席で見たときは目立ちました。が、普通に真っ当に格好よすぎて、逆に地味になってしまった気も。いや私の趣味がアピール上等だからかもしれませんが(苦笑)。小さくまとまらずにすくすく育ってほしい人です。
女の子と組むところ、Act1のゆっちとのカップルが良かったなあ。背があって雰囲気も少年ぽくて、対するゆっちも大人ぶりたい少女っぽくて、ノスタルジーを誘ういい感じでした(ここはアカコトも含めみんなそれぞれの世界を作っていて良かった)。あと、あのトンデモロッカー衣装! あれは君しか着こなせない。
今回、出演者全員それぞれとワタさんが絡むところが少しずつでもあって、それがとても良かったなあと。一人でカッコイイワタさんもいいですが、誰かと一緒にいる、コミュニケーションしている姿も見ていて嬉しい。みんなもこの公演を心から楽しんで、全力投球してくれているのが舞台から伝わってきて、嬉しかった。
結論。出演者全員大好きってことで(笑)。
5月4日は始発で東宝に行って立見玉砕しました。13時半はおろか18時半も取れないって一体。ベルばら恐るべし。これでトウドレはおろか東宝雪ベルばら自体見ずに終りそうです。
すずみんディナーショーも行けませんでした。行きたかったんですが、発表時は行く気満々だったんですが、行けば絶対楽しいことはわかってたんですが、色々と余裕が無くて。
全て『Across』のせいだ(笑)。
と言う訳で、もう少し『Across』の話をします。
出演者について個別感想を。まずは娘役ちゃん。
コトコト。
上手い。いや上手いのは知ってたけど、でもやっぱり上手い。
歌やダンスの技術面は言うまでも無いとして、今回「見せる(魅せる)」力に感服。ワタさんと6人の美女が絡むところ、コトコトだけは客席に対してさりげなく目線を配ったり、自分自身を「魅せる」こともやってるんだよね。かと言って寄り添い芸をおろそかにしている訳ではない。むしろ人並み以上。最後に登場する大人の女ポジだからやれたことかもしれないけれど、やれるからこそそのポジが与えられた訳で。そして何よりピンクパンサーの黒いビスチェ姿、その白い肩と腕のラインのなめらかでしなやかなこと! 男役4人を従えて踊れる、センターに立てる、でもあくまでも可愛らしく。キュートさと大人っぽさと甘さとクールさのバランスが素晴らしいです。
Act1でも、「フィーリング」の「今あなたと私が美しければそれでいい」ここをコトコトに歌わせたのは正解。大人っぽさと芯の強さが、他の誰でも駄目だ、と言う感じでした。
でも可愛い可愛い南の島の新婚さんもできる。これから上級生になってどんな使われ方をしていくのかわからないけれど、ずっとずっとその魅力を発揮してほしいと切に願います。
みなみちゃん。
かーわーいー。
本当に可憐で可愛い。そして彼女の持ち味には更に温かみがあるのがまた素晴らしいのですよ。母性にも通じる温かさ、芯の強さ。丸顔に微笑むと白目が無くなる黒目がちのつぶらな瞳、甘く高い可愛らしい声、どこをとっても女の子。
そして、相手役の腕の中にいるときの幸せ感。紫のデュエットダンスもうたかたの恋も、みなみちゃんが幸せそうにしてくれているおかげで愛に満ちたとてもいいシーンになりました。ありがとう。
うめちゃん。
彼女については今までも結構喋りましたが、Act1は彼女がヒロインで無ければ成立しなかっただろうと改めて。男前でさばさばした現代っ子風でありながら、繊細な乙女でもある、稀有な娘役だと思います。ダンスの上手さと表情の豊かさは言わずもがな。スパニッシュも豪快なリフトばかりに目が行きますが、表情を見ていると切ないドラマがあって本当いいんですよ。クリムトの絵を髣髴とさせると思ったのですが、『接吻』に切なさを加味しストイックに美しくした感じ?
『ドルチェ・ヴィータ!』の青の洞窟以来、もう一度ワタウメが見たかったので、今回組んでくれて嬉しかったです。
ゆっち。
山椒は小粒でぴりりと辛い(は?)。
失礼ながら、今回出演した娘役の中では一番馴染みが薄い人でした。でも良かった! クールで粋で格好いい。意志の強そうな瞳と強そうな顎(失礼)が、お姉様系で開花しそうな感じで、とてもステキです。Act1のともみんとのカップルも、Act2の紫の美女も、ちょっと蓮っ葉なんだけど可愛い女で魅力的でした。
歌もダンスも安定した上手さだし。Act2の最初のところとか、端正にきれいな声なのが逆に雰囲気出て良かったなあと。
娘役4人、誰もキャラ被らずそれぞれに魅力的で本当に楽しかったです。4人だけだけど花も実もある豪華ラインナップでした。
男役行きます。
エンディさん。
副組長ありがとう。
東京では「副組長の高央です」と自己紹介する度に微妙に笑いが起きたのは何故だろう。いや、その訥々とした人の良さそうな感じとか、不器用そうだけどこの舞台が楽しい、お客様に楽しんでほしい、という誠実さが伝わるほのぼのとした感じが良かったんだろうなあと思います。アドリブはきかなそうだけれど、でもご挨拶は日々変えて段々長くなっていく辺りにサービス精神を感じました。私が観た中では初日頃(シンプルに挨拶、短い)→大阪中頃(「湖月さんの次に上級生なので」と説明を入れるようになった、シッシーナネタも)→東京中頃(「大阪で始まったこのリサイタルも東京にやってきました」「東京ではつい最近までベルサイユのばらをやっていたとは思えないほど」と東京仕様)→楽日「ベルサイユのばら公演中のお稽古で大変で、うっとなってしまうことも」「わたるさんが超人的な体力精神力で引っ張っていってくださいました」)。そして千秋楽は「皆さんで呼んでください」と言ってくれた配慮にも感謝。友人一同には幼稚園かと言われたけど(笑)、自分達の声に応えて出てきてくれるのはファンとしては嬉しいよねえ?
出演者としても歌にダンスに舞台を支えてくれました。やはりキャリアか、Act1のJ-popよりもタカラヅカなAct2がいいです。最後の長ソロには泣かされました。
ポットさん。
エンディと双璧でベテランとして舞台を支えてくれました。まだ若いのに頼りになる、この公演影の功労者。歌もダンスも安定感があって堅実で上手いし、けれんみの無いシンプルな、すっとした感じが格好いい。本当にオールマイティ。
仲間内でも評価急上昇、つかDCでは緑野さんと「かっこいいよ!」と盛り上がりました。決して美形とは言いませんが(をい)味のある大人のいい男ですよ。ここ数年中堅として成長してきたものが、ここで場を与えられて見せてくれた、と言う気がします。これからも楽しみだ。
みらんくん。
大活躍で何を言っていいやら、喋っても喋り足りない。つか既にかなり書いた気も(笑)。
格好いいとか上手いとかは誰もが言っていることですが、特筆すべきはその芝居っ気でしょう。Act1、「風のLONELY WAY」で手振りがついているのは君だけだ(笑)(他はみんな直立不動で歌っている)。「One more time...」も、二つ折れで思い入れたっぷりに歌ってるよね。でもその割に歌が崩れないので良いと思います。客席に伝えたいという気持ちが全面に出ているのは見ていて嬉しい。
以前、某所で彼について、ガイチさんの影響を受けている、と言うようなことを言っていたのですね。その時はあまり思わなかったんですが、今回成程と思う瞬間がありました。表情の作り方とか、客席への目線の配り方とか。
と同時に、娘役ちゃんへの対し方について、個人的にうわあと思ったことが。この人「やに下がる色男」を表現できるんじゃないか?
真っ直ぐにラブラブめろめろ純愛なだけでなく(そういうのも大好物ですが)鼻の下が伸びる感じ。でもそれも含めて格好いい感じ。私の中では今これに当てはまるのはワタさんとらんとむ氏なのですが、みらんくんもいけるんじゃないか?と組んだ相手役(Act2のコトコトとかAct1のうめちゃんとか)への対応を見て思いました、つか期待しております。相手役(笑)として絡んだことだし、ワタさんから盗めるところがあったら是非盗んでください。
あ、千秋楽のは、背伸びしてキスをねだる(!)感じで可愛らしかったですよ(笑)。
ゆかり。
彼の歌が好きです。と言ったらまた上手くなくてもいいのねと思われそうですが(苦笑)。
でも、声がいいよね。低音で太くてしっかりしたいい声してるよね。何故かAct1のJ-popの方が上手く聞えて、特に「少年時代」はすごくいいと思うんですが。「One more time...」の最初(だったかな?)で一人座り込むワタさんの背後から静かに出てきて歌いだすところも好きなんですが、一度最初の音を微妙に外したらそのまま最後まで歌いきってました。多分、メロディとしては覚えているけれど一旦外れると修正がきかないんだろうな(素人ながら経験あります・苦笑)。でも怯まず歌いきるその意気やよし(笑)。逆にタカラヅカの歌の方が難しいのか、Act2のソロは初日正直手に汗握りました(苦笑)。楽頃には大分こなれてきたので、更に客席に向けて発信できるようになるともっといいと思います。って偉そうで失礼。
女装マスターのゆかり君ですが、実は男役としてめきめき成長しているので、大分違和感が出てまいりました。何と言うか「めちゃくちゃ美人のオカマ」みたいな……。いや男役としてはいいことだと思う訳ですが。逆に黒燕尾でワタさんと踊るところがサイズ差(をい)も相まって男装の美少女に見えて困惑したり。って私だけですか(美女、と言わないのはそれほど女ではないからです)。独自の路線をそのまま突き進んでほしいです。
紫の場面のワタさんとの絡み、実はゆかり君については何となく書きにくかったのですが、それは愛情が見えないからだと気づきました。他の子達と違って、彼だけワタさんに向けるベクトルの内容が「誘惑>愛」に見えるんですよ。「Night & Day」も微妙だったのですが、楽頃になると大分愛されオーラが出てきたように思います(笑)。
あと、Act1であかしから銃を預かるところ、ゆかり君が持っているとおもちゃに見えない(虚無的な瞳の少年ゲリラに見える)と書き忘れたのでここで書いておきます。
あかし。
当人的には「はやや」なのか?(笑)
Act1が成立したのはワタさんのリアル男子キャラとうめちゃんの現代的な少女漫画ヒロインのおかげだと思っていますが、あかしのリアル男子度も相当でした。ミリオタガキ大将も、いきがってる革ジャン少年も、スーツの青年もすごくはまってました(私の脳内ではリーマンあかしは建設会社営業。時々スーツにヘルメット姿で現場に行く)。Act2スパニッシュのソロの得意そうな感じも良かったよね。
今回、全体通して美味しい四番手、やんちゃな悪ガキや生意気そうな若い男の魅力を発揮。今もいいですが、これからどう大人になっていくかも楽しみだ。
一之慎くん
彼の愛称は「かずのしん」でいいんですか?(素)
今回、男役で一番今までの露出が低かったのが彼だと思うんですよ。学年下でもともみんは新公でいい役もらってるし、ドイちゃんもすずみんが抜けた薔薇タンメンバーに入ってるんで、ダンサーとして認識されているのではないかと。彼も『それ船』柚希バージョンのマイクをやってるけど、知名度は低いんじゃないかなあ。本人的にも初めての大役だったのか、楽の挨拶で感無量と言う感じだったし(「やればできるんだ」が本音っぽくて微笑ましかった)。
もっとも、私的には去年の秋全ツ以来注目株でした。
何がそんなに気になるんだろうと思っていたんですが、今回わかりました。一輝くん、いつも楽しそうなんだわ。舞台にいること、お客さんの前で歌ったり踊ったりするのが楽しくてたまらないという雰囲気でイキイキしてるんだ。で、それが客席アピールにもつながる、と。(全ツベルばらスェーデン宮廷でみらゆかと3人口できらきら笑顔だったのを思い出す。後の二人は真顔なのに・笑)
更に関係あると思いますが、Act1「MOON LIGHT BLUES」で彼とみなみちゃんのカップルだけ素直に甘々ラブラブになってました。他の二人、あかしとともみんはちょっと突っ張って「女なんか」って感じもあるのに、一輝くんだけめろめろです(笑)。またみなみちゃんもカワイイし。最後一番最初に彼女のところへ飛んでいくのも納得。いや好きだなあその芸風(笑)。そのうちもっと引き出しを増やすことになると思いますが、今はそのまま突っ走ってください。
ドイちゃん。
すっかりカワイイキャラ定着(笑)。小柄な体から繰り出されるキビキビしたバネを感じさせるダンスは見ていて気持ちがいいです。
でもスパニッシュのときとか椅子ダンスのときとか、よく見るとかなり大人っぽい表情をしているのも見逃せません。これからその両面をカンガンアピールいくのが見たい、面白そうだ。
ともみん。
スタイルも良くてダンスも大きくて、すごく格好いい。特に後方席で見たときは目立ちました。が、普通に真っ当に格好よすぎて、逆に地味になってしまった気も。いや私の趣味がアピール上等だからかもしれませんが(苦笑)。小さくまとまらずにすくすく育ってほしい人です。
女の子と組むところ、Act1のゆっちとのカップルが良かったなあ。背があって雰囲気も少年ぽくて、対するゆっちも大人ぶりたい少女っぽくて、ノスタルジーを誘ういい感じでした(ここはアカコトも含めみんなそれぞれの世界を作っていて良かった)。あと、あのトンデモロッカー衣装! あれは君しか着こなせない。
今回、出演者全員それぞれとワタさんが絡むところが少しずつでもあって、それがとても良かったなあと。一人でカッコイイワタさんもいいですが、誰かと一緒にいる、コミュニケーションしている姿も見ていて嬉しい。みんなもこの公演を心から楽しんで、全力投球してくれているのが舞台から伝わってきて、嬉しかった。
結論。出演者全員大好きってことで(笑)。
「まだまだおわりはこないのだ」(『Across』千秋楽)
2006年5月2日 宝塚千秋楽。何度目かのカーテンコール。
「次の公演もこの調子でお願いしますよー」おー、と拍手と歓声。
「これからもついてきてくださいねー」おー、拍手と歓声。
「まだまだおわりはこないのだ!」おおー、と一際大きな拍手と歓声。
本日のひとこと大賞(勝手に)は「世界中の皆さんにありがとう(ゆかり)」「生きててよかった、生まれてきてよかった(一輝)」等候補はあったのですが、ワタさんのこのお言葉を挙げさせていただきます。こないのだ!ってバカボンのパパですかその言い方(笑)。
あと、本日のアドリブ大賞(勝手に)は、女装みらん君(ブルネットロングヘア)に捧げさせていただきます。
デュエットダンスの最後、別れ際にワタさんにキスしてました! しかもみらん嬢の方から。この公演ワタさんは女の子を取っ替え引っ替えしながらキスシーンはないのは、「キスは正妻とだけ」だからかと思っていたのに!(笑)
前楽、千秋楽と観て参りました。湿っぽいムードを吹き飛ばす星組クオリティ、大変楽しい2公演でした。
まずは前楽の話から。
5/2(火)12:00公演。
ハンカチは明るい茶色。リーマンみらん氏のスーツの色と言ったらサトリさんに「娘役のドレスの色って言えばいいじゃないですか」と怒られました。
・本日はノルさん、白城あやかさん、そしてすずみんが客席に。
・と言う訳で二幕半ばのご挨拶のとき、稔幸さんがいらっしゃいますが、と恐縮した雰囲気で言ってから「君はマグノリアの花の如く」を。
・スエニョパティのときも「振りはこれだけなんで」とよろしくお願いします、とお二人に。
本日のひとことは「白城あやかさんの前でマリー・ヴェッツェラ役をやった」みなみちゃん。「音楽学校の頃に『うたかた』を見て白城さんに憧れていて、わたるさんのディナーショーで「わたるさんとやってみたい役」でマリーと言っていて(「言ってたね!」とワタさん)、今回それが叶って、しかも白城さんの前で演じることが出来てとてもしあわせです」と感無量の面持ちで一生懸命語るみなみちゃん。かわいいなあ。
・ワタさんも「Night & Day」はノルさんのサヨナラショーのビデオを見てお稽古しました、とゆかり君と顔を見合わせて二人でお礼を言ってました。
幕が下り、鳴り止まない拍手とワタルコールにまた上がる。と、舞台にはワタさんを先頭に三角形になって踊る出演者全員の姿が。一瞬30日の即興ダンスかと思いましたが、よく見るとこれバスティーユじゃないか!
そしていきなり(多分撃たれて)倒れるワタさん。両側からエンディとゆうほ氏が支えて持ち上…がらない(笑)。後ろでコトコトとみなみもおろおろするも、持ち上がらないまま幕。
鳴り止まない拍手の中、もう一度幕が上がる。と、今度は横たわるワタさんを中心にオスカルの死の場面が再現!(笑)下手壇上ではゆかり君が小さな白い布を持ってひらひら振っている。君やっぱり「バスティーユに白旗が」係だったのか!
やおら両手を上げ「ばん…ざい」とあの名場面を再現して倒れるワタさん。泣き崩れる一同、そして直立不動で胸に手をあて敬礼するうめ。君がアランか!(唖然)
ワタカル(笑)を抱きかかえているのは全ツロザリーのコトコト、上手ではあかしが床を叩いて慟哭してました。
ちなみに当然みんな紫の燕尾とドレス姿のままです。ドレス姿で男前に黙祷するうめに拍手。そしてゆかり君は途中うっかり白旗を落として慌てて拾ってました。おもしろすぎる。いっそすずみんも舞台に乱入して混ざってしまえばよかったのに。
……変。この人たち変、絶対変。でも大好き(笑)。
本日『絢爛』のときワタさんが「星型のペンライトも日に日に増えて、この辺一帯で買い占めちゃってるんじゃないですか?」と言ってたので、祭りに便乗しようとハンズとロフトで探したのですが、本当に買い占められていたようです。
と言う訳で、千秋楽。
5/2(火)16:00公演。
ハンカチは淡いグリーン。薄い抹茶のような渋い色。
・Act1「太陽と埃の中で」前奏前にドイちゃんがいつもより多めにリフティングしてました。そしていつもどおりみらん兄ちゃんにパス…したはずがボールはみらん君の頭上を越えてセットに当たって跳ね返り、再びドイちゃんの元へ。ここ、私は「ドイちゃんがみらんをアドリブで翻弄している、すげー」と思ったのですが、ジュンタさんは単に失敗したと思ったらしい。その後も普段は袖にボールを蹴りこんでそのまま去るところをセットに当てて跳ね返りを拾っていたりしたので、絶対わざとだと信じてるんですが。
ここはみんな普段よりアピール激しく、通常は曲の終わりにはあかしとドイちゃんしか舞台にいないのに、一輝くんも舞台に残ってエンジンかけるような振りしてました(ともみんは?)。
・「Runner」「GET CRAZY!」はスタンディング。「Runner」は手拍子だけでなく前方席ではこぶし振り上げつつ。
・Act2も銀色の場面(曲名わからず)からノリノリでスタンディング。
・紫の場面のみらんくんのキスは冒頭に書きましたが、ジャズマニアでは緑のゆかり嬢とみらん君がすれ違うとき、片手でハイタッチしてました。こっちは色っぽくなく(笑)同期で「お互いお疲れさん!」と言う雰囲気。
・中盤のエンディさんご挨拶。今日は「私が、せーの、と言ったら皆さんでわたるさんを呼んでください」と言う訳でみんな素直に「わたるさーん!」。
・呼ばれて出て来るワタさん。宝塚の曲、いつもは「そろそろ宝塚の曲に挑戦したいと思います」と言うところ「宝塚コーナーを始めたいと思います」とワタさん。
・みらコト南の島の新婚さんから、バンドの皆さんもパナマ帽に。
・『タカラヅカ絢爛』イントロから総立ち。ワタさん「皆さんのやる気が恐い(笑)」「もう説明しなくてもわかってると思いますが、行きますよー!」
・「You are my Sunshine」バンドのお兄さんもハンカチを振る。
・「ANNIVERSERY」ワタさんが歌いだすと客席からくすくすと笑いが。見るとバンドのお兄さんも星型ペンライトを振っている。振り返ってその様子を見たワタさん、思わず笑って声が途切れたり。
・が、壇上に上がって歌っているときに、床に流れ出す白いスモーク。それを見て、今度は涙で声が詰まってしまう。泣かせたなスタッフ(苦笑)。
カーテンコール。
まず「泣くまいと思っていたのですが、お見苦しいところをお見せしてすみません」と、でも笑い混じりで。
他の出演者も呼び、バンドの紹介。動揺したのか、珍しく結構噛んでました(でまた動揺)。
鳴り止まない拍手とコールに「ここからは組長としてご挨拶させてください」。
「本日客席に千珠晄さん、サミーさんがいらっしゃってます。サミーさんは私が星組に配属された(ここ、配属にされた、と言ってわざわざ他の出演者からつっこまれて言い直してました。チェック細かいよ!・笑)ときのダンスリーダーで、ダンスへの思い、男役への思い、星組への思いを学ばせていただきました。そのとき学んだことのおかげで、今の私があります。こうやって、形が無くても受け継がれていくものが、宝塚にはあるのだと思います」と、両側の下級生の方も見て。(ダンスへの、以下のくだりは「思い」か「情熱」か「姿勢」か記憶が曖昧なのですが、まあそんなようなことだったかと)
そして全員一言ずつご挨拶。上手から順番に、覚えている範囲で。間違ってたらすみません。
ドイちゃん。「おわりたく、ない!」と力いっぱい(アクセントは「お」と「な」)。今回本当にカワイイキャラが確立してしまいました(笑)。
あかし。最後に「はややです」と言ってワタさんに「誰もそう呼んでません」とつっこまれ「あかしです」と言い直される。が「わたるさんがこの間呼んでくれたじゃないですか」と食い下がるあかし(笑)。
うめ。リサイタルに出られて嬉しかったです、と簡潔にきちんと挨拶し「うめです、ニックネーム募集中でーす」って、うめじゃ駄目なのか!(笑)
みらん。Across万歳、星組万歳、わたるさん万歳!だったかな、会場拍手喝采、盛り上げてました。
コトコト。わたるさんはいつも笑顔で私たちをひっぱってくれて、私もいつも笑顔でいられる女性になりたいです」というようなことを、少しどもりがちに。
エンディ。「この学年でロケットが出来て嬉しかったです」確かに、ロケットみんなすごい笑顔で、かえって恐かったです(失礼)。
ゆうほ氏、あまり覚えていない……多分とてもまともだったんだと思います。
みなみちゃん。「毎日幸せで、終りたくないです。夢から醒めたくないです」
ゆかり。「お客様、先生方、スタッフの皆様、わたるさん、誰に言っていいかわからないくらい幸せなので、世界中の皆さんにありがとう!」大きく出たねえ、とワタさん(笑)。
ゆっち「宝塚に入って良かったです」。シンプルながら万感の思いが。
一輝「こんなに色々やったのは初めてで、でもやればできるんだなあと」「生きていてよかった、生まれてきてよかったです」笑われてたけど、本気なんだろうなと。
ともみん。内容は普通に、このリサイタルに出られて嬉しかった、というようなことだったんですが、まとまらなくなっていつ終るのか周囲も本人もわからなくなってきた頃に、何とか終わらせてました(笑)。
ここで一旦幕が降りたような(記憶があやふや)。もう一度幕が開くと「みんなで歌いたい歌があります」。
なんと、Act1でワタさんがリクエストしたけれど没になった「愛は勝つ」をバンドの皆さんが練習してくれたんだそうですよ。「この公演を見てくださった皆さんの愛の力に、「愛は勝つ」を!」と言うことでみんなで歌ってました。この間、上手から今までのAcrossハンカチをつなげたものがずるずると出てきて下手端までリレーして行ったのですが、これが長い。ドイちゃんがたるませて持て余していました(笑)。
この次が「次の公演もこの調子でお願いしますよー」「これからもついてきてくださいねー」「まだまだおわりはこないのだ!」だったかと。
次の公演この調子でいいんですか。あ、コパカバーナだからいいのか。
延々と続くワタルコールにまた幕が開いて。今日で終っちゃって明日から皆さんどこで踊るんでしょう、と言うワタさんに客席から「やだー」「あしたもー」と声。ワタさん「じゃ水族館で」(笑)。(注:劇場のある複合商業施設サンシャインシティには大きな水族館があります)
今度こそ幕が降り客電がつき終演アナウンス「本日の公演はこれにて終了しました」に「やだー!」の大合唱。鳴り止まないワタルコールに、袖から登場。ありがとうございます、これからもまだ先はありますので、よろしくお願いします、と言うようなことを言って引っ込むワタさん。すかさず終演アナウンスが再度流れ、場内笑いの中で、今度こそ本当におしまい。
うわ、長い(苦笑)。
出も覗いてきました。出演者全員に拍手と歓声が鳴り止まない、大盛り上がりの出でした。ワタさんは黒のAcrossTシャツ、他のみんなは西の会服の赤いスカジャン。うめちゃんはその下に腰に巻いていた白いAcrossTシャツを引っ張って見せて歩き、喝采を浴びてました。カワイイ。そして最後に何故か腕を組んでカップル状態のエンディとコトコト(笑)。
楽しかったです。
が、見ているだけで消耗。出演者は本当にすごいなあと改めて(笑)。
「次の公演もこの調子でお願いしますよー」おー、と拍手と歓声。
「これからもついてきてくださいねー」おー、拍手と歓声。
「まだまだおわりはこないのだ!」おおー、と一際大きな拍手と歓声。
本日のひとこと大賞(勝手に)は「世界中の皆さんにありがとう(ゆかり)」「生きててよかった、生まれてきてよかった(一輝)」等候補はあったのですが、ワタさんのこのお言葉を挙げさせていただきます。こないのだ!ってバカボンのパパですかその言い方(笑)。
あと、本日のアドリブ大賞(勝手に)は、女装みらん君(ブルネットロングヘア)に捧げさせていただきます。
デュエットダンスの最後、別れ際にワタさんにキスしてました! しかもみらん嬢の方から。この公演ワタさんは女の子を取っ替え引っ替えしながらキスシーンはないのは、「キスは正妻とだけ」だからかと思っていたのに!(笑)
前楽、千秋楽と観て参りました。湿っぽいムードを吹き飛ばす星組クオリティ、大変楽しい2公演でした。
まずは前楽の話から。
5/2(火)12:00公演。
ハンカチは明るい茶色。リーマンみらん氏のスーツの色と言ったらサトリさんに「娘役のドレスの色って言えばいいじゃないですか」と怒られました。
・本日はノルさん、白城あやかさん、そしてすずみんが客席に。
・と言う訳で二幕半ばのご挨拶のとき、稔幸さんがいらっしゃいますが、と恐縮した雰囲気で言ってから「君はマグノリアの花の如く」を。
・スエニョパティのときも「振りはこれだけなんで」とよろしくお願いします、とお二人に。
本日のひとことは「白城あやかさんの前でマリー・ヴェッツェラ役をやった」みなみちゃん。「音楽学校の頃に『うたかた』を見て白城さんに憧れていて、わたるさんのディナーショーで「わたるさんとやってみたい役」でマリーと言っていて(「言ってたね!」とワタさん)、今回それが叶って、しかも白城さんの前で演じることが出来てとてもしあわせです」と感無量の面持ちで一生懸命語るみなみちゃん。かわいいなあ。
・ワタさんも「Night & Day」はノルさんのサヨナラショーのビデオを見てお稽古しました、とゆかり君と顔を見合わせて二人でお礼を言ってました。
幕が下り、鳴り止まない拍手とワタルコールにまた上がる。と、舞台にはワタさんを先頭に三角形になって踊る出演者全員の姿が。一瞬30日の即興ダンスかと思いましたが、よく見るとこれバスティーユじゃないか!
そしていきなり(多分撃たれて)倒れるワタさん。両側からエンディとゆうほ氏が支えて持ち上…がらない(笑)。後ろでコトコトとみなみもおろおろするも、持ち上がらないまま幕。
鳴り止まない拍手の中、もう一度幕が上がる。と、今度は横たわるワタさんを中心にオスカルの死の場面が再現!(笑)下手壇上ではゆかり君が小さな白い布を持ってひらひら振っている。君やっぱり「バスティーユに白旗が」係だったのか!
やおら両手を上げ「ばん…ざい」とあの名場面を再現して倒れるワタさん。泣き崩れる一同、そして直立不動で胸に手をあて敬礼するうめ。君がアランか!(唖然)
ワタカル(笑)を抱きかかえているのは全ツロザリーのコトコト、上手ではあかしが床を叩いて慟哭してました。
ちなみに当然みんな紫の燕尾とドレス姿のままです。ドレス姿で男前に黙祷するうめに拍手。そしてゆかり君は途中うっかり白旗を落として慌てて拾ってました。おもしろすぎる。いっそすずみんも舞台に乱入して混ざってしまえばよかったのに。
……変。この人たち変、絶対変。でも大好き(笑)。
本日『絢爛』のときワタさんが「星型のペンライトも日に日に増えて、この辺一帯で買い占めちゃってるんじゃないですか?」と言ってたので、祭りに便乗しようとハンズとロフトで探したのですが、本当に買い占められていたようです。
と言う訳で、千秋楽。
5/2(火)16:00公演。
ハンカチは淡いグリーン。薄い抹茶のような渋い色。
・Act1「太陽と埃の中で」前奏前にドイちゃんがいつもより多めにリフティングしてました。そしていつもどおりみらん兄ちゃんにパス…したはずがボールはみらん君の頭上を越えてセットに当たって跳ね返り、再びドイちゃんの元へ。ここ、私は「ドイちゃんがみらんをアドリブで翻弄している、すげー」と思ったのですが、ジュンタさんは単に失敗したと思ったらしい。その後も普段は袖にボールを蹴りこんでそのまま去るところをセットに当てて跳ね返りを拾っていたりしたので、絶対わざとだと信じてるんですが。
ここはみんな普段よりアピール激しく、通常は曲の終わりにはあかしとドイちゃんしか舞台にいないのに、一輝くんも舞台に残ってエンジンかけるような振りしてました(ともみんは?)。
・「Runner」「GET CRAZY!」はスタンディング。「Runner」は手拍子だけでなく前方席ではこぶし振り上げつつ。
・Act2も銀色の場面(曲名わからず)からノリノリでスタンディング。
・紫の場面のみらんくんのキスは冒頭に書きましたが、ジャズマニアでは緑のゆかり嬢とみらん君がすれ違うとき、片手でハイタッチしてました。こっちは色っぽくなく(笑)同期で「お互いお疲れさん!」と言う雰囲気。
・中盤のエンディさんご挨拶。今日は「私が、せーの、と言ったら皆さんでわたるさんを呼んでください」と言う訳でみんな素直に「わたるさーん!」。
・呼ばれて出て来るワタさん。宝塚の曲、いつもは「そろそろ宝塚の曲に挑戦したいと思います」と言うところ「宝塚コーナーを始めたいと思います」とワタさん。
・みらコト南の島の新婚さんから、バンドの皆さんもパナマ帽に。
・『タカラヅカ絢爛』イントロから総立ち。ワタさん「皆さんのやる気が恐い(笑)」「もう説明しなくてもわかってると思いますが、行きますよー!」
・「You are my Sunshine」バンドのお兄さんもハンカチを振る。
・「ANNIVERSERY」ワタさんが歌いだすと客席からくすくすと笑いが。見るとバンドのお兄さんも星型ペンライトを振っている。振り返ってその様子を見たワタさん、思わず笑って声が途切れたり。
・が、壇上に上がって歌っているときに、床に流れ出す白いスモーク。それを見て、今度は涙で声が詰まってしまう。泣かせたなスタッフ(苦笑)。
カーテンコール。
まず「泣くまいと思っていたのですが、お見苦しいところをお見せしてすみません」と、でも笑い混じりで。
他の出演者も呼び、バンドの紹介。動揺したのか、珍しく結構噛んでました(でまた動揺)。
鳴り止まない拍手とコールに「ここからは組長としてご挨拶させてください」。
「本日客席に千珠晄さん、サミーさんがいらっしゃってます。サミーさんは私が星組に配属された(ここ、配属にされた、と言ってわざわざ他の出演者からつっこまれて言い直してました。チェック細かいよ!・笑)ときのダンスリーダーで、ダンスへの思い、男役への思い、星組への思いを学ばせていただきました。そのとき学んだことのおかげで、今の私があります。こうやって、形が無くても受け継がれていくものが、宝塚にはあるのだと思います」と、両側の下級生の方も見て。(ダンスへの、以下のくだりは「思い」か「情熱」か「姿勢」か記憶が曖昧なのですが、まあそんなようなことだったかと)
そして全員一言ずつご挨拶。上手から順番に、覚えている範囲で。間違ってたらすみません。
ドイちゃん。「おわりたく、ない!」と力いっぱい(アクセントは「お」と「な」)。今回本当にカワイイキャラが確立してしまいました(笑)。
あかし。最後に「はややです」と言ってワタさんに「誰もそう呼んでません」とつっこまれ「あかしです」と言い直される。が「わたるさんがこの間呼んでくれたじゃないですか」と食い下がるあかし(笑)。
うめ。リサイタルに出られて嬉しかったです、と簡潔にきちんと挨拶し「うめです、ニックネーム募集中でーす」って、うめじゃ駄目なのか!(笑)
みらん。Across万歳、星組万歳、わたるさん万歳!だったかな、会場拍手喝采、盛り上げてました。
コトコト。わたるさんはいつも笑顔で私たちをひっぱってくれて、私もいつも笑顔でいられる女性になりたいです」というようなことを、少しどもりがちに。
エンディ。「この学年でロケットが出来て嬉しかったです」確かに、ロケットみんなすごい笑顔で、かえって恐かったです(失礼)。
ゆうほ氏、あまり覚えていない……多分とてもまともだったんだと思います。
みなみちゃん。「毎日幸せで、終りたくないです。夢から醒めたくないです」
ゆかり。「お客様、先生方、スタッフの皆様、わたるさん、誰に言っていいかわからないくらい幸せなので、世界中の皆さんにありがとう!」大きく出たねえ、とワタさん(笑)。
ゆっち「宝塚に入って良かったです」。シンプルながら万感の思いが。
一輝「こんなに色々やったのは初めてで、でもやればできるんだなあと」「生きていてよかった、生まれてきてよかったです」笑われてたけど、本気なんだろうなと。
ともみん。内容は普通に、このリサイタルに出られて嬉しかった、というようなことだったんですが、まとまらなくなっていつ終るのか周囲も本人もわからなくなってきた頃に、何とか終わらせてました(笑)。
ここで一旦幕が降りたような(記憶があやふや)。もう一度幕が開くと「みんなで歌いたい歌があります」。
なんと、Act1でワタさんがリクエストしたけれど没になった「愛は勝つ」をバンドの皆さんが練習してくれたんだそうですよ。「この公演を見てくださった皆さんの愛の力に、「愛は勝つ」を!」と言うことでみんなで歌ってました。この間、上手から今までのAcrossハンカチをつなげたものがずるずると出てきて下手端までリレーして行ったのですが、これが長い。ドイちゃんがたるませて持て余していました(笑)。
この次が「次の公演もこの調子でお願いしますよー」「これからもついてきてくださいねー」「まだまだおわりはこないのだ!」だったかと。
次の公演この調子でいいんですか。あ、コパカバーナだからいいのか。
延々と続くワタルコールにまた幕が開いて。今日で終っちゃって明日から皆さんどこで踊るんでしょう、と言うワタさんに客席から「やだー」「あしたもー」と声。ワタさん「じゃ水族館で」(笑)。(注:劇場のある複合商業施設サンシャインシティには大きな水族館があります)
今度こそ幕が降り客電がつき終演アナウンス「本日の公演はこれにて終了しました」に「やだー!」の大合唱。鳴り止まないワタルコールに、袖から登場。ありがとうございます、これからもまだ先はありますので、よろしくお願いします、と言うようなことを言って引っ込むワタさん。すかさず終演アナウンスが再度流れ、場内笑いの中で、今度こそ本当におしまい。
うわ、長い(苦笑)。
出も覗いてきました。出演者全員に拍手と歓声が鳴り止まない、大盛り上がりの出でした。ワタさんは黒のAcrossTシャツ、他のみんなは西の会服の赤いスカジャン。うめちゃんはその下に腰に巻いていた白いAcrossTシャツを引っ張って見せて歩き、喝采を浴びてました。カワイイ。そして最後に何故か腕を組んでカップル状態のエンディとコトコト(笑)。
楽しかったです。
が、見ているだけで消耗。出演者は本当にすごいなあと改めて(笑)。
小さな少女、大きな夢。一面広がる麦畑。(『Across』@サンシャイン劇場)
2006年4月30日 宝塚本日もサンシャイン。行く途中の駅の雑踏とか、普通の空間に『Across』のポスターが張ってあると、ちょっとびびりますな。(そしてその隣の「執事喫茶」なるものの宣伝が気になる。完全予約制らしい)
今更ですが。
Act1の最初のDJ「吹田市のアンドレさん」はともかく、その次がいまいち意味不明だったんですが、もしかして「尼崎市のハギタコウジさん」?ハギタコウジって萩田浩二とか書くんですか? ははは……。
以下、本日の公演報告。
4/30(日)12:00公演。
ハンカチは紫。濃い紫と淡い紫のツートンカラー。Act2のうめちゃんの衣装みたいな感じ。
・Act1、『Runner』からスタンディングでした。もう東京公演も後半か。
・『GET CRAZY!』で一部座ったものの前方センターはスタンディング。うめちゃんもノリノリ(笑)。
・Act2、『タカラヅカ絢爛』。みんな言われる前からスタンディング(笑)。ワタさんの「歌ってますかー?」に対してもちゃんと大合唱「やりますね」と感心されてました。
どこまで行くんだこのノリ。
初見の方にはちょっと申し訳ないかも。すみません。とりあえず本日初めてと思しき隣の席のお嬢さんは楽しんでいたようで一安心でした(既にその辺麻痺している人)。
そう言えば昨日も初見らしい方が近くの席だったのですが「ちょっと遠いけど見えるかな」「大丈夫だよ、わたるさんおっきいから!」としきりと繰り返していたのが印象的でした。そりゃおっきいけど(笑)。
閑話休題。
終演後のひとこと担当、ワタさんのご氏名は「一番下級生の、ドイちゃん」。
固まるドイちゃん。何故か「今日、ですか?」とおどおどと聞き返す。「今日じゃ駄目?」と聞かれて隣のあかしに何やら相談している様子だが、あかしは微妙に笑顔で突き放したような面白がってるような感じで「内緒内緒」(この辺リアルガキ大将・笑)。
いつまでも喋り出せなくて、大丈夫?とみんな不安になってきた頃「あと少し夢を見続けていたい、と言う歌詞がありますけど」と訥々と喋りだす。うん、あるねと励ますようなワタさんはじめ上級生が見守る中「少しじゃなくて、ずっと夢を見続けていたいです」。客席も舞台上も拍手拍手。ワタさん「カワイイねえ」と感動して泣く真似をしつつ。
4/22と言い、ドイちゃんってこういうキャラだったのか。上演中はちゃんとはじけてアピールも出来る子なのに。カワイイじゃないか(笑)。
もう一人、同期の「ともみんも」。すると、ともみん下手端からワタさんの方を向いて
「今日、わたるさんのお兄さんが来ていると聞いたのですが」
えーっ!と客席。誰が言ったの!と慌てるワタさん。「もう、やだー!」って……ここまで女の子モード入ってるのはあまり見たことがないような気がします。マジで内緒のつもりだったようで(苦笑)。ともみんには「後で部屋に来るように」だそうです(笑)。
どこにいるんですか?とエンディに促され、大テレで困って仕方なく「あの辺に」改めて場内拍手と相成りました。その後、「バンドの皆さん早くお願いします」と演奏をせかしてさっさと幕を下ろそうとしてました(笑)。
が、幕は再び上がり。幕裏で何やら話していたようで、聞き返すワタさんにゆうほ氏「今の気持ちをダンスで表してください」。戸惑うワタさんに、出演者一同手拍子。客席も手拍子。
ワタさん片手を挙げて何やら踊りだしましたよ! そしたらみんなも踊りだしたよ! ヘイヘイ言いながら気がついたらワタさんを先頭にV字型に並んでみんな踊ってますよ!
……変。この人たち変、絶対変。でも大好き(笑)。
「今日は1回公演だからみんな踊り足りなかったんだねー、ちょうど良かったね」と言ってました。
恐らくエンディさんが最後に言う予定(だからあかしはドイちゃんに内緒と言っていた)を、ともみんがフライングしたんでしょうな。
***
本日は、私にとって一番の良席でした。上手、そこそこ前。いや真ん中辺かな。とにかく、上手側に来てくれればオペラ無しで表情がわかる席。
そしたら。
まず、少年ワタルと少女うめの恋が手に取るように見えて、持って行かれました。
最初、女の子たちが出てきたとき、距離を置いて二人はお互いに見つめあう。思わず吸い寄せられて、目が離せない、と言う感じ。厳密にはうめちゃんは舞台奥を向いているので表情はわからないけれど、ワタル少年は呆然とうめ嬢を見つめている。なんかね、恋している自覚はないけどただ目が離せない、と言う感じで、カワイイですよここ。
他の子たちに目の前で手をひらひら振られて、我に帰る。「あの子見てたろー」「見てねーよ」とか言っていると、うめに振られたドイちゃん(だよね?)が戻ってくる。「あの子に叩かれちゃった」と半べそ。うめちゃん実際気に入らない相手に手を出して追っ払ってました(笑)。ますます興味を持ったワタル少年、うめちゃんにアタック! ぷーっとふくれて追っ払われて(ここであかしが「あちゃー」って顔で見てます)戻ってくると、みんなに応援されあかしに突き飛ばされる。もう1回戻ってくるともう1回突き飛ばすあかし(笑)。笑いあって踊りだすワタウメ。そしてその状況を見ていないのかうめちゃんにアタックして振られるみらん(笑)。
この「恋する男の子(自覚なし)」も大変よかったのですが、本格的に揺さぶられたのは『Runner』。上手側で客席を見据えて歌うのですよ。
「かげりのない少年の季節は過ぎ去ってく」暗く鋭く攻撃的な、でもナイーヴな、何かに傷ついているような目で。何かを掴もうとあがいている魂の叫びを。でも、傷ついているだけじゃない。前に進もうとする強さがあるからこそのあがき。少年から青年になろうとしている、痛みに満ちた輝き。
何故だ。何故それをこんなに自然に、荒削りのままに出せるんだ。まるで、本当に少年であるかのように。見ている方が君の分まで苦しくなるじゃないか。
勿論、それは本当でないことはわかっているし、そうでないから魅力的なのだろうことも想像がつく。
作り込まなくても、男役。でもそれは今まで作り込んだ蓄積があるからこそ、見せる技術を駆使しなくても色々なものをそぎ落としたシンプルな状態でも、少年でいられる。
多分、そういうことなんだろう。
もうひとつ、『One more time, One more chance』。
おっとその前に。『君がいるだけで』でワタさん登場に気を取られたうめちゃんをみらんくんが引き戻す場面があるのですが、DCに比べてえらく派手になっております。腕を引っ張られてうめちゃんバランス崩しておっとっと、スカートも派手に舞い上がる。マンガみたい(笑)。
『One more time, One more chance』で、青年になったワタル君は失くした季節、失くした恋を思って踊る、その表情がこれまた切なくて苦しくて。
DCもサンシャインも、舞台は客席最前列の目線の位置くらいの高さのようなので。床に転がる低い体勢の時とか、目が合っちゃうじゃないですか。目の前であんな顔されたら正気じゃいられないじゃないですか。
……前方席が取れなくて良かったなあ(何だその結論)(酸っぱい葡萄の論理)。
Act2でも、今まで気づかなかった胸が苦しいポイントがありました。
スパニッシュ。対峙するマタドール・ワタさんとフラメンコダンサー・うめ。うめ嬢の毅然としながら情熱とはかなさを湛えた風情は美しいと今までも思っていたのですが、微妙な表情が見えるとまた違う。惹かれあいながら表情を露にしない男女。
そしてその後のリフトのときにも、二人はその緊張感を保ったままの表情で、ただ見つめ合っている。
そうすると、このリフトが技術の披露でなく、刹那の恋に溺れる浮遊感の表現に見えて。首に回した腕が、決して私を離さないで、と語っているようで。
けれど、祭りは終わり恋は終わり。彼女は彼の腕から離れ、互いに違う道を歩いていく。心に決して癒えない傷と、誇りを持って。
そんな物語が見えて、泣けてきてしまいましたよ。
うめちゃん、本当にいい娘役だなあ。Act1のポップな女の子から大人に、Act2でも夢見る少女から、この孤独を帯びた凛とした女性まで。
Act1も、うめちゃん無くしては成立しなかったと思うんですよ。ワタさんと星組男役だからこそ出来た世界ではあるけれど、ヒロインが陽月華というタカラヅカの娘役としては若干規格外で現代的でパワフル、でも誰よりも繊細な乙女心を持った少女漫画の住人でもある、そんな女の子だったからこそ成り立った世界でもある。そしてそのダンスによる表現力。
君がいてくれて、この舞台に出てくれて良かった。
と言う訳でタイトルはうめちゃんのソロから。脳内では色々引っかけてますが。この歌を歌ううめちゃんも大好き。
と、今回は純粋に作品を楽しむことができて、何だか満足したような気分です。これで楽は、楽として楽しみにすることができます。千秋楽はどうしてもイベントとしての意味合いが出るだろうから(って楽も行くのか)。
今更ですが。
Act1の最初のDJ「吹田市のアンドレさん」はともかく、その次がいまいち意味不明だったんですが、もしかして「尼崎市のハギタコウジさん」?ハギタコウジって萩田浩二とか書くんですか? ははは……。
以下、本日の公演報告。
4/30(日)12:00公演。
ハンカチは紫。濃い紫と淡い紫のツートンカラー。Act2のうめちゃんの衣装みたいな感じ。
・Act1、『Runner』からスタンディングでした。もう東京公演も後半か。
・『GET CRAZY!』で一部座ったものの前方センターはスタンディング。うめちゃんもノリノリ(笑)。
・Act2、『タカラヅカ絢爛』。みんな言われる前からスタンディング(笑)。ワタさんの「歌ってますかー?」に対してもちゃんと大合唱「やりますね」と感心されてました。
どこまで行くんだこのノリ。
初見の方にはちょっと申し訳ないかも。すみません。とりあえず本日初めてと思しき隣の席のお嬢さんは楽しんでいたようで一安心でした(既にその辺麻痺している人)。
そう言えば昨日も初見らしい方が近くの席だったのですが「ちょっと遠いけど見えるかな」「大丈夫だよ、わたるさんおっきいから!」としきりと繰り返していたのが印象的でした。そりゃおっきいけど(笑)。
閑話休題。
終演後のひとこと担当、ワタさんのご氏名は「一番下級生の、ドイちゃん」。
固まるドイちゃん。何故か「今日、ですか?」とおどおどと聞き返す。「今日じゃ駄目?」と聞かれて隣のあかしに何やら相談している様子だが、あかしは微妙に笑顔で突き放したような面白がってるような感じで「内緒内緒」(この辺リアルガキ大将・笑)。
いつまでも喋り出せなくて、大丈夫?とみんな不安になってきた頃「あと少し夢を見続けていたい、と言う歌詞がありますけど」と訥々と喋りだす。うん、あるねと励ますようなワタさんはじめ上級生が見守る中「少しじゃなくて、ずっと夢を見続けていたいです」。客席も舞台上も拍手拍手。ワタさん「カワイイねえ」と感動して泣く真似をしつつ。
4/22と言い、ドイちゃんってこういうキャラだったのか。上演中はちゃんとはじけてアピールも出来る子なのに。カワイイじゃないか(笑)。
もう一人、同期の「ともみんも」。すると、ともみん下手端からワタさんの方を向いて
「今日、わたるさんのお兄さんが来ていると聞いたのですが」
えーっ!と客席。誰が言ったの!と慌てるワタさん。「もう、やだー!」って……ここまで女の子モード入ってるのはあまり見たことがないような気がします。マジで内緒のつもりだったようで(苦笑)。ともみんには「後で部屋に来るように」だそうです(笑)。
どこにいるんですか?とエンディに促され、大テレで困って仕方なく「あの辺に」改めて場内拍手と相成りました。その後、「バンドの皆さん早くお願いします」と演奏をせかしてさっさと幕を下ろそうとしてました(笑)。
が、幕は再び上がり。幕裏で何やら話していたようで、聞き返すワタさんにゆうほ氏「今の気持ちをダンスで表してください」。戸惑うワタさんに、出演者一同手拍子。客席も手拍子。
ワタさん片手を挙げて何やら踊りだしましたよ! そしたらみんなも踊りだしたよ! ヘイヘイ言いながら気がついたらワタさんを先頭にV字型に並んでみんな踊ってますよ!
……変。この人たち変、絶対変。でも大好き(笑)。
「今日は1回公演だからみんな踊り足りなかったんだねー、ちょうど良かったね」と言ってました。
恐らくエンディさんが最後に言う予定(だからあかしはドイちゃんに内緒と言っていた)を、ともみんがフライングしたんでしょうな。
***
本日は、私にとって一番の良席でした。上手、そこそこ前。いや真ん中辺かな。とにかく、上手側に来てくれればオペラ無しで表情がわかる席。
そしたら。
まず、少年ワタルと少女うめの恋が手に取るように見えて、持って行かれました。
最初、女の子たちが出てきたとき、距離を置いて二人はお互いに見つめあう。思わず吸い寄せられて、目が離せない、と言う感じ。厳密にはうめちゃんは舞台奥を向いているので表情はわからないけれど、ワタル少年は呆然とうめ嬢を見つめている。なんかね、恋している自覚はないけどただ目が離せない、と言う感じで、カワイイですよここ。
他の子たちに目の前で手をひらひら振られて、我に帰る。「あの子見てたろー」「見てねーよ」とか言っていると、うめに振られたドイちゃん(だよね?)が戻ってくる。「あの子に叩かれちゃった」と半べそ。うめちゃん実際気に入らない相手に手を出して追っ払ってました(笑)。ますます興味を持ったワタル少年、うめちゃんにアタック! ぷーっとふくれて追っ払われて(ここであかしが「あちゃー」って顔で見てます)戻ってくると、みんなに応援されあかしに突き飛ばされる。もう1回戻ってくるともう1回突き飛ばすあかし(笑)。笑いあって踊りだすワタウメ。そしてその状況を見ていないのかうめちゃんにアタックして振られるみらん(笑)。
この「恋する男の子(自覚なし)」も大変よかったのですが、本格的に揺さぶられたのは『Runner』。上手側で客席を見据えて歌うのですよ。
「かげりのない少年の季節は過ぎ去ってく」暗く鋭く攻撃的な、でもナイーヴな、何かに傷ついているような目で。何かを掴もうとあがいている魂の叫びを。でも、傷ついているだけじゃない。前に進もうとする強さがあるからこそのあがき。少年から青年になろうとしている、痛みに満ちた輝き。
何故だ。何故それをこんなに自然に、荒削りのままに出せるんだ。まるで、本当に少年であるかのように。見ている方が君の分まで苦しくなるじゃないか。
勿論、それは本当でないことはわかっているし、そうでないから魅力的なのだろうことも想像がつく。
作り込まなくても、男役。でもそれは今まで作り込んだ蓄積があるからこそ、見せる技術を駆使しなくても色々なものをそぎ落としたシンプルな状態でも、少年でいられる。
多分、そういうことなんだろう。
もうひとつ、『One more time, One more chance』。
おっとその前に。『君がいるだけで』でワタさん登場に気を取られたうめちゃんをみらんくんが引き戻す場面があるのですが、DCに比べてえらく派手になっております。腕を引っ張られてうめちゃんバランス崩しておっとっと、スカートも派手に舞い上がる。マンガみたい(笑)。
『One more time, One more chance』で、青年になったワタル君は失くした季節、失くした恋を思って踊る、その表情がこれまた切なくて苦しくて。
DCもサンシャインも、舞台は客席最前列の目線の位置くらいの高さのようなので。床に転がる低い体勢の時とか、目が合っちゃうじゃないですか。目の前であんな顔されたら正気じゃいられないじゃないですか。
……前方席が取れなくて良かったなあ(何だその結論)(酸っぱい葡萄の論理)。
Act2でも、今まで気づかなかった胸が苦しいポイントがありました。
スパニッシュ。対峙するマタドール・ワタさんとフラメンコダンサー・うめ。うめ嬢の毅然としながら情熱とはかなさを湛えた風情は美しいと今までも思っていたのですが、微妙な表情が見えるとまた違う。惹かれあいながら表情を露にしない男女。
そしてその後のリフトのときにも、二人はその緊張感を保ったままの表情で、ただ見つめ合っている。
そうすると、このリフトが技術の披露でなく、刹那の恋に溺れる浮遊感の表現に見えて。首に回した腕が、決して私を離さないで、と語っているようで。
けれど、祭りは終わり恋は終わり。彼女は彼の腕から離れ、互いに違う道を歩いていく。心に決して癒えない傷と、誇りを持って。
そんな物語が見えて、泣けてきてしまいましたよ。
うめちゃん、本当にいい娘役だなあ。Act1のポップな女の子から大人に、Act2でも夢見る少女から、この孤独を帯びた凛とした女性まで。
Act1も、うめちゃん無くしては成立しなかったと思うんですよ。ワタさんと星組男役だからこそ出来た世界ではあるけれど、ヒロインが陽月華というタカラヅカの娘役としては若干規格外で現代的でパワフル、でも誰よりも繊細な乙女心を持った少女漫画の住人でもある、そんな女の子だったからこそ成り立った世界でもある。そしてそのダンスによる表現力。
君がいてくれて、この舞台に出てくれて良かった。
と言う訳でタイトルはうめちゃんのソロから。脳内では色々引っかけてますが。この歌を歌ううめちゃんも大好き。
と、今回は純粋に作品を楽しむことができて、何だか満足したような気分です。これで楽は、楽として楽しみにすることができます。千秋楽はどうしてもイベントとしての意味合いが出るだろうから(って楽も行くのか)。
何よりも麗しくて、甘く美しい人よ。(『Across』@サンシャイン劇場)
2006年4月29日 宝塚サンシャイン劇場、行って参りました。
会場が発表されたときは何故そんなところに(駅からちょっと遠くて行きにくい)と思ったものですが、今となっては狙っていたのかとすら思います。だって太陽劇場て。
サンシャインシティは人が多くて特に親子連れが多くて、ああゴールデンウィークなんだなあと(忘れていた)。
12時の回は2階席でした。
サンシャインの2階席は舞台が近い! すごく見やすかったです。ドラマシティの後方席よりいいかも。
そして2階からの視界は新鮮でした。照明で床の模様まで色々変化している美しさを堪能できるし、後列の人たちの顔も良く見える。特にAct1、みんな本当に歌の世界に入り込んで芝居していることに気づいて、どこを見ていいのか視線が泳ぎました(真ん中じゃないのか)。みらんくんがすげー入り込んでるのは知ってたんですが、あかしも相当。贔屓が出演している方は思う存分観測し甲斐があると思います。
Act2の客席降りだけは全く見えないので残念ですが、その分本舞台の様子をチェックできました。1回目では「あの人は来たかしら……まだなのね(しゅん)」と人待ち顔のみなみ嬢の可憐な娘役芝居を堪能。
そして2回目は出演者一同のハンカチプレイ(違)を。ハンカチを取り出して振るだけなのに、この個性発揮は何事!(笑)。上手が下手に比べてずっとずっとはじけてて驚きました。上手メンバーは高央、琴、大真、陽月、彩海、鶴見。主にみらんうめあかしのトリオのおかげだと思いますが、エンディさんも負けてなかったです。ちなみに大真くんがハンカチを両側の娘役の分も持っていて渡してあげてました。
一度気になるとその後も見てしまうものですが、カーテンコールでも上手は何か違う。あかしが他の誰よりも客席アピールが長くてバンドへの挨拶に遅れるのは既にデフォルトのようだし、一度なんてみらん、うめの二人はカーテンが閉まるまでエアギターでシャウトしてましたよ。うめちゃんキミ娘役(笑)。
それに比べて下手はやや大人しく。そうだよなあ下級生も、一輝、夢乃はおっとりまったりな感じだ(あくまでも星組比)。
あ、あと2階でスタンディングは高所恐怖症の人は恐いかも。
しかし2階席観劇で一番良かったと思ったのはAct1『Runner』でワタル少年が天を仰いだ瞬間の表情を見られたことでした。少年から青年へうつりゆくときの苛立ちとナイーヴさ。やるせない輝き。
あと今回気づいたこと。
・Act1、『Runner』で年長さんチームは革ジャン、年少さんチームはGジャンだと思っていたのですが、あかしも革ジャンだった!(年少さんチームで一番お兄さん)
・『GET CRAZY!』うめちゃんのシャウトがえらいことになっております(笑)。
・『ムーンライトブルース』の後で革ジャンを脱いで床に叩きつけるワタさん、赤の半袖Tシャツの下に黒い長袖を着ているのですが、この黒がAcrossTシャツだった! 東の会服らしいです、客席でも着てる方が大勢。
・『風のLONELY WAY』ともみんもトレンチコートでした。割とガタイがいいから似合う。
・スパニッシュ、娘役登場のときの男役のひゅーひゅーいう掛け声が派手になってドスをきかせて来た。恐い(笑)。
他にも色々勘違いしていたこと等は過去の日記(4/25〜28)に反映してあります。姑息に修正しました。だってこれ私的には記録だし(言い訳)。
以下、公演ごとに参ります。
4/29(土)12:00公演。
ハンカチは水色とグレー。
終演後のご挨拶。ワタさんのご氏名は「生徒とファンクラブを代表して」と隣のゆうほ氏の肩をポンと叩く。ゆうほ氏驚くも「わたるさんのファンクラブ入ってました、わたるさんと一緒に出演できて幸せです」とその点を簡潔に自己紹介し(そうだよ誰もが4/23のことを知ってる訳じゃないんだよね)、ではファンクラブを代表して質問を、と「今回色々なダンスを踊られてますが、一番好きなのはどれですか?」。
ワタさん、一番と言われると、と多少困りつつ「椅子を使ったダンスの」と仰向いて帽子を落とすところの振りを。「この3人でやってるんだよね」と両側のエンディ、ゆうほに。そして「おじさん3人組で」と。おじさんて!
先生方もすっかりそういう扱いで、あとは中堅、若手、と言うことなんだそうですが。「(まだ若いのに一緒にされて)ごめんねー」とゆうほ君の肩を叩くワタさん。そうだよ君83期だよ! みらゆかと1期しか違わないよ!(笑)
その若さで職人ベテランの役割をきっちり果たしているゆうほ君に拍手。
もう一度カーテンコール。客席に一輝慎くんの弟さんが来ていたそうで、ワタさんが紹介してました。今回は兄弟観劇が多くて、とワタさん。いつぞやはみらんくんの弟さんが来ていたらしいし(つか普段も来ているけどこんな機会が無いんだと思いますが)。「似てるねー」と言われてました。遠目の後姿だけれど背の高そうな方でしたよ。
「こういうの何だかいいね」と言うワタさんに、わたるさんとこは?とエンディ氏。いやうちは、と苦笑するワタさんに「その時は私が紹介します!」と言ってました。
4/29(土)16:00公演。
ハンカチはブルー。スカイブルーと言うからセルリアンブルーと言うか、そんな感じのブルー。
・Act1、革ジャンを叩きつける場面でマイクのコードがひっかかって上手く脱げなくて、脱ぎかけで去って行くワタさん(でも慌てない)。
・Act2の女装みらんくん、12時公演は前にも見た黒いショートだったのですが、16時公演は茶色のロング! ゆるくウェーブがかかって美人さんでした。が、実は何種類あるんだ一体。ちなみにゆかり嬢は終始一貫黒のショートでした。自信があるから小細工不要なのか?
・今回は友会貸切。なのでスエニョパティの歌唱指導(違)がいつもより丁寧でした。「タカラヅカ絢爛、ご覧になりましたか? 見てないかなあ」とか言って。実際、初見のお客様が多かったような気がします。
ご挨拶。
「私の代わりに副組長が挨拶します」といきなり振られて慌てるエンディ氏。「何か喋りたいかと思って」「さっき喋りました(慌)」。このままなし崩しになるかという雰囲気が流れワタさんが何か言おうとしたときに「このような素晴らしい公演に出られて、」と始めるエンディ氏。あれ?とエンディ、どうぞどうぞ、とワタさん。「わたくし♪ハッピーエンディ〜♪でございます!(既に持ちネタ)」としめたものの、微妙な外し感に顔を覆う下級生もいたりして(君たち君たち!・笑)。後からワタさんに「いきなり指名してごめんね」と言われてました。
「これからも宝塚を、特に星組をよろしくお願いいします!」と貸切恒例のご挨拶で、和やかに幕。
***
またしても私だけかもしれない感想。
「いつでも捜しているよどっかで君の姿を」と言う訳ではありませんが。
初見のとき、端々に檀ちゃんのことを思い出していました。
いや別に、「Night & Day」も「うたかた」も檀ちゃんのミュージックサロンでやったから、と言う訳ではなくて(でもそれも思いましたが)。
例えばそれは、黒いビスチェ姿のコトコトが白い肩と腕を露に登場するときの雰囲気とか。スパニッシュの赤い衣装のうめの毅然としたしかし情熱を秘めた横顔とか。
そして、真っ直ぐ下に腰を落とす娘役のお辞儀とか(これはうめちゃんが免許皆伝ぽい)。
何というか、消えないんだなと。
意識して取り入れたもの。無意識に影響されたもの。そして見る側の勝手な思い入れ(笑)。でもそれが私の思い入れ故であるとしても、私にとっては残っていることに変わりはない。
そこにいた人の影は残るんだなと。そんな気がしました。
と言う訳で、本日のタイトルは美しい人への追憶を込めまして(勿論わたとな絶賛ですが、檀ちゃんも特別なんですよ)。ワタさんの歌う「君はマグノリアの花のごとく」の向こうにも、檀ちゃんの面影を追ってみたりしつつ。いやアシュレとメラニーで出会った二人なんですけれども。
全編やらなくてもいいけど、この二人の「Night & Day」は見たかったかな。並みの娘役では不足なのか男役がやることが多い役だからか、今回スカーレットパートはゆかり君で、それもまた良しですが(笑)。
会場が発表されたときは何故そんなところに(駅からちょっと遠くて行きにくい)と思ったものですが、今となっては狙っていたのかとすら思います。だって太陽劇場て。
サンシャインシティは人が多くて特に親子連れが多くて、ああゴールデンウィークなんだなあと(忘れていた)。
12時の回は2階席でした。
サンシャインの2階席は舞台が近い! すごく見やすかったです。ドラマシティの後方席よりいいかも。
そして2階からの視界は新鮮でした。照明で床の模様まで色々変化している美しさを堪能できるし、後列の人たちの顔も良く見える。特にAct1、みんな本当に歌の世界に入り込んで芝居していることに気づいて、どこを見ていいのか視線が泳ぎました(真ん中じゃないのか)。みらんくんがすげー入り込んでるのは知ってたんですが、あかしも相当。贔屓が出演している方は思う存分観測し甲斐があると思います。
Act2の客席降りだけは全く見えないので残念ですが、その分本舞台の様子をチェックできました。1回目では「あの人は来たかしら……まだなのね(しゅん)」と人待ち顔のみなみ嬢の可憐な娘役芝居を堪能。
そして2回目は出演者一同のハンカチプレイ(違)を。ハンカチを取り出して振るだけなのに、この個性発揮は何事!(笑)。上手が下手に比べてずっとずっとはじけてて驚きました。上手メンバーは高央、琴、大真、陽月、彩海、鶴見。主にみらんうめあかしのトリオのおかげだと思いますが、エンディさんも負けてなかったです。ちなみに大真くんがハンカチを両側の娘役の分も持っていて渡してあげてました。
一度気になるとその後も見てしまうものですが、カーテンコールでも上手は何か違う。あかしが他の誰よりも客席アピールが長くてバンドへの挨拶に遅れるのは既にデフォルトのようだし、一度なんてみらん、うめの二人はカーテンが閉まるまでエアギターでシャウトしてましたよ。うめちゃんキミ娘役(笑)。
それに比べて下手はやや大人しく。そうだよなあ下級生も、一輝、夢乃はおっとりまったりな感じだ(あくまでも星組比)。
あ、あと2階でスタンディングは高所恐怖症の人は恐いかも。
しかし2階席観劇で一番良かったと思ったのはAct1『Runner』でワタル少年が天を仰いだ瞬間の表情を見られたことでした。少年から青年へうつりゆくときの苛立ちとナイーヴさ。やるせない輝き。
あと今回気づいたこと。
・Act1、『Runner』で年長さんチームは革ジャン、年少さんチームはGジャンだと思っていたのですが、あかしも革ジャンだった!(年少さんチームで一番お兄さん)
・『GET CRAZY!』うめちゃんのシャウトがえらいことになっております(笑)。
・『ムーンライトブルース』の後で革ジャンを脱いで床に叩きつけるワタさん、赤の半袖Tシャツの下に黒い長袖を着ているのですが、この黒がAcrossTシャツだった! 東の会服らしいです、客席でも着てる方が大勢。
・『風のLONELY WAY』ともみんもトレンチコートでした。割とガタイがいいから似合う。
・スパニッシュ、娘役登場のときの男役のひゅーひゅーいう掛け声が派手になってドスをきかせて来た。恐い(笑)。
他にも色々勘違いしていたこと等は過去の日記(4/25〜28)に反映してあります。姑息に修正しました。だってこれ私的には記録だし(言い訳)。
以下、公演ごとに参ります。
4/29(土)12:00公演。
ハンカチは水色とグレー。
終演後のご挨拶。ワタさんのご氏名は「生徒とファンクラブを代表して」と隣のゆうほ氏の肩をポンと叩く。ゆうほ氏驚くも「わたるさんのファンクラブ入ってました、わたるさんと一緒に出演できて幸せです」とその点を簡潔に自己紹介し(そうだよ誰もが4/23のことを知ってる訳じゃないんだよね)、ではファンクラブを代表して質問を、と「今回色々なダンスを踊られてますが、一番好きなのはどれですか?」。
ワタさん、一番と言われると、と多少困りつつ「椅子を使ったダンスの」と仰向いて帽子を落とすところの振りを。「この3人でやってるんだよね」と両側のエンディ、ゆうほに。そして「おじさん3人組で」と。おじさんて!
先生方もすっかりそういう扱いで、あとは中堅、若手、と言うことなんだそうですが。「(まだ若いのに一緒にされて)ごめんねー」とゆうほ君の肩を叩くワタさん。そうだよ君83期だよ! みらゆかと1期しか違わないよ!(笑)
その若さで職人ベテランの役割をきっちり果たしているゆうほ君に拍手。
もう一度カーテンコール。客席に一輝慎くんの弟さんが来ていたそうで、ワタさんが紹介してました。今回は兄弟観劇が多くて、とワタさん。いつぞやはみらんくんの弟さんが来ていたらしいし(つか普段も来ているけどこんな機会が無いんだと思いますが)。「似てるねー」と言われてました。遠目の後姿だけれど背の高そうな方でしたよ。
「こういうの何だかいいね」と言うワタさんに、わたるさんとこは?とエンディ氏。いやうちは、と苦笑するワタさんに「その時は私が紹介します!」と言ってました。
4/29(土)16:00公演。
ハンカチはブルー。スカイブルーと言うからセルリアンブルーと言うか、そんな感じのブルー。
・Act1、革ジャンを叩きつける場面でマイクのコードがひっかかって上手く脱げなくて、脱ぎかけで去って行くワタさん(でも慌てない)。
・Act2の女装みらんくん、12時公演は前にも見た黒いショートだったのですが、16時公演は茶色のロング! ゆるくウェーブがかかって美人さんでした。が、実は何種類あるんだ一体。ちなみにゆかり嬢は終始一貫黒のショートでした。自信があるから小細工不要なのか?
・今回は友会貸切。なのでスエニョパティの歌唱指導(違)がいつもより丁寧でした。「タカラヅカ絢爛、ご覧になりましたか? 見てないかなあ」とか言って。実際、初見のお客様が多かったような気がします。
ご挨拶。
「私の代わりに副組長が挨拶します」といきなり振られて慌てるエンディ氏。「何か喋りたいかと思って」「さっき喋りました(慌)」。このままなし崩しになるかという雰囲気が流れワタさんが何か言おうとしたときに「このような素晴らしい公演に出られて、」と始めるエンディ氏。あれ?とエンディ、どうぞどうぞ、とワタさん。「わたくし♪ハッピーエンディ〜♪でございます!(既に持ちネタ)」としめたものの、微妙な外し感に顔を覆う下級生もいたりして(君たち君たち!・笑)。後からワタさんに「いきなり指名してごめんね」と言われてました。
「これからも宝塚を、特に星組をよろしくお願いいします!」と貸切恒例のご挨拶で、和やかに幕。
***
またしても私だけかもしれない感想。
「いつでも捜しているよどっかで君の姿を」と言う訳ではありませんが。
初見のとき、端々に檀ちゃんのことを思い出していました。
いや別に、「Night & Day」も「うたかた」も檀ちゃんのミュージックサロンでやったから、と言う訳ではなくて(でもそれも思いましたが)。
例えばそれは、黒いビスチェ姿のコトコトが白い肩と腕を露に登場するときの雰囲気とか。スパニッシュの赤い衣装のうめの毅然としたしかし情熱を秘めた横顔とか。
そして、真っ直ぐ下に腰を落とす娘役のお辞儀とか(これはうめちゃんが免許皆伝ぽい)。
何というか、消えないんだなと。
意識して取り入れたもの。無意識に影響されたもの。そして見る側の勝手な思い入れ(笑)。でもそれが私の思い入れ故であるとしても、私にとっては残っていることに変わりはない。
そこにいた人の影は残るんだなと。そんな気がしました。
と言う訳で、本日のタイトルは美しい人への追憶を込めまして(勿論わたとな絶賛ですが、檀ちゃんも特別なんですよ)。ワタさんの歌う「君はマグノリアの花のごとく」の向こうにも、檀ちゃんの面影を追ってみたりしつつ。いやアシュレとメラニーで出会った二人なんですけれども。
全編やらなくてもいいけど、この二人の「Night & Day」は見たかったかな。並みの娘役では不足なのか男役がやることが多い役だからか、今回スカーレットパートはゆかり君で、それもまた良しですが(笑)。
夢をあなたに、夢をわたしに。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月28日 宝塚Act2感想の続き。
こんなだらだら長い文章誰が読むんだと思いますが、私も他所様の観劇記とか楽しみに読んでますし、まあいいやと(笑)。と言うか、一番は自分の記憶のよすがのために。
Act2 TO THE DISTANCE
・宝塚に踊ってみる
黒燕尾で男役が一礼し、続いて赤いドレスの娘役が出てきて一礼。そして、この公演副組長、エンディさんの挨拶、バンド、ザ・スクラッチの紹介。
「わたくしのわたるフェルゼン様が、今回はわたる兄貴に」のネタは初日はやってなかった気が。微妙にMC延びてます(笑)。
そして「わたるさーん」と下手に呼びかけると「はーい」と気の抜けた声で出てくるワタさん(笑)。初日はここも割と普通だったぞ。
「皆様にお見せしたかった役で」お見せしたかった役?と首をかしげていると、『風と共に去りぬ』から「君はマグノリアの花の如く」バトラー船長か!
黒燕尾姿で、すっ、と斜めを向いて表情を変えるだけで、バトラーが見えました。
そして続いて「Night & Day」。ワタさんのソロでテンポ良く盛り上がったところで「You!」と下手壇上を手で示すと、スポットライトに浮かぶのは緑のドレスに金髪鬘のゆかり嬢(笑)。スカーレットなのに金髪?と言うのはともかく、すげー存在感のゴージャス美女です。でも大分女装もゴツくなってきたよね……(笑)。 わたるバトラーが差し出す手を、ちょんとつついてかわすところがいかにもで楽しい。ワタさんの「やれやれ」って感じの、でも余裕の表情が何とも。
そして舞台に残った女装ゆかりに、黒燕尾のみらんとあかしが登場して「ジャズマニア」。美女ゆかりをセンターに踊る3人、何だかすごい構図(笑)。それぞれにキメ顔でアピールするみらんとあかしがツボです。
美女ゆかりは途中で退場し、男役娘役全員のダンスに。
一旦暗転した後に、みらん君一人でソロ。これがすごかった。始める前の後ろ向いて髪を撫でつけてるあたりの仕草からアピールタイム始まってる感じ。余裕綽々。ダンスのキレは勿論、客席への目線の配り方もここぞと言うときの歌い崩し方も、すげー格好いい。
大真みらんと言えば星組が誇る小芝居プリンスな訳ですが(勝手にそんなこと言ってファンの人に怒られるよ)、芝居をするように歌う人だなあと。くるくる変わる豊かな表情が。今回こういう活躍を見ることができて良かったです。
きっちり中堅スターの仕事をしたみらんくんがはけると、上手から白軍服のワタさん登場。そしてイントロ、こ、これは。
「マリー、来週の月曜、旅に出よう」『うたかたの恋』か!
そして下手からは南海まり「あなたと一緒なら、どこへでも」。ウルトラハイパー可憐な純情娘でした、素晴らしい。ケロさんDSのシシィでも思ったけど、本当に姫役者でしかも温かみのある子だよね、みなみちゃん。純白のドレスで幸せそうに寄り添うだけで、世界が出来てました。ありがとう。
・情熱に踊ってみる
スパニッシュ。暗転の後、舞台にはマタドール姿のあかし。キメキメで踊ります。ひゃー、かっこいい! 帽子の下からのぞく口元の不敵な笑みが素敵です。
そしてともみん、ドイちゃんが加わり、その後ドイちゃんのソロ。これまたかっこいい。小柄だけれどきびきびと、バネの感じられるダンス。
次々とマタドールの男達が現れたところで、フラメンコ衣装の女達登場。黒いドレスに赤い薔薇。大人っぽくクールかつ婀娜っぽいコトコトについ釘付けになりましたが、コトコトを見ていると彼女に惚れているらしきあかしの姿も見ることができます。コトコトが気になって仕方ないあかし。コトコトも気を持たせるような視線を一瞬送るけれど、でも彼女の方が何枚も上手。この二人でカルメン始まるかと思っちゃいましたよ。
娘役3人で歌い継ぎます。雰囲気があってとってもきれい。しかしここ音楽がソルヴェーグの歌なのがとても気になる私。やはり男は見果てぬ夢追い人で女は母性なのか?(多分そんなこと誰も気にしてないと思うよ)
花形闘牛士、という雰囲気でワタさん登場。赤い豪華な衣装に、金のストール。そして彼の相手は赤いフラメンコ衣装のうめ。きりっとした表情で登場、キレイで格好いい。
この二人が組んで踊る訳ですが、リフトがすごかったです。うめちゃんがワタさんの首に手を回ししがみつき、そのままぐるんぐるん回る。遠心力で飛んでったらどうしようと言う感じの、ダイナミックなリフトでした。裾に隠れて足が見えないので、赤い衣装のうめは空を泳ぐ人魚のよう。場内拍手。
わたうめ迫力のデュエットダンスの後、マタドール姿のゆかり君のソロ。もっとアピってもいいんだよ?(笑)
・陽気に踊ってみる
波の音、やわらかくロマンチックな音楽(この曲聞き覚えがあるのに思い出せない)。オレンジのトロピカルなワンピースでコトコト登場。潮騒に耳を澄まし波打ち際を散歩。絵に描いたような可愛い娘役ちゃん。そしてそこに同じくオレンジの衣装のみらんくん登場。ペアルック(笑)で南の島の新婚さんという風情です。なんかここ照れくさくなるほど可愛らしくラブラブなんですけど! 最後は華麗にリフトもします。拍手拍手。
ワタさん登場。白い、袖と裾がボリュームのあるラテンな衣装で、歌うは『サザンクロスレビュー』主題歌。うっわーと思っていたら曲が変わり『タカラヅカ絢爛』!
「さあ皆さん座ってる場合じゃありませんよー」覚えてますか?と客席に。スエニョパティ、スエニョパミ、気持ち良くやってきました。東宝千秋楽ではスタンディングだった『絢爛』、後で知って臍を噛んだ人も多かったのではないでしょうか。私もその一人ですが(笑)。以来千秋楽は意地でも行くことにしました。それをここで再現してくれるのは、わかってる、と言うか嬉しいなあと。
しかもそれ一人でやっちゃうのがすごいよなあ。他の出演者無しで。
他の出演者は何をしているかと言うと、この後ロケットで出てきます。黄色い全身タイツに七色の羽根(笑)。ここも私はコトコトに釘付けでした。だって小さくて可愛くて強そうなんだもん(妖精は夜中に縄跳びをして大騒ぎ、人間を不眠症にするくらい元気で強くてタフなのが星組クオリティ・笑)。可愛い曲なのが途中でソーラン節が入ってあれ?と思ったのですが、もしかしてミレチャレの大漁ソーランか!
・歌ってみる
ロケットの後、青いスーツに白いブラウスでワタさん。「限られた時の中でどれだけのことができるのだろう」と静かに歌いだす。
AIの「STORY」という曲だそうです。あんまりにもはまっているのでこの公演のためのオリジナルかと思いました。「キミが私を守るから」は反則だよな。
そしてエンディ、下手壇上に登場。「毎回見ていたあのドラマ、あと1回でおしまい」という歌詞が印象的です。こちらはオリジナルっぽい。ドラマティックに切々と歌うエンディ、踊るワタさん。エンディ氏には「サヨナラの歌手S」の称号を捧げたいです(退団者が踊るときに後ろで歌う人。『ドルチェ・ヴィータ!』の「アリベデルチ・ローマ」を思い出したので・苦笑)。
出演者全員、淡い紫色の衣装で。Act2のイメージカラーは紫なのかな。
歌う皆に見送られワタさん退場。
残った出演者は二人ずつ前に出て挨拶。ここのお辞儀の仕方も個性色々。エンディ、ゆーほが堅実に地味なのが、いいなあ上級生。
ここで白い衣装でワタさん再び登場、客席降り。舞台上では他の出演者一同一列に並んで「You are my Sunshine」。客席にセットされたハンカチはここで振ってます。舞台の出演者も振ってます。いや実は私は客席降りの姿を追うのに忙しくて気づいたら皆ハンカチ持ってるんだけども(苦笑)。
前半の客席降りが気障って色男モードなら、こっちは笑顔で盛り上げ系。
ワタさんが舞台に戻ると、賑やかになごやかに幕。
アンコール
幕が開くと、舞台上には白い衣装のワタさんが一人。
ユーミンさんにこの曲をプレゼントしていただきました、と「ANNIVERSARY」。
この後カーテンコールがあり、日替わり一言コーナーなどに続きます(笑)。
と、とりあえず最後まで終った(笑)。
でも当分Acrossの話は続きます。まだまだ書くことがあるらしいよ。
週末はサンシャインです。
こんなだらだら長い文章誰が読むんだと思いますが、私も他所様の観劇記とか楽しみに読んでますし、まあいいやと(笑)。と言うか、一番は自分の記憶のよすがのために。
Act2 TO THE DISTANCE
・宝塚に踊ってみる
黒燕尾で男役が一礼し、続いて赤いドレスの娘役が出てきて一礼。そして、この公演副組長、エンディさんの挨拶、バンド、ザ・スクラッチの紹介。
「わたくしのわたるフェルゼン様が、今回はわたる兄貴に」のネタは初日はやってなかった気が。微妙にMC延びてます(笑)。
そして「わたるさーん」と下手に呼びかけると「はーい」と気の抜けた声で出てくるワタさん(笑)。初日はここも割と普通だったぞ。
「皆様にお見せしたかった役で」お見せしたかった役?と首をかしげていると、『風と共に去りぬ』から「君はマグノリアの花の如く」バトラー船長か!
黒燕尾姿で、すっ、と斜めを向いて表情を変えるだけで、バトラーが見えました。
そして続いて「Night & Day」。ワタさんのソロでテンポ良く盛り上がったところで「You!」と下手壇上を手で示すと、スポットライトに浮かぶのは緑のドレスに金髪鬘のゆかり嬢(笑)。スカーレットなのに金髪?と言うのはともかく、すげー存在感のゴージャス美女です。でも大分女装もゴツくなってきたよね……(笑)。 わたるバトラーが差し出す手を、ちょんとつついてかわすところがいかにもで楽しい。ワタさんの「やれやれ」って感じの、でも余裕の表情が何とも。
そして舞台に残った女装ゆかりに、黒燕尾のみらんとあかしが登場して「ジャズマニア」。美女ゆかりをセンターに踊る3人、何だかすごい構図(笑)。それぞれにキメ顔でアピールするみらんとあかしがツボです。
美女ゆかりは途中で退場し、男役娘役全員のダンスに。
一旦暗転した後に、みらん君一人でソロ。これがすごかった。始める前の後ろ向いて髪を撫でつけてるあたりの仕草からアピールタイム始まってる感じ。余裕綽々。ダンスのキレは勿論、客席への目線の配り方もここぞと言うときの歌い崩し方も、すげー格好いい。
大真みらんと言えば星組が誇る小芝居プリンスな訳ですが(勝手にそんなこと言ってファンの人に怒られるよ)、芝居をするように歌う人だなあと。くるくる変わる豊かな表情が。今回こういう活躍を見ることができて良かったです。
きっちり中堅スターの仕事をしたみらんくんがはけると、上手から白軍服のワタさん登場。そしてイントロ、こ、これは。
「マリー、来週の月曜、旅に出よう」『うたかたの恋』か!
そして下手からは南海まり「あなたと一緒なら、どこへでも」。ウルトラハイパー可憐な純情娘でした、素晴らしい。ケロさんDSのシシィでも思ったけど、本当に姫役者でしかも温かみのある子だよね、みなみちゃん。純白のドレスで幸せそうに寄り添うだけで、世界が出来てました。ありがとう。
・情熱に踊ってみる
スパニッシュ。暗転の後、舞台にはマタドール姿のあかし。キメキメで踊ります。ひゃー、かっこいい! 帽子の下からのぞく口元の不敵な笑みが素敵です。
そしてともみん、ドイちゃんが加わり、その後ドイちゃんのソロ。これまたかっこいい。小柄だけれどきびきびと、バネの感じられるダンス。
次々とマタドールの男達が現れたところで、フラメンコ衣装の女達登場。黒いドレスに赤い薔薇。大人っぽくクールかつ婀娜っぽいコトコトについ釘付けになりましたが、コトコトを見ていると彼女に惚れているらしきあかしの姿も見ることができます。コトコトが気になって仕方ないあかし。コトコトも気を持たせるような視線を一瞬送るけれど、でも彼女の方が何枚も上手。この二人でカルメン始まるかと思っちゃいましたよ。
娘役3人で歌い継ぎます。雰囲気があってとってもきれい。しかしここ音楽がソルヴェーグの歌なのがとても気になる私。やはり男は見果てぬ夢追い人で女は母性なのか?(多分そんなこと誰も気にしてないと思うよ)
花形闘牛士、という雰囲気でワタさん登場。赤い豪華な衣装に、金のストール。そして彼の相手は赤いフラメンコ衣装のうめ。きりっとした表情で登場、キレイで格好いい。
この二人が組んで踊る訳ですが、リフトがすごかったです。うめちゃんがワタさんの首に手を回ししがみつき、そのままぐるんぐるん回る。遠心力で飛んでったらどうしようと言う感じの、ダイナミックなリフトでした。裾に隠れて足が見えないので、赤い衣装のうめは空を泳ぐ人魚のよう。場内拍手。
わたうめ迫力のデュエットダンスの後、マタドール姿のゆかり君のソロ。もっとアピってもいいんだよ?(笑)
・陽気に踊ってみる
波の音、やわらかくロマンチックな音楽(この曲聞き覚えがあるのに思い出せない)。オレンジのトロピカルなワンピースでコトコト登場。潮騒に耳を澄まし波打ち際を散歩。絵に描いたような可愛い娘役ちゃん。そしてそこに同じくオレンジの衣装のみらんくん登場。ペアルック(笑)で南の島の新婚さんという風情です。なんかここ照れくさくなるほど可愛らしくラブラブなんですけど! 最後は華麗にリフトもします。拍手拍手。
ワタさん登場。白い、袖と裾がボリュームのあるラテンな衣装で、歌うは『サザンクロスレビュー』主題歌。うっわーと思っていたら曲が変わり『タカラヅカ絢爛』!
「さあ皆さん座ってる場合じゃありませんよー」覚えてますか?と客席に。スエニョパティ、スエニョパミ、気持ち良くやってきました。東宝千秋楽ではスタンディングだった『絢爛』、後で知って臍を噛んだ人も多かったのではないでしょうか。私もその一人ですが(笑)。以来千秋楽は意地でも行くことにしました。それをここで再現してくれるのは、わかってる、と言うか嬉しいなあと。
しかもそれ一人でやっちゃうのがすごいよなあ。他の出演者無しで。
他の出演者は何をしているかと言うと、この後ロケットで出てきます。黄色い全身タイツに七色の羽根(笑)。ここも私はコトコトに釘付けでした。だって小さくて可愛くて強そうなんだもん(妖精は夜中に縄跳びをして大騒ぎ、人間を不眠症にするくらい元気で強くてタフなのが星組クオリティ・笑)。可愛い曲なのが途中でソーラン節が入ってあれ?と思ったのですが、もしかしてミレチャレの大漁ソーランか!
・歌ってみる
ロケットの後、青いスーツに白いブラウスでワタさん。「限られた時の中でどれだけのことができるのだろう」と静かに歌いだす。
AIの「STORY」という曲だそうです。あんまりにもはまっているのでこの公演のためのオリジナルかと思いました。「キミが私を守るから」は反則だよな。
そしてエンディ、下手壇上に登場。「毎回見ていたあのドラマ、あと1回でおしまい」という歌詞が印象的です。こちらはオリジナルっぽい。ドラマティックに切々と歌うエンディ、踊るワタさん。エンディ氏には「サヨナラの歌手S」の称号を捧げたいです(退団者が踊るときに後ろで歌う人。『ドルチェ・ヴィータ!』の「アリベデルチ・ローマ」を思い出したので・苦笑)。
出演者全員、淡い紫色の衣装で。Act2のイメージカラーは紫なのかな。
歌う皆に見送られワタさん退場。
残った出演者は二人ずつ前に出て挨拶。ここのお辞儀の仕方も個性色々。エンディ、ゆーほが堅実に地味なのが、いいなあ上級生。
ここで白い衣装でワタさん再び登場、客席降り。舞台上では他の出演者一同一列に並んで「You are my Sunshine」。客席にセットされたハンカチはここで振ってます。舞台の出演者も振ってます。いや実は私は客席降りの姿を追うのに忙しくて気づいたら皆ハンカチ持ってるんだけども(苦笑)。
前半の客席降りが気障って色男モードなら、こっちは笑顔で盛り上げ系。
ワタさんが舞台に戻ると、賑やかになごやかに幕。
アンコール
幕が開くと、舞台上には白い衣装のワタさんが一人。
ユーミンさんにこの曲をプレゼントしていただきました、と「ANNIVERSARY」。
この後カーテンコールがあり、日替わり一言コーナーなどに続きます(笑)。
と、とりあえず最後まで終った(笑)。
でも当分Acrossの話は続きます。まだまだ書くことがあるらしいよ。
週末はサンシャインです。
夜明けに天使がとびたつ。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月27日 宝塚Act2の話、の前に、タイトルのフレーズが微妙なのはとりあえず自分の印象に残ったものを選んでしまっているからなような気が。
……それで風邪と桜木町って(いや、だってあんまりロマンチックなのは照れるし)。
長々だらだら書いてますが、実はベルばらのときも、これをやろうと思ってたんですよ。シーンごとに順を追って、特に、宮廷の貴族とかバスティーユとか公安委員とか村の男女とか、モブや脇のチェックを中心に。結局やりませんでしたが。やっぱり出演者が好きでもそこまでやるテンションが持続しなかったのか。
東京公演も始まり何となく落ち着きませんが、とりあえず。
Act2 TO THE DISTANCE
・始めに踊ってみる
幕が開くと、羽扇を持ったピンクのドレスの娘役が二人ずつ、白燕尾のエンディ、ゆーほ氏が上手と下手に。Act1とはうって変わって宝塚な世界。でもどこか妖しく物悲しい音楽。上舞台背景上手上部には、太陽を模したようなオブジェ。
センターの白い布が取り払われると、白い衣装のワタさんの姿。主題歌と思しき歌を歌い始める。「今わかれのとき」、っていきなりかい、とつっこむ間もなく音楽はハードロック調に変わり、残り出演者全員登場。男役総出で、銀色に黒と赤のラインの、なんか特撮モノの悪の女幹部みたいな衣装なんですが(と思ったら初代サザクロの衣装であるらしいです)。
下手ではゆっちとみなみが「いつの日からか狂い始めた」とを無表情に歌う。白燕尾の紳士と娘役たちは翻弄され舞台から去り、特撮チックな人々のセンターには黒いレザーのつなぎのワタさん。ハードロックで歌い踊る。
……なんか、オギーショーのサンプルをオギーが作って見せてくれてるみたいな(笑)。黒レザーでちょっとマッドテイスト入ったワタさんには、少し前、専科時代を思わせられるのは私だけでしょうか。
特撮な人たちが退場し、今度は銀色と黒のミニスカートがカワイイ娘役4人。うめちゃんの髪飾りがすげーです。そして銀色のシャツに黒いパンツの男役、エンディ、ゆうほと歌いながら登場、そしてみらゆか。それぞれワタさんと一指し踊りつつ。年少さんチームは4人一緒に出て来ましたが、やはりそれぞれ順番にワタさんと。顔中をくしゃくしゃにしてシャウトするドイちゃんがかわいいです。そしてここでもギターをかき鳴らす真似をしてジャンプのなんちゃってロッカーともみん。
ワタさん一旦退場、エンディをセンターにみんなでシャウト。ここの歌詞は「Where is the Sunshine」?それともWhereじゃなくてHere?
その声に応えるようにワタさん再登場。衣装はウエスタン。もしかして『夜明けの天使たち』ですか!?(リアルタイムでは見ていないけれどビデオでぐわんぐわん来た人)
舞台に一人残って歌いだす。再び主題歌『Across』。「夜明けに天使が」「嵐の予感に怯えた」「あの日の歌声、月夜に交わした恋」って、青年館・バウ・DC主演作品3作織り込みますか。
いやオギーならそのくらいやるだろうと思ってたけどさ。しかし更に「未来はあの日から始まる」と畳み掛けられる。
・戯れに踊ってみる
ウエスタンなワタさんがいなくなり、暗転した舞台に現れるのは、黒いビスチェにシガレットパンツ、そしてソフト帽を目深にかぶったコトコト。かっこいー! ピンクパンサーのテーマで、黒いスーツに同じく帽子を目深に被った男役4人を従えて小粋に踊ります。帽子をひょいっと持ち上げて見せる笑顔がまた、可愛い。
そんなコトコトが下手を指し示すと、現れたのはワタさん。ポスターにもなっている紫のスーツで。そしてそのまま客席降り。
……手を取ったり肩を抱いたり、すげー客席いじってるんですけど。
そんなワタさんに目を奪われていると、いつの間にか舞台の上には南海まり。すみれ色のワンピース姿、不安とときめきの入り混じった人待ち顔で佇む。この衣装どっかで見た。『それ船』のジュリアでしたっけ?
客席のワタさんも彼女に目を留め、魅入られたように舞台上へ。でも客席から差し出された手に握手するのはやめない(笑)。
後ろから近づき抱き寄せて。頬染める可憐なみなみ嬢。ロマンチックに踊ります。
が、曲が変わって現れたのは初瀬有花。不敵な笑みを浮かべた小粋な女。やはり紫のアシンメトリーなドレスでキレのいいダンス。『エンレビュ』のニューオリンズの衣装ですね。この場面衣装は全て紫で統一されてるんですが、色も素材も微妙に違ってとってもお洒落。
と思ったら更に派手な曲(007のテーマなんですかこれ)。そして紫ダルマにスダレと言うかのれんのようなひらひら付き衣装の女装マスター(マスターって)、綺華れい登場。ワタさんに絡む。つか、文字通り「絡んで」るんですけど。背中から抱きついて足を絡め、顔を寄せてにやりと笑ったりしております。すげー。
床に腰を落とす振りに一瞬ドルチェ・ヴィータを思い出しましたが、ワタさんここでは堕ちず、次なる相手、大真みらんにバトンタッチ。こちらはダルマにタコ足衣装。
女装みらん、すごくかわいいんですけど! すごいキュートでチャーミングなんですけど! スタイルいいし、飛びついて足を高々と上げるリフトで晒される美脚に釘付け。この二人でチャイナ・ドールやってくんないかなあ。
ちなみにみらんくんの鬘は黒髪ショートとロング2種類ありました。ショートの襟足がそのまま伸びたようなロングなのでちょっとわかりづらいですが。
曲が可愛い感じに変わり、乙女モードの陽月華登場。ラベンダーとピンクのワンピース、襟元がシフォンで覆われてます。髪型もお嬢さん風に可愛い。
そしていきなり爽やかなお兄さんモードのワタさん。うめちゃんを片手でリフトしてくるくる、すごいです。
そして最後を飾るのは琴まりえ。ベルベットの、太ももの付け根までスリットの入ったドレスで、大人っぽく。肩の上にひょいっと担ぎ上げるダイナミックなリフト。すげー。このリフト2つには拍手喝采でした。
可憐な令嬢みなみ、小粋な姐さんゆっち、紫の毒の華ゆかり、キュートなダンサーみらん、夢見る少女うめ、可愛いマダムコトコト。
その6人全員に対し、出てくる度にいちいち「まいったな」と嬉しそーにやに下がる姿がもう何と言ってよいやら(笑)。
と思っていたら去り際に「もしいつの日かまた出会ったらきっと君を選ぶ」と呟くように歌って去っていく。って誰に言ってんですか! 本当にもう、この色男め。
その前の客席いじりから考えると、客席まで入ってるんじゃないか勘繰ってみたり(笑)。
この一連のシーンを見せてくれただけでも、オギー神。
ちなみに緑野さんはみらんの後にゆーほさとるが出てくるんじゃないかと心配したそうですが、私は別にそれでも構いませんよ?(笑)。
・粋に踊ってみる
ワタさん、紫のスーツの上着を脱いでベスト姿で、椅子を引きずって登場。同じくベスト姿しかしこちらは黒でエンディ、ゆうほ氏も登場。3人で踊ります。椅子の上に仰向けにのけぞって帽子を後ろに落とし、立ち上がってさっと拾う振りがあるのですが、私が観ている中で落ちなかったり遠くに飛びすぎたりとかありました。が、みんな慌てず動じずスマートに対処。当然かもしれないけど、でも格好いい。
そして全員で。ワタさん一旦引っ込んだ後再登場、皆が一列に並べた椅子の上に飛び乗ったり座ったりしながら舞台を横断したり。
椅子を片付けながら男役が引っ込むとき、赤いドレスの娘役ちゃんたち登場。ここ、入れ替わりのときに下手でみらんくんが娘役4人に囲まれる場面があります。オイシイです(笑)。
男役年少組4人と娘役4人で椅子を使ったダンス。娘役が椅子に座って、それの椅子を大きく傾けてポーズしたり、かっこよくて楽しい。最上手のうめに結構釘付けでした。赤い鬘が似合う、イキイキした表情が可愛い。でも隣のみなみちゃんも金髪でニコニコして可愛かった。
椅子を持った男役が上手にはけると同時に、下手から上級生組みが黒タキで登場。娘役ちゃんたちと踊ります。ここで上手にゆかり・うめという異色カップル実現。女装マスターと女剣士が似合う娘役、ふつーに、いやかなり格好よかったです。ビジュアル最強。下級生チームも黒タキに着替えてみんなで。
そこにワタさん登場、娘役を引き連れて踊る。この間下手に控えている他の男役が、それぞれにキメポーズなのが楽しい。キャリアの差で様になっている人いない人色々だけど、その意気やよし(笑)。
その次は黒燕尾。ワタさんが登場し舞台にスクエアを描く。それだけなのに格好いいのはやはりキャリアなんだろうなあと。
そしてみらんくん登場。ワタさんとサシで踊ります。胸を借りる、と言う感じで挑んでいるようなでもお互い楽しんでいるような、何だか嬉しいなあこういうの、と思いつつ、男役同士黒燕尾でタンゴと言うとお披露目全ツのサザクロを思い出したり。
みらんの次はゆかり。「一曲お願いします」と言うように、みらんと踊っていたワタさんにさっと手を出す姿が何とも。そしてエンディと続く訳ですが、自分の番が終ったあと思い思いに立っている姿もキメキメで、さすが星組男役(笑)。
みんな登場、男役総踊りに。
黒タキ黒燕尾両方味わえるところもこの公演お得です。
この辺でまた一旦切ります。長い(苦笑)。
……それで風邪と桜木町って(いや、だってあんまりロマンチックなのは照れるし)。
長々だらだら書いてますが、実はベルばらのときも、これをやろうと思ってたんですよ。シーンごとに順を追って、特に、宮廷の貴族とかバスティーユとか公安委員とか村の男女とか、モブや脇のチェックを中心に。結局やりませんでしたが。やっぱり出演者が好きでもそこまでやるテンションが持続しなかったのか。
東京公演も始まり何となく落ち着きませんが、とりあえず。
Act2 TO THE DISTANCE
・始めに踊ってみる
幕が開くと、羽扇を持ったピンクのドレスの娘役が二人ずつ、白燕尾のエンディ、ゆーほ氏が上手と下手に。Act1とはうって変わって宝塚な世界。でもどこか妖しく物悲しい音楽。上舞台背景上手上部には、太陽を模したようなオブジェ。
センターの白い布が取り払われると、白い衣装のワタさんの姿。主題歌と思しき歌を歌い始める。「今わかれのとき」、っていきなりかい、とつっこむ間もなく音楽はハードロック調に変わり、残り出演者全員登場。男役総出で、銀色に黒と赤のラインの、なんか特撮モノの悪の女幹部みたいな衣装なんですが(と思ったら初代サザクロの衣装であるらしいです)。
下手ではゆっちとみなみが「いつの日からか狂い始めた」とを無表情に歌う。白燕尾の紳士と娘役たちは翻弄され舞台から去り、特撮チックな人々のセンターには黒いレザーのつなぎのワタさん。ハードロックで歌い踊る。
……なんか、オギーショーのサンプルをオギーが作って見せてくれてるみたいな(笑)。黒レザーでちょっとマッドテイスト入ったワタさんには、少し前、専科時代を思わせられるのは私だけでしょうか。
特撮な人たちが退場し、今度は銀色と黒のミニスカートがカワイイ娘役4人。うめちゃんの髪飾りがすげーです。そして銀色のシャツに黒いパンツの男役、エンディ、ゆうほと歌いながら登場、そしてみらゆか。それぞれワタさんと一指し踊りつつ。年少さんチームは4人一緒に出て来ましたが、やはりそれぞれ順番にワタさんと。顔中をくしゃくしゃにしてシャウトするドイちゃんがかわいいです。そしてここでもギターをかき鳴らす真似をしてジャンプのなんちゃってロッカーともみん。
ワタさん一旦退場、エンディをセンターにみんなでシャウト。ここの歌詞は「Where is the Sunshine」?それともWhereじゃなくてHere?
その声に応えるようにワタさん再登場。衣装はウエスタン。もしかして『夜明けの天使たち』ですか!?(リアルタイムでは見ていないけれどビデオでぐわんぐわん来た人)
舞台に一人残って歌いだす。再び主題歌『Across』。「夜明けに天使が」「嵐の予感に怯えた」「あの日の歌声、月夜に交わした恋」って、青年館・バウ・DC主演作品3作織り込みますか。
いやオギーならそのくらいやるだろうと思ってたけどさ。しかし更に「未来はあの日から始まる」と畳み掛けられる。
・戯れに踊ってみる
ウエスタンなワタさんがいなくなり、暗転した舞台に現れるのは、黒いビスチェにシガレットパンツ、そしてソフト帽を目深にかぶったコトコト。かっこいー! ピンクパンサーのテーマで、黒いスーツに同じく帽子を目深に被った男役4人を従えて小粋に踊ります。帽子をひょいっと持ち上げて見せる笑顔がまた、可愛い。
そんなコトコトが下手を指し示すと、現れたのはワタさん。ポスターにもなっている紫のスーツで。そしてそのまま客席降り。
……手を取ったり肩を抱いたり、すげー客席いじってるんですけど。
そんなワタさんに目を奪われていると、いつの間にか舞台の上には南海まり。すみれ色のワンピース姿、不安とときめきの入り混じった人待ち顔で佇む。この衣装どっかで見た。『それ船』のジュリアでしたっけ?
客席のワタさんも彼女に目を留め、魅入られたように舞台上へ。でも客席から差し出された手に握手するのはやめない(笑)。
後ろから近づき抱き寄せて。頬染める可憐なみなみ嬢。ロマンチックに踊ります。
が、曲が変わって現れたのは初瀬有花。不敵な笑みを浮かべた小粋な女。やはり紫のアシンメトリーなドレスでキレのいいダンス。『エンレビュ』のニューオリンズの衣装ですね。この場面衣装は全て紫で統一されてるんですが、色も素材も微妙に違ってとってもお洒落。
と思ったら更に派手な曲(007のテーマなんですかこれ)。そして紫ダルマにスダレと言うかのれんのようなひらひら付き衣装の女装マスター(マスターって)、綺華れい登場。ワタさんに絡む。つか、文字通り「絡んで」るんですけど。背中から抱きついて足を絡め、顔を寄せてにやりと笑ったりしております。すげー。
床に腰を落とす振りに一瞬ドルチェ・ヴィータを思い出しましたが、ワタさんここでは堕ちず、次なる相手、大真みらんにバトンタッチ。こちらはダルマにタコ足衣装。
女装みらん、すごくかわいいんですけど! すごいキュートでチャーミングなんですけど! スタイルいいし、飛びついて足を高々と上げるリフトで晒される美脚に釘付け。この二人でチャイナ・ドールやってくんないかなあ。
ちなみにみらんくんの鬘は黒髪ショートとロング2種類ありました。ショートの襟足がそのまま伸びたようなロングなのでちょっとわかりづらいですが。
曲が可愛い感じに変わり、乙女モードの陽月華登場。ラベンダーとピンクのワンピース、襟元がシフォンで覆われてます。髪型もお嬢さん風に可愛い。
そしていきなり爽やかなお兄さんモードのワタさん。うめちゃんを片手でリフトしてくるくる、すごいです。
そして最後を飾るのは琴まりえ。ベルベットの、太ももの付け根までスリットの入ったドレスで、大人っぽく。肩の上にひょいっと担ぎ上げるダイナミックなリフト。すげー。このリフト2つには拍手喝采でした。
可憐な令嬢みなみ、小粋な姐さんゆっち、紫の毒の華ゆかり、キュートなダンサーみらん、夢見る少女うめ、可愛いマダムコトコト。
その6人全員に対し、出てくる度にいちいち「まいったな」と嬉しそーにやに下がる姿がもう何と言ってよいやら(笑)。
と思っていたら去り際に「もしいつの日かまた出会ったらきっと君を選ぶ」と呟くように歌って去っていく。って誰に言ってんですか! 本当にもう、この色男め。
その前の客席いじりから考えると、客席まで入ってるんじゃないか勘繰ってみたり(笑)。
この一連のシーンを見せてくれただけでも、オギー神。
ちなみに緑野さんはみらんの後にゆーほさとるが出てくるんじゃないかと心配したそうですが、私は別にそれでも構いませんよ?(笑)。
・粋に踊ってみる
ワタさん、紫のスーツの上着を脱いでベスト姿で、椅子を引きずって登場。同じくベスト姿しかしこちらは黒でエンディ、ゆうほ氏も登場。3人で踊ります。椅子の上に仰向けにのけぞって帽子を後ろに落とし、立ち上がってさっと拾う振りがあるのですが、私が観ている中で落ちなかったり遠くに飛びすぎたりとかありました。が、みんな慌てず動じずスマートに対処。当然かもしれないけど、でも格好いい。
そして全員で。ワタさん一旦引っ込んだ後再登場、皆が一列に並べた椅子の上に飛び乗ったり座ったりしながら舞台を横断したり。
椅子を片付けながら男役が引っ込むとき、赤いドレスの娘役ちゃんたち登場。ここ、入れ替わりのときに下手でみらんくんが娘役4人に囲まれる場面があります。オイシイです(笑)。
男役年少組4人と娘役4人で椅子を使ったダンス。娘役が椅子に座って、それの椅子を大きく傾けてポーズしたり、かっこよくて楽しい。最上手のうめに結構釘付けでした。赤い鬘が似合う、イキイキした表情が可愛い。でも隣のみなみちゃんも金髪でニコニコして可愛かった。
椅子を持った男役が上手にはけると同時に、下手から上級生組みが黒タキで登場。娘役ちゃんたちと踊ります。ここで上手にゆかり・うめという異色カップル実現。女装マスターと女剣士が似合う娘役、ふつーに、いやかなり格好よかったです。ビジュアル最強。下級生チームも黒タキに着替えてみんなで。
そこにワタさん登場、娘役を引き連れて踊る。この間下手に控えている他の男役が、それぞれにキメポーズなのが楽しい。キャリアの差で様になっている人いない人色々だけど、その意気やよし(笑)。
その次は黒燕尾。ワタさんが登場し舞台にスクエアを描く。それだけなのに格好いいのはやはりキャリアなんだろうなあと。
そしてみらんくん登場。ワタさんとサシで踊ります。胸を借りる、と言う感じで挑んでいるようなでもお互い楽しんでいるような、何だか嬉しいなあこういうの、と思いつつ、男役同士黒燕尾でタンゴと言うとお披露目全ツのサザクロを思い出したり。
みらんの次はゆかり。「一曲お願いします」と言うように、みらんと踊っていたワタさんにさっと手を出す姿が何とも。そしてエンディと続く訳ですが、自分の番が終ったあと思い思いに立っている姿もキメキメで、さすが星組男役(笑)。
みんな登場、男役総踊りに。
黒タキ黒燕尾両方味わえるところもこの公演お得です。
この辺でまた一旦切ります。長い(苦笑)。
明け方の街、桜木町で。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月26日 宝塚Act1 ON THE STREET CORNER
昨日の続き行きます。楽しかったことをだらだら語るのは楽しい(笑)。
『MOON LIGHT BLUES』
女の子たちで明るく楽しく騒いで踊って。でもみんないなくなって一人取り残されるうめ。聞えてくるのはムーディなブルース。
そして3組のカップル。
ここ、男子チームは年少さんで、あかし×コトコト、ともみん×ゆっち、一輝×みなみという組み合わせだったと思うのですが、みんな女の子の方が上級生なんですよね。男の子が背伸びしてる感じが、少年少女の恋って感じが出てます。特に一輝みなみチームが妙に微笑ましい。背伸びしてるんだけど、それを自覚してないでステキな彼女が自慢でしょうがない男の子と、そんな男の子を立ててあげつつ愛しく思ってる女の子、と言う感じで(笑)。
ワタル少年もやってきて少女うめと踊る。このときの「呆れるほどのうぬぼれやさん」の歌詞がねー、ときめくと言うかもうきゅんきゅん来ますよ(笑)。
ここに限らず、全編通して「男の子ってバカでかわいい」という感じが横溢しております。「男の子」と言うのは年齢だけでなく「男っていつまでたっても子供よね」と言うときの苛立ちと諦め、そして愛しさいっぱいの、そんなニュアンス。またそれがリアル男子的な魅力のあるワタさんのキャラに合ってるんだよなー(笑)。宝塚ではあまり見たことが無いような感じで新鮮。外部の男の人が作ったからこその感覚でしょうか。
この『MOON LIGHT BLUES』、歌は出ていない年長さんチーム4人の影コーラス歌い継ぎ(多分)。男役声で女言葉の歌詞を歌うのが妙に色っぽくてどきどきします(笑)。
最後、うめちゃんともすれ違い、苛立って革ジャンを脱いで地面に叩きつけるワタさん。Tシャツ姿なのにどう見てもリアル男子。
『君がいるだけで』
暗転の後舞台が明るくなって、さわやかに現れたのはリーマンコス(スーツ姿と言いなさい)のみらん。ちなみにみらんくんはAct1の歌を殆ど知らなかったそうですが、ここでは「持ち歌ですが何か?」という顔で歌っております。
エンディ、ゆーほと現れ歌い継ぎ。このときのみらんくんのダンスがなんと言うか「オシャレ(笑)」と言うか気取ってるんだけど微笑ましい感じで何ともステキです。そしてゆかり。何で君だけ袖まくって着崩してるんだ?(素)
大人っぽくシックなワンピースの女の子たちが登場し、年少さんチームもスーツで登場し、男女組になって踊る。大人モード、みなみちゃんのさらっさらのストレートロングヘアがすごくかわいい。
そこへやはりスーツ姿のワタさん登場。わっと寄っていく女の子、コトコト、みなみ、ゆっち。うめちゃんもワタさんの方を見ているのですが、一緒に踊っていたみらんくんに「どうしたんだよ、オレのこと見てよ」みたいに言われて「やだ、なんでもないのよ」と笑顔で誤魔化す(ここのうめの取り繕い方が、女の子だけど子供時代とは違い大人になったんだなあと言う感じの変化が出てて良いです)。そのときワタさんはうめちゃんを見ていて、みなみに「あの子のところに行かなくていいの?」というように促されるのだけれど「いいんだよ」と言うように強引にみなみの腕を取って踊る。
……と言うストーリーが台詞無しでこんだけわかりやすいってすごいのかもしれない。ちなみに下手の方ではあぶれたエンディとゆーほ君(確か)が男同士で踊ってたり(笑)。最後はうめちゃんはセンターで男役二人に挟まれ(従え)、上手ではみらゆかとなっております(笑)。
『ムーンライト・ダンス』
だけど。満たされない心を表すかのように暗くなる舞台。大人になったうめちゃんが一人取り残されて歌う。男の子たち、あかし、一輝、ともみんが絡むけれど、振り払ってひとり。女の子たちが現れてみんなでコーラス。
最初聞いたときはうめちゃんの歌……と思いましたが、段々上手くなってきたのか聞く方が慣れたのか気にならなくなってきました。佇まいに雰囲気あるからそれだけでいいしねえ。
男の子達の中で一輝くんが一番あっさり振り払われるのがらしいなあと。相手にされてない(失礼)。
『風のLONELY WAY』
うめちゃんをセンターに、大人になったみんなが次々現れては歌う寂寥感。でも、決然と子供時代に別れを告げる前向きさも込めて。エンディ、ゆーほ、そして女の子もコトコトはトレンチコート、大人っぽいです。「別れを選んだ君の勇気悔やまないで」なんて歌詞にくらっと来つつ(苦笑)。
『One more time, One more chance』
エンディ、ゆーほ、みらんと歌い継ぐ中、ワタさんのダンス。ワタさんのソロらしいソロは『少年時代』とこの曲。伸びやかな少年だった前者に対し、ここではやるせなさが何とも。いい歌だし、好きな場面です。
ちなみに関西人の緑野さんは桜木町を知りませんでした(当然)。関東人の私はリアルに目に浮かび、更に、初日以来桜木町と聞くたびにリーマンコスのみらんくんが歌う姿を思い出すようになってしまっております(え、そっち?)(だって歌い方や佇まいに何だか妙に味があってさー)。
とにかくほんと好きです、ここ。
曲の最後、舞台に一人残り、上手奥に頭を抱えて座り込むワタさん。
実は初日、私はここで「この話どうなっちゃうんだ」と手に汗握っておりました。このまま終ったら最初のトレンチコートの男の姿につながるけど、それじゃちょっと寂しすぎるじゃないか。
そしたら。
『ラブストーリーは突然に』
ラジオから聞えるイントロ。はっとしたように顔を上げ、立ち上がり走り出すワタさん。入れ違いに走りこんでくるうめ。お互いに探しているのにすれ違う二人。うっわー、何てベタな展開!(褒めてます)
ここ、下級生たちが入れ替わり立ち替わり歌い、踊るのがまたいいんですよ。二人とか三人次々メンバー代えてのダンスが、スピード感があって曲調に合って格好良く、ドラマチックに盛り上げてます。
ついに巡り合う二人。「いま君の心が動いた」で見つめ合い、「君を誰にも渡さない」でぐっと抱きしめる。うっわー、何てベタ! 少女漫画、いやトレンディドラマ(死語)みたい!(しつこいようですが褒めてます)
最後は笑顔で抱き合い寄り添って。ハッピーエンディング(笑)。
『FOREVER MINE』
舞台にワタさん一人残って。エンディングテーマのように歌います。「絹の雨」と本当に雨の感触を確かめるように遠い目で掌をかざしてみたり、「いつだってあなたを見ていた/いくじなしの黄昏」なんていつになくらしくなく弱気な歌詞を歌ってみたり、結構ここも、何というかいいなあと。
そして、白シャツジーパンで全員登場、みんなで歌う。白シャツジーンズ、みんな似合うなあ。意外と娘役の方が格好よく着こなしてたり。うめちゃんが似合うのは当然として(当然?)、コトコト、みなみ、ゆっちもそれぞれらしく着こなしてた。
幕が下りるときのワタさんの膝を折っての礼がまた何とも。さわやかにほのぼのと幕でした。
ちなみに今回これを書くに当たって↓に大変お世話になりました(笑)。
歌詞検索サービス「歌詞GET」http://www2.kget.jp/
いや、我ながらストーリーに入り込んで見てたんだなあと苦笑。
今回、J-popと言っても30代が聞いてて一番楽しいんじゃないかと言う懐メロで、若い人の感想も気になるところですが、でも、意外と伝わるんじゃないかな、と思ってます。
ここで使われているちょい昔のJ-popは、やさしいから。
易しくて優しい。わかりやすくやさしい旋律と言葉。感情にシンプルに訴える力があるんじゃないかなと。ともすれば陳腐に聞えるけれど、その分「どんな人の人生にも寄り添ってくれる(fromラスパ)」、歌詞の一節を抜き出すだけでタイトルになる、そんな感じ(にしてもフレーズの選択が微妙じゃないか自分?)。
いやま、私は30代後半どっぷり懐かしい世代なのでホントのところはわかりませんが。
そして、その歌にのせて綴られる単純なストーリー、わかりやすい振り付け。
乱暴に言い切ってしまえば、この舞台において歌詞は台詞、ダンスは演技なんだなあと。この『Across』、芝居とショーの2本立てみたいなものかもしれない。
実は、Act1ラストの曲が、『FOREVER MINE』だということには違和感を持っていました。
これだけ、かなり最近の曲。そして、歌詞も、他の割と青春系の歌と違い「くちづけして堕ちて行こう」「溶けていこう僕と/本当の愛の静寂へ」とか、大人っぽいと言うか退廃的と言うか、毛色が違うんですわ。
でも、そのうちに、これは意図的な選曲なんじゃないかと思うようになった。
これは「今」だから。「大人」になってしまったから。(ついでに、ワタさんだけ白シャツジーンズでないのも一人だけ違う存在だからだったりするかもしれない。衣装替えの都合だけじゃなくて)
そしてAct2、大人の色男の魅力満載のステージに続く、と(笑)。
昨日の続き行きます。楽しかったことをだらだら語るのは楽しい(笑)。
『MOON LIGHT BLUES』
女の子たちで明るく楽しく騒いで踊って。でもみんないなくなって一人取り残されるうめ。聞えてくるのはムーディなブルース。
そして3組のカップル。
ここ、男子チームは年少さんで、あかし×コトコト、ともみん×ゆっち、一輝×みなみという組み合わせだったと思うのですが、みんな女の子の方が上級生なんですよね。男の子が背伸びしてる感じが、少年少女の恋って感じが出てます。特に一輝みなみチームが妙に微笑ましい。背伸びしてるんだけど、それを自覚してないでステキな彼女が自慢でしょうがない男の子と、そんな男の子を立ててあげつつ愛しく思ってる女の子、と言う感じで(笑)。
ワタル少年もやってきて少女うめと踊る。このときの「呆れるほどのうぬぼれやさん」の歌詞がねー、ときめくと言うかもうきゅんきゅん来ますよ(笑)。
ここに限らず、全編通して「男の子ってバカでかわいい」という感じが横溢しております。「男の子」と言うのは年齢だけでなく「男っていつまでたっても子供よね」と言うときの苛立ちと諦め、そして愛しさいっぱいの、そんなニュアンス。またそれがリアル男子的な魅力のあるワタさんのキャラに合ってるんだよなー(笑)。宝塚ではあまり見たことが無いような感じで新鮮。外部の男の人が作ったからこその感覚でしょうか。
この『MOON LIGHT BLUES』、歌は出ていない年長さんチーム4人の影コーラス歌い継ぎ(多分)。男役声で女言葉の歌詞を歌うのが妙に色っぽくてどきどきします(笑)。
最後、うめちゃんともすれ違い、苛立って革ジャンを脱いで地面に叩きつけるワタさん。Tシャツ姿なのにどう見てもリアル男子。
『君がいるだけで』
暗転の後舞台が明るくなって、さわやかに現れたのはリーマンコス(スーツ姿と言いなさい)のみらん。ちなみにみらんくんはAct1の歌を殆ど知らなかったそうですが、ここでは「持ち歌ですが何か?」という顔で歌っております。
エンディ、ゆーほと現れ歌い継ぎ。このときのみらんくんのダンスがなんと言うか「オシャレ(笑)」と言うか気取ってるんだけど微笑ましい感じで何ともステキです。そしてゆかり。何で君だけ袖まくって着崩してるんだ?(素)
大人っぽくシックなワンピースの女の子たちが登場し、年少さんチームもスーツで登場し、男女組になって踊る。大人モード、みなみちゃんのさらっさらのストレートロングヘアがすごくかわいい。
そこへやはりスーツ姿のワタさん登場。わっと寄っていく女の子、コトコト、みなみ、ゆっち。うめちゃんもワタさんの方を見ているのですが、一緒に踊っていたみらんくんに「どうしたんだよ、オレのこと見てよ」みたいに言われて「やだ、なんでもないのよ」と笑顔で誤魔化す(ここのうめの取り繕い方が、女の子だけど子供時代とは違い大人になったんだなあと言う感じの変化が出てて良いです)。そのときワタさんはうめちゃんを見ていて、みなみに「あの子のところに行かなくていいの?」というように促されるのだけれど「いいんだよ」と言うように強引にみなみの腕を取って踊る。
……と言うストーリーが台詞無しでこんだけわかりやすいってすごいのかもしれない。ちなみに下手の方ではあぶれたエンディとゆーほ君(確か)が男同士で踊ってたり(笑)。最後はうめちゃんはセンターで男役二人に挟まれ(従え)、上手ではみらゆかとなっております(笑)。
『ムーンライト・ダンス』
だけど。満たされない心を表すかのように暗くなる舞台。大人になったうめちゃんが一人取り残されて歌う。男の子たち、あかし、一輝、ともみんが絡むけれど、振り払ってひとり。女の子たちが現れてみんなでコーラス。
最初聞いたときはうめちゃんの歌……と思いましたが、段々上手くなってきたのか聞く方が慣れたのか気にならなくなってきました。佇まいに雰囲気あるからそれだけでいいしねえ。
男の子達の中で一輝くんが一番あっさり振り払われるのがらしいなあと。相手にされてない(失礼)。
『風のLONELY WAY』
うめちゃんをセンターに、大人になったみんなが次々現れては歌う寂寥感。でも、決然と子供時代に別れを告げる前向きさも込めて。エンディ、ゆーほ、そして女の子もコトコトはトレンチコート、大人っぽいです。「別れを選んだ君の勇気悔やまないで」なんて歌詞にくらっと来つつ(苦笑)。
『One more time, One more chance』
エンディ、ゆーほ、みらんと歌い継ぐ中、ワタさんのダンス。ワタさんのソロらしいソロは『少年時代』とこの曲。伸びやかな少年だった前者に対し、ここではやるせなさが何とも。いい歌だし、好きな場面です。
ちなみに関西人の緑野さんは桜木町を知りませんでした(当然)。関東人の私はリアルに目に浮かび、更に、初日以来桜木町と聞くたびにリーマンコスのみらんくんが歌う姿を思い出すようになってしまっております(え、そっち?)(だって歌い方や佇まいに何だか妙に味があってさー)。
とにかくほんと好きです、ここ。
曲の最後、舞台に一人残り、上手奥に頭を抱えて座り込むワタさん。
実は初日、私はここで「この話どうなっちゃうんだ」と手に汗握っておりました。このまま終ったら最初のトレンチコートの男の姿につながるけど、それじゃちょっと寂しすぎるじゃないか。
そしたら。
『ラブストーリーは突然に』
ラジオから聞えるイントロ。はっとしたように顔を上げ、立ち上がり走り出すワタさん。入れ違いに走りこんでくるうめ。お互いに探しているのにすれ違う二人。うっわー、何てベタな展開!(褒めてます)
ここ、下級生たちが入れ替わり立ち替わり歌い、踊るのがまたいいんですよ。二人とか三人次々メンバー代えてのダンスが、スピード感があって曲調に合って格好良く、ドラマチックに盛り上げてます。
ついに巡り合う二人。「いま君の心が動いた」で見つめ合い、「君を誰にも渡さない」でぐっと抱きしめる。うっわー、何てベタ! 少女漫画、いやトレンディドラマ(死語)みたい!(しつこいようですが褒めてます)
最後は笑顔で抱き合い寄り添って。ハッピーエンディング(笑)。
『FOREVER MINE』
舞台にワタさん一人残って。エンディングテーマのように歌います。「絹の雨」と本当に雨の感触を確かめるように遠い目で掌をかざしてみたり、「いつだってあなたを見ていた/いくじなしの黄昏」なんていつになくらしくなく弱気な歌詞を歌ってみたり、結構ここも、何というかいいなあと。
そして、白シャツジーパンで全員登場、みんなで歌う。白シャツジーンズ、みんな似合うなあ。意外と娘役の方が格好よく着こなしてたり。うめちゃんが似合うのは当然として(当然?)、コトコト、みなみ、ゆっちもそれぞれらしく着こなしてた。
幕が下りるときのワタさんの膝を折っての礼がまた何とも。さわやかにほのぼのと幕でした。
ちなみに今回これを書くに当たって↓に大変お世話になりました(笑)。
歌詞検索サービス「歌詞GET」http://www2.kget.jp/
いや、我ながらストーリーに入り込んで見てたんだなあと苦笑。
今回、J-popと言っても30代が聞いてて一番楽しいんじゃないかと言う懐メロで、若い人の感想も気になるところですが、でも、意外と伝わるんじゃないかな、と思ってます。
ここで使われているちょい昔のJ-popは、やさしいから。
易しくて優しい。わかりやすくやさしい旋律と言葉。感情にシンプルに訴える力があるんじゃないかなと。ともすれば陳腐に聞えるけれど、その分「どんな人の人生にも寄り添ってくれる(fromラスパ)」、歌詞の一節を抜き出すだけでタイトルになる、そんな感じ(にしてもフレーズの選択が微妙じゃないか自分?)。
いやま、私は30代後半どっぷり懐かしい世代なのでホントのところはわかりませんが。
そして、その歌にのせて綴られる単純なストーリー、わかりやすい振り付け。
乱暴に言い切ってしまえば、この舞台において歌詞は台詞、ダンスは演技なんだなあと。この『Across』、芝居とショーの2本立てみたいなものかもしれない。
実は、Act1ラストの曲が、『FOREVER MINE』だということには違和感を持っていました。
これだけ、かなり最近の曲。そして、歌詞も、他の割と青春系の歌と違い「くちづけして堕ちて行こう」「溶けていこう僕と/本当の愛の静寂へ」とか、大人っぽいと言うか退廃的と言うか、毛色が違うんですわ。
でも、そのうちに、これは意図的な選曲なんじゃないかと思うようになった。
これは「今」だから。「大人」になってしまったから。(ついでに、ワタさんだけ白シャツジーンズでないのも一人だけ違う存在だからだったりするかもしれない。衣装替えの都合だけじゃなくて)
そしてAct2、大人の色男の魅力満載のステージに続く、と(笑)。
僕らはいつだって風邪をひいたままさ。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月25日 宝塚と、熱に浮かされ加減で『Across』話です。
あ、忘れないうちに。4/22の昼の部にいらしていたOGさんは、鳴海じゅんさんだそうです。親切な方に教えていただきました。ありがとうごさいます。
ダンスリサイタルの詳細が発表になったとき、2幕の演出がオギーで快哉を叫んだ。
1幕は外部の人。でも、全然心配はしていなかった。内容自体も、1幕と2幕の演出家が違うことによるギャップも。
だって、上島雪夫氏は「青の洞窟」の振付けをした人だもの。『ドルチェ・ヴィータ!』屈指の、少なくともワタさんが中心の場面では最高に美しいシーンを、オギーと一緒につくってくれた人だもの。
その私の予想は、裏切られることはありませんでした。
『Across』にこれだけはまったのは、Act1の存在が大きいです。Act2がかなりサヨナラショーなのに対して、そうでなく普通に湖月わたる主演作を見ることができて、嬉しかった。(退団ということが意識にあるとどうしてもそういう目で見てしまいますが、作品自体は別にサヨナラでなくてもいい内容)
もちろん、その辺りのバランスを考えた結果、Act2がサヨナラショーになったのだろうとも思います。結果としてやっぱりありがとうなのですが。
と言う訳で、この公演全面肯定であることを改めて表明しつつ、感想を。
今までは一応ネタばれを避けようとしていたんですが、DC楽も終ったことですし個別具体的にだらだらと参ります。
Act1 ON THE STREET CORNER
『壊れかけのRADIO』
DJ上島氏(だそうですよ)の小ネタで笑わせた後、トレンチコートの男=ワタさんが下手奥から登場、一人歌う。
「僕の身体が昔より/大人になったからなのか」のところのコートを羽織りなおすというか襟元をきゅっと締めるような振りが好きです。心の隙間風の寒さに反応したような、って言葉にすると陳腐ですが(苦笑)。
過去を懐かしんでさ迷う視線の向こうに、一人の男の子の姿。
……ここ、ピュアな子供を先頭切って表現するのが黄色いトレーナーのエンディさんで、ちょっと焦りました(超失礼)。学年順に登場なのね。先入観払拭すれば全然問題なしですが。
エンディ、ゆーほ君と続いて登場、ここで、少年と大人ワタさんがシンクロするような振りも好きです。
次々に男の子達が登場し、男役全員揃う間にワタさんは一旦引っ込み、Tシャツにシャツを羽織った姿の少年になって再登場。
この、やんちゃ坊主星組組子たちとガキ大将ワタル少年(この面子だと一人だけデカい・笑)の雰囲気が良くてねえ。楽しそうで楽しそうで、他のみんなもいればよかったのにー、とか埒もないことを思ってしまいましたよ。
ところで、ただのガキどものはずなのにゆかり君が一人でジェームス・ディーンのように見えるのは、やはりその美貌ゆえでしょうか(笑)。
『どんなときも』
曲は陽気にテンションアップ。
女の子たち登場、a boy meets a girl。ワタさんの相手役はウメちゃん。なのだけれど、最初みらんくんがコナかけててふられるのね。飛びついてかわされるところの軽やかなジャンプが可笑しくも上手い(と思っていたら22,23に見たときはさりげなく近寄ってかわされる振りになってました)。
踊っていないときに舞台奥でなにやら会話しているのが「お前さっきあの子見てたろ」「いやそんなことないって」「隠すなよー」って感じで微笑ましい。ワタさんとうめちゃん、本人達は気づいてないのに回りはくっつけようと何度も突き飛ばす。そんなのもありがちだけどかわいい。うめと顔見合わせて、いや、でもさー、という感じで頭をかきながら戻って、再度押し戻されるワタさんがツボです(笑)。
『少年時代』
夏の空は青く高く、雲は白く。それが段々茜色に染まってゆく。
エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかりが歌い継ぐ中、ワタさんがひとりで踊る。のびやかな男の子のダンス。途中何度か、細いフェンスの上をバランスを取りながら歩いているような振りがあるのですが、そういえば子供の頃はよくそういうことしたよなーと。今となっては何が楽しかったんだかすら覚えてないけれども。間奏の「日が沈むまで遊んでいる子供たち」的場面も好きです。ワタさんの出した手に、みんなであわせるところとか。
『太陽と埃の中で』
ファンファーレにも似た前奏の中、サッカーボールを持ったドイちゃん登場。白いダボダボのユニフォームで得意そうにボールを蹴る姿があんまりにも可愛くて頭をぐりぐりしたくなります(笑)。
Act1の男の子達は年長さんチーム(エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかり)と年少さんチーム(あかし、一輝慎、ドイちゃん、ともみん)の4人ずつ分かれて出てくることがしばしばあるのですが、ここでは自慢のアイテムを得意げにかざす年少さんチームと、ちょっとお兄ちゃんな年長さんチームというような構図。みらんくんがドイちゃんのサッカーに付き合い、うれしそーにハンドルを振り回す一輝くんを見守る。一輝くんはカーマニアっぽいな、スーパーカーの名前をずらずら覚えてたりしそうだな(笑)。
ギターを抱えてジャンプするなんちゃってロッカーなともみん。そのトンデモ衣装はどこで手に入れたんだ一体(お姉ちゃんのロングコートの裾をギザギザに切って後で怒られるとか勝手に想像)。そして、物陰からおもちゃのライフルをかざす迷彩服のあかし。そーっと出てくるところがこれまたすげー得意そうでたまりません。匍匐前進までしてるよ!(笑)
本当にもう悪ガキどもが楽しそうでたまりません。
『フィーリング』
女の子チーム。
背景の照明が、夕立のあと雲間に漏れる光と言う感じで、すごくきれい。ここに限らず全体的に舞台はきれいでした。センターブロック後方席で見たときは特に。人の配置も計算されてるんだろうなと。
男の子がやんちゃな夢を描いているとき、女の子は恋の夢を見る。少し背伸びして。みなみ、コトコトの歌いつぎがきれい。続いて現れるうめちゃんの動きのしなやかさ。ゆっちも現れて4人揃って、しっとり歌います。
『冬の稲妻』
再び男の子たち。革ジャンで登場のワタさんを、みんなでヒューヒューという感じで迎える。一歩先に大人っぽい格好をしている兄貴分に、カッコイイなあと憧れのまなざしを向けているような。ワタさんがふざけて転がすのがみらゆかと言う人選がニーズをわかってる感じです(笑)。
ここで、ワタさんが虚空を睨んで飛び出すのを、エンディとゆーほが両側から止める場面があるのですね。驚いた顔の二人に、ちょっとした後我に帰ったワタさんは、何でもないよと言うように笑って、元のようにみんなで踊る。
でも、他のみんなには見えてないんだ。一歩先に大人の階段を上り始めたワタル少年の、やり場のない苛立ちが。そんな場面。
ここ、止めるのがエンディとゆーほと言うのも個人的にはツボです。単に上級生順かとは思うのですが。年長チームで、穏やかさんな感じで、なんか、そんなイメージのキャラじゃないですか。特にゆーほさとるは『花のいそぎ』以来私的には学級委員長キャラ認定なので(笑)。
『Runner』
が、次のこの曲で、男の子たちは革ジャンやGジャンで集合。みんなで反抗期(笑)。
いや笑いごとじゃなくて、本人達は真剣。暗く鋭い瞳をして、突っ張ってイキがって。この場面すごく好きです。みんな揃ってのジャンプとか、すげー格好いい。二人ずつ組んでの場面も。
そしてワタさんが上手手前から下手奥へ歩いていくところ。ここは上手から見るのが格好よかった。まっすぐ歩いていくのを、他のみんなが道を開けていく動きが。
しかし、『冬の稲妻』や『Runner』を反抗期の野郎ども的に歌い踊るのがこんなに似合うのは、ワタさんと星組メンバーならではだと思います(真顔)。
『Get Crazy!』
また後でな、と言うように解散する少年たち。そこへうめ嬢登場。ワタル少年を見つけてぶんぶん手を振る。ねえねえ、と呼び止めるうめを、ワタル少年は「女なんかとつるんでる気分じゃないんだ」と言いたげに乱暴に押しのけて去っていく。
少女うめは一瞬無防備に呆然とした表情になり、次の瞬間「信じらんない!」と思いっきりふくれっつらになります。このふくれ加減がすごい、ほんとにすごい、マンガみたい(笑)。
ぷんすか怒って「土足で踏み込む」のあたりではパンチしたりしながら歌い踊るうめと、なーに、どうしたの?と取り囲む女の子たち。超キュート。うめちゃんはこういうのイキイキして本当にカワイイよね。
……まだ半分くらいしか終ってませんが、長くなりすぎるので一旦切って次の日欄へ。
あ、忘れないうちに。4/22の昼の部にいらしていたOGさんは、鳴海じゅんさんだそうです。親切な方に教えていただきました。ありがとうごさいます。
ダンスリサイタルの詳細が発表になったとき、2幕の演出がオギーで快哉を叫んだ。
1幕は外部の人。でも、全然心配はしていなかった。内容自体も、1幕と2幕の演出家が違うことによるギャップも。
だって、上島雪夫氏は「青の洞窟」の振付けをした人だもの。『ドルチェ・ヴィータ!』屈指の、少なくともワタさんが中心の場面では最高に美しいシーンを、オギーと一緒につくってくれた人だもの。
その私の予想は、裏切られることはありませんでした。
『Across』にこれだけはまったのは、Act1の存在が大きいです。Act2がかなりサヨナラショーなのに対して、そうでなく普通に湖月わたる主演作を見ることができて、嬉しかった。(退団ということが意識にあるとどうしてもそういう目で見てしまいますが、作品自体は別にサヨナラでなくてもいい内容)
もちろん、その辺りのバランスを考えた結果、Act2がサヨナラショーになったのだろうとも思います。結果としてやっぱりありがとうなのですが。
と言う訳で、この公演全面肯定であることを改めて表明しつつ、感想を。
今までは一応ネタばれを避けようとしていたんですが、DC楽も終ったことですし個別具体的にだらだらと参ります。
Act1 ON THE STREET CORNER
『壊れかけのRADIO』
DJ上島氏(だそうですよ)の小ネタで笑わせた後、トレンチコートの男=ワタさんが下手奥から登場、一人歌う。
「僕の身体が昔より/大人になったからなのか」のところのコートを羽織りなおすというか襟元をきゅっと締めるような振りが好きです。心の隙間風の寒さに反応したような、って言葉にすると陳腐ですが(苦笑)。
過去を懐かしんでさ迷う視線の向こうに、一人の男の子の姿。
……ここ、ピュアな子供を先頭切って表現するのが黄色いトレーナーのエンディさんで、ちょっと焦りました(超失礼)。学年順に登場なのね。先入観払拭すれば全然問題なしですが。
エンディ、ゆーほ君と続いて登場、ここで、少年と大人ワタさんがシンクロするような振りも好きです。
次々に男の子達が登場し、男役全員揃う間にワタさんは一旦引っ込み、Tシャツにシャツを羽織った姿の少年になって再登場。
この、やんちゃ坊主星組組子たちとガキ大将ワタル少年(この面子だと一人だけデカい・笑)の雰囲気が良くてねえ。楽しそうで楽しそうで、他のみんなもいればよかったのにー、とか埒もないことを思ってしまいましたよ。
ところで、ただのガキどものはずなのにゆかり君が一人でジェームス・ディーンのように見えるのは、やはりその美貌ゆえでしょうか(笑)。
『どんなときも』
曲は陽気にテンションアップ。
女の子たち登場、a boy meets a girl。ワタさんの相手役はウメちゃん。なのだけれど、最初みらんくんがコナかけててふられるのね。飛びついてかわされるところの軽やかなジャンプが可笑しくも上手い(と思っていたら22,23に見たときはさりげなく近寄ってかわされる振りになってました)。
踊っていないときに舞台奥でなにやら会話しているのが「お前さっきあの子見てたろ」「いやそんなことないって」「隠すなよー」って感じで微笑ましい。ワタさんとうめちゃん、本人達は気づいてないのに回りはくっつけようと何度も突き飛ばす。そんなのもありがちだけどかわいい。うめと顔見合わせて、いや、でもさー、という感じで頭をかきながら戻って、再度押し戻されるワタさんがツボです(笑)。
『少年時代』
夏の空は青く高く、雲は白く。それが段々茜色に染まってゆく。
エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかりが歌い継ぐ中、ワタさんがひとりで踊る。のびやかな男の子のダンス。途中何度か、細いフェンスの上をバランスを取りながら歩いているような振りがあるのですが、そういえば子供の頃はよくそういうことしたよなーと。今となっては何が楽しかったんだかすら覚えてないけれども。間奏の「日が沈むまで遊んでいる子供たち」的場面も好きです。ワタさんの出した手に、みんなであわせるところとか。
『太陽と埃の中で』
ファンファーレにも似た前奏の中、サッカーボールを持ったドイちゃん登場。白いダボダボのユニフォームで得意そうにボールを蹴る姿があんまりにも可愛くて頭をぐりぐりしたくなります(笑)。
Act1の男の子達は年長さんチーム(エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかり)と年少さんチーム(あかし、一輝慎、ドイちゃん、ともみん)の4人ずつ分かれて出てくることがしばしばあるのですが、ここでは自慢のアイテムを得意げにかざす年少さんチームと、ちょっとお兄ちゃんな年長さんチームというような構図。みらんくんがドイちゃんのサッカーに付き合い、うれしそーにハンドルを振り回す一輝くんを見守る。一輝くんはカーマニアっぽいな、スーパーカーの名前をずらずら覚えてたりしそうだな(笑)。
ギターを抱えてジャンプするなんちゃってロッカーなともみん。そのトンデモ衣装はどこで手に入れたんだ一体(お姉ちゃんのロングコートの裾をギザギザに切って後で怒られるとか勝手に想像)。そして、物陰からおもちゃのライフルをかざす迷彩服のあかし。そーっと出てくるところがこれまたすげー得意そうでたまりません。匍匐前進までしてるよ!(笑)
本当にもう悪ガキどもが楽しそうでたまりません。
『フィーリング』
女の子チーム。
背景の照明が、夕立のあと雲間に漏れる光と言う感じで、すごくきれい。ここに限らず全体的に舞台はきれいでした。センターブロック後方席で見たときは特に。人の配置も計算されてるんだろうなと。
男の子がやんちゃな夢を描いているとき、女の子は恋の夢を見る。少し背伸びして。みなみ、コトコトの歌いつぎがきれい。続いて現れるうめちゃんの動きのしなやかさ。ゆっちも現れて4人揃って、しっとり歌います。
『冬の稲妻』
再び男の子たち。革ジャンで登場のワタさんを、みんなでヒューヒューという感じで迎える。一歩先に大人っぽい格好をしている兄貴分に、カッコイイなあと憧れのまなざしを向けているような。ワタさんがふざけて転がすのがみらゆかと言う人選がニーズをわかってる感じです(笑)。
ここで、ワタさんが虚空を睨んで飛び出すのを、エンディとゆーほが両側から止める場面があるのですね。驚いた顔の二人に、ちょっとした後我に帰ったワタさんは、何でもないよと言うように笑って、元のようにみんなで踊る。
でも、他のみんなには見えてないんだ。一歩先に大人の階段を上り始めたワタル少年の、やり場のない苛立ちが。そんな場面。
ここ、止めるのがエンディとゆーほと言うのも個人的にはツボです。単に上級生順かとは思うのですが。年長チームで、穏やかさんな感じで、なんか、そんなイメージのキャラじゃないですか。特にゆーほさとるは『花のいそぎ』以来私的には学級委員長キャラ認定なので(笑)。
『Runner』
が、次のこの曲で、男の子たちは革ジャンやGジャンで集合。みんなで反抗期(笑)。
いや笑いごとじゃなくて、本人達は真剣。暗く鋭い瞳をして、突っ張ってイキがって。この場面すごく好きです。みんな揃ってのジャンプとか、すげー格好いい。二人ずつ組んでの場面も。
そしてワタさんが上手手前から下手奥へ歩いていくところ。ここは上手から見るのが格好よかった。まっすぐ歩いていくのを、他のみんなが道を開けていく動きが。
しかし、『冬の稲妻』や『Runner』を反抗期の野郎ども的に歌い踊るのがこんなに似合うのは、ワタさんと星組メンバーならではだと思います(真顔)。
『Get Crazy!』
また後でな、と言うように解散する少年たち。そこへうめ嬢登場。ワタル少年を見つけてぶんぶん手を振る。ねえねえ、と呼び止めるうめを、ワタル少年は「女なんかとつるんでる気分じゃないんだ」と言いたげに乱暴に押しのけて去っていく。
少女うめは一瞬無防備に呆然とした表情になり、次の瞬間「信じらんない!」と思いっきりふくれっつらになります。このふくれ加減がすごい、ほんとにすごい、マンガみたい(笑)。
ぷんすか怒って「土足で踏み込む」のあたりではパンチしたりしながら歌い踊るうめと、なーに、どうしたの?と取り囲む女の子たち。超キュート。うめちゃんはこういうのイキイキして本当にカワイイよね。
……まだ半分くらいしか終ってませんが、長くなりすぎるので一旦切って次の日欄へ。
結局、組ファンな私。(星組エンカレッジコンサート@宝塚バウホール)
2006年4月24日 宝塚『Across』話の途中ですが、星エンカレの話をします。
4/23(日)11時公演見ました。いや、当初予定ではこの週末は『Across』2回エンカレ2回の予定だったんですが、『Across』初日見て急遽変更。
でも楽しかったんですよ、エンカレ。本当に、こんなことになっていなければもう1回見たかった。
記憶が残っているうちに、プログラム順に感想など。
娘役ちゃんの方が大勢出ているのでどうしても印象が薄くなりました。ごめん。
第一部はブルーのタキシードとドレス姿。
『愛の歌』
全員で。
そしてご挨拶、曲目紹介。端正に真面目に。えー、スカイレポーターズなのに、みきちぐとももさりなのに。
この辺で、ああそういうコンサートなのね、と悟る(笑)。
『愛』百花沙里
ももかさんに「愛は愛すること」「愛は美しい麻薬」とか歌われると、ははーごもっともと言う気持ちになります。キャラで圧倒。
『櫻の舞』毬乃ゆい
さすがの歌姫。
『心はいつも』蒼乃夕妃
正統派娘役歌唱。
『スペインの花』花愛瑞穂・天緒圭花
階段上にスカートを翻すシルエット。前の二人とガラッと雰囲気を変えて、娘役と言うより女役声で歌いだす。カッコイイ。とにかくかっこいいぞ。
天緒っちも登場。が、かぁさんに迫力負けしております。上手いしいい声なんだけども。がんばれ(笑)。ちょっと踊る振りもあって、最後は二人でキメポーズ。
『ポゴシプタ(会いたい)』美城れん
トウコさんが韓国公演で歌った曲。持ち歌です、と言う感じですげー入り込んでます。面白い。その入り込みっぷりに拍手。いやちゃんと上手いんですけどね。(単に「上手い」より「面白い」の方が私的には褒め言葉)
『Time to say good-bye』白妙なつ
綺麗な声ー、上手ー! ちゃんとミュージカルだ。こんな正統派に上手い子だったのか。いや『それ船』のはじけた洗濯係の印象しかなかったもんで。
『ラバーズ・グリーン』七風宇海
この子面白いなあ。上手いかどうかわからないけど、素朴に真面目に朴訥で、歌うことがとても嬉しそうで、好感が持てます。
コーラスで全員登場。
ちょっと休憩、また曲紹介。MCも本当に上級生順に持ち回りでやるんだ(へー)。
『I could have danced all night』妃咲せあら
せあらカワイイなあ! すげーアイドルっぷりに惚れ惚れ。バックダンサーはしゅんちゃんと誰か(ごめん娘役ちゃんがわからなかった)でワルツという豪華さでした。
『Colors of wind』成花まりん
『ポカホンタス』の曲だそうです。やや生な感じの声で、情景が浮かんでくるような生き生きした感じ。
『私のヴァンパイア』華苑みゆう
うーん、正直ちょっとキャラ違いかなあと。カワイイカワイイって感じの声でなかったので。でも役として演技入れて歌っている、その表現しようとする意気は良いです。ちょっと違う感じの歌で見てみたかったかも。
『世界で一番好きな人』純花まりい
えみくらの曲にはこの子の方が合ってたかも。ふつーに可愛くて上手い。
『アイーダの信念』音花ゆり
スポット当たった瞬間の表情から、役に入ってて注目。中日王家でエチオピア娘やってた姿を思い出した。歌は当然上手い。娘役声なのでトウコさんのアイーダとはニュアンスが違い、やや弱くはあるけれど清冽で毅然とした感じ。最後高音にアレンジ変えてミュージカル風に歌いきったのも、コロちゃんには合っていて良かったんじゃないかと。
『アイーダ強き光よ』水輝涼
続いて『王家』から。これがまた良かった。既に持ち歌の域。影コーラスも入って盛り上がる。つか、星組で王家って時点で既に持ち歌なんだよなー。そりゃ盛り上がるよ。
『アマール・アマール』美稀千種
こんなに盛り上げちゃってあと2曲どうすんだよ、と思っていたら、出ましたみきちぐ。べったべたのコテコテ気障りまくり男役歌唱で空気を変える。すげー、その目線がその指先がたまりません(笑←笑うのか)。
なんかみきちぐ見てるとエンカレって感じがしません。魅惑の歌謡ショー、又は「美稀千種ディナーショーにようこそ」って感じだ(褒めてます)。
『Sinner man』麻尋しゅん
1幕のトリは麻尋しゅん。
みきちぐが若干イロモノ入った別格職人系スターとして空気を変えたのに対し、しゅんくんは「若手男役スター」として打って出て、更に空気を変えてきました。ワイルドかつスマート、端正で男っぽく。歌は当然の上手さ。
そうだよね、ちゃんと男役として歌が上手い子なんだよね。『長安』の楽師での抜擢、上手かったもん。それなのに『長崎』では子役、『ベルばら』では小公子と小姓ってのはなあ。ちゃんと男役として使っていい人だし、学年だと思うんだけど。
本人もそれを自覚しているのか、選曲にも歌い方にも「僕はただのかわいこちゃんじゃありませんから。男役スターですから」という意志が感じられて大変良かったです。
しゅんくんの場を圧倒する気迫の熱唱で第一部終了。
続いて第二部。
『Smile』全員でアカペラ。二部の衣装は黒燕尾と白いドレス。最初はしゅんくんセンターから、代わる代わるにソロ。
『はじめての恋』華苑みゆう
君えみくらファンなのか。一部よりこっちの歌の方が似合ってたと思います。
『Take it on the chin』成花まりん
一部が大人っぽかったのに対し、こっちはキュートな歌。どっちも表情豊かで良かった。ミュージカル好きなんだなあと。
『Once you loose your heart』妃咲せあら
本当にアイドルだなあ。アイドル全盛時代の松田聖子みたいだ。徹底してます。
『ジュテーム』美稀千種
アイドルせあらの次は魅惑のみきちぐ。なんか一昔前の歌番組みたいで楽しい(褒めてます)。
バックダンサーも登場、って、しゅんくんがももか姐さんと踊ってるんですけど! しかもちゃんとエスコートしてる、かっこいい。すげー。いや可憐にエスコートされてるももかさんもすごいのか。
このカップルがすごすぎてあと一組の記憶がありません。
『ル・ポアゾン』全員
全員で歌って踊ると流石に楽しいぞ。男役は黒燕尾だし思い思いに格好つけてキザってるし。
『墓場にて』蒼乃夕妃
一幕は宝塚娘役と言う感じでしたが、今度はミュージカル。どっちもふつーに行ける安定感。
『ブルース・レクイエム』美城れん
思い入れたっぷりに、持ち歌と言う感じで。驚いたのは歌い終わった後。舞台奥で一旦客席に背を向け、切なげな顔で振り返る。後奏で芝居するか!
美城くんはトウコさんのファンでこの歌が好きで『凍てついた明日』が好きなんだろうなあと。上手いんだけど上手いだけで終らない、味のある人だ。
『エデン』花愛瑞穂
一部では個性的な歌手かと思っていたら、こちらはまた違う歌い方で割と正統派。手堅く表現力のある人だ。
『愛の旅立ち』天緒圭花
美声で上手、なのに何故か地味。堅実すぎるのかなあ(いや堅実でいいんじゃないのか?)(すいません私の趣味がアピール上等なもんで)。
『One voice』全員
客席通路にも出演者が並んで。前後左右から声が聞えてくるのはなかなか気持ちよかったです。でも端正な場面なので客席アピールはしてくれなかったので残念。ちなみに私の目の前はももかさんでした。
『Think of me』音花ゆり
上手かったけれど、最後カデンツァはもうちょっと華やかにできたんじゃないかなと。上手い人なのがわかってるのでつい点が辛くなるけれど(あ、『Cuatre Saisons』買いました。良かったです)。
『いのちの名前』純花まりい
一部よりこっちの歌の方が合ってるかも。可愛らしすぎなくて。やっぱ、えみくらの持ち歌はえみくらに合ってたんだなあと今更ながらに。
『Love changes everything』七風宇海
『アスペクツ・オブ・ラブ』からだそうです。やっぱり気になるんですがこの人。上手く言えないけど。歌うことが楽しそうで表現しようと言う意気が感じられるからかなあ。
『命あげよう』白妙なつ
今度は歌い上げ系の曲で。やっぱりこの人上手い。しかも一部と二部で毛色の違う選曲でどっちもできることを見せる辺りにやる気が感じられます、いいぞ。
『私だけに』毬乃ゆい
圧巻の歌唱力。
やっぱり今現在星組の歌姫は君だ。『シバ』での癖のある歌い方から全ツ『ベルばら』の声楽的歌唱、そしてこのエリザベートまで、何でもできる。毬乃ゆいちゃんのやや癖のある顔立ちが、絶世の美女シシィに見えたもん。いやもう本当に素晴らしい。拍手の温度も違った。
『鏡の中の女の子』百花沙里
ももかさんに「ハリウッドに行きたいの」とか歌われると、ははーごもっともと言う気持ちになります。いや冗談でなく、個性を、世界を持っているというのは素晴らしいことだと思うんですよ。
『月の雫』麻尋しゅん
知らない曲なんですが、いかにも、歌を得意とするタカラヅカの男役スター的な歌でした。一部の『Sinner man』と言い、徹底してる。本公演でもそういう使い方をしてほしいと、切に思う。もう女装はいいからさ。
『僕こそミュージック』水輝涼
しゅんくんが「これぞタカラヅカスター」的にキメた後の登場。ミュージカル『Mozart!』のナンバー。
すげー。
バウホールのステージを存分に使って、歌の世界を表現している。歌は勿論、純粋に上手い上に声のニュアンスや語りかけるような口調も交えて。表情も豊かに。そしてミュージカルのワンシーンを実際に演じているように、舞台上を飛び回り階段に座ったり駆け回ったり。見ているとそのもしゃもしゃの金髪もモーツアルトらしく見えて。つか、もしかしてそのために仕込んできたのか!
いや、知らなかったこんな人だったなんて。だって新公のジェローデルは全然目立たなかったもの。あの型にはまった役では魅力を出せなかったと言うことか。
『未来へ』
全員でラスト。
ヅカファン歴が浅い私は「エンカレッジコンサート」とはどういうものかいまひとつわかっておらず。
でもま、星組なら何見ても楽しいだろうとその程度の認識で(笑)。まだ個性を認識できてない下級生の子たちを覚えられればいいな、今まで個性を発揮する場を与えられていない下級生たちがアピールするのを見たいな、そんな感じの期待を持って行きました。
結果、楽しかったです。少なくとも組ファンであれば楽しいんじゃないかな。授業参観ノリも多少ありつつ(笑)。いや残念ながら他の組のは見に行く予定が無いので何とも言えないのですか。
中でも驚きを伴って印象に残ったのは、麻尋しゅんの正統派スターぶりと、水輝涼のミュージカルスター的シンガーぶり。あと白妙なつちゃんの上手さ。
今後が楽しみです。
最後、カーテンコール。
この公演組長みきちぐが「あと1公演、全身全霊で頑張ります!」
そう言ってるだけなのにその妙な濃さは何なんだ(笑)。
彼にはずーっと、星組組長になるまでずっと居てほしいと切に思った瞬間でした。そして雪組組長はハマコで運動会とかでは同期で火花散らすとか(楽しい)。
って、結局最後はみきちぐですか(笑)。
4/23(日)11時公演見ました。いや、当初予定ではこの週末は『Across』2回エンカレ2回の予定だったんですが、『Across』初日見て急遽変更。
でも楽しかったんですよ、エンカレ。本当に、こんなことになっていなければもう1回見たかった。
記憶が残っているうちに、プログラム順に感想など。
娘役ちゃんの方が大勢出ているのでどうしても印象が薄くなりました。ごめん。
第一部はブルーのタキシードとドレス姿。
『愛の歌』
全員で。
そしてご挨拶、曲目紹介。端正に真面目に。えー、スカイレポーターズなのに、みきちぐとももさりなのに。
この辺で、ああそういうコンサートなのね、と悟る(笑)。
『愛』百花沙里
ももかさんに「愛は愛すること」「愛は美しい麻薬」とか歌われると、ははーごもっともと言う気持ちになります。キャラで圧倒。
『櫻の舞』毬乃ゆい
さすがの歌姫。
『心はいつも』蒼乃夕妃
正統派娘役歌唱。
『スペインの花』花愛瑞穂・天緒圭花
階段上にスカートを翻すシルエット。前の二人とガラッと雰囲気を変えて、娘役と言うより女役声で歌いだす。カッコイイ。とにかくかっこいいぞ。
天緒っちも登場。が、かぁさんに迫力負けしております。上手いしいい声なんだけども。がんばれ(笑)。ちょっと踊る振りもあって、最後は二人でキメポーズ。
『ポゴシプタ(会いたい)』美城れん
トウコさんが韓国公演で歌った曲。持ち歌です、と言う感じですげー入り込んでます。面白い。その入り込みっぷりに拍手。いやちゃんと上手いんですけどね。(単に「上手い」より「面白い」の方が私的には褒め言葉)
『Time to say good-bye』白妙なつ
綺麗な声ー、上手ー! ちゃんとミュージカルだ。こんな正統派に上手い子だったのか。いや『それ船』のはじけた洗濯係の印象しかなかったもんで。
『ラバーズ・グリーン』七風宇海
この子面白いなあ。上手いかどうかわからないけど、素朴に真面目に朴訥で、歌うことがとても嬉しそうで、好感が持てます。
コーラスで全員登場。
ちょっと休憩、また曲紹介。MCも本当に上級生順に持ち回りでやるんだ(へー)。
『I could have danced all night』妃咲せあら
せあらカワイイなあ! すげーアイドルっぷりに惚れ惚れ。バックダンサーはしゅんちゃんと誰か(ごめん娘役ちゃんがわからなかった)でワルツという豪華さでした。
『Colors of wind』成花まりん
『ポカホンタス』の曲だそうです。やや生な感じの声で、情景が浮かんでくるような生き生きした感じ。
『私のヴァンパイア』華苑みゆう
うーん、正直ちょっとキャラ違いかなあと。カワイイカワイイって感じの声でなかったので。でも役として演技入れて歌っている、その表現しようとする意気は良いです。ちょっと違う感じの歌で見てみたかったかも。
『世界で一番好きな人』純花まりい
えみくらの曲にはこの子の方が合ってたかも。ふつーに可愛くて上手い。
『アイーダの信念』音花ゆり
スポット当たった瞬間の表情から、役に入ってて注目。中日王家でエチオピア娘やってた姿を思い出した。歌は当然上手い。娘役声なのでトウコさんのアイーダとはニュアンスが違い、やや弱くはあるけれど清冽で毅然とした感じ。最後高音にアレンジ変えてミュージカル風に歌いきったのも、コロちゃんには合っていて良かったんじゃないかと。
『アイーダ強き光よ』水輝涼
続いて『王家』から。これがまた良かった。既に持ち歌の域。影コーラスも入って盛り上がる。つか、星組で王家って時点で既に持ち歌なんだよなー。そりゃ盛り上がるよ。
『アマール・アマール』美稀千種
こんなに盛り上げちゃってあと2曲どうすんだよ、と思っていたら、出ましたみきちぐ。べったべたのコテコテ気障りまくり男役歌唱で空気を変える。すげー、その目線がその指先がたまりません(笑←笑うのか)。
なんかみきちぐ見てるとエンカレって感じがしません。魅惑の歌謡ショー、又は「美稀千種ディナーショーにようこそ」って感じだ(褒めてます)。
『Sinner man』麻尋しゅん
1幕のトリは麻尋しゅん。
みきちぐが若干イロモノ入った別格職人系スターとして空気を変えたのに対し、しゅんくんは「若手男役スター」として打って出て、更に空気を変えてきました。ワイルドかつスマート、端正で男っぽく。歌は当然の上手さ。
そうだよね、ちゃんと男役として歌が上手い子なんだよね。『長安』の楽師での抜擢、上手かったもん。それなのに『長崎』では子役、『ベルばら』では小公子と小姓ってのはなあ。ちゃんと男役として使っていい人だし、学年だと思うんだけど。
本人もそれを自覚しているのか、選曲にも歌い方にも「僕はただのかわいこちゃんじゃありませんから。男役スターですから」という意志が感じられて大変良かったです。
しゅんくんの場を圧倒する気迫の熱唱で第一部終了。
続いて第二部。
『Smile』全員でアカペラ。二部の衣装は黒燕尾と白いドレス。最初はしゅんくんセンターから、代わる代わるにソロ。
『はじめての恋』華苑みゆう
君えみくらファンなのか。一部よりこっちの歌の方が似合ってたと思います。
『Take it on the chin』成花まりん
一部が大人っぽかったのに対し、こっちはキュートな歌。どっちも表情豊かで良かった。ミュージカル好きなんだなあと。
『Once you loose your heart』妃咲せあら
本当にアイドルだなあ。アイドル全盛時代の松田聖子みたいだ。徹底してます。
『ジュテーム』美稀千種
アイドルせあらの次は魅惑のみきちぐ。なんか一昔前の歌番組みたいで楽しい(褒めてます)。
バックダンサーも登場、って、しゅんくんがももか姐さんと踊ってるんですけど! しかもちゃんとエスコートしてる、かっこいい。すげー。いや可憐にエスコートされてるももかさんもすごいのか。
このカップルがすごすぎてあと一組の記憶がありません。
『ル・ポアゾン』全員
全員で歌って踊ると流石に楽しいぞ。男役は黒燕尾だし思い思いに格好つけてキザってるし。
『墓場にて』蒼乃夕妃
一幕は宝塚娘役と言う感じでしたが、今度はミュージカル。どっちもふつーに行ける安定感。
『ブルース・レクイエム』美城れん
思い入れたっぷりに、持ち歌と言う感じで。驚いたのは歌い終わった後。舞台奥で一旦客席に背を向け、切なげな顔で振り返る。後奏で芝居するか!
美城くんはトウコさんのファンでこの歌が好きで『凍てついた明日』が好きなんだろうなあと。上手いんだけど上手いだけで終らない、味のある人だ。
『エデン』花愛瑞穂
一部では個性的な歌手かと思っていたら、こちらはまた違う歌い方で割と正統派。手堅く表現力のある人だ。
『愛の旅立ち』天緒圭花
美声で上手、なのに何故か地味。堅実すぎるのかなあ(いや堅実でいいんじゃないのか?)(すいません私の趣味がアピール上等なもんで)。
『One voice』全員
客席通路にも出演者が並んで。前後左右から声が聞えてくるのはなかなか気持ちよかったです。でも端正な場面なので客席アピールはしてくれなかったので残念。ちなみに私の目の前はももかさんでした。
『Think of me』音花ゆり
上手かったけれど、最後カデンツァはもうちょっと華やかにできたんじゃないかなと。上手い人なのがわかってるのでつい点が辛くなるけれど(あ、『Cuatre Saisons』買いました。良かったです)。
『いのちの名前』純花まりい
一部よりこっちの歌の方が合ってるかも。可愛らしすぎなくて。やっぱ、えみくらの持ち歌はえみくらに合ってたんだなあと今更ながらに。
『Love changes everything』七風宇海
『アスペクツ・オブ・ラブ』からだそうです。やっぱり気になるんですがこの人。上手く言えないけど。歌うことが楽しそうで表現しようと言う意気が感じられるからかなあ。
『命あげよう』白妙なつ
今度は歌い上げ系の曲で。やっぱりこの人上手い。しかも一部と二部で毛色の違う選曲でどっちもできることを見せる辺りにやる気が感じられます、いいぞ。
『私だけに』毬乃ゆい
圧巻の歌唱力。
やっぱり今現在星組の歌姫は君だ。『シバ』での癖のある歌い方から全ツ『ベルばら』の声楽的歌唱、そしてこのエリザベートまで、何でもできる。毬乃ゆいちゃんのやや癖のある顔立ちが、絶世の美女シシィに見えたもん。いやもう本当に素晴らしい。拍手の温度も違った。
『鏡の中の女の子』百花沙里
ももかさんに「ハリウッドに行きたいの」とか歌われると、ははーごもっともと言う気持ちになります。いや冗談でなく、個性を、世界を持っているというのは素晴らしいことだと思うんですよ。
『月の雫』麻尋しゅん
知らない曲なんですが、いかにも、歌を得意とするタカラヅカの男役スター的な歌でした。一部の『Sinner man』と言い、徹底してる。本公演でもそういう使い方をしてほしいと、切に思う。もう女装はいいからさ。
『僕こそミュージック』水輝涼
しゅんくんが「これぞタカラヅカスター」的にキメた後の登場。ミュージカル『Mozart!』のナンバー。
すげー。
バウホールのステージを存分に使って、歌の世界を表現している。歌は勿論、純粋に上手い上に声のニュアンスや語りかけるような口調も交えて。表情も豊かに。そしてミュージカルのワンシーンを実際に演じているように、舞台上を飛び回り階段に座ったり駆け回ったり。見ているとそのもしゃもしゃの金髪もモーツアルトらしく見えて。つか、もしかしてそのために仕込んできたのか!
いや、知らなかったこんな人だったなんて。だって新公のジェローデルは全然目立たなかったもの。あの型にはまった役では魅力を出せなかったと言うことか。
『未来へ』
全員でラスト。
ヅカファン歴が浅い私は「エンカレッジコンサート」とはどういうものかいまひとつわかっておらず。
でもま、星組なら何見ても楽しいだろうとその程度の認識で(笑)。まだ個性を認識できてない下級生の子たちを覚えられればいいな、今まで個性を発揮する場を与えられていない下級生たちがアピールするのを見たいな、そんな感じの期待を持って行きました。
結果、楽しかったです。少なくとも組ファンであれば楽しいんじゃないかな。授業参観ノリも多少ありつつ(笑)。いや残念ながら他の組のは見に行く予定が無いので何とも言えないのですか。
中でも驚きを伴って印象に残ったのは、麻尋しゅんの正統派スターぶりと、水輝涼のミュージカルスター的シンガーぶり。あと白妙なつちゃんの上手さ。
今後が楽しみです。
最後、カーテンコール。
この公演組長みきちぐが「あと1公演、全身全霊で頑張ります!」
そう言ってるだけなのにその妙な濃さは何なんだ(笑)。
彼にはずーっと、星組組長になるまでずっと居てほしいと切に思った瞬間でした。そして雪組組長はハマコで運動会とかでは同期で火花散らすとか(楽しい)。
って、結局最後はみきちぐですか(笑)。
あの日あの時あの場所で。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月23日 宝塚4/22,23、ドラマシティとバウ行って来ました。『Across』3公演、星エンカレ1公演。
ついでに緑野さんを無理矢理つき合わせて、『Across』カラオケしてきました。Act1の歌を公演で使われている順に入れてったんですが、最近の歌ほど歌えないという事実にお互い半笑い。特に「FOREVER MINE」は不可能(映画『東京タワー』の歌ってことは、すごく最近ですよね?)。
と言う訳で、まずは『Across』の話。公演ネタ報告など。
4/22(土)12:00公演。
ハンカチはペパーミントグリーン。
撮影機器が入ってました。が、本番は夜の部だったようです。
慣れてきたせいか逆に、終幕のご挨拶で何故かうめちゃんが普通にお辞儀をしかけて慌てて腰を落とす娘役お辞儀に切り替えてたり、あかしが客席に愛想を振りまくのに夢中になって他のみんながバンドに挨拶に行くのに置いてかれたり、小ネタは色々ありました(笑)。
最後、ご挨拶でワタさん「男に女に大活躍の二人から一言ずつ」といきなり。めっちゃ素で驚くゆかり、「何言えばいいんですか」と焦って小声で聞いて、ワタさんに「ダンスリサイタルの感想とか」と、なんでもいいよーと言う感じで軽く返される。その様子を眺めつつ、どっちが先?と言う雰囲気に、お前が先だと身振りで有無を言わせぬみらん。
結局ゆかり君は「リサイタルばんざーい!」と叫んで両手を挙げました。万歳と言うか、お手上げ状態? いや美人は何やっても許す(笑)。
一方みらん君は「わたるさんに選ばれるように千秋楽まで頑張ります」とふつーにちゃんとしたお答え。いやあいいなあ同期の自爆ぶりを気にしないそのしれっとした感じ(笑)。
予告してなかった、どころか、こういうネタ振りは初めてだったのかなあ。でなきゃもう少し心の準備ができてるだろうに。
とにかく、楽しゅうございました。
客席にどなたか来ていたらしく(OGさん?)ワタさんが「ご結婚おめでとうございます」と声をかけてましたが、認識できず。
(ちなみに前回見た4/19夜はすっしーさんが来ていて、スエニョパティで「すっしー(どうやるか)わかった?」と言われてました)
4/22(土)16:00公演。
ハンカチはオレンジ。
収録の回。客席に未沙のえるさん。スエニョパティで「メルシー伯爵」と呼びかけられてました(笑)。
ところでワタさんがしきりと「本日はビデオ収録」「この映像がビデオに」と言ってましたが、この公演DVDしか出ないんじゃ?(笑・揚げ足取り失礼)(ちなみに7/20発売)
とにかくそういう訳で、最後のご挨拶でワタさんが「小さい子から一人ずつカメラに向かってアピールして」。小さい子?
……と思ったらトップバッターはともみんでした(学年順だから)。詳細はDVDに収録されるのを楽しみにするとして、個人的ツボはともみんの次に、挙動不審直立不動で「ど、ドイちゃんです」と言うのがやっとだったドイちゃん。準備してこなかったのか? かわいーなあ(笑)。そして二人済んだ後なのに「カメラあっちですか?」とわざわざ確認する一輝慎もツボ。やっぱりあの子面白い。
ゆかりはめっちゃクールに「ゆかりです」と投げキスしてましたが、昼の様子を知っている出演者(と客)の必要以上に感心した様子、その上にワタさんに「やるねえ」と言われてテレが。が、がんばれ(笑)。
エンディまで終って、ワタさん「あー面白かった」で幕。え?
と言う訳で、もう1回幕が開いて「えー、私がまだやってないといわれたので」。そこは慣れたもので、くるっと回ってキメるは投げキスするは、やりたい放題?やってました。挙句「皆さんも自分の名前で踊ってみてください」って、あのー(笑)。
4/23(日)16:00公演。前楽。
バウから梅田へ行って、梅芸に近づくと会服の姿の多さに驚く。赤いスカジャン、目立ちます。もう前楽と言うことで客席のテンションも高い。会の人たちは小さい写真入りうちわを持ってたり。
ハンカチはとてもきれいなブルー。
最後ご挨拶。
ワタさん曰く本日のひとこと担当は「大好きなおばあちゃんが見に来ているという、ゆっち」
ええー!と可愛く驚く初瀬有花ちゃん。家族一同見に来ていたそうです。
そしてもう一人「研3の私のお茶会に来てくれたことがある、ポット」
ええー!とこっちは大声で、マジで驚いてました。こっちの方を見ているのでみなみちゃんかな、とか思っていたらしい(つか「ポット」って本当に呼んでるんだとそこにびっくりした私)。
お茶会行ったそうです。ツーショット写真もあるそうです。ファンクラブにも入っていたそうです。会席の方に向かって「皆さんの仲間でーす!」と言って大歓声浴びてました。いい話だ。
昼公演は見ていないのですが、いつの間にかここはワタさんへの質問コーナーになっていた模様。
有花ちゃんは「Act1の青春(って本当に言ってたんですよ)の曲の中で一番思い出深いのは何ですか?」
ワタさんいきなり♪最後の恋に落ちた〜、と歌う。プリンセス・プリンセスですか!
「歌いたかったけどダメだよねー、女の子の歌だもんねー」うめちゃんが、歌っちゃってごめんなさい、と言う感じに両手で顔を覆ってました。ラブリー。
ポットさんは同じくAct1の話で「これは入れ損ねたという歌はありますか?」
♪必ず最後に愛は勝つ〜と再び歌うワタさん。そうか、KANか! 客席も納得。リクエストには入れたんだけれど、入らなかったんだそうです。ならいっそラスト『FOREVER MINE』じゃなくて『愛は勝つ』でも良かったんじゃ?と思ってしまった私(それじゃラストの雰囲気違っちゃうよ)
カーテンコールでは会の人たちの「大好きでーす!」コールに「私も大好きでーす」と。スタンディングでハンカチを振る客席に「家でもハンカチ持って踊ってくださいね」と返してました。涙と汗を拭いてください、とおどけて、笑って。
さて。
個人的な話ですが(と言い出したらいつも個人的な話ですが)、この日の席は段上がりやや前方上手端でした。選択肢がそれほどあった訳ではないけれど、似たり寄ったりの中からこの席を、一応選びました。
2年と4ヶ月くらい前、この同じドラマシティでワタさんを見たのが、この辺りの席だったので。
当時私はまだ浅いヅカファンで、どの公演も1回きりの観劇。このときは『永遠の祈り』。まあ何と言うか中村某らしいぬるい芝居でした。
が、フィナーレ。
上手客席扉が開いて、現れたワタさんが目の前(ってほど近くなかったけど)を通った。
その姿を見た瞬間、空気の色が変わった。
と、まあ要するにオチた訳ですが。
ラブストーリーは突然にというか、あなたは稲妻のようにというか(笑)。
特に何をしている場面でもなくただ通っただけなので、どこにとか何にとかではなく存在そのものに心が動いたんだろうなあ。自分でもよくわからんけど。
あのときプレイガイドに残っていた席が下手側だったら、今頃こんなことにはなっていなかったんじゃないかと、今でも思います。
と言う訳でマイ楽。ちょっとした感傷で、ドラマシティで「湖月わたる」を見る最後は、似たような席を選びました。今回は上手扉からの登場は無くて、客席降りで通路を通るのはセンターブロックの前だけなんですけどね。
と、思っていたら。
Act2の「You are my Sunshine」。な、なんか思ったより近くまで来るよ、初日とかこんな方まで来なかったよね? だって照明追いかけてきてないもん。
つか、ワタさん、主役がライト当たってないとこまで来て客席サービスしちゃっていいんですか。
ははははー(号泣)。
***
思い出話をしておいて、矛盾するようですが。
公演はサヨナラを意識させる内容だけれど、実は、初日に見たワタさん自身は、私にはそんな風に見えなかった。
「念願のダンスリサイタル」を実現できた喜び。初日の緊張と、ハードスケジュールを乗り越えてやっと幕が開いた安堵感。
それはいつもと同じワタさんの姿で。でも小規模な公演だからいつもよりも距離が近い、素顔に近い感じで。
素顔に近いと言うか、「トップスターとして」よりも個人的な顔と言うか。組を背負っての主演、組を背負ってのご挨拶でなく、自分のやりたいこと、自分の為の公演。トップではあるけれど、その重みをちょっと下ろしての舞台。
念願のダンスリサイタル、と何度も言っていた。
本当にやりたかったんだろうな。
実現したきっかけは退団かもしれないけれど。自らが主演をしてのダンスリサイタル。スタッフや舞台の内容についても希望が言える公演(『歌劇』を読んだ限りではそうなんだろう)。少人数のカンパニーで、しかも前半は外部の演出家とがっちり組んでのステージ。
これは「湖月わたる」の新しい挑戦であるのだと思う。最後のこの時期に新しいチャレンジを与えられ、そしてそれによってまた新しい輝きを見せてくれている。
そんな機会、誰にでもあるものじゃない。
私は、今それを見ることのできる幸運に感謝している。
『Across』主題歌では、未来はあの場所から始まる、と未来と過去(=あの場所)を歌っているけれど。
現在もある。来るべき未来と惜しみたい過去だけでなく、今この刹那、輝いている現在もあるんだ。
その、湖月わたるの「現在」である『Across』を、精一杯できる限り見たい、受け取りたい。そして、楽しみたい、と思う。
以上半分私信。
メールありがとうございます。だからとにかく、見るしかないってことで。
ついでに緑野さんを無理矢理つき合わせて、『Across』カラオケしてきました。Act1の歌を公演で使われている順に入れてったんですが、最近の歌ほど歌えないという事実にお互い半笑い。特に「FOREVER MINE」は不可能(映画『東京タワー』の歌ってことは、すごく最近ですよね?)。
と言う訳で、まずは『Across』の話。公演ネタ報告など。
4/22(土)12:00公演。
ハンカチはペパーミントグリーン。
撮影機器が入ってました。が、本番は夜の部だったようです。
慣れてきたせいか逆に、終幕のご挨拶で何故かうめちゃんが普通にお辞儀をしかけて慌てて腰を落とす娘役お辞儀に切り替えてたり、あかしが客席に愛想を振りまくのに夢中になって他のみんながバンドに挨拶に行くのに置いてかれたり、小ネタは色々ありました(笑)。
最後、ご挨拶でワタさん「男に女に大活躍の二人から一言ずつ」といきなり。めっちゃ素で驚くゆかり、「何言えばいいんですか」と焦って小声で聞いて、ワタさんに「ダンスリサイタルの感想とか」と、なんでもいいよーと言う感じで軽く返される。その様子を眺めつつ、どっちが先?と言う雰囲気に、お前が先だと身振りで有無を言わせぬみらん。
結局ゆかり君は「リサイタルばんざーい!」と叫んで両手を挙げました。万歳と言うか、お手上げ状態? いや美人は何やっても許す(笑)。
一方みらん君は「わたるさんに選ばれるように千秋楽まで頑張ります」とふつーにちゃんとしたお答え。いやあいいなあ同期の自爆ぶりを気にしないそのしれっとした感じ(笑)。
予告してなかった、どころか、こういうネタ振りは初めてだったのかなあ。でなきゃもう少し心の準備ができてるだろうに。
とにかく、楽しゅうございました。
客席にどなたか来ていたらしく(OGさん?)ワタさんが「ご結婚おめでとうございます」と声をかけてましたが、認識できず。
(ちなみに前回見た4/19夜はすっしーさんが来ていて、スエニョパティで「すっしー(どうやるか)わかった?」と言われてました)
4/22(土)16:00公演。
ハンカチはオレンジ。
収録の回。客席に未沙のえるさん。スエニョパティで「メルシー伯爵」と呼びかけられてました(笑)。
ところでワタさんがしきりと「本日はビデオ収録」「この映像がビデオに」と言ってましたが、この公演DVDしか出ないんじゃ?(笑・揚げ足取り失礼)(ちなみに7/20発売)
とにかくそういう訳で、最後のご挨拶でワタさんが「小さい子から一人ずつカメラに向かってアピールして」。小さい子?
……と思ったらトップバッターはともみんでした(学年順だから)。詳細はDVDに収録されるのを楽しみにするとして、個人的ツボはともみんの次に、挙動不審直立不動で「ど、ドイちゃんです」と言うのがやっとだったドイちゃん。準備してこなかったのか? かわいーなあ(笑)。そして二人済んだ後なのに「カメラあっちですか?」とわざわざ確認する一輝慎もツボ。やっぱりあの子面白い。
ゆかりはめっちゃクールに「ゆかりです」と投げキスしてましたが、昼の様子を知っている出演者(と客)の必要以上に感心した様子、その上にワタさんに「やるねえ」と言われてテレが。が、がんばれ(笑)。
エンディまで終って、ワタさん「あー面白かった」で幕。え?
と言う訳で、もう1回幕が開いて「えー、私がまだやってないといわれたので」。そこは慣れたもので、くるっと回ってキメるは投げキスするは、やりたい放題?やってました。挙句「皆さんも自分の名前で踊ってみてください」って、あのー(笑)。
4/23(日)16:00公演。前楽。
バウから梅田へ行って、梅芸に近づくと会服の姿の多さに驚く。赤いスカジャン、目立ちます。もう前楽と言うことで客席のテンションも高い。会の人たちは小さい写真入りうちわを持ってたり。
ハンカチはとてもきれいなブルー。
最後ご挨拶。
ワタさん曰く本日のひとこと担当は「大好きなおばあちゃんが見に来ているという、ゆっち」
ええー!と可愛く驚く初瀬有花ちゃん。家族一同見に来ていたそうです。
そしてもう一人「研3の私のお茶会に来てくれたことがある、ポット」
ええー!とこっちは大声で、マジで驚いてました。こっちの方を見ているのでみなみちゃんかな、とか思っていたらしい(つか「ポット」って本当に呼んでるんだとそこにびっくりした私)。
お茶会行ったそうです。ツーショット写真もあるそうです。ファンクラブにも入っていたそうです。会席の方に向かって「皆さんの仲間でーす!」と言って大歓声浴びてました。いい話だ。
昼公演は見ていないのですが、いつの間にかここはワタさんへの質問コーナーになっていた模様。
有花ちゃんは「Act1の青春(って本当に言ってたんですよ)の曲の中で一番思い出深いのは何ですか?」
ワタさんいきなり♪最後の恋に落ちた〜、と歌う。プリンセス・プリンセスですか!
「歌いたかったけどダメだよねー、女の子の歌だもんねー」うめちゃんが、歌っちゃってごめんなさい、と言う感じに両手で顔を覆ってました。ラブリー。
ポットさんは同じくAct1の話で「これは入れ損ねたという歌はありますか?」
♪必ず最後に愛は勝つ〜と再び歌うワタさん。そうか、KANか! 客席も納得。リクエストには入れたんだけれど、入らなかったんだそうです。ならいっそラスト『FOREVER MINE』じゃなくて『愛は勝つ』でも良かったんじゃ?と思ってしまった私(それじゃラストの雰囲気違っちゃうよ)
カーテンコールでは会の人たちの「大好きでーす!」コールに「私も大好きでーす」と。スタンディングでハンカチを振る客席に「家でもハンカチ持って踊ってくださいね」と返してました。涙と汗を拭いてください、とおどけて、笑って。
さて。
個人的な話ですが(と言い出したらいつも個人的な話ですが)、この日の席は段上がりやや前方上手端でした。選択肢がそれほどあった訳ではないけれど、似たり寄ったりの中からこの席を、一応選びました。
2年と4ヶ月くらい前、この同じドラマシティでワタさんを見たのが、この辺りの席だったので。
当時私はまだ浅いヅカファンで、どの公演も1回きりの観劇。このときは『永遠の祈り』。まあ何と言うか中村某らしいぬるい芝居でした。
が、フィナーレ。
上手客席扉が開いて、現れたワタさんが目の前(ってほど近くなかったけど)を通った。
その姿を見た瞬間、空気の色が変わった。
と、まあ要するにオチた訳ですが。
ラブストーリーは突然にというか、あなたは稲妻のようにというか(笑)。
特に何をしている場面でもなくただ通っただけなので、どこにとか何にとかではなく存在そのものに心が動いたんだろうなあ。自分でもよくわからんけど。
あのときプレイガイドに残っていた席が下手側だったら、今頃こんなことにはなっていなかったんじゃないかと、今でも思います。
と言う訳でマイ楽。ちょっとした感傷で、ドラマシティで「湖月わたる」を見る最後は、似たような席を選びました。今回は上手扉からの登場は無くて、客席降りで通路を通るのはセンターブロックの前だけなんですけどね。
と、思っていたら。
Act2の「You are my Sunshine」。な、なんか思ったより近くまで来るよ、初日とかこんな方まで来なかったよね? だって照明追いかけてきてないもん。
つか、ワタさん、主役がライト当たってないとこまで来て客席サービスしちゃっていいんですか。
ははははー(号泣)。
***
思い出話をしておいて、矛盾するようですが。
公演はサヨナラを意識させる内容だけれど、実は、初日に見たワタさん自身は、私にはそんな風に見えなかった。
「念願のダンスリサイタル」を実現できた喜び。初日の緊張と、ハードスケジュールを乗り越えてやっと幕が開いた安堵感。
それはいつもと同じワタさんの姿で。でも小規模な公演だからいつもよりも距離が近い、素顔に近い感じで。
素顔に近いと言うか、「トップスターとして」よりも個人的な顔と言うか。組を背負っての主演、組を背負ってのご挨拶でなく、自分のやりたいこと、自分の為の公演。トップではあるけれど、その重みをちょっと下ろしての舞台。
念願のダンスリサイタル、と何度も言っていた。
本当にやりたかったんだろうな。
実現したきっかけは退団かもしれないけれど。自らが主演をしてのダンスリサイタル。スタッフや舞台の内容についても希望が言える公演(『歌劇』を読んだ限りではそうなんだろう)。少人数のカンパニーで、しかも前半は外部の演出家とがっちり組んでのステージ。
これは「湖月わたる」の新しい挑戦であるのだと思う。最後のこの時期に新しいチャレンジを与えられ、そしてそれによってまた新しい輝きを見せてくれている。
そんな機会、誰にでもあるものじゃない。
私は、今それを見ることのできる幸運に感謝している。
『Across』主題歌では、未来はあの場所から始まる、と未来と過去(=あの場所)を歌っているけれど。
現在もある。来るべき未来と惜しみたい過去だけでなく、今この刹那、輝いている現在もあるんだ。
その、湖月わたるの「現在」である『Across』を、精一杯できる限り見たい、受け取りたい。そして、楽しみたい、と思う。
以上半分私信。
メールありがとうございます。だからとにかく、見るしかないってことで。
ガキ大将から、色男まで。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月20日 宝塚
正直、何をどう書くか結構迷っていました。昨日帰りののぞみの車中では、もう酔っ払いモード全開で行こうかと。
でも、どうも最近「違うものを見ているヒト」の烙印を押されているようなのでね(苦笑)。アンケートを振り返っても普通の観劇感想が一番と言うことでしたし、まずはなるべく他人様にわかるように努力してみます。
まずは、昨日の補足をしつつ、大づかみの感想を。
Act1 ON THE STREET CORNER
ストーリー性のあるダンスショー。
物語は単純。男の子が少年になり、大人になる。その過程で一人の少女と恋する。それを、誰もが知っているJ-popの数々と、ダンスで綴っていく。
誰もが知っている、と言っても、もしかしたら30代限定かもしれません。ヒットした曲が多いのでその前後の年代なら聞き覚えはあるかも。10代にはつらいか(笑)。
私はすげー気に入ったんですが駄目な人は駄目なようで。えーと「タカラヅカでJ-popでストリートファッション」が苦手な人は避けた方が良いかもしれません。でもヅカの演出家(某F氏とか)の間違ったストリートじゃないから。特に、後半の革ジャンは格好いいしスーツは渋いです。
その辺の、時の流れを衣装で見せる演出が上手いなと思いました。トレーナーのやんちゃ坊主が、革ジャンの似合う鋭い眼をした少年になり、そしてスーツやトレンチコートの大人の男になる。女の子たちも、カラフルなトレーナーやパーカー、スカートから、シックな茶系のスリップドレスに。
ダンスも格好良かった。私は技術的なことは全くわかりませんが、ワタさんはこういうストリート系の男らしいのも似合う人ですから。いやでもほんと全員、ガシガシ踊って格好良かった。娘役ちゃんたちも本当に選抜メンバーで、軽やかでシャキシャキして超キュート(感覚的な言葉でしか表現できなくてすみません)。
ドリーさんちで見たニュースでワタさんが「J-popなので歌が多くて、今まで歌ったことがない子はそっちに気を取られて出遅れたりして大変だった」とお稽古の様子を話してましたが、確かに。男役で歌手認定は高央りお・祐穂さとるの二人なんだと思いますが、その他も歌い継ぎで全員歌ってましたね。
でも、配慮されていると思ったのが、歌わせるときは踊らせていないと言うこと。だから、ちゃんと歌に集中できる。そのかバウの感想で文句を言ったことが実現していたので、そうだよ普通はそうするよなあと。踊りながらの部分もありましたが、爆風スランプとかのシャウト爆走系だから、それはそれで味だし。
配慮と言えば衣装も。全員ジーンズの場面があるのですが、上のシャツの着こなしは色々なんですね。ジーパンは男役体型が出来ていないとキツい、とよく聞きますが、シャツをだぼっと羽織ってしまえばごまかせる。上手いこと考えたなと。
昨日の日記にえらく泣いたようなことを書きましたが、特に泣かせの仕掛けがあるというわけではないのですよ。ただ、淡々と物語が綴られる。
でも、それは大人になった主人公の回想として始まっているので。
その淡々としたセピア色のノスタルジアがもうどうしようもなく泣けて。昨日2公演観たうち、何が起こるかわかっている2公演目のAct1はずっと泣きっぱなしでした(初回はこれからどうなる?とまだ探っているところがあったので、はっきりサヨナラ色のあるAct2の方が泣けた)。いや自分でびっくりした。
確か『ドルチェ・ヴィータ!』のとき。宝塚のトップスターは大人の男だから、傷ついた少年のような役はもう回ってこないだろうと思っていた、そうしたら、今回の憧れと痛みに翻弄される役で、その片鱗を垣間見ることが出来た、と書いたことがありました。
また、会えたね。
今度は垣間見るどころではなく(笑)直球ストレートに少年だけれど。
でも、嬉しいよ。
ワタさんの魅力は、熱く包容力のある大人の男だけれど。その実併せ持つナイーヴな少年性にも、とても惹かれているから。
多分、多くのファンもそうなんじゃないかと思いますよ。いや私わたるファンの友達がいないんでよくわかんないんですけども(つかそもそも友達少ないからな)。
ま、そもそも魅力的な男は少年の面を持っている、と言うのは言い古されたことであるし、大多数の男役、いや男性タレントに対してだって、ファンはそう思うものなのでしょうけれども(笑)。
Act2 TO THE DISTANCE
ザッツタカラヅカ。ザッツ湖月わたる。
押さえるべきものは全て網羅し、ショーとして違和感のない流れに構成し、泣かせどころのツボも心得て。
サヨナラ公演を作らせたらオギーの右に出るものはいませんね。
必ずしも、今までの公演で構成されていると言う訳ではなく、でもそれを髣髴とさせる場面の数々。
音楽はロック、ジャズ、タンゴ、スパニッシュとバラエティ豊か。衣装もレザー、スーツにソフト帽、マタドール、黒燕尾。これでもかの大サービス。
デュエットダンスも多かった。相手役はダンサーばかりなのでリフト博覧会の様相も。これまたワタさんの魅力満載で、楽しかった。
個人的にツボったのは、紫の衣装で美女6人と次々踊った挙句に「今度出会ったら必ず君を選ぶよ」みたいなことを歌って去っていく場面です。誰に言ってんだよ一体。この色男め(笑)。ところで娘役は4人だけだぞ。さああとは誰だ(笑)。
宝塚では「演れなかった役」なんてコーナーもあったりして。そうだよね、トップだからと言ってやりたい役、ファンの見たい役を全部出来るわけでもない。見果てぬ夢をつかの間叶えてくれる、憎い演出でした。
そしてワタさんがスローバラード系を歌うとそれだけで泣けてきた……のは私だけではないらしく、会場のあちこちからもすすり泣きが。
星組と言えば忘れちゃいけない『タカラヅカ絢爛』陽気なカリビアンナイトもあり。そこへのつなぎがお披露目全ツの『サザンクロス・レビュー』というのも、本当に上手いなと。
あ、ふつーにダンスリサイタルを見に来ただけなのに、と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、スエニョパティはどうか大目に見てご容赦ください。あの総立ちの千秋楽は忘れられない。
サヨナラ、と言う意味では、主題歌「Across」の歌詞はすごいです。夜明けの天使、嵐、月夜の歌声を織り込み、そして、あれから未来への道が始まった、と。
その他にも他の曲で「君が私を守るから」って! そのあとに「私が君を守るから」もあるんですけどね。本当にもうファンを泣かせてくれるよな。
あ、恐れていた客席降りの多用はありませんでした。ワタさんが一人で2回降りただけ。まあ妥当でしょう。
その客席降りの2回目の方。プログラムも終盤、ワタさんは白い衣装。そして、舞台上には他の全員で「You are my Sunshine」。
来たか、この曲。いやまあ誰でも考え付くだろうけれど。
前にググったことがあるんですが、結構この歌、歌詞が暗いんですよ。意訳ですが「腕の中にあなたがいたのに、目が覚めたらそれは夢だった。私は泣いた」とか「どうか私の太陽を奪い去っていかないで」とか。
でも、当然ながらこの公演の歌詞は明るくて。歌うみんなも笑顔で。みんなで明るく送り出す歌で。
オギーは外国曲を使うときに歌詞の意味もすっかり変えてしまうことが多いのですが、元の歌詞も意識してるのかな、とか勘繰ってみたり。
(ところで何でそんなものググったかって? そりゃ誰でも考え付くってことですよ)
詳しく順を追っての感想は、また今度。
ところで、冒頭の写真はハンカチです。公演を盛り上げるために振ってください、と全ての椅子に貼り付けてあった。しかも日付と時間入り、全公演分あるのかもしかして。すごい、そりゃすごい。
ちなみに、使うのは最後の方だけです。総立ち歓声でハンカチ振り続ける、なんて展開ではありませんので、ご安心を(え、残念?)。
でも、どうも最近「違うものを見ているヒト」の烙印を押されているようなのでね(苦笑)。アンケートを振り返っても普通の観劇感想が一番と言うことでしたし、まずはなるべく他人様にわかるように努力してみます。
まずは、昨日の補足をしつつ、大づかみの感想を。
Act1 ON THE STREET CORNER
ストーリー性のあるダンスショー。
物語は単純。男の子が少年になり、大人になる。その過程で一人の少女と恋する。それを、誰もが知っているJ-popの数々と、ダンスで綴っていく。
誰もが知っている、と言っても、もしかしたら30代限定かもしれません。ヒットした曲が多いのでその前後の年代なら聞き覚えはあるかも。10代にはつらいか(笑)。
私はすげー気に入ったんですが駄目な人は駄目なようで。えーと「タカラヅカでJ-popでストリートファッション」が苦手な人は避けた方が良いかもしれません。でもヅカの演出家(某F氏とか)の間違ったストリートじゃないから。特に、後半の革ジャンは格好いいしスーツは渋いです。
その辺の、時の流れを衣装で見せる演出が上手いなと思いました。トレーナーのやんちゃ坊主が、革ジャンの似合う鋭い眼をした少年になり、そしてスーツやトレンチコートの大人の男になる。女の子たちも、カラフルなトレーナーやパーカー、スカートから、シックな茶系のスリップドレスに。
ダンスも格好良かった。私は技術的なことは全くわかりませんが、ワタさんはこういうストリート系の男らしいのも似合う人ですから。いやでもほんと全員、ガシガシ踊って格好良かった。娘役ちゃんたちも本当に選抜メンバーで、軽やかでシャキシャキして超キュート(感覚的な言葉でしか表現できなくてすみません)。
ドリーさんちで見たニュースでワタさんが「J-popなので歌が多くて、今まで歌ったことがない子はそっちに気を取られて出遅れたりして大変だった」とお稽古の様子を話してましたが、確かに。男役で歌手認定は高央りお・祐穂さとるの二人なんだと思いますが、その他も歌い継ぎで全員歌ってましたね。
でも、配慮されていると思ったのが、歌わせるときは踊らせていないと言うこと。だから、ちゃんと歌に集中できる。そのかバウの感想で文句を言ったことが実現していたので、そうだよ普通はそうするよなあと。踊りながらの部分もありましたが、爆風スランプとかのシャウト爆走系だから、それはそれで味だし。
配慮と言えば衣装も。全員ジーンズの場面があるのですが、上のシャツの着こなしは色々なんですね。ジーパンは男役体型が出来ていないとキツい、とよく聞きますが、シャツをだぼっと羽織ってしまえばごまかせる。上手いこと考えたなと。
昨日の日記にえらく泣いたようなことを書きましたが、特に泣かせの仕掛けがあるというわけではないのですよ。ただ、淡々と物語が綴られる。
でも、それは大人になった主人公の回想として始まっているので。
その淡々としたセピア色のノスタルジアがもうどうしようもなく泣けて。昨日2公演観たうち、何が起こるかわかっている2公演目のAct1はずっと泣きっぱなしでした(初回はこれからどうなる?とまだ探っているところがあったので、はっきりサヨナラ色のあるAct2の方が泣けた)。いや自分でびっくりした。
確か『ドルチェ・ヴィータ!』のとき。宝塚のトップスターは大人の男だから、傷ついた少年のような役はもう回ってこないだろうと思っていた、そうしたら、今回の憧れと痛みに翻弄される役で、その片鱗を垣間見ることが出来た、と書いたことがありました。
また、会えたね。
今度は垣間見るどころではなく(笑)直球ストレートに少年だけれど。
でも、嬉しいよ。
ワタさんの魅力は、熱く包容力のある大人の男だけれど。その実併せ持つナイーヴな少年性にも、とても惹かれているから。
多分、多くのファンもそうなんじゃないかと思いますよ。いや私わたるファンの友達がいないんでよくわかんないんですけども(つかそもそも友達少ないからな)。
ま、そもそも魅力的な男は少年の面を持っている、と言うのは言い古されたことであるし、大多数の男役、いや男性タレントに対してだって、ファンはそう思うものなのでしょうけれども(笑)。
Act2 TO THE DISTANCE
ザッツタカラヅカ。ザッツ湖月わたる。
押さえるべきものは全て網羅し、ショーとして違和感のない流れに構成し、泣かせどころのツボも心得て。
サヨナラ公演を作らせたらオギーの右に出るものはいませんね。
必ずしも、今までの公演で構成されていると言う訳ではなく、でもそれを髣髴とさせる場面の数々。
音楽はロック、ジャズ、タンゴ、スパニッシュとバラエティ豊か。衣装もレザー、スーツにソフト帽、マタドール、黒燕尾。これでもかの大サービス。
デュエットダンスも多かった。相手役はダンサーばかりなのでリフト博覧会の様相も。これまたワタさんの魅力満載で、楽しかった。
個人的にツボったのは、紫の衣装で美女6人と次々踊った挙句に「今度出会ったら必ず君を選ぶよ」みたいなことを歌って去っていく場面です。誰に言ってんだよ一体。この色男め(笑)。ところで娘役は4人だけだぞ。さああとは誰だ(笑)。
宝塚では「演れなかった役」なんてコーナーもあったりして。そうだよね、トップだからと言ってやりたい役、ファンの見たい役を全部出来るわけでもない。見果てぬ夢をつかの間叶えてくれる、憎い演出でした。
そしてワタさんがスローバラード系を歌うとそれだけで泣けてきた……のは私だけではないらしく、会場のあちこちからもすすり泣きが。
星組と言えば忘れちゃいけない『タカラヅカ絢爛』陽気なカリビアンナイトもあり。そこへのつなぎがお披露目全ツの『サザンクロス・レビュー』というのも、本当に上手いなと。
あ、ふつーにダンスリサイタルを見に来ただけなのに、と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、スエニョパティはどうか大目に見てご容赦ください。あの総立ちの千秋楽は忘れられない。
サヨナラ、と言う意味では、主題歌「Across」の歌詞はすごいです。夜明けの天使、嵐、月夜の歌声を織り込み、そして、あれから未来への道が始まった、と。
その他にも他の曲で「君が私を守るから」って! そのあとに「私が君を守るから」もあるんですけどね。本当にもうファンを泣かせてくれるよな。
あ、恐れていた客席降りの多用はありませんでした。ワタさんが一人で2回降りただけ。まあ妥当でしょう。
その客席降りの2回目の方。プログラムも終盤、ワタさんは白い衣装。そして、舞台上には他の全員で「You are my Sunshine」。
来たか、この曲。いやまあ誰でも考え付くだろうけれど。
前にググったことがあるんですが、結構この歌、歌詞が暗いんですよ。意訳ですが「腕の中にあなたがいたのに、目が覚めたらそれは夢だった。私は泣いた」とか「どうか私の太陽を奪い去っていかないで」とか。
でも、当然ながらこの公演の歌詞は明るくて。歌うみんなも笑顔で。みんなで明るく送り出す歌で。
オギーは外国曲を使うときに歌詞の意味もすっかり変えてしまうことが多いのですが、元の歌詞も意識してるのかな、とか勘繰ってみたり。
(ところで何でそんなものググったかって? そりゃ誰でも考え付くってことですよ)
詳しく順を追っての感想は、また今度。
ところで、冒頭の写真はハンカチです。公演を盛り上げるために振ってください、と全ての椅子に貼り付けてあった。しかも日付と時間入り、全公演分あるのかもしかして。すごい、そりゃすごい。
ちなみに、使うのは最後の方だけです。総立ち歓声でハンカチ振り続ける、なんて展開ではありませんので、ご安心を(え、残念?)。
湖月わたるダンシング・リサイタル『Across』初日ダブルヘッダーしてきました。
泣き疲れて虚脱して帰ってきました(苦笑)。
温度差、と言うものがある。
一幕終了後にnanakoさんが「こんな早くからサヨナラモードにしなくても、まだずっと先なのに」と言った。
一瞬、何を言っているのかわからなかった。だって今更。退団発表は2ヶ月も前なのに。
でもまあ、ファン以外にとってはそんなものかもしれない。普通に公演を見に来たはずなのに、サヨナラを完全に意識したショーを見せられてもね(苦笑)。
けれど。
退団発表は、2月13日だった。
以来東宝ベルばらに通い、「とうとう来たのね、その日が」「これでお別れなんだな」「太陽が欠けるようなもの」といった台詞に思いを重ね、ベルサイユを去る銀橋のフェルゼンを見送り続けた。そんなあなたの、わたしの、わたしたちのための、これは贈り物であり、宝物。
Act1はJ-popで綴るストーリー仕立てのダンスショー、Act2はタカラヅカらしいバラエティショー。しかしその両方に透徹して流れるのは静かなノスタルジー。涙が止まらない、けれども不思議と心地良く、幸福ですらある時間と空間。
もしあなたが湖月わたるのファンなら気が済むまで通ってください。私もそうします。オクで競っても恨みっこ無しで(笑)。
他の出演者のファンにとっても、見所の多い公演だと思います。特にみらゆかは必見。つか、みらんくん実質二番手?
それ以外の方にも悪くない舞台だと思いますが、そのあたりの判断はもう私には不可能なので。えーと、どうかスエニョパティはおつきあいください、お願いします(苦笑)。
初日初回終演後のご挨拶で、ワタさんが「初日あけましたねー」と感無量という感じで言っていました。
お稽古開始は東宝ベルばら公演中の3月6日。ハードスケジュールの中、きっと色々と大変だったのだろうと思います。
しかしそれを感じさせない舞台を見せてくれた、ワタさんと出演者一同、演出の上島氏、オギー、そして関係者の皆様に心からの感謝と敬意を捧げます。
とりあえずはこんなところで。具体的な感想はそのうちぼちぼちと。
泣き疲れて虚脱して帰ってきました(苦笑)。
温度差、と言うものがある。
一幕終了後にnanakoさんが「こんな早くからサヨナラモードにしなくても、まだずっと先なのに」と言った。
一瞬、何を言っているのかわからなかった。だって今更。退団発表は2ヶ月も前なのに。
でもまあ、ファン以外にとってはそんなものかもしれない。普通に公演を見に来たはずなのに、サヨナラを完全に意識したショーを見せられてもね(苦笑)。
けれど。
退団発表は、2月13日だった。
以来東宝ベルばらに通い、「とうとう来たのね、その日が」「これでお別れなんだな」「太陽が欠けるようなもの」といった台詞に思いを重ね、ベルサイユを去る銀橋のフェルゼンを見送り続けた。そんなあなたの、わたしの、わたしたちのための、これは贈り物であり、宝物。
Act1はJ-popで綴るストーリー仕立てのダンスショー、Act2はタカラヅカらしいバラエティショー。しかしその両方に透徹して流れるのは静かなノスタルジー。涙が止まらない、けれども不思議と心地良く、幸福ですらある時間と空間。
もしあなたが湖月わたるのファンなら気が済むまで通ってください。私もそうします。オクで競っても恨みっこ無しで(笑)。
他の出演者のファンにとっても、見所の多い公演だと思います。特にみらゆかは必見。つか、みらんくん実質二番手?
それ以外の方にも悪くない舞台だと思いますが、そのあたりの判断はもう私には不可能なので。えーと、どうかスエニョパティはおつきあいください、お願いします(苦笑)。
初日初回終演後のご挨拶で、ワタさんが「初日あけましたねー」と感無量という感じで言っていました。
お稽古開始は東宝ベルばら公演中の3月6日。ハードスケジュールの中、きっと色々と大変だったのだろうと思います。
しかしそれを感じさせない舞台を見せてくれた、ワタさんと出演者一同、演出の上島氏、オギー、そして関係者の皆様に心からの感謝と敬意を捧げます。
とりあえずはこんなところで。具体的な感想はそのうちぼちぼちと。
『ドルチェ・ヴィータ!』千秋楽ファーストラン祭り、徒然。
2006年4月18日 宝塚4/16日の話。
『花舞う長安』『ドルチェ・ヴィータ!』東宝千秋楽ファーストランをみんなで見る会@ホテルドリー。参加者はホテルオーナーのドリーさん、緑野さん、サトリちゃん、ジュンタさん、そして私。
緑野さんは関西から遠征してのご参加。みんなで散々誘惑した結果。「みんなで見た方が楽しいよー(笑)」って。いや絶対来ると思ってましたが。「み」さんが来られなかったのは大変残念でしたが、気持ちはここにいたと思っております。
そして正直なところ「みんなで見たほうが楽しい」のではなく「みんなで見ないと寂しい」の方が正しいのですが。あの怒涛の『ドルチェ・ヴィータ!』祭りの日々、そして千秋楽の夜のように。
と、言いつつ。うちではスカステ見られないので私的には渡りに船ということもありました(笑)。
そのファーストラン祭り、私は少々遅刻しました。
理由はワイン選び。
『ドルチェ・ヴィータ!』の夜。ワインは当然イタリアものでなければ。そしてあの舞台の象徴がリアルト橋を模した橋とカーニバルであるならば、産地はヴェネト州であるべきでしょう。
が、そこにちょっとした落とし穴。
ヴェネト産は、辛口が多い。普通のワインは既に用意済みであると聞いたのでここは発泡酒かデザートワイン、と思ったものの。発泡酒はあるが辛口。メンバーの好み的に甘口の方が評判いいだろうなあ。でも甘い酒は産地がなあ。
悩んだ結果、甘いスプマンテにしました。モスカート・ダスティ。dolce vitaにはdolce vinoで。
産地はピエモンテ。現在花担に「敵?」認識されましたが(@『落陽のパレルモ』)、まあ今夜は見逃してくれ(笑)。
こんなにこだわって考えすぎても空回りかな、と少し思いましたが、ドリーさんちに着いたら心配無用。青を基調とし海をイメージしたディスプレイと、数々のリアルト橋の絵葉書。緑野さんも「水に沈んだ街@ドルチェ・ヴィータ」なシャツ(緑野さん日記2005年1月3日参照)だったし。
みんな、並大抵でない思い入れがあるってことで。
8時から、東宝ナウオン、『花舞う長安』、『ドルチェ・ヴィータ!』と番組は続く。
段々、時が戻っていく実感がある。あの時見たもの、思ったこと、感じたこと。
みんな、常軌を逸していたからなあ(苦笑)。関西から東宝に毎週通うことを当然だと思ってたよなあ。
でも、時が「戻っていく」と感じるのは、逆にそれが過去だと実感していると言うことで。
今思うと、全て夢の中の出来事みたいだ。水底の夢の中。
『長安』は、どこが眠いかどこで寝たかどこでやっと起きたか等々、ぎゃーぎゃー言いつつ(笑)。いや私は寝ませんでしたよ。眠くなるときはありましたが。とにかくあくまでも前座の位置づけなのは当時と同じ(笑)。
そして『ドルチェ・ヴィータ!』。部屋の照明も落として、本気。
しかし実際は、感慨に耽るよりもアングルにツッコむのに忙しかったかもしれない。
そして、みんな違うものを見ていたのだなあと改めて思い知る。だって「グッジョブ!」の歓声と「何故!」の悲鳴が同時に上がるんだよ。「こんな場面初めて見た」「ここ何やってたの?」忙しい忙しい(笑)。
が。
そんなバラバラの面子が一様に、ちゃんと映っているかどうか気にしていた場面がありました。
豪華客船の最後、中詰銀橋のあと、雷鳴。
「映ってた、ちゃんと映ってたよ!」「良かったあ」「でもあれじゃ寄りすぎて何やってるかわかんない!」
そう、ワタケロ黒燕尾で姫抱っこです(笑)。
確かに、これだけ見た人は何やってるかよくわからないかもしれないが、私は満足。これで二つのアングルの映像を手に入れたから。元々頭の中にある2階席上手端からの見下ろしアングルと、今回のアップ(笑)。
あとみんなが湧いたのがコーザノストラのケロしぃでした。上手から再登場の、肩に手、笑顔。
結論:仲良きことは美しき哉(違…わないか)。
映像と記憶の差の話で、私個人的のものをひとつ書くと。
ワタさんの最後の銀橋ソロの、最後。
「あ、映らないんだ」と呟いた私は「何か見てたんだ?」と聞かれた。画面には、既にエトワールのケロさんがスタンバイしている。そうか、そうだよな。みんなこっち見てるよな。
ワタさんの最後の銀橋ソロは、失われたものを歌う歌。愛と言う名の繰り返される悪夢を歌う歌。
『ドルチェ・ヴィータ!』の世界そのものを痛みに満ちた表情で歌いきった、その後。物語から離れて、いつもの「湖月わたる」に戻って、客席に向かって笑いかける瞬間。思わず、ほっとする。
その笑顔が好きだった。いつもいつも。
……はっ。これってエトワールの登場からは見ていなかったことを今更ながらに白状していることになるのか。すいませんすいません。
そうこうしているうちに、明日はもう『Across』初日だったりする。
時は流れているのだなあと、なんとなく。
『花舞う長安』『ドルチェ・ヴィータ!』東宝千秋楽ファーストランをみんなで見る会@ホテルドリー。参加者はホテルオーナーのドリーさん、緑野さん、サトリちゃん、ジュンタさん、そして私。
緑野さんは関西から遠征してのご参加。みんなで散々誘惑した結果。「みんなで見た方が楽しいよー(笑)」って。いや絶対来ると思ってましたが。「み」さんが来られなかったのは大変残念でしたが、気持ちはここにいたと思っております。
そして正直なところ「みんなで見たほうが楽しい」のではなく「みんなで見ないと寂しい」の方が正しいのですが。あの怒涛の『ドルチェ・ヴィータ!』祭りの日々、そして千秋楽の夜のように。
と、言いつつ。うちではスカステ見られないので私的には渡りに船ということもありました(笑)。
そのファーストラン祭り、私は少々遅刻しました。
理由はワイン選び。
『ドルチェ・ヴィータ!』の夜。ワインは当然イタリアものでなければ。そしてあの舞台の象徴がリアルト橋を模した橋とカーニバルであるならば、産地はヴェネト州であるべきでしょう。
が、そこにちょっとした落とし穴。
ヴェネト産は、辛口が多い。普通のワインは既に用意済みであると聞いたのでここは発泡酒かデザートワイン、と思ったものの。発泡酒はあるが辛口。メンバーの好み的に甘口の方が評判いいだろうなあ。でも甘い酒は産地がなあ。
悩んだ結果、甘いスプマンテにしました。モスカート・ダスティ。dolce vitaにはdolce vinoで。
産地はピエモンテ。現在花担に「敵?」認識されましたが(@『落陽のパレルモ』)、まあ今夜は見逃してくれ(笑)。
こんなにこだわって考えすぎても空回りかな、と少し思いましたが、ドリーさんちに着いたら心配無用。青を基調とし海をイメージしたディスプレイと、数々のリアルト橋の絵葉書。緑野さんも「水に沈んだ街@ドルチェ・ヴィータ」なシャツ(緑野さん日記2005年1月3日参照)だったし。
みんな、並大抵でない思い入れがあるってことで。
8時から、東宝ナウオン、『花舞う長安』、『ドルチェ・ヴィータ!』と番組は続く。
段々、時が戻っていく実感がある。あの時見たもの、思ったこと、感じたこと。
みんな、常軌を逸していたからなあ(苦笑)。関西から東宝に毎週通うことを当然だと思ってたよなあ。
でも、時が「戻っていく」と感じるのは、逆にそれが過去だと実感していると言うことで。
今思うと、全て夢の中の出来事みたいだ。水底の夢の中。
『長安』は、どこが眠いかどこで寝たかどこでやっと起きたか等々、ぎゃーぎゃー言いつつ(笑)。いや私は寝ませんでしたよ。眠くなるときはありましたが。とにかくあくまでも前座の位置づけなのは当時と同じ(笑)。
そして『ドルチェ・ヴィータ!』。部屋の照明も落として、本気。
しかし実際は、感慨に耽るよりもアングルにツッコむのに忙しかったかもしれない。
そして、みんな違うものを見ていたのだなあと改めて思い知る。だって「グッジョブ!」の歓声と「何故!」の悲鳴が同時に上がるんだよ。「こんな場面初めて見た」「ここ何やってたの?」忙しい忙しい(笑)。
が。
そんなバラバラの面子が一様に、ちゃんと映っているかどうか気にしていた場面がありました。
豪華客船の最後、中詰銀橋のあと、雷鳴。
「映ってた、ちゃんと映ってたよ!」「良かったあ」「でもあれじゃ寄りすぎて何やってるかわかんない!」
そう、ワタケロ黒燕尾で姫抱っこです(笑)。
確かに、これだけ見た人は何やってるかよくわからないかもしれないが、私は満足。これで二つのアングルの映像を手に入れたから。元々頭の中にある2階席上手端からの見下ろしアングルと、今回のアップ(笑)。
あとみんなが湧いたのがコーザノストラのケロしぃでした。上手から再登場の、肩に手、笑顔。
結論:仲良きことは美しき哉(違…わないか)。
映像と記憶の差の話で、私個人的のものをひとつ書くと。
ワタさんの最後の銀橋ソロの、最後。
「あ、映らないんだ」と呟いた私は「何か見てたんだ?」と聞かれた。画面には、既にエトワールのケロさんがスタンバイしている。そうか、そうだよな。みんなこっち見てるよな。
ワタさんの最後の銀橋ソロは、失われたものを歌う歌。愛と言う名の繰り返される悪夢を歌う歌。
『ドルチェ・ヴィータ!』の世界そのものを痛みに満ちた表情で歌いきった、その後。物語から離れて、いつもの「湖月わたる」に戻って、客席に向かって笑いかける瞬間。思わず、ほっとする。
その笑顔が好きだった。いつもいつも。
……はっ。これってエトワールの登場からは見ていなかったことを今更ながらに白状していることになるのか。すいませんすいません。
そうこうしているうちに、明日はもう『Across』初日だったりする。
時は流れているのだなあと、なんとなく。
春眠暁を(私信と雑談)
2006年4月14日 宝塚最近平日は夜やたら眠くて日記が書けません。
4月6日欄の『Appartement Cinema』感想で気になるけれど誰だかわからない人がいると書いたら、親切な方に教えていただきました。柚さまありがとうございます。
「スーツの彼が嶺乃一真くん、今時の彼が天宮菜生くんだと思います」だそうです。
そうか、ヨーロッパで拾ってきたらしいのが嶺乃くんで、その辺で拾ってきたっぽいのが天宮くんですね!(をい)どっちもチョイ役なのに個性的でいい味出していて面白かった、と言うことで先日パクちゃんと某ラーメン屋で盛り上がりました。いやメインの話題ははまとぶんの素晴らしさだったけど。
その後『Young Bloods』を見ると、あれも花組アピールクオリティの一種かと思ったり。
あと、バーテンは紫峰七海くんだそうです。新公ドンブイユ公爵の上手かった子。これはそうじゃないかと思ってそのうちキャトルでパンフ立ち読みして確かめようと思ってました。黒塗り長身で格好良かったよねー。
***
ベルばら祭りの後に花組バウ青年館3作見て、どこで何をやってるか見切れない同時多発演出は比較的若手の手法なのだなあと思いました。いや正塚氏は若手じゃないけど。『アパシネ』の同時多発度合いはすごかった。1回ではとても見切れないし台詞も聞き切れないと諦め、見える範囲で見ました。でも十分楽しかったですが。
逆にお年寄り、もといベテランの作品はそういうことが無いですな。センターしか芝居させないでモブは背景だったり、そもそも舞台に二人しか居なかったり。1回だけ見るなら理解しやすいのはこっちかも知れないけれど、リピートが楽しいのは前者。更に多少本筋がつまらなくても小芝居が楽しいので通えたりして(笑)。
しかしそれでも力づくで小芝居していた星組組子は偉いと思います。とくに大真みらん氏。
***
あ、ジュンタさんにばらされてしまった。
当日朝に梅田のファミリーマートで発券しようと思ったら、チケットは24hサービスじゃなかったもんで。10:00-23:30、皆様もご注意を(いやみんなちゃんと事前に発券してるから)。うろうろ探している間お付き合いいただいてありがとうございます。パッショネイトな感想楽しみにしてます。
ちなみに私の『ネバセイ』の感想は、タカコさんが元気そうで良かったというのがもちろん一番。次は「バーテンの珠洲春希が可愛かった」かなー。
4月6日欄の『Appartement Cinema』感想で気になるけれど誰だかわからない人がいると書いたら、親切な方に教えていただきました。柚さまありがとうございます。
「スーツの彼が嶺乃一真くん、今時の彼が天宮菜生くんだと思います」だそうです。
そうか、ヨーロッパで拾ってきたらしいのが嶺乃くんで、その辺で拾ってきたっぽいのが天宮くんですね!(をい)どっちもチョイ役なのに個性的でいい味出していて面白かった、と言うことで先日パクちゃんと某ラーメン屋で盛り上がりました。いやメインの話題ははまとぶんの素晴らしさだったけど。
その後『Young Bloods』を見ると、あれも花組アピールクオリティの一種かと思ったり。
あと、バーテンは紫峰七海くんだそうです。新公ドンブイユ公爵の上手かった子。これはそうじゃないかと思ってそのうちキャトルでパンフ立ち読みして確かめようと思ってました。黒塗り長身で格好良かったよねー。
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ベルばら祭りの後に花組バウ青年館3作見て、どこで何をやってるか見切れない同時多発演出は比較的若手の手法なのだなあと思いました。いや正塚氏は若手じゃないけど。『アパシネ』の同時多発度合いはすごかった。1回ではとても見切れないし台詞も聞き切れないと諦め、見える範囲で見ました。でも十分楽しかったですが。
逆にお年寄り、もといベテランの作品はそういうことが無いですな。センターしか芝居させないでモブは背景だったり、そもそも舞台に二人しか居なかったり。1回だけ見るなら理解しやすいのはこっちかも知れないけれど、リピートが楽しいのは前者。更に多少本筋がつまらなくても小芝居が楽しいので通えたりして(笑)。
しかしそれでも力づくで小芝居していた星組組子は偉いと思います。とくに大真みらん氏。
***
あ、ジュンタさんにばらされてしまった。
当日朝に梅田のファミリーマートで発券しようと思ったら、チケットは24hサービスじゃなかったもんで。10:00-23:30、皆様もご注意を(いやみんなちゃんと事前に発券してるから)。うろうろ探している間お付き合いいただいてありがとうございます。パッショネイトな感想楽しみにしてます。
ちなみに私の『ネバセイ』の感想は、タカコさんが元気そうで良かったというのがもちろん一番。次は「バーテンの珠洲春希が可愛かった」かなー。