第2幕の感想。この書き方だと長くなるのでやめようかと思ったのですが、書きたい事を網羅するにはやはりこれになってしまいました。とは言え記憶が薄れているので(実は1週間経過して書いている)適宜飛ばしつつ。

【第2幕−Hot Blooded Star】

セットは芝居と共通。
下手に左右の階段で本舞台とつながっている高いステージがあって、1幕2幕とも効果的に使われておりました。

第1場 Young Blods!! A
主題歌?を歌いながら宙吊りのブランコで降りてくるれおんを見て星から来た猫かと思いました(白くてふわふわひらひらきらきらした衣装の浮世離れした生き物を指す表現。多分通じない)。やはり不安定なのか何となく落ちつかなげな様子が可愛い気もしました(笑)。で、役名が「美星」って……。

第2場  Young Blods!! B
れおんを囲んで全員で。銀と黒の衣装。特に娘役ちゃんのドレスが可愛かったなー。あとあかしがやたら目に付くんですが。

第3場 スターライト・エキスプレス
星の列車で出発進行!、みたいなノリのいい場面。みんなで一列になって、おっとっととぶつかったり、楽しかったです。
改めてれおんがご挨拶、メンバーも一人一人自己紹介。ここは普通に名乗って一礼。

全員での客席降りもこの辺でしたっけ? 皆さんご一緒に、と客席参加の振り付けがあったんですが、それは嬉しいんですが、でもいきなり言われても素人は真似できませんてば!(笑・参加したかったのに出来なかった人がここに)

第4場 ア・ニュー・ジェネレーション
柚希華美音花の3人で。楽しげに歌い踊っていたが歌詞を良く聞くと「三人いれば感じあい」と明るい三角関係の歌でちょっとびびる。一見あっけらかんとしているのが余計に。男は脳天気に言葉どおり受け取って何も考えてないけど、女二人は水面下で火花散らしてそうな感じで怖いです(言いがかり。でも本当面白かったんだよ)。

第5場 ランカンカン
ラテンです。「皆さんご一緒にー!」に続き星組名物です(笑)。赤白水玉衣装でマンボ、センターは彩海・花、七風・成花ペアだったような気が(組み合わせ違ったかも)。あかしのラテン男っぷりに正しく星組を感じますが、七風君もいい。

第6場A〜D ジャズ 
既に細部を忘れている(汗)。衣装どんなだっけ。
メンバーが色々な組み合わせで入れ替わり立ち替わり、タップなども披露しての楽しい場面でした。場面構成や舞台の使い方が、藤井くん上手いなーと。

第7場 コーラス
前の場面・ジャズの流れで、彩海七風華美音花。今回学年順なのかショーではこの4人セットで使われている(特に礼音くん不在の場面を4人でつなぐ)ことがあったんですが、それぞれにいい味出していて良かった。ここだったか、「愛が全てじゃない、本気にならない」みたいな歌詞(記憶が…)で踊ってるところがあって、そのときのあかし・華美ペアがすげーって感じでした。野心家のチンピラと世故長けたあばずれ女って感じで、らしくて(褒めてます)。
歌は、娘役二人が上手いからなあ。4人で歌ってて「あれ?みんな高音パート?」と思って良く聞いたら男役二人も歌っていた……あかしも七風くんも決して歌は得意でないんだなと。あかしはその分顔で歌ってるし七風くんは味があってハートフルなので、私は構わないんですが(客観的に見ればもうちょい上手くなった方がいいだろうし、まだ研7と研5なのでこれからの伸びに期待)。

第8場AB イーハトーヴ幻想
「あめゆじゅとてちてけんじゃ」の歌が静かに響く中、赤い林檎?を持った少女=まりんと、彼女を囲むスターダストたち。私はこのバウは見ていないので良くわからないのですが、そのまま既存の場面を使った訳ではなく、イメージを借りてきた新しい場面のようです。スターダスト、というのはプログラム上の呼び名ですが、全身白の衣装に白い長い鬘、精霊のように見えました。少女も白いワンピース白い髪(外はねカールが可愛らしい)、林檎だけが赤い。
そこへ現れる真っ赤なさそり=れおん。少女は最初戸惑いますが、やがて手を取り踊るふたり。やがて手を振って去る少女。さそりは静かにその場に倒れる。戻ってきた少女が手を取り揺さぶっても、もう動かない。
歌詞で、さそりはその身を燃やして道を照らす、みたいなことを歌っていて、ああそういうことなのかと。
れおんのさそりが、人外の生き物らしかったです。少女に対する視線が、男とか女とか恋とかではなく、純粋な興味と言う感じで。動きも、男役であるという制約がないせいか、よりダイナミックでしなやか。
おかげで、美しくメルヘンなシーンに仕上がっていました。まりんも可愛かった。

第9場A ブルース
がらっと雰囲気を変えて、みやるりと天寿光希くんを従えたあかし登場。男3人ダークスーツ、役名はボスとギャング(笑←笑うな)。

第9場B ブルース
客席からレオン登場。光沢のあるベージュのスーツ、自ら「ナンバーワンホスト、レオン」と名乗っております(笑←笑うな)。
そして「今夜も美しいマダムがたくさんいますね」と会場を見渡し、客席いじりを始めるんですが、これがまた。笑ってた客が笑ってる場合じゃないと色めき立つ感じ?
ちなみに私が憶えているのはこんな感じ。
11時公演。
「マダム、なんて素敵なネックレスなんだ。僕は今夜金の鎖になってあなたを縛り付けたい」ネックレス褒めてどうすると半笑いになっていた客席が次のフレーズに凍りつきました(すげー)。
「マダム、何て素敵な肩なんだ。僕は今夜この指で一晩中揉みほぐしてあげたい」
14時半公演。
「マダム、何て素敵なうなじなんだ。僕は木綿のハンカチーフになってあなたの汗を拭ってあげたい」木綿のハンカチーフって!(この辺でネタ考案は本人ではないのでは疑惑)
「マダム、何て素敵な爪なんだ。僕は今夜マニキュアになってあなたの心を真っ赤に染め上げたい」
14時半はジュンタさんと並んでの観劇で、彼女は「みんな反応が大人しいわねえ、やっぱり目の前に来ると固まっちゃうのかしら」と言ってましたが、確かに皆さん素直に照れていらっしゃいました。いや、もし来たら光栄だわ坊やくらい言ったろうかと思ってたんですが、そういうこと考えてる人間の前には来てくれないらしいですよ(笑)。ところで観劇に来たワタさんのことを「マダム」と口説いたという噂は本当ですか?

この場面すごい。すごいんだけど、何だか不思議な感じでした。ナチュラルに衒いなく、テレもせず堂々とこんな台詞を言ってる訳です。それはすごい。が、そこに「落としてやるぜ」的なギラギラ感が薄い。本当にナチュラル。それがかえって、不思議でした。

第9場C ブルース
舞台に戻ったナンバーワンホスト・レオン。娘役6人侍らせてクールにアダルトに絡みます。コロちゃんとのすごいリフトがあったのはここだっけか。
一方、下手の壇上では美女=華美ゆうかを連れたボス=あかし。気に入らないことがあったのかいきなり女を張り倒すボス。倒れる美女。しかし一瞬後に笑って手を差し伸べるボスに、何事もなかったかのように笑顔で答える女。彼女は籠の鳥。

第9場C ブルース
そして、その女とレオンは出会う。ふらふらと引き寄せられるように階段を下りてくる女、誰と踊ってもクールだったレオンの眼差しに火がつく。惹かれ合い踊る二人。流れるのは激しくもやるせない魂のブルース(コロちゃんのシャウト交じりのソロが絶品!)。
離れていこうとしても、呼び止める手に離れられない女。破滅的な恋に溺れる。
ボスが現れ、手下達が二人を引き離す。捕らえられる女、殴り倒されるレオン。ボスはレオンの額に銃口を当てる。二人の男の視線が合う。不意に興味を失ったように立ち上がるボス。息をつくレオンと駆け寄る女。が、振り向いたボスは引き金を引き、銃弾が貫いたのは、女の体だった。

この一連の場面がすげー好きなんですが。
華美ゆうかちゃんがすごい。うつろな心で虚飾の生活を生きる女。その空虚と倦怠と悲哀を表現する佇まい。危険な恋に落ちて身を滅ぼすはかなさ。
礼音がいい。どんな女を相手にしても燃えなかったクールなホストが、恋に落ちる。その若く危険な情熱。
あかしもいい。若く傲慢で残酷な男。平然と人の命を奪い、獲物を一旦解放してから止めを刺すさまはゲームを楽しむよう。
そして歌姫コロちゃん。すげーかっこいい。正統派歌唱からドラマチックに崩した歌い方まで、毬乃ゆいちゃんの後を継げるんじゃないか。
女を殺してしまったことに一応驚いてはいるものの、特に動じた風もなく立ち去るボス、女をかき抱いて嘆くレオン。この続きを色々考えたくなる感じ。
いやま、ヅカの舞台では何度も見たような展開、画面なんですけどね(近くは『シバ!』でも似たような絵面はあったよな)。それだけ需要があるっつーか、映えるネタなんだろうなと。

第9場E ブルース
いきなり雰囲気変わって、曲も「アメリカンフィーリング」。
ストリートっぽいファッションで出てくるYoung Bloodsメンバーズ。爽やかに皆が踊る中あかしとコロちゃんが出てきて踊り、最後にれおんと華美ゆうかちゃん。さっき悲劇に終った二人が生まれ変わって幸せに、と取れなくもない。
が、この場面どっかで見たような印象を受けるんですが。懐かしいメロディでみんなが踊ってるところに袖から走りこんでくる、とか。その振りは「僕の心をノックした」じゃないのか、とか(笑)。あ、ストリートっぽい、と言ってもれおんの衣装は星型スパンのワッペン(?)がいっぱいついたキラキラしたやつでした。

第10場 I’ll Cover You
どっちかと言うと9場Eと10場が一連の場面のような気が。仲間たちに囲まれてれおんが歌う「I’ll Cover You」。ググったらミュージカル『Rent』の曲らしいです。いい歌だった。公演のラストにみんな一緒に客席に向けて歌う歌として、『Across』の「Story」並みにいい選曲だと思う。(そろそろ『Across』から離れましょう)

第11場 Leon’s Ballad
第12場 Young Bloods!!
礼音くんは白い衣装に。みんなもだっけ(記憶が…)。
メンバー紹介。客席前方に降りたれおんが一人一人愛称で呼ぶと各自アピールしながら出てきます。えーと、印象に残っているのは、芝居のミクロフ坊やのノリでパレエアピールの天寿光希くん、同じくバレリーナ稀鳥まりやちゃん、若いのに姐さんって感じだなあと思っていたらアピールもそんな感じだった遥奈瞳ちゃん、片手側転を決めてイーハの場面でやってたのは君だったのかと気づかされた壱城あずさくん、そして「あかし!」と呼ばれて出てきたあかし。やっぱりあかしでいいんじゃん(『Across』でははややと言い張っていた)。
いや印象的だったのは何よりその度にヒューとかフゥーとかうるさい出演者一同(特にあかし)だったかもしれませんが。ザッツ星組クオリティ。
最後に「ちえー!」と呼ばれて舞台に上がるれおん。
バンドメンバー紹介も、あかし、ゆうかちゃん、コロちゃん、七風君、ののちゃん、えっとあと誰だっけ?とにかく入れ替わり立ち替わりノリノリで。
手拍子しながらお祭りモードで盛り上がり、幕、カーテンコール、そして終演。
あー楽しかった(笑)。

礼音くんに関しては、芝居に引き続きやっぱりすごい、と。
と、同時に、やっぱりまだ若いんだなと思ったことも。「男役」として舞台に立っているときはしっかり男役なのですが、そうでない出方をしているときは何だか違う。具体的に言うと、最初の白い衣装白いロング鬘と、イーハトーヴのさそり。最初のはいっそ可愛らしいし、さそりは人外の生き物だった。
勿論、完成した結果として、男役と両性具有とか人外の生物とかを行き来する人もいるけれど。でも彼に関しては、男役は気をつけて「作っている」ので、その必要がない場面との落差が出るのかなあと、そう感じました。
今の時点での完成と今後の進化と。どんな個性の男役として完成していくのか、楽しみです。

また長くなりましたが、あと1回くらい何か書く予定です。

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