僕らはいつだって風邪をひいたままさ。(『Across』@シアタードラマシティ)
2006年4月25日 宝塚と、熱に浮かされ加減で『Across』話です。
あ、忘れないうちに。4/22の昼の部にいらしていたOGさんは、鳴海じゅんさんだそうです。親切な方に教えていただきました。ありがとうごさいます。
ダンスリサイタルの詳細が発表になったとき、2幕の演出がオギーで快哉を叫んだ。
1幕は外部の人。でも、全然心配はしていなかった。内容自体も、1幕と2幕の演出家が違うことによるギャップも。
だって、上島雪夫氏は「青の洞窟」の振付けをした人だもの。『ドルチェ・ヴィータ!』屈指の、少なくともワタさんが中心の場面では最高に美しいシーンを、オギーと一緒につくってくれた人だもの。
その私の予想は、裏切られることはありませんでした。
『Across』にこれだけはまったのは、Act1の存在が大きいです。Act2がかなりサヨナラショーなのに対して、そうでなく普通に湖月わたる主演作を見ることができて、嬉しかった。(退団ということが意識にあるとどうしてもそういう目で見てしまいますが、作品自体は別にサヨナラでなくてもいい内容)
もちろん、その辺りのバランスを考えた結果、Act2がサヨナラショーになったのだろうとも思います。結果としてやっぱりありがとうなのですが。
と言う訳で、この公演全面肯定であることを改めて表明しつつ、感想を。
今までは一応ネタばれを避けようとしていたんですが、DC楽も終ったことですし個別具体的にだらだらと参ります。
Act1 ON THE STREET CORNER
『壊れかけのRADIO』
DJ上島氏(だそうですよ)の小ネタで笑わせた後、トレンチコートの男=ワタさんが下手奥から登場、一人歌う。
「僕の身体が昔より/大人になったからなのか」のところのコートを羽織りなおすというか襟元をきゅっと締めるような振りが好きです。心の隙間風の寒さに反応したような、って言葉にすると陳腐ですが(苦笑)。
過去を懐かしんでさ迷う視線の向こうに、一人の男の子の姿。
……ここ、ピュアな子供を先頭切って表現するのが黄色いトレーナーのエンディさんで、ちょっと焦りました(超失礼)。学年順に登場なのね。先入観払拭すれば全然問題なしですが。
エンディ、ゆーほ君と続いて登場、ここで、少年と大人ワタさんがシンクロするような振りも好きです。
次々に男の子達が登場し、男役全員揃う間にワタさんは一旦引っ込み、Tシャツにシャツを羽織った姿の少年になって再登場。
この、やんちゃ坊主星組組子たちとガキ大将ワタル少年(この面子だと一人だけデカい・笑)の雰囲気が良くてねえ。楽しそうで楽しそうで、他のみんなもいればよかったのにー、とか埒もないことを思ってしまいましたよ。
ところで、ただのガキどものはずなのにゆかり君が一人でジェームス・ディーンのように見えるのは、やはりその美貌ゆえでしょうか(笑)。
『どんなときも』
曲は陽気にテンションアップ。
女の子たち登場、a boy meets a girl。ワタさんの相手役はウメちゃん。なのだけれど、最初みらんくんがコナかけててふられるのね。飛びついてかわされるところの軽やかなジャンプが可笑しくも上手い(と思っていたら22,23に見たときはさりげなく近寄ってかわされる振りになってました)。
踊っていないときに舞台奥でなにやら会話しているのが「お前さっきあの子見てたろ」「いやそんなことないって」「隠すなよー」って感じで微笑ましい。ワタさんとうめちゃん、本人達は気づいてないのに回りはくっつけようと何度も突き飛ばす。そんなのもありがちだけどかわいい。うめと顔見合わせて、いや、でもさー、という感じで頭をかきながら戻って、再度押し戻されるワタさんがツボです(笑)。
『少年時代』
夏の空は青く高く、雲は白く。それが段々茜色に染まってゆく。
エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかりが歌い継ぐ中、ワタさんがひとりで踊る。のびやかな男の子のダンス。途中何度か、細いフェンスの上をバランスを取りながら歩いているような振りがあるのですが、そういえば子供の頃はよくそういうことしたよなーと。今となっては何が楽しかったんだかすら覚えてないけれども。間奏の「日が沈むまで遊んでいる子供たち」的場面も好きです。ワタさんの出した手に、みんなであわせるところとか。
『太陽と埃の中で』
ファンファーレにも似た前奏の中、サッカーボールを持ったドイちゃん登場。白いダボダボのユニフォームで得意そうにボールを蹴る姿があんまりにも可愛くて頭をぐりぐりしたくなります(笑)。
Act1の男の子達は年長さんチーム(エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかり)と年少さんチーム(あかし、一輝慎、ドイちゃん、ともみん)の4人ずつ分かれて出てくることがしばしばあるのですが、ここでは自慢のアイテムを得意げにかざす年少さんチームと、ちょっとお兄ちゃんな年長さんチームというような構図。みらんくんがドイちゃんのサッカーに付き合い、うれしそーにハンドルを振り回す一輝くんを見守る。一輝くんはカーマニアっぽいな、スーパーカーの名前をずらずら覚えてたりしそうだな(笑)。
ギターを抱えてジャンプするなんちゃってロッカーなともみん。そのトンデモ衣装はどこで手に入れたんだ一体(お姉ちゃんのロングコートの裾をギザギザに切って後で怒られるとか勝手に想像)。そして、物陰からおもちゃのライフルをかざす迷彩服のあかし。そーっと出てくるところがこれまたすげー得意そうでたまりません。匍匐前進までしてるよ!(笑)
本当にもう悪ガキどもが楽しそうでたまりません。
『フィーリング』
女の子チーム。
背景の照明が、夕立のあと雲間に漏れる光と言う感じで、すごくきれい。ここに限らず全体的に舞台はきれいでした。センターブロック後方席で見たときは特に。人の配置も計算されてるんだろうなと。
男の子がやんちゃな夢を描いているとき、女の子は恋の夢を見る。少し背伸びして。みなみ、コトコトの歌いつぎがきれい。続いて現れるうめちゃんの動きのしなやかさ。ゆっちも現れて4人揃って、しっとり歌います。
『冬の稲妻』
再び男の子たち。革ジャンで登場のワタさんを、みんなでヒューヒューという感じで迎える。一歩先に大人っぽい格好をしている兄貴分に、カッコイイなあと憧れのまなざしを向けているような。ワタさんがふざけて転がすのがみらゆかと言う人選がニーズをわかってる感じです(笑)。
ここで、ワタさんが虚空を睨んで飛び出すのを、エンディとゆーほが両側から止める場面があるのですね。驚いた顔の二人に、ちょっとした後我に帰ったワタさんは、何でもないよと言うように笑って、元のようにみんなで踊る。
でも、他のみんなには見えてないんだ。一歩先に大人の階段を上り始めたワタル少年の、やり場のない苛立ちが。そんな場面。
ここ、止めるのがエンディとゆーほと言うのも個人的にはツボです。単に上級生順かとは思うのですが。年長チームで、穏やかさんな感じで、なんか、そんなイメージのキャラじゃないですか。特にゆーほさとるは『花のいそぎ』以来私的には学級委員長キャラ認定なので(笑)。
『Runner』
が、次のこの曲で、男の子たちは革ジャンやGジャンで集合。みんなで反抗期(笑)。
いや笑いごとじゃなくて、本人達は真剣。暗く鋭い瞳をして、突っ張ってイキがって。この場面すごく好きです。みんな揃ってのジャンプとか、すげー格好いい。二人ずつ組んでの場面も。
そしてワタさんが上手手前から下手奥へ歩いていくところ。ここは上手から見るのが格好よかった。まっすぐ歩いていくのを、他のみんなが道を開けていく動きが。
しかし、『冬の稲妻』や『Runner』を反抗期の野郎ども的に歌い踊るのがこんなに似合うのは、ワタさんと星組メンバーならではだと思います(真顔)。
『Get Crazy!』
また後でな、と言うように解散する少年たち。そこへうめ嬢登場。ワタル少年を見つけてぶんぶん手を振る。ねえねえ、と呼び止めるうめを、ワタル少年は「女なんかとつるんでる気分じゃないんだ」と言いたげに乱暴に押しのけて去っていく。
少女うめは一瞬無防備に呆然とした表情になり、次の瞬間「信じらんない!」と思いっきりふくれっつらになります。このふくれ加減がすごい、ほんとにすごい、マンガみたい(笑)。
ぷんすか怒って「土足で踏み込む」のあたりではパンチしたりしながら歌い踊るうめと、なーに、どうしたの?と取り囲む女の子たち。超キュート。うめちゃんはこういうのイキイキして本当にカワイイよね。
……まだ半分くらいしか終ってませんが、長くなりすぎるので一旦切って次の日欄へ。
あ、忘れないうちに。4/22の昼の部にいらしていたOGさんは、鳴海じゅんさんだそうです。親切な方に教えていただきました。ありがとうごさいます。
ダンスリサイタルの詳細が発表になったとき、2幕の演出がオギーで快哉を叫んだ。
1幕は外部の人。でも、全然心配はしていなかった。内容自体も、1幕と2幕の演出家が違うことによるギャップも。
だって、上島雪夫氏は「青の洞窟」の振付けをした人だもの。『ドルチェ・ヴィータ!』屈指の、少なくともワタさんが中心の場面では最高に美しいシーンを、オギーと一緒につくってくれた人だもの。
その私の予想は、裏切られることはありませんでした。
『Across』にこれだけはまったのは、Act1の存在が大きいです。Act2がかなりサヨナラショーなのに対して、そうでなく普通に湖月わたる主演作を見ることができて、嬉しかった。(退団ということが意識にあるとどうしてもそういう目で見てしまいますが、作品自体は別にサヨナラでなくてもいい内容)
もちろん、その辺りのバランスを考えた結果、Act2がサヨナラショーになったのだろうとも思います。結果としてやっぱりありがとうなのですが。
と言う訳で、この公演全面肯定であることを改めて表明しつつ、感想を。
今までは一応ネタばれを避けようとしていたんですが、DC楽も終ったことですし個別具体的にだらだらと参ります。
Act1 ON THE STREET CORNER
『壊れかけのRADIO』
DJ上島氏(だそうですよ)の小ネタで笑わせた後、トレンチコートの男=ワタさんが下手奥から登場、一人歌う。
「僕の身体が昔より/大人になったからなのか」のところのコートを羽織りなおすというか襟元をきゅっと締めるような振りが好きです。心の隙間風の寒さに反応したような、って言葉にすると陳腐ですが(苦笑)。
過去を懐かしんでさ迷う視線の向こうに、一人の男の子の姿。
……ここ、ピュアな子供を先頭切って表現するのが黄色いトレーナーのエンディさんで、ちょっと焦りました(超失礼)。学年順に登場なのね。先入観払拭すれば全然問題なしですが。
エンディ、ゆーほ君と続いて登場、ここで、少年と大人ワタさんがシンクロするような振りも好きです。
次々に男の子達が登場し、男役全員揃う間にワタさんは一旦引っ込み、Tシャツにシャツを羽織った姿の少年になって再登場。
この、やんちゃ坊主星組組子たちとガキ大将ワタル少年(この面子だと一人だけデカい・笑)の雰囲気が良くてねえ。楽しそうで楽しそうで、他のみんなもいればよかったのにー、とか埒もないことを思ってしまいましたよ。
ところで、ただのガキどものはずなのにゆかり君が一人でジェームス・ディーンのように見えるのは、やはりその美貌ゆえでしょうか(笑)。
『どんなときも』
曲は陽気にテンションアップ。
女の子たち登場、a boy meets a girl。ワタさんの相手役はウメちゃん。なのだけれど、最初みらんくんがコナかけててふられるのね。飛びついてかわされるところの軽やかなジャンプが可笑しくも上手い(と思っていたら22,23に見たときはさりげなく近寄ってかわされる振りになってました)。
踊っていないときに舞台奥でなにやら会話しているのが「お前さっきあの子見てたろ」「いやそんなことないって」「隠すなよー」って感じで微笑ましい。ワタさんとうめちゃん、本人達は気づいてないのに回りはくっつけようと何度も突き飛ばす。そんなのもありがちだけどかわいい。うめと顔見合わせて、いや、でもさー、という感じで頭をかきながら戻って、再度押し戻されるワタさんがツボです(笑)。
『少年時代』
夏の空は青く高く、雲は白く。それが段々茜色に染まってゆく。
エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかりが歌い継ぐ中、ワタさんがひとりで踊る。のびやかな男の子のダンス。途中何度か、細いフェンスの上をバランスを取りながら歩いているような振りがあるのですが、そういえば子供の頃はよくそういうことしたよなーと。今となっては何が楽しかったんだかすら覚えてないけれども。間奏の「日が沈むまで遊んでいる子供たち」的場面も好きです。ワタさんの出した手に、みんなであわせるところとか。
『太陽と埃の中で』
ファンファーレにも似た前奏の中、サッカーボールを持ったドイちゃん登場。白いダボダボのユニフォームで得意そうにボールを蹴る姿があんまりにも可愛くて頭をぐりぐりしたくなります(笑)。
Act1の男の子達は年長さんチーム(エンディ、ゆーほ、みらん、ゆかり)と年少さんチーム(あかし、一輝慎、ドイちゃん、ともみん)の4人ずつ分かれて出てくることがしばしばあるのですが、ここでは自慢のアイテムを得意げにかざす年少さんチームと、ちょっとお兄ちゃんな年長さんチームというような構図。みらんくんがドイちゃんのサッカーに付き合い、うれしそーにハンドルを振り回す一輝くんを見守る。一輝くんはカーマニアっぽいな、スーパーカーの名前をずらずら覚えてたりしそうだな(笑)。
ギターを抱えてジャンプするなんちゃってロッカーなともみん。そのトンデモ衣装はどこで手に入れたんだ一体(お姉ちゃんのロングコートの裾をギザギザに切って後で怒られるとか勝手に想像)。そして、物陰からおもちゃのライフルをかざす迷彩服のあかし。そーっと出てくるところがこれまたすげー得意そうでたまりません。匍匐前進までしてるよ!(笑)
本当にもう悪ガキどもが楽しそうでたまりません。
『フィーリング』
女の子チーム。
背景の照明が、夕立のあと雲間に漏れる光と言う感じで、すごくきれい。ここに限らず全体的に舞台はきれいでした。センターブロック後方席で見たときは特に。人の配置も計算されてるんだろうなと。
男の子がやんちゃな夢を描いているとき、女の子は恋の夢を見る。少し背伸びして。みなみ、コトコトの歌いつぎがきれい。続いて現れるうめちゃんの動きのしなやかさ。ゆっちも現れて4人揃って、しっとり歌います。
『冬の稲妻』
再び男の子たち。革ジャンで登場のワタさんを、みんなでヒューヒューという感じで迎える。一歩先に大人っぽい格好をしている兄貴分に、カッコイイなあと憧れのまなざしを向けているような。ワタさんがふざけて転がすのがみらゆかと言う人選がニーズをわかってる感じです(笑)。
ここで、ワタさんが虚空を睨んで飛び出すのを、エンディとゆーほが両側から止める場面があるのですね。驚いた顔の二人に、ちょっとした後我に帰ったワタさんは、何でもないよと言うように笑って、元のようにみんなで踊る。
でも、他のみんなには見えてないんだ。一歩先に大人の階段を上り始めたワタル少年の、やり場のない苛立ちが。そんな場面。
ここ、止めるのがエンディとゆーほと言うのも個人的にはツボです。単に上級生順かとは思うのですが。年長チームで、穏やかさんな感じで、なんか、そんなイメージのキャラじゃないですか。特にゆーほさとるは『花のいそぎ』以来私的には学級委員長キャラ認定なので(笑)。
『Runner』
が、次のこの曲で、男の子たちは革ジャンやGジャンで集合。みんなで反抗期(笑)。
いや笑いごとじゃなくて、本人達は真剣。暗く鋭い瞳をして、突っ張ってイキがって。この場面すごく好きです。みんな揃ってのジャンプとか、すげー格好いい。二人ずつ組んでの場面も。
そしてワタさんが上手手前から下手奥へ歩いていくところ。ここは上手から見るのが格好よかった。まっすぐ歩いていくのを、他のみんなが道を開けていく動きが。
しかし、『冬の稲妻』や『Runner』を反抗期の野郎ども的に歌い踊るのがこんなに似合うのは、ワタさんと星組メンバーならではだと思います(真顔)。
『Get Crazy!』
また後でな、と言うように解散する少年たち。そこへうめ嬢登場。ワタル少年を見つけてぶんぶん手を振る。ねえねえ、と呼び止めるうめを、ワタル少年は「女なんかとつるんでる気分じゃないんだ」と言いたげに乱暴に押しのけて去っていく。
少女うめは一瞬無防備に呆然とした表情になり、次の瞬間「信じらんない!」と思いっきりふくれっつらになります。このふくれ加減がすごい、ほんとにすごい、マンガみたい(笑)。
ぷんすか怒って「土足で踏み込む」のあたりではパンチしたりしながら歌い踊るうめと、なーに、どうしたの?と取り囲む女の子たち。超キュート。うめちゃんはこういうのイキイキして本当にカワイイよね。
……まだ半分くらいしか終ってませんが、長くなりすぎるので一旦切って次の日欄へ。
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