At Home。(星組『ベルサイユのばら』東宝)
2006年2月18日 宝塚星東宝初日は、ワタさん退団発表後の最初の舞台でもある訳で。
1幕最後のフェルゼンの銀橋には完全にはけるまでいつも以上の拍手が送られ、オマージュの最後も完全に姿が消えてエトワールの歌が始まるまで拍手が鳴り止むことはありませんでした。
私も、「とうとう来たのね、その日が」「ベルサイユにフェルゼンが居なくなるなんて太陽が欠けるようなもの」といった言葉に今までと違う意味を思ったりしたのですが、それはまあ置いといて。
終演後の組長のご挨拶で役替りについて話したとき、しぃちゃんが隣のれおんくんの方を向いて顔を見合わせてニコッとしたのが印象的でした(カワイイ)。
ワタさんの挨拶では「私事ですが」と自身の退団についてさらっと触れ、しかし「この公演は白羽ゆりとのコンビお披露目公演です」と。場内拍手。
そしてカーテンコールはスタンディングオベーション。勿論作品ではなく、そして恐らく今日の舞台にでもなく、退団するワタさんに対しての意味合いが強かったと思います(私も立った)。幕が開いてその様子を見たワタさんは流石に驚いた顔で一瞬絶句していましたが、いつものように笑顔で客席へお礼を述べていました。
が、そのカーテンコールで異変が。
ワタさんの隣にすずみんがいる、つか、トウコさんは?
一通り見渡してもいない。別の席で見ていたじゅんたさんに「トウコさんは?」と聞くとやっぱりいなかった、と。
外に出ると雪がちらほら。ギャラリーしながら道行く人の話に耳をそばだてていると、具合が悪くて病院へ行ったらしいと言っている人が。怪我ではないらしいとちょっとほっとしたものの、よくわからないし気になる。
と言う訳で、18日も急遽行って参りました。予定外の観劇が増えちゃったよ(苦笑)。
当然立見。と言うか今回の公演当日は立見しかないんですね、知らなかった。ちなみに立見席からは旗はおろかバスティーユそのものすら見えません(笑)。
トウコさんは無事出演で一安心。昨日と違って台詞も噛まなかったし、薔薇タンでもバランスを崩したりもしていなかった。今思えばやっぱり昨日はちょっとおかしかったんだな。
しかし2日連続でベルばらは辛いものが。場面によっては全然舞台と関係ないことを考えたりしてました(駄目駄目)。
と言う訳で、昨日に引き続き役替りの話など。
れおんベルナールは、若かったです。若くて青い。
そしてロザリーとの夫婦愛より、革命の闘士としての面がより強く出たベルナールになっていました。
国王一家救出の計画を聞いて動揺するロザリーを抱きしめるところ、抱きしめた後ですごく鋭い目をするんですね。彼の思いは腕の中のロザリーでなく、失敗した革命への怒りと危険な計画への挑戦に向いている。
その分、危険な橋を渡ろうとする理想家肌の夫を心配するロザリーの思いが強く見えるようになってました。でも初日より2日目の方が、その後またロザリーに笑いかけるように微笑んでいたので、試行錯誤中なのかもしれない。
しかしあの鬘が気になるのは私だけですか? 後ろ髪がもしゃもしゃしているように見えるんですが、あれはどうなっているのだろうか。もうちょっとすっきりした方が格好いいのでは(失礼)。
ゆかりアランは、初日手に汗握って見てましたが絶叫台詞もちゃんと決まって一安心。が、18日11時の回は「バスティーユに白旗が!」で見事に声がひっくり返ったのを聞いて脱力した私(笑)。がんばれ、応援してるぞ。
外見は黒髪オールバックでメイクもキリリと男っぽく、なかなか決まっているのではないかと。が、れおんアランと比べてリーダー格に見えないのは否めない。外見だけだと線は細いしその印象を覆すエピソードはないし、まあ仕方ないわな。
で、ひとつ面白いと思ったことが。
市民達に責められて動揺する隊士たちに、真っ先に落ち着けと言うのはアンドレ。そしてアランがそれに同意する。大劇では、衛兵隊士たちとの関係が描かれていないので(オスカル編である雪ベルばらでもそれは描かれていないという恐ろしい話は置いといて)、オスカルが居ないと何故アンドレがここにいてそういうことを言っているのか妙な気がしたのですが、そのくらいの妙なことはいくらでもあるしな、とスルーしていたんですね。
でも、衛兵隊がれおんが抜けてアンドレがしぃちゃんだと、違和感がなくなったんですよ。いやビジュアル的に。だってあの中で一番強そうだし、命令してても何となく納得(笑)。いやまあどうでもいい話ですが。
あと、役替りと言うか、フィナーレ「小雨降る径」の淑女S=すずみん!
もうわっくわくして待ってました。
感想は……えーと、そのまんま?
そのままと言うか、男役・涼紫央とオフのとよこさんが両方、交互に出てくるような? きれいだしスタイルもいいけど、どう解釈(解釈って)していいかちょっと戸惑うような。でもワタさんは意に介さずどーんと相手役として踊ってましたが。スカートをはいていれば誰でも(from『ドン・ジョヴァンニ』)、って訳じゃないんだろうけども。
髪型はターバン(羽山ダンスリサイタルのキムくんと同じ)。そのせいで余計男っぽく見えるのかな。2日とも同じでちょっと残念。
そして何より残念だったのは、せり下がりで横を向いたままだったこと。ドルチェ・ヴィータだったのはコムちゃんだけだったけど、大劇ではみんな下がるときに正面向いたり微笑んだりしてたじゃないですか。期待したのにー。そのうち何かやってくれないかしら。
……その後、お稽古場映像を見たんですが。
小雨は稽古場映像の方がいいかも(をい)。もっと見たいです(笑)。
とにかく、これから色々と変化があると思うので、楽しみに待ちたいと思います。
すずみんが抜けた薔薇タンにはドイちゃんが入ってました。元気元気。ムラ千秋楽で薔薇タンはみらんあかしを見ているのが一番楽しいと書きましたが、ドイちゃんもいいです。と言うか本編で出番がない人ほどここではじけるしかない!と思っているのではと邪推が……(やめなさい)。
***
初日に思ったのが、やっぱり落ち着くなあ、と言うことで。
そりゃ、特出は楽しかったし面白かったし、そのために何度もムラまで通ったし、短い期間で力を発揮してくれた特出組の方々にはとても感謝と敬意を感じているけれど。
でも、東宝で組子だけでの公演にほっとしているのは、どこかの組ファンである方にはわかっていただけるのではと思います。
こんな作品でも、同じ面子で深めていくということもあるかもしれないし。
しかしバスティーユ、と言うかオスカルの死の場面のうるささには参りました(苦笑)。みんな口々に叫んで慟哭芝居してるの。いやあ好きだなあ。
でもそれを谷氏に褒められているのがちょっと不安です(プログラムでバスティーユの熱演を「異常なほどのエネルギー」と書いてくれている)。いやもうベルばらはやんなくていいからね。
1幕最後のフェルゼンの銀橋には完全にはけるまでいつも以上の拍手が送られ、オマージュの最後も完全に姿が消えてエトワールの歌が始まるまで拍手が鳴り止むことはありませんでした。
私も、「とうとう来たのね、その日が」「ベルサイユにフェルゼンが居なくなるなんて太陽が欠けるようなもの」といった言葉に今までと違う意味を思ったりしたのですが、それはまあ置いといて。
終演後の組長のご挨拶で役替りについて話したとき、しぃちゃんが隣のれおんくんの方を向いて顔を見合わせてニコッとしたのが印象的でした(カワイイ)。
ワタさんの挨拶では「私事ですが」と自身の退団についてさらっと触れ、しかし「この公演は白羽ゆりとのコンビお披露目公演です」と。場内拍手。
そしてカーテンコールはスタンディングオベーション。勿論作品ではなく、そして恐らく今日の舞台にでもなく、退団するワタさんに対しての意味合いが強かったと思います(私も立った)。幕が開いてその様子を見たワタさんは流石に驚いた顔で一瞬絶句していましたが、いつものように笑顔で客席へお礼を述べていました。
が、そのカーテンコールで異変が。
ワタさんの隣にすずみんがいる、つか、トウコさんは?
一通り見渡してもいない。別の席で見ていたじゅんたさんに「トウコさんは?」と聞くとやっぱりいなかった、と。
外に出ると雪がちらほら。ギャラリーしながら道行く人の話に耳をそばだてていると、具合が悪くて病院へ行ったらしいと言っている人が。怪我ではないらしいとちょっとほっとしたものの、よくわからないし気になる。
と言う訳で、18日も急遽行って参りました。予定外の観劇が増えちゃったよ(苦笑)。
当然立見。と言うか今回の公演当日は立見しかないんですね、知らなかった。ちなみに立見席からは旗はおろかバスティーユそのものすら見えません(笑)。
トウコさんは無事出演で一安心。昨日と違って台詞も噛まなかったし、薔薇タンでもバランスを崩したりもしていなかった。今思えばやっぱり昨日はちょっとおかしかったんだな。
しかし2日連続でベルばらは辛いものが。場面によっては全然舞台と関係ないことを考えたりしてました(駄目駄目)。
と言う訳で、昨日に引き続き役替りの話など。
れおんベルナールは、若かったです。若くて青い。
そしてロザリーとの夫婦愛より、革命の闘士としての面がより強く出たベルナールになっていました。
国王一家救出の計画を聞いて動揺するロザリーを抱きしめるところ、抱きしめた後ですごく鋭い目をするんですね。彼の思いは腕の中のロザリーでなく、失敗した革命への怒りと危険な計画への挑戦に向いている。
その分、危険な橋を渡ろうとする理想家肌の夫を心配するロザリーの思いが強く見えるようになってました。でも初日より2日目の方が、その後またロザリーに笑いかけるように微笑んでいたので、試行錯誤中なのかもしれない。
しかしあの鬘が気になるのは私だけですか? 後ろ髪がもしゃもしゃしているように見えるんですが、あれはどうなっているのだろうか。もうちょっとすっきりした方が格好いいのでは(失礼)。
ゆかりアランは、初日手に汗握って見てましたが絶叫台詞もちゃんと決まって一安心。が、18日11時の回は「バスティーユに白旗が!」で見事に声がひっくり返ったのを聞いて脱力した私(笑)。がんばれ、応援してるぞ。
外見は黒髪オールバックでメイクもキリリと男っぽく、なかなか決まっているのではないかと。が、れおんアランと比べてリーダー格に見えないのは否めない。外見だけだと線は細いしその印象を覆すエピソードはないし、まあ仕方ないわな。
で、ひとつ面白いと思ったことが。
市民達に責められて動揺する隊士たちに、真っ先に落ち着けと言うのはアンドレ。そしてアランがそれに同意する。大劇では、衛兵隊士たちとの関係が描かれていないので(オスカル編である雪ベルばらでもそれは描かれていないという恐ろしい話は置いといて)、オスカルが居ないと何故アンドレがここにいてそういうことを言っているのか妙な気がしたのですが、そのくらいの妙なことはいくらでもあるしな、とスルーしていたんですね。
でも、衛兵隊がれおんが抜けてアンドレがしぃちゃんだと、違和感がなくなったんですよ。いやビジュアル的に。だってあの中で一番強そうだし、命令してても何となく納得(笑)。いやまあどうでもいい話ですが。
あと、役替りと言うか、フィナーレ「小雨降る径」の淑女S=すずみん!
もうわっくわくして待ってました。
感想は……えーと、そのまんま?
そのままと言うか、男役・涼紫央とオフのとよこさんが両方、交互に出てくるような? きれいだしスタイルもいいけど、どう解釈(解釈って)していいかちょっと戸惑うような。でもワタさんは意に介さずどーんと相手役として踊ってましたが。スカートをはいていれば誰でも(from『ドン・ジョヴァンニ』)、って訳じゃないんだろうけども。
髪型はターバン(羽山ダンスリサイタルのキムくんと同じ)。そのせいで余計男っぽく見えるのかな。2日とも同じでちょっと残念。
そして何より残念だったのは、せり下がりで横を向いたままだったこと。ドルチェ・ヴィータだったのはコムちゃんだけだったけど、大劇ではみんな下がるときに正面向いたり微笑んだりしてたじゃないですか。期待したのにー。そのうち何かやってくれないかしら。
……その後、お稽古場映像を見たんですが。
小雨は稽古場映像の方がいいかも(をい)。もっと見たいです(笑)。
とにかく、これから色々と変化があると思うので、楽しみに待ちたいと思います。
すずみんが抜けた薔薇タンにはドイちゃんが入ってました。元気元気。ムラ千秋楽で薔薇タンはみらんあかしを見ているのが一番楽しいと書きましたが、ドイちゃんもいいです。と言うか本編で出番がない人ほどここではじけるしかない!と思っているのではと邪推が……(やめなさい)。
***
初日に思ったのが、やっぱり落ち着くなあ、と言うことで。
そりゃ、特出は楽しかったし面白かったし、そのために何度もムラまで通ったし、短い期間で力を発揮してくれた特出組の方々にはとても感謝と敬意を感じているけれど。
でも、東宝で組子だけでの公演にほっとしているのは、どこかの組ファンである方にはわかっていただけるのではと思います。
こんな作品でも、同じ面子で深めていくということもあるかもしれないし。
しかしバスティーユ、と言うかオスカルの死の場面のうるささには参りました(苦笑)。みんな口々に叫んで慟哭芝居してるの。いやあ好きだなあ。
でもそれを谷氏に褒められているのがちょっと不安です(プログラムでバスティーユの熱演を「異常なほどのエネルギー」と書いてくれている)。いやもうベルばらはやんなくていいからね。
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