星ベルばら大劇、2/5前楽と2/6楽を見て参りました。
いや、本当は楽しか見ないつもりだったんだけど、何だか急に前で見たい病がでて前楽を追加しました。
と言う訳で、結局2回見た大空オスカル。前楽は1階、楽は2回B席、どちらも下手。

えーと。
何と表現してよいものか、なかなか難しいオスカルでした。
すごく綺麗。そしてスタイル良く格好いい。
でも、これって女の人なんだろうか。「男装の麗人」でも無いような気が。いや間違いなく美しい麗人ではあるのだけれど。
オスカルという役を見ているより、大空祐飛氏という宝塚のスターを見ているような感じかなあ。

と言う訳で、1幕は割と淡々と進みます。
どうもぎこちないと言うか、頑張って植田芝居の台詞言ってます、有名なオスカル役やってます、と言う感じ?
でもって、やっぱりあんまり女性には見えない。特に、ナチュラルに女の人だった水カルを見てしまった後だからかもしれないけども。
まあ、別に植田芝居が出来なかろうがオスカル役が似合わなかろうが(ルックス的にはすげー似合うんだけど)、全然構いませんが。そんなものできなくてもふつーに格好いい男役はできるんだし、魅力的なスターなんだし、何の問題も無い。

そう。それは全然問題ないんだが。
ゆうひくんのオスカルは、フェルゼンに惚れてないよね……。
所詮、私はわたるファンですから。オスカルがフェルゼンに惚れてくれないのはちよっと悲しかったです。
フェルゼンと言う役もまあ色々とアレな役ですが、主役であるという拠り所のひとつは、二人の美しい女性、ヒロイン・アントワネットとサブヒロイン・オスカルに愛される男であるということだと思うんですよ。
それがオスカルに愛されていないと、ちょっとつらいよなー。「君は僕のことを」とオスカルの恋心に気づくシーン、オスカルがあんまりフェルゼンに惚れているように見えないもんだから「違います」と言われると、そうだよね、あんた思い込みが激しすぎるんじゃないの、てな訳でフェルゼンが馬鹿に見えるじゃないですか。(いや元々無理があるシーンだとは思うのでゆうひくんのせいでありませんが。でもここを馬鹿に見えないように恋心を表現してくれるオスカルもいたんで、やばいシーンだということを忘れかけてましたよ)

まあ、ゆうひくんが人を熱烈に愛する演技は苦手ということは知ってはいましたが。
でもそれでも、アンドレの方がまだ好きみたいだったもんだなあ。最初から。
比較的女の子に見えるのはアンドレとのシーン。小石につまづく場面は本人比的には可愛かったし(ここは植田芝居でなくナチュラル演技で行けるからか)、2幕の今宵一夜も本人比的には熱演だったし(あれだけお手本のある有名なシーンは型で何とかなるのか)、アンドレの死は本人比的には激しい取り乱しよう嘆きようだったし(恋人が死ぬ、と言う状況はわかりやすいということか)。

そして、バスティーユは文句なしに格好よかったです。白軍服が似合うこと似合うこと。
温度は低かったけども。

「小雨」は予想通り美女でした。髪型は2種類見たけれど、千秋楽の方が好きかな。前楽は金に近い明るい茶髪をおでこを出してカチューシャ(ティアラ?)でまとめて後ろは長く。楽は濃い目の茶髪で前髪を流し、後ろ髪もアシンメトリーな感じに長め。前髪はあった方きれいでした。
で。
美女なんだけど、不思議と色気は無かったなあと。
隙あらば喉笛に食いつかれそうな野生の美女でもなく、私を落とせるものなら落としてごらんなさいというプライドの高い氷の美女でもなく、あらいい男、楽しめそうねといういい女でもなく。
何と言うか、硬質な美女でした。いい男(余談ですがワタさんの髪をなで上げる振りが「俺っていい男だろ?」と言う感じでらしくていいです・笑)に気障に迫られても、「それが何か?」とそっけない、そういうの苦手で、と戸惑いさえ見える美女。
……つか、やっぱりワタさんに惚れてはくれないのね(苦笑)。
あと「大きい!」と思ったのも初めてでした。そりゃそれでもワタさんのほうが大きいけど、外人美女を相手にしているみたいだなあと。『長い春』のアメリカ女性フローレンスははまり役だったのか。

硬質、と言うのは本編のオスカルにも言えることかもしれません。女の子、と書いたけれど、女性だとしても成熟した女性と言う感じはあまり無くて。少女、と言うより、お嬢と言う感じかなあ。パパとのやりとりとか。

何か、文句を言っているように見えるかもしれませんが、全然そんなことは無いです。
植田芝居なんて別にできなくてもいいんだし。(むしろ私は過剰適応している星組組子の方が心配です。大丈夫か次は正塚だぞ?)
スターはスター。その美貌と他の誰にも真似できない個性で光り輝いてくれればいい。
ただ今回、慣れない特出、慣れない大芝居、慣れない役でその個性が浮き彫りになって興味深いなあと思っただけで。

オスカル5人役替り。残念ながら流石にコンプリートは出来ませんでしたが、それでもきりカル以外の4人見ました。
オスカルなんて定型的な役だから誰がやっても同じかもなあ、と言う先入観を覆し、それぞれの個性が出て面白かった。
勿論それは、短い稽古期間で個性を出せるまでに持っていった出演者の力に負うものところで。本当にみんな良く頑張ったなあ、ジェンヌさんてすごいなあと改めて敬服しました。(とは言えそれだけの価値があるかと言うと私的には疑問符がつくのだけれど←言うな)。

東宝の組内役替りも楽しみに見に行きます。おっとその前に雪ベルばら特出だ(懲りてない)。

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