今まで『マラケシュ・紅の墓標』についてぐたぐだ語っていた訳ですが。
実はそれらは割とどうでもよかったりします(完全にどうでもよい訳ではないが)。
だって、この舞台が好きなんだもの。

幕が開き、赤い街が現れる。
その赤い壁が消えて砂漠が広がる。
砂漠のただなかに、男が一人歌う。
歌に、心を掴まれる。
綴られる言葉に酔う。紡がれる音楽に酔う。
広がる風景に酔う。

パリの回想シーンが、ことさらに好き。
リュドヴィークとオリガがそれぞれのセリに、それぞれの思い出に沈み。
ソニア=矢代鴻の歌が過去の幕開きを告げる。
時空を越えさせる、声。
どしがたいばかものたちはみれんたちきれずにこわされたいえののぶをたたく。
トリップ。
乾いた砂漠と、雨のパリ。

回想、であるがゆえの、論理構造からの跳躍。
イメージの累積。

物語が、構造が、と言うよりも先に、感覚で惹かれているので。
陶然と、酔っぱらっている(笑)。

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