13:00の回、私はぎりぎりまでロビーにいて、ベンチに座ってぼんやり関係者入口を眺めていました(何を期待してるかわかりやすいね)。

そしたら。
人が出入りしてドアの向こうが垣間見えて。
そこにはスタンバイ状態のウクレレさんがいました。
……ラッキー!!(握り拳)

人が出入りしたんで、その後も何度か。開演前に心拍数上がる上がる(笑)。
いや、小さい劇場ならではだよねぇ。

この回は昨日と違ってやたらと泣けて、やっぱり席とか気分のせいかなあと思ったんですが。
夜ドリーさんと並んで見たときにはあまり泣かなかった。
……要するに、隣の人の反応を気にしたりしてると没頭できないから泣かないってことですか?(笑)

ちなみに、ドリーさんは青年@川本氏をチェックしてました。割とお好みらしいです。ジョーダンと2役なことに気づいたのは驚き。私と緑野さんは4列目で気づかなかったのに。流石。(ドリーさんばらしてごめん)
いや、かっこいいよね川本さん。

さて『タック』の話。
これってファンタジーだったんだ、と改めて気づいた。

いや、そりゃ天使が出てきたりするし、当然なんだけど。初見はそう思わなかったらしい。(普段もっと現実離れしたものばかり見てるからじゃないの?)

そのファンタジーを成立させているのが、それぞれのキャラクターの舞台上のリアリティなんだなと。現実と言うより、実在感としてのリアリティ。

天使であるタック。馬鹿で妙な男で、人間くささとイノセントの共存。

口の利けない少女、ミュー。誰にも言えない思い出したくない記憶ゆえ、言葉を封じた女の子。でも、可愛くて優しくて清らかな、天使のような少女。それを納得させる演技と外見、そして声。仕草の一つ一つが本当に可愛らしい。
(ヅカで言うならジジ@花ちゃん(レヴュー伝説)並みのすごさだと思います。この役を嘘くさくも嫌味にもならず演じるって)

チームのみんなも。10代の男の子。世間から見捨てられた暗い眼をした少年たちのリアリティ。いや、冷静に考えると、子供だ少年だと言われて違和感なく入り込めるってすごいなあと。勿論役者だから当然と言えば当然なんだけど。
そして、前に書いたウクレレの「男装の少女のリアリティ」も同じように作品世界を支えるパーツのひとつで。

見終わったドリーさんに「どうしてタックは天使なんだろう」と言われました。普通の人間でも同じテーマを語れるんじゃないかと。

上手く言えないし合ってるかどうかわからないけど。多分、ダメな人間の心にしのびこむには、ファンタジーが要るんじゃないかなあと。
背中を押して気持ちを変えさせるには、小さな奇跡が必要。
それは、作中の登場人物たちにもそうだし、見ている者にもそうで。
そこにどんな「ファンタジー」を持ってくるかは、好みの問題だと思いますが。
これは、舞台上のリアリティに支えられたやさしい寓話。

うーん、上手く言えてないなあ。
とりあえず、昨日書いた以外(ウクレレ以外って事ね)のMyツボリストでも。

・ミューの表情と仕草全部(いきなりそこかい!)
・少年たち。特に、笑っていたのが何かの気配に顔をこわばらせてさっとナイフを構えるスカンク。コメディリリーフ的な彼のシリアスな一面。
・リンゴを盗んで戻ってきたらタックがいて、慌てるみんな。特に、リンゴで気を引いてタックをかわし、更に足を踏んでそのリンゴを取り戻してしまうスカンク。
・『ICE CREAM MAN』セットから顔を出してコーラス?をするスムース、スピード、ブルーシー、スカンク(厳密にはここは役じゃないと思うけど)。シンメのスムースとスカンクの腕の振り、カウントの取り方が全然違うのがおかしい。いや悪い意味じゃなくてそれが面白いのよ。
・ボクシングをやりたいと言うタック。スカンクの「ボクボク言ってんじゃねえよ、ボクって年かよ」「この筋肉バカが?」アドリブとして「駄洒落で自爆してるバカが?」これに「見てたんだ」と返すタック。
・鉄パイプを軽々と曲げるタックに驚く一同。ぽいと投げ捨てたのを重そうに受け止める小芝居は途中から? 対抗して細い棒を出すスカンク、はいつもだけど、その後が色々。曲げて「細いね」と言われたり、曲げられなくて「元々曲げるつもりなかったんだよ」「棒ってのは真っ直ぐだから棒なんだよ」と言って「無理しなくていいからね」と言われたり。
・トレーニング。タックに対抗意識を燃やしアクロバティックなジャンプを披露するスカンク。「もう一回見せて」「すごいもう一回」とみんなにおだてられ調子に乗る、と思いきや「俺を鍛えてどうすんだよ!」とスピードに頭突き、タックにもボディアタックを試みるもかわされて地面にダイブ(笑)。
・ふざけすぎてみんなに冷たい目で見られて「で、チームってのは月に何回くらい集まってるの」と誤魔化そうとしても反応がなくへたり込むタック。ここ、みんな真顔でしらーっとしてるのに、スムースだけ笑っちゃってる。実はゲラ?
・ハモニカを手に入れて、ミューがお礼するようにハモニカを見せてまわるときのみんなの反応。ジョーダンは、お礼を言われることに慣れてなくて後ずさる感じ。スカンクも不器用そうに「お前のだよ」と言う感じ。ブルーシーは割と笑顔。スピードは照れくさそうに指で鼻の下こすって。スムースは普通に頷いてたかな。
・バンドの意味がわからない様子のブルーシーと、楽器を弾く真似をして教えてやるスムースの小芝居。

・青年の台詞。「寝言か独り言か頭がおかしいのか一体どれなんだ!」「(誰と喋ってる?に対し)こっちが聞きてえよ!」
・タックに何か言おうとしているのに興奮したスムースに押しのけられてわたわたしているミュー。
・ボクシング続けようよ〜とみんなでタックをマッサージ?しているとき、何故か一人スピードをマッサージしているスムース。これ途中からだよね。
・みんなでタックを騙しそうとしているのに、一人気づかないブルーシー。うっかりばらしかけてスカンクにボコられるブルーシー(笑)。
・タックに「まだスピードのこと怒ってんのか?」と気にするスカンク。友達思いのいい子じゃん。
・ミューとタックがいい雰囲気なのを察して気を利かせようとするスカンク。気づかずタックの隣ににこにこと座るブルーシー。「3人の絵面はどう見てもおかしいだろ!」とメガホン一閃が基本パターンでしたが「いつからお前タック狙いになったんだ!」てのもありました。
・最後の試合。これはもうツボとかそういうんじゃ全然ないんですが。老人の「人が心を持ったことが幸せと不幸の始まり」と言うフレーズがいつも何だかキます。
・最後老人が落とすハーモニカ。
・エピローグ『やさしさは何のために』を歌うミュー。初めてスカートで、色も今までの白じゃなくて淡くくすんだ上品なピンクのツーピースで、少し大人になったミュー。
・ミューにはタックは見えていないけれど、二人のデュエット。タックがミューの後ろに立って翼のように手をあげると、ミューも笑顔ではばたくように腕をひらひらさせる(思い出して泣けてきた)。

……ダメだ、好きなとこ書き出したらきりがない。
のでこの辺にしときます。(昨日分の日記で懲りたらしい)
しかし、どうも私は相当スカンクがお気に入りだった模様(笑)。
(ミューやタックは「ツボ」という言葉で表現しづらいからなー、主役だし。語るなら性根据えて語らんと)

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