梅コマ『エリザベート』観に行きました。行ったのは11/21でしたが。

演出が変わってました。
いや、元々宝塚版と東宝版は違ってたけど。フランツに性病を伝染されるくだり。ナチスの影。ギリシアの島で父の幻と会う場面、等々。宝塚に無い場面があったのは憶えていたけれど。

今回のバージョンはハプスブルクの落日を描いた歴史ものでした。
そして、エリザベートの物語でした。
トートもフランツも脇役。

全部は憶えてないんですが。
大きく変わっていて印象的だったのは、ヴィンディッシュ嬢との場面。
ここが「精神病院では患者たち皆が皇后と認めるのはヴィンディッシュ。誰からもエリザベートは認められない」という場面になってました。
そりゃ、ストーリー変わっちゃうだろ。

あと一番びっくりしたのはエリザベートの死。
ルキーニに刺されそうになり、いったん防ぐがトートに呼びかけられ死を受け入れる、という場面が無い!
トート不在のまま、ルキーニはただエリザベートを暗殺する。エリザベートの死にトートの愛は関係ない。

そして、トートは最後、エリザベートを棺に納める。
戦利品を飾るように。
(この「棺の中のエリザベート」は冒頭にも出てくる)

これ、皇后と死のラブストーリーじゃないよなぁ。
エリザベートはエリザベート、死は死だ。
そして死はエリザベートだけでなく、ハプスブルクも殺すのだ。歴史の必然として。

……最も、愛がないと思ったのは、トートの山口祐一郎のミュージカルスターぶりのせいもあったかもしれないけど。
いや、上手いです。上手いんだけど、エリザベートという物語のトートという役であるよりも、ミュージカルスター・山口祐一郎!である瞬間が多かったので、その度に夢から覚めさせられるというか。
内野トートはどうなんだろう。見てみたい気もするけど、12月はそんな暇ないな(苦笑)。

セットは、ダークな陰鬱さ、病的な造形が増してました。
精神病院、看護婦たちの顔を隠す巨大な帽子。
夜のボートの場面、シシィとフランツが歩むのは棺の上。

それとは別に、バックに電光掲示板を使うのは、小池修一郎氏の趣味かなあ。
(cf.薔薇の封印)
次の月エリザもそんなふうになっていたらちょっと嫌かも。

あと、見ていて思ったこと。
やっぱりタカラヅカって、美しいんだなあ。
まず第一に出演者が。
いや、オペラ観るときは、元々出演者のルックスには期待してないから比較しようとも思わないんだけど(笑)。あれは出演者の基準が歌>>>>>>>>容姿の世界だから。
でも、一般のミュージカルと比べても、あそこはやっぱり美しさが絶対の基準なんだわ。
そうだよなー、一列でも前で見たくなるのって、宝塚だけだもんなー。
と、妙なことに納得した私でした。

これで21日に観たものの感想は終わり。
明日は星東宝初日だし、宿題はさくさく仕上げないとね(笑)。
あ、さすがに初日は行きません。マイ初日は27日です。

ところで、この日記、ブックマークに最終更新情報が出るようになったんですね。
便利かもしれないけど、古い日記にちょくちょく手を入れる私としては迷惑な機能だなあ。無くなってくれないかなあ(笑)。

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