ずるいや。(『花舞う長安』新人公演)
2004年10月19日 宝塚新人公演行ってまいりました。
すげー面白かったです。
緑野さんともお目にかかれまして、色々とお喋りできて更に楽しさ倍増でした。
色々ツボにはまったことはありましたが、私が一番頭を悩ませたのは。
礼音くんの玄宗は何でかっこよく見えるんだ。
基本的な役作りは本役と同じなのに。
主な理由は二つかなあ。
楊貴妃=うめちゃんと安禄山=みらんくん。
この二人の役作りが本公演と違うので、それに対する玄宗の人間像も違ってくるんだわ。
うめちゃんの楊貴妃は、普通の女の子でした。
少女漫画のヒロイン。シンデレラガールも楽じゃない、って感じの。
美人だけれど、普通の女の子。玄宗にさらわれたときのやりとりは、気が強くてお転婆な感じ。「いやでございます!」とかの言い方が気が強そうな、庶民的な若い女の子。
次に、宴席に姿を見せたときは、心細げ。場違いなところに引っ張り出されて不安げな少女のよう。また南海まりちゃんの梅妃が気品があっていかにもお姫様で、庶民出の主人公を小馬鹿にするライバルって感じで。
その普通の女の子感は最後まで続き、安禄山に襲われた後の「私は陛下と二人で平和に暮らしたいだけなのです」と玄宗にすがりつく姿が可憐で、日常的なリアリティに溢れていることったら。
だから玄宗が、本公演の「傾国の美女に溺れる皇帝」ではなく「可愛い女の子の包容力のある恋人」になるんだな。(二人とも本役より若く当然ながら貫禄に欠けるので時々「友達夫婦」にもなるけど、まあそれはご愛嬌)
みらんくんの安禄山は、かっこよかったです。ある意味ヒーロー。
いや本役も別のかっこよさがあるんだけど。
本役のとうこさんは、常に腹に一物秘めて周囲を欺き玄宗におべんちゃらを言い策謀をめぐらしている。
それに対し、みらんくんの安禄山はあんまり腹黒くない(笑)。玄宗に仕えているときはちゃんと仕えている。一方、(私利私欲だけに生きているのではなく)憂国の士でもあり、時が来たら正々堂々と下克上を狙う。ついでに楊貴妃にも本気で惚れていそうだ。(本役の安禄山は楊貴妃を欲しいとは思っているが惚れてはいなさそう。楊貴妃に拒否されて、本気で怒って傷ついているかかどうかの違い)
つまり、玄宗を欺き裏切る男ではなく、玄宗のライバルに見える。
「お気に入りに欺かれ裏切られる権力者」ではなく「いい男の野心と恋のライバル」なら、そりゃ玄宗もかっこいいよなあ。
ずるいや。
本公演の玄宗はあんなにかっこ悪くて、私的脳内フィルタで補正するのに苦労しているのにさ(笑)。
せっかく、トップでいる間は短いんだから好きな人がセンターにいる幸せを享受しよう、作品に文句つけてる暇はない、と心を入れ替えて昼の本公演はそれなりに楽しく見たのに。こんな可能性を見せられたら未練が募るじゃないか。
ずるいずるいずーるーいー!!(駄々こね)
あと、なんか殺陣が違うような気がするんですが。新人公演の方がかっこいいような気がするんですが。玄宗も安禄山も、こっちの方がかっこいいし、強そうなんですが。
「斉藤くんの演出だからでしょう(緑野さん談)」それなら是非本公演にも取り入れて欲しい! すぐは無理でも東宝に向けて、どうか頼みますよぉ!
あんまり悔しかったので、今日はこれでおしまい(笑)。
あ、でもひとつだけ。
綺華れいちゃんの楊国忠、戦場での総髪姿がうつくしいーー!!
舞台中央に出てくる姿に息を呑みました。まるで武者人形、一幅の絵。
あの美しさは一生忘れません。
それにしても、楊貴妃より美しい楊国忠って一体……。
すげー面白かったです。
緑野さんともお目にかかれまして、色々とお喋りできて更に楽しさ倍増でした。
色々ツボにはまったことはありましたが、私が一番頭を悩ませたのは。
礼音くんの玄宗は何でかっこよく見えるんだ。
基本的な役作りは本役と同じなのに。
主な理由は二つかなあ。
楊貴妃=うめちゃんと安禄山=みらんくん。
この二人の役作りが本公演と違うので、それに対する玄宗の人間像も違ってくるんだわ。
うめちゃんの楊貴妃は、普通の女の子でした。
少女漫画のヒロイン。シンデレラガールも楽じゃない、って感じの。
美人だけれど、普通の女の子。玄宗にさらわれたときのやりとりは、気が強くてお転婆な感じ。「いやでございます!」とかの言い方が気が強そうな、庶民的な若い女の子。
次に、宴席に姿を見せたときは、心細げ。場違いなところに引っ張り出されて不安げな少女のよう。また南海まりちゃんの梅妃が気品があっていかにもお姫様で、庶民出の主人公を小馬鹿にするライバルって感じで。
その普通の女の子感は最後まで続き、安禄山に襲われた後の「私は陛下と二人で平和に暮らしたいだけなのです」と玄宗にすがりつく姿が可憐で、日常的なリアリティに溢れていることったら。
だから玄宗が、本公演の「傾国の美女に溺れる皇帝」ではなく「可愛い女の子の包容力のある恋人」になるんだな。(二人とも本役より若く当然ながら貫禄に欠けるので時々「友達夫婦」にもなるけど、まあそれはご愛嬌)
みらんくんの安禄山は、かっこよかったです。ある意味ヒーロー。
いや本役も別のかっこよさがあるんだけど。
本役のとうこさんは、常に腹に一物秘めて周囲を欺き玄宗におべんちゃらを言い策謀をめぐらしている。
それに対し、みらんくんの安禄山はあんまり腹黒くない(笑)。玄宗に仕えているときはちゃんと仕えている。一方、(私利私欲だけに生きているのではなく)憂国の士でもあり、時が来たら正々堂々と下克上を狙う。ついでに楊貴妃にも本気で惚れていそうだ。(本役の安禄山は楊貴妃を欲しいとは思っているが惚れてはいなさそう。楊貴妃に拒否されて、本気で怒って傷ついているかかどうかの違い)
つまり、玄宗を欺き裏切る男ではなく、玄宗のライバルに見える。
「お気に入りに欺かれ裏切られる権力者」ではなく「いい男の野心と恋のライバル」なら、そりゃ玄宗もかっこいいよなあ。
ずるいや。
本公演の玄宗はあんなにかっこ悪くて、私的脳内フィルタで補正するのに苦労しているのにさ(笑)。
せっかく、トップでいる間は短いんだから好きな人がセンターにいる幸せを享受しよう、作品に文句つけてる暇はない、と心を入れ替えて昼の本公演はそれなりに楽しく見たのに。こんな可能性を見せられたら未練が募るじゃないか。
ずるいずるいずーるーいー!!(駄々こね)
あと、なんか殺陣が違うような気がするんですが。新人公演の方がかっこいいような気がするんですが。玄宗も安禄山も、こっちの方がかっこいいし、強そうなんですが。
「斉藤くんの演出だからでしょう(緑野さん談)」それなら是非本公演にも取り入れて欲しい! すぐは無理でも東宝に向けて、どうか頼みますよぉ!
あんまり悔しかったので、今日はこれでおしまい(笑)。
あ、でもひとつだけ。
綺華れいちゃんの楊国忠、戦場での総髪姿がうつくしいーー!!
舞台中央に出てくる姿に息を呑みました。まるで武者人形、一幅の絵。
あの美しさは一生忘れません。
それにしても、楊貴妃より美しい楊国忠って一体……。
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